Mini-ITX

JETWAY NF93-LF + C2D T9550 + PT2 最終更新日 : 2018/05/02

Mini-ITXスレでは、何かとPCIスロットの有無が話題になる。言うまでもなくPT2を挿すためだ。そのPT2が再発売になるとのこと。そこで「あれこれテストする」ページで述べたPT2_PC組立の経緯を纏めることにした。(2010.11.25)

以下、抜粋文のため文章の繋がりが悪く、読みにくいかもしれません。何卒ご容赦下さい。
PT2 (当初掲載 2010.7.24)

PT2を入手したのは2009.11.20。以来、LGA1156とUbuntuに追われ開封もせずその儘だった。現在、GA-X38-DS5 + X3360 にGTX460を挿して試行錯誤しているところだが、拡張スロットの空が気になる。 GTX460とサウンドカードで5スロット分使用、残り2スロット。 スロットはなるべく埋める主義なので、PT2かi-RAMあたりが候補となる。残念ながらi-RAMは販売終了品で入手が難しい。となればPT2の出番か。

購入から8ヶ月、本日初めてPT2に火が入った。手順は事前に確認してあったので、至って順調に・・・ ところが絵が出ない。それもその筈、B-CASカードが裏表だった。

PT2は I 社やP社のチューナーに較べて、
 ・視聴ソフトTVTestの起動は速い
 ・放送波やチャンネルの切替もスムーズ
 ・UIは全体に分かり易い
 ・デジタル音声出力は良好
 ・発色は少し地味だがNVIDIAコントロールパネルで調節可能
 ・収録データの扱い易さは折り紙付き
 ・本体 + ICカード読取器 = 約30K円 安くはないが満足度◎
ところが、少々問題あり。BS hi視聴時の消費電力120WはTVの録再機として相応しくない。
やはりMini-ITXで再検討しよう。

Mini-ITXにPT2を載せる場合、
 ・手持ちのM/Bでは、PCIスロット仕様のJETWAY NF93-LF + C2D T9550 がアイドル時
  消費電力20Wで第一候補となる
 ・PCI Ex1→ PCI ライザーカードを使えば、他のM/Bでも行けそうだが・・・
 ・ケースはSST-LC19S-Rか
  付属のACアダプタ電源を外しpico化すれば、SSD×1 + 2TB HDD×2 登載可能
  ただし、スマドラが使えないのでノイズレベルが心配される

NF93-LF + PT2 (当初掲載 2010.7.28)

GA-X38-DS5のPCIスロットに、SST-LC19S-R付属のPCIライザーカードを使ってPT2を繋いでテストした。全く問題なし。ならばケースは決りか。だが、SST-LC19S-Rに2台の3.5"HDDを収めたらノイズはどうだろうか。 静かな50mmケースファンは見付かるだろうか。なかなか踏ん切りがつかない。

第一候補のM/BであるJETWAY NF93-LFはSATA端子4個。2TB HDD×4台を繋ぐとどうなるか。Web情報によれば、WD20EARSのスピンアップ時消費電力は15W程度とのこと。とすれば4台で60W。システム全体の起動時消費電力は・・・

そこで、
 ① 2TB HDD×2台で妥協し、多少のノイズも我慢する
   → NF93-LF + picoPSU150 + SST-LC19S-R
 ② 2TB HDD×3台とし、スマドラに入れる
   → NF93-LF + picoPSU150 + 自作ケース
 ③ 現在試用中のATX-M/Bに5台のスマドラ入りHDDを取り付ける
   → GA-X38-DS5 + Abee M0
 ④ GA-X38-DS5 より P55A-UD4 の方が低消費電力なので
   → P55A-UD4 + Abee M0
 ⑤ M/Bを考え直す

ケースのサイズは、
 ① SST-LC19S-R = W390xD348xH68mm 9.2L
 ② 自作ケース = W210xD250xH250mm 13.2L
 ③ Abee M0 = W201xD540xH474mm 51.4L
 ④  〃
 ⑤ 思案中・・・

考えて許りいても物事は前へ進まない。取り敢えず①案を試してみよう。
その為には、NF93-LFをS110から取り外し、PCIライザーカードを挿せるようにアクロバチックなファン取付金具を手直ししなくてはならない。

そこで、NF93-LF + 80GB SSD×1 + 2TB HDD×1 + PT2 + ICカード読取機 + picoPSU120 をまな板に組んだ。解像度1920x1200、室温29℃の時、
 【起動時ピーク消費電力】 47W
 【アイドル時消費電力】 24W
 【PowerDVD10UltraでBD再生時消費電力】 28~32W 平均30W
 【PowerDVD10UltraでDVDアプコン再生時消費電力】 31~38W 平均34W
 【TVTest 待機時消費電力】 36~41W 平均39W
 【BS hi 視聴時消費電力】 40~49W 平均43W
 【2TB HDDのノイズ】 1台なら許容範囲
 【PT2動作時カード表面最高温度】 39℃

今更何を言ってるの状態 (当初掲載 2010.7.29)

PCIスロット・SATA端子4個以上・HDCP対応のMini-ITX M/Bを探すと・・・
現行製品では見当たらない。とすると、現在テスト中のNF93-LFは貴重なM/Bと言うことになる。2009年4月、発売即注文翌日売切。その後、追加の発売はなかったように記憶している。
今回初めてPT2を試し、PCIスロット付きMini-ITXの有難さを思い知らされた。
そして、2CHのMini-ITXスレで「PCI PCI PCI・・・」と連呼される理由が漸く理解できた。

これまで、2社4種の地デジカードを使ってきた。何れも、
 ・インストールの手順が意外に面倒
 ・動作の安定性に難有り
 ・視聴ソフトが使い難い
 ・収録データの取扱制限にウンザリ
 ・ハードの構成を変更するとHDD上のデータを失うことがある
 ・視聴ソフトの起動がメチャ遅い
 ・放送波やチャンネルの切り替えもかったるい
等々、不満だらけだった。

その点、PT2は快適。起動は速く動作も安定。TVTestは使い易い。
録画ファイルは好みのソフトで再生可能。今のところ好い事尽くめだ。
 ・I 社の地デジカード → 視聴ソフトの初回起動:11秒 チャンネルの切替:4秒
 ・PT2 → 視聴ソフトの初回起動:4秒 チャンネルの切替:2秒

そんなことは初めから判っていた。今更何を言ってるの状態である。

格好いいケースとは縁が薄い (当初掲載 2010.7.30)

NF93-LF + SSD×1 + 2TB HDD×1 + PT2 + picoPSU-120 をSST-LC19S-Rに収めた。 付属のDC-DC基板を外したので中はスカスカ。もう一台の3.5"HDDも余裕で入りそうだ。

ところが、心配された通りの結果になった。 50mmのケースファンが五月蝿いのだ。 5種類のファンで試したがどれも×。ファン取付穴が小穴打貫仕様のため、ファン自身のノイズに風切り音が加わり、静かになるまで減速すると風量は僅かになってしまう。 Origen M10の時は60x15mmファンで挫折したが、今度は50mmファンで同じ事の繰返しだ。格好いいケースとは縁が薄いのだろうか。

考えられる対策は、
 ① LC19Sの天板は、凡そ半分くらいがメッシュ構造なので、天板下に少し大きめのファン
   を取り付ける。
 ② 仮にファンのノイズが解決できても、次は3.5"HDD 2台のノイズが問題となる。
   このLC19S-Rは、PT2の取付を止め、SSD + 消音ボックス入り2.5"HDDとする。

②を選んだ場合、PT2はどうするか。やはり専用サーバーを仕立てるのが一番か。PT2に対応する便利なソフトもある。だが、既に常時稼働PCは2台あり、これ以上増やしたくない。できる限り個別使用にしたい。ならば、次なる手を検討しよう。

朝改暮変 (当初掲載 2010.8.1)

そこで、ファンの取付方法を工夫し、我慢できるノイズレベルになった。使用したファンは、40x10mm、60x20mmの二種。このサイズなら比較的静かな製品がある。

次に、恐る恐る2TBのHDDを取り付けた。 オー、悪くないジャン、これなら行けそうだぞ、
と思えたのは数時間。深夜になりエアコンを止めたら・・・  やっぱダメ、容姿端麗なるLC19S-Rには相応しくない騒がしさだった。

ではどうするか。
 ① 裸の3.5"HDDをスマドラ入り2.5"HDDに交換する。その場合、直ぐに容量が不足する
   ので、録画ファイルは常時稼働のUbuntu-PCに置く。
 ② 4~5台のスマドラ入り3.5"HDDが収まるケースに替える。そうなると、Mini-ITXである
   必要性はない。
 ③ NF93-LFを生かす別の方法を考える。

今日もまた方針は決まらなかった。

だが、2TBの3.5" HDDを載せて、アイドル時24W・高負荷時50WのNF93-LFは、録画PCとして最適であることは確認できた。
 ・T9550を載せたのでパフォーマンスは良好。
 ・内蔵GPUはFullHDコンテンツの再生も問題なし。
 ・現時点では、低消費電力Mini-ITXとして最良のM/Bか。

そう考えると益々愛おしくなる。朝改暮変も止むを得まい。

JX-FX400B (当初掲載 2010.8.2)

三日三晩悩んだ末、最新のMini-ITXケース JX-FX400Bで試すことにした。
同ケースの主な仕様は、
 5"ベイ×1、 2.5"&3.5"両対応のホットスワップベイ×2、シャドウベイ×1
 フロントファン120mm、リアファン80mm、300WSFX電源付き
 サイズ:W200×H210×D350mm
である。

8/1に届いたので、早速確認した。
 ・付属のファンは2個とも元気すぎて使いたくない。
 ・電源は比較的静かだが、これまた使いたくない。
 ・ホットスワップベイの信頼性にやや不安あり。
 ・各ベイが取り外しできず、組み立てに苦労するかもしれない。
 ・高級感はないが、嫌みのないデザイン。

そこで、
 ・付属の電源を外しpico化する。
 ・ファンは2個とも交換する。
 ・電源取付穴を拡げ、リアファンを80mmから120mmに変更する。
 ・5"ベイにスマドラ入り2TB HDDを置く。
 ・一つのホットスワップベイにSSDを入れる。
 ・もう一つのホットスワップベイは、一応2TB HDDで試す。

JX-FX400Bを改造する (当初掲載 2010.8.3)

では先ず、電源取付穴を拡げ、120mmのリアファンを収める準備をしよう。フロント最上部の5"ベイにスマドラ入り2TB HDDを置くので、この作業は必須だ。オリジナルのままでは、HDDの温度はかなり上昇するものと考えられる。

切り抜き作業 (8/2 夜)

 ・簡易CADで切り抜く個所の図面を起こす
 ・金鋸で切り抜く
 ・ヤスリで調整する
 ・サンドペーパーで仕上げる
 ・エアスプレーで金屑を除去する

1番目の写真 (見易いように内部に黒シートを置いた)
 元の姿も撮らずに切り抜いてしまった
2番目の写真
 切り取った80mmファン取付部分
3番目の写真
 使用工具類 (サンドペーパー保持具は自作)

以上、全て手工具で作業した。
所用時間はCADを含めて2時間程度。
まあまあの仕上りか。
120mmファン取付金具の製作 (8/3 夕)

 ・簡易CADで図面を起こす
 ・スプレー糊で図面をアルミ板に貼り付ける
 ・センターポンチでマーキングする
 ・ボール盤で糸鋸の刃を通す穴を開ける
 ・糸鋸盤でファン部分の穴を開ける
 ・ボール盤でビス穴を開ける
 ・サンドペーパーで仕上げる
 ・図面を剥がす(刺激臭に要注意)
 ・ヘアライン加工

1.5mm厚のアルミ板を使った。
穴の回りに余裕があるので折り曲げ処理なし。
所要時間は1.5時間くらい。

JX-FX400Bに取り付けた。
出来映えは如何に・・・
これで決りか (当初掲載 2010.8.4)

JX-FX400Bに上記のPT2-PCを組み込んだ。(8/3 夜)
 ・3.5" 2TB HDDをスマドラではなく Abee AS Sliencer2 に入れ、5"ベイに取り付けた。
 ・もう1台のHDDはまだ。
 ・SSDは内部に置いただけ。
 ・ホットスワップ対応の基板は外した。
 ・120mmのフロント&リアファンは700rpm程度に設定した。
 ・SFX電源を外しpico化したので、組み立ては楽だった。
 ・ケースカバーは全て閉じた。

結果は、(エアコンを止めたので 室温は29.5℃)
 ・アイドル時のCPU温度は 30℃台前半。
 ・HDD動作時温度は 36~37℃。
  光ドライブ用ベゼルの透間から風が入る。(ベゼルを開いてもそれ程変化なし)
 ・PT2の発熱は問題なし。
 ・負荷が増しCPUファンの回転数が上がると少しノイジーになるが、
  エアコンを回し室温を下げれば問題なし。(BIOSのファンコンで微調節可能)

今後の課題、
 ・リアファンを交換する。
 ・AS Sliencer2の内部にλゲルシートを貼る。
 ・裸の2TB HDDではなく、消音ボックス入り2.5" 1TB HDDを追加する。
 ・ICカードリーダーを外に出す。(コードが長くケース内で風通しの妨げになっているようなので)
  或いは、コードを短くする。

総じて、
 ・静音性は良好。
 ・奥行は350mmあるが、幅はC10より29mm、Q08より27mm狭く、そうデカくは見えない。
 ・このケースは、工夫次第で結構使えそうだ。

PT2-PCはこれで決りか。暫く様子を見てみよう。

PT2_PCが出来上がった (当初掲載 2010.8.5)

前節で述べた課題を実行した。

【リアファンの交換】
数種の120mmファンで試し、Gentle Typhoon 800rpmに落ち着いた。

【AS Sliencer2の内部にλゲルシートを貼る】
元々AS Sliencer2 の片面にゲルシートが貼られている。更にもう一方の面にλゲルシートを追加した。効果は明か。HHD温度は2℃ほど下がった。スマドラでも試したが、静音性はスマドラ、放熱性能はAS Sliencer2 + λゲルシートの方が優るようだ。

【HDDの追加】
WD10TPVT( 2.5" 1TB HDD 12.5mm厚) を消音ボックスに入れて取り付けた。 ノイズレベル・発熱・消費電力とも優秀。消音ボックスは9.5mm厚用なので、ゲルシートの厚みを調節した。

【ICカードリーダーを外に出す】
ICカードリーダーのケーブルは1.5mある。 結局、外にも出さず、ケーブルも縮めず、別の方法を選んだ。

ケース付属のSFX電源を外しpico化したため、内部には十分余裕がある。 そこで、カードリーダーの為に、1.5mmのアルミ板で W100×D150×H30mm の2段ベッドを作った。
 ・上段にSSDを寝かせる
 ・下段にカードリーダー
 ・ベッド下にカードリーダーのケーブルを収める
これで万事解決した。

以上の試みにより、内部スッキリ風通し抜群、測定データも良好な、PT2-PCとして十分満足の行く結果が得られた。 慾を言えばeSATAコネクタを取り付けたい。 M/BのSATA端子が一つ余っているので、ケースに穴を開ければ直ぐにもできるのだが、 *日先まで録画予約が入っているため、分解できる頃合いを見計らっている。

では、測定結果を纏めておこう。(起動後5時間経過 室温29℃)
 【Win7 Score】 6.2 6.2 4.1 3.4 7.3
 【Superπ104万桁】 18秒
 【アイドル時消費電力】 25~26W
 【3DMark06ベンチ時ピーク消費電力】 49W
 【録画時消費電力】 31~33W
 【BS hi 視聴時消費電力】 40~45W

 【アイドル時CPU温度】 Core#0:34℃ Core#1:33℃
 【3DMark06ベンチ時ピークCPU温度】 Core#0:56℃ Core#1:60℃
 【3.5" 2TB HDD温度】 アイドル時:33℃ 書込時:36℃
 【2.5" 1TB HDD温度】 アイドル時:30℃ 書込時:33℃

ベッドとソリ (当初掲載 2010.8.7)

今回はケースの改造に留まらず、あれこれ小細工を弄した。纏めて紹介しよう。

【ベッド】
前節で述べた通り、ICカードリーダーのケーブルが長すぎて対応に苦慮していた。外に出してもケース内に押し込んでも邪魔。何故かと言えば、カードリーダー本体が軽すぎて座りが悪く、何処に置いても落ち着かなからだ。 何かに固定すれば良いのだが、そうした構造にはなっていない。 仮に、両面テープで貼り付けてもケーブル問題は解決しない。
更に、カードを挿した時、挿し加減が緩めで不用意に触れば直ぐに接触不良を起こす。

そこで、ベッドの登場となった。 カードリーダーは二段ベッドの下段に両面テープで貼り付け、ケーブルはベッド下に収めた。上段が空くので6mmのスペーサーを使ってSSDを取り付けた。これでケース内は一気に片付いた。SSDを浮かせたため風通しは良好。Intelの製品は低発熱なので直付けでも問題ないが、遊び心で試した。

【ソリ】
消音ボックスに入れた2.5"HDDをどう取り付けるか。ケースの仕様ではリムーバブルケースに入れてから所定の位置に差し込む構造だが、ホットプラグ基板を外したため、 そのケースは必要ない。通風しの為には寧ろ好ましい。ところが、適当な場所にビス穴がない。自分で穴を開けるか、或いは別の方法を取るか・・・

思案の末、3.5"ベイに置くだけの仕様にした。 ただ置くだけでは能がないので、スペーサーを使って7mmほど浮かせた。固定方法は滑り留めシートで間に合わせた。3.5"ベイの前後端に数ミリの折り返しがあり、多少傾けてもずれることはない。フロントファンの風がHDDの上下面を通り抜けるので冷却性能は極めて良好。見た目はソリそのもの。

・二段ベッドなり
 これがあればケース内は片付く
 ベッドの台はU字型のアルミ材を横向きに使った
・ソリなり
 置くだけだが安定性は良い
・内部はスッキリ 風通し良し
・中央に黒く見えるのはSATA用20cmケーブル
・ PT2を外すとファン群が見える
 取付には工夫を重ねた
・写真右に見えるケーブルはカードリーダー用
 内部USB接続した
・裏面左にeSATAコネクタを付ける予定
・フロントパネルにロゴはない
 無印商品みたいだ
その後も順調 (2010.11.25)

本機を仕上げてから三ヶ月経った。その間に、
 ・録画ミスなし
 ・録画時の視聴による、データの取りこぼしなし
 ・スリープ及びスリープ復帰時のトラブルなし
 ・HDDの休止及び再起動も不都合なし
 ・常時稼働に不安なし

録画したファイルは4TB程。取捨選択をして現在2.5TB程。当初の予想より録画ペースは低く、別途組み立てた8TBの録画ファイルサーバーが満杯になるには1年余りかかりそうだ。

CM入りの番組は録画しないので、ファイルを編集することなく、そのままの状態で採り貯めている。近頃HDDの低価格化は著しく、圧縮保存の必要性は感じられない。問題はHDDの長期保存時の信頼性にあるように思われる。と言うのも、保存してあったHDDにエラーが頻発することから、先行きが心配される。当面、保存データを新しいHDDに引き継ぐつもりではいるが、更新期間をどのくらいに設定したら良いか不明な点が多い。 ヒョッとすると、「HDD保管庫」なる製品が出回るようになるかも・・・

miniPCIe → PCIex1変換アダプタ I (2012.2.3)

本PCを組み立ててから18ヶ月経った。当初、背面にeSATAコネクタを増設する予定だったが、録画PCは一度稼働を始めたら中々休む間がなく、以来毎日10時間以上の運転を続けてきた。その間、内部のクリーンアップは一度も行わず、当然埃だらけになった。横着の結果は言うまでもない。 冬場だというのにノイズレベルは上がり、静かに音楽を聞くこともままならなくなった。仕方ない大掃除をしよう。

開けてビックリ、吹き溜まりに埃が積もり、CPUヒートシンクは目詰まりを起こしていた。結局、全ての部品を取り外しオーバーホールすることになった。そうだ、ついでにLANカードを追加しよう。本PCには2個のLANコネクタがあり何れも蟹さん。これが曲者で、最近スリープ復帰時にネットワークエラーを起こし、その度に面倒な思いをするようになった。再起動すればよいのだが、録画の予定時間が迫っている時はそうも行かず、ドライバを修復インストールすることで対応してきた。何ともお粗末な話だ。

幸い、このNF93-LFにはminiPCIeスロットがあり、背面にはLANカードを据えるだけの余裕がある、と思ったらダメだった。miniPCIe → PCIex1変換アダプタの接続ケーブルは数cm足りずLANカードまで届かないのだ。ならば次の手を考えよう。本PCに使ったケース JX-FX400B は上の写真の通り、HDD収納部分の脇に空きスペースがあり、LANカードなら無理なく収まる。この場所ならケーブルの長さも足りる。ケースの背面には別途LANソケットを取り付け、その間を20~30cmのケーブルで繋げばよい。

ところがである。届いた荷物はずっしりと重く、一瞬悪い予感がよぎった。ヒョッとして・・・
案の定、中身は30cmではなく30mのケーブルだった。数年前までLANケーブルは必要な長さに自作していたが、寄る年波には勝てず、時々色違いを起こすようになってからは、専ら既製品に切り替えていた。如何に大は小を兼ねるとは言っても100倍の長さではどうにもならない。

さて、問題は miniPCIe → PCIex1変換アダプタがNF93-LFのminiPCIeで正常に動作するかどうかである。早速 Obon上で試したところ、心配には及ばず無事開通した。よし、これで決りはついた。JX-FX400B に取り付ける金具をつくることにしよう・・・

miniPCIe → PCIex1変換アダプタ II (2012.2.5)

miniPCIe→PCIex1変換アダプタ及びLANカードを固定する金具をつくった。当初、アルミ板1枚構成を考えていたが、手持ちの「板金折り曲げ機」の制約から2枚仕立てとなった。
 ・使用したライザーカードは Ably-Tech GH-EMLX1-G1C13。
 ・LANカードは Intel Gigabit CT Desktop Adapter EXPI9301CT。
 ・取付金具に使用したアルミ板は1mm厚。所要時間は、考案に一晩、実作業は2時間程度。
 ・できる限りケース既存の穴を活用して取り付けた。
 ・ライザーカード付属の接続ケーブルはギリギリの長さだった。
 ・PT2との絡みは問題なし。
 ・ケースの背面に据えるLANソケットの仕様は思案中。

LANケーブル延長コネクタ (2012.2.9)

ケースの背面に取り付けるLANコネクタをWeb上で探したが、適当な製品は見当たらなかった。そうした時は自作する他はない。

左の写真の内、中程のLANコネクタからケースの
背面へケーブルを取り出さなくてはならない。
細工前の姿は写真中の黒いコネクタとほぼ同じ。
30cmのケーブルを使ってLANカードへ繋ぐ。

LANソケットに傷を付けずに固定する方法を考えた
結果、左の通りとなった。ソケットの4面に両面テープを貼り付けてから挟み込んだ。
寸法は W45xH22xD20mm
木部は桜材、アルミ板は1.5mm厚。
桜材とアルミ材は木ネジ留め。
ケースへの取り付けに埋め込みナットを用いた。
小さくとも製作に要した時間は3時間くらい。
こうした細工はPC道楽中で最も楽しい・・・
eSATAコネクタ (2012.2.11)

この際、当初からの予定だったeSATAコネクタをケースの背面に設えよう。部品は古いMSIのM/Bに付属するeSATAブラケットを利用すればよい。本M/B NF93-LFのSATA端子4個の内、3個使用し1個空いている。

MSIのM/B(型番不明)付属品を、左の通り糸鋸盤で切断した。こうした部品取りはUSB端子の増設などにも応用している。
この部分を使う。
ビス穴がそのまま利用できて好都合だ。
(4Pペリフェラル電源は場所の都合で省略した)

これでLANコネクタとeSATAコネクタの部品は出来上がった。ケースに穴を開ければ再組立できる。さて、このPT2-PCのメンテを始めてから10日経った。その間、録画は「拡張カード3枚差しMini-ITX」で賄っている。動作に問題はなくとも、いつまでも"Obon-PC"という訳には行かない。そろそろ身の振り方を考えよう・・・

準備完了 (2012.2.11)

ケースJX-FX400Bの穴開け作業は1時間程で終えた。それにしても工房は寒い。手が悴んでドリルビットの狙いがなかなか定まらなかった。そうした時は何時もより念入りにセンター出しをしなくてはならない。

【3.2mm穴】
 ・先ず、木工キリでマーキング。
 ・細見のセンターポンチ(革工芸用)で再度マーキング。
 ・2mmビットで穴開け。
 ・ヤスリで中心誤差を修整。(2.2mm穴はこの後本開け)
 ・2.8mmビットで穴開け。
 ・再度、ヤスリで中心誤差を修整。
 ・3.2mmビットで本開け。
【6.4mm穴】
 ・2.0/2.8/3.5/4.0/4.5/5.0/5.5/6.0mmビットを使って順次拡げ、丸ヤスリで6.4mmに仕上げ
  た後、丸棒にサンドペーパーを貼り付けて磨き上げた。
【角穴】
 ・2.5mmビットで連続穴を開け、ニッパーで切断し、平ヤスリで必要な大きさに仕上げた後、
  木片にサンドペーパーを貼り付けて磨き上げた。

LANコネクタの出具合は内側に中空スペーサーを挿入して調節した。
前のACアダプタ用ソケットはゴムブッシュで塞いだ。
 (前のソケットは2P、今回は4P仕様)
eSATAケーブルは抜けやすいので、スペーサーと額縁用吊り金具を用い適当な紐で縛ることにした。

これでPT2-PC1号機模様替えの準備は全て整い、明日は兪々組立だ・・・
リニューアル完了 (2012.2.13)

再組立に少し手間取った。 取り付ける順番を間違えると収まりが付かず、二度も組み直したからだ。一見したところ元の姿と余り代わり映えしないが、細部を見れば進歩の跡が伺える。LANカードとeSATA端子の増設以外にも、2丁の60x20mmファンを60x25mmに強化したり、
フロントファンの後に防塵フィルターを挿入したり、これまでの使い心地に照らして幾つか変更した。

LANカードの増設により、内部の配線は少し賑やかになったが、それでも風通しは良好。
Mini-ITXケースで前後に120mmファンは心強い。
背面左にLANコネクタと4P仕様のACアダプタ電源ソケット、右上にeSATA端子を増設した。
外部HDDの電源SWは本PCと連動させる予定。

さて、再稼働の調子は如何に、
 ・大掃除とファン交換のお蔭で俄然温和しくなった。
 ・スリープ復帰後のトラブルは解決した。
 ・経年変化の所為だろうか、2TB HDDの振動が少し目立つようになった。
 ・C2D T9550に物足りなさを感じる。2C2Tの限界か。

これにてPT2-PC 1号機リニューアルの巻は、一先ずおしまいです。

 PCG3