Mini-ITX

Zotac G41ITX-A-E + Pentium DC E6600   最終更新日 : 2018/05/02

そろそろMini-ITXも手詰まりになってきた。 と言っても用途の話だ。 11台も組み立てれば当然だ。それでも新しいM/Bが発売されると落ち着かない。そうした時は使い途を生み出せば良い。 よし Linuxしよう。

と言うことで、4月にスタートしたubuntu PCをケースに収めることにした。
これまでの経過は「あれこれテストする」ページで述べた通りである。
 ・4/17 Silver Stone SFX450W電源 I
 ・4/20 Silver Stone SFX450W電源 II
 ・4/27 ubuntu I
 ・4/30 ubuntu II
 ・5/02 ubuntu III
 ・5/04 ubuntu IV
 ・5/06 ubuntu V  VGAクーラーをつくる 1
 ・5/06 ubuntu VI VGAクーラーをつくる 2
 ・5/12 ubuntu VII VirtualBox
 ・5/14 ubuntu VIII OSライブラリー
 ・5/19 DVDを美しく観る法

Liam Li PC-Q08 (2010.5.21)

予定のケースはLiam LiのPC-Q08である。サイズはH272 W227 D345 mm、約21.3L。Mini-ITXケースとしては最大級の大きさだ。幅がたっぷりしているので、見ようによっては一般的なMicroATXケースより大振りの印象を受けるかもしれない。特徴を上げれば、
 ・標準的なATX電源搭載可能
 ・3.5"HDDを最大6台搭載可能
 ・3.5"HDDを4台にすれば、最大300mmのビデオカードが搭載可能
 ・USB3.0対応

このケースに見合った使い方は、HDDを何台も積み込んだサーバーやライブラリー、或いは強力なビデオカードを載せたゲームPCなどが考えられる。

今回はAV&OSライブラリーに仕立てることにした。2台のHDDでスタートし、逐次追加する予定である。 そう考えれば、21.3Lは許せる大きさと言えよう。 140mmのフロントファン、120mmの排気ファンは心強い。理想を言えば、3.5"HDDをスマドラに入れてズラ~と並べたいところではあるが、そうすると、ATXケース並みの容積が要る。ここは一歩妥協し、裸のままHDDを載せることにした。実は、今回採用した Western Digital WD20EARS 2TBは、前に使った他社製品より大分静かである。スマドラなしでも行けるかもしれない。
主要部品の構成は、
 【CPU】 INTEL Pentium DC E6600
 【M/B】 ZOTAC G41ITX-A-E
 【メモリ】 G.SKILL DDR2-800 2GB×2
 【VGA】 Leadtek GT220
 【HDD 1】 SEAGATE ST9500420ASG 2.5" 500GB
 【HDD 2】 Western Digital WD20EARS 3.5" 2TB
 【DVD】 Pioneer DVR-S17J
 【ケース】 Lian Li PC-Q08
 【電源】 Silver Stone SFX450W

このPC-Q08は、右側板がM/B取付ベースを兼ねている。側板は外せるので取付は楽々。HDD収納部分は防振ゴム付きで4+2のブロックに分かれている。これも取付は簡単。また、今回はSFX電源を使ったため、これまた苦労なく収まった。これほど組み立てやすいMini-ITXは初めてだ。と気を緩めたのが不味かった。

このケースの5"ベイには光ドライブ用のベゼルが付いている。ドライブを取り付ける際、外さなくとも良い部分まで分解したため、ベゼル開閉用バネを飛ばしてしまったのだ。その後行方知れず。未だに見付からない。仕方なくベゼルなしで組み立てた。だが、ものは考えようだ。ケース付属のベゼルは開閉が滑らかではない。時には邪魔に感ずることもある。いっそ無い方が良いかもしれない。

では、結果は如何に・・・

静音PCの仲間入りは難しい (2010.5.22)

ケースに収め、先ず各部の温度を確認した。(室温26℃、起動1時間後に計測した)
 CPU #1:34℃ CPU #2:28℃ GPU:40℃ HDD 1:32℃ HDD 2:35℃

まな板時に較べて1~2℃上昇した。ケースが大型な上、フロントファン140mm、排気ファン120mmの効果により、この程度の温度上昇で済んだようだ。ケースが小型で風通しが思わしくない場合、5~6℃の上昇は珍しくない。

次に、ノイズレベルを確認した。やはり、2TBのHDDが気になる。 まな板時より盛大に聞こえる。ホワイトノイズ的な運転音なので耐えられぬほどではないが、静音PCの仲間入りは難しい。更に消音ボックスに入れた2.5"HDDの振動が無視できない。 ケースに手を当てるとブーンと伝わってくる。試しに2台のHDDを外しubuntuを入れたSSDに交換したら俄然静かになった。

ここで、システムドライブをSSD、データドライブをスマドラに入れれば、問題は一気に解決するのだが、スマドラ入り3.5"HDDは5"ベイに1台しか収まらず、今後HDDの増設は難しくなる。今のところ2.5"HDDに2TBの製品は見当たらない。

そこで先ず、2.5"HDDを収めた特価品の消音ボックスをSMART DRIVE Proof25に替えてみた。ノイズレベルに然程変化はないが振動は大分収まった。システムドライブはこれで良しとしよう。だが、このボックスはHDDとほぼ同価格。とても使い切れない。寧ろ低ノイズ&低振動HDDを選んだ方が話は早そうだ。

次に、2TB 3.5"HDDの取付位置を替えてみた。ノイズレベルは場所によって微妙に変化する。僅かな違いではあるが、少しでも耳当たりの良い位置を探した。今回使用したM/B G41ITX-A-Eは、SATA端子3、eSATA端子1、都合4台のHDDが登載可能。今後HDDを追加する度に、HDDの取付位置を試行錯誤することになろう。

仕上げる前にベンチマークテストをした。比較し易いように別のHDDにWin7を入れて計測した。
 ・Win7 Score 5.9 5.9 6.4 6.4 5.9
 ・3DMrak06 6596 (SM2:2663、SM3:2576、CPU:2751)
 ・Superπ104万桁 18秒
まあまあの結果だ。ライブラリーPCとしては十分な性能と言えよう。

3.5"HDDの静音化作戦 (2010.5.23)

このまま仕上げたら、いつまでも心残りになりそうだ。やはり2TB 3.5"HDDを温和しくさせよう。スマドラを始め各社の消音ボックスが使えないとなれば、別の手を考えなくてはならない。

方法が無い訳ではない。HDDを採寸しCADで図面を起こしてみた。何とかなりそうだ。生憎、遮音&制振シートの手持ちがないので他の製品で代用してみよう。期待通りの結果が得られるか・・・ 
(2010.5.23 AM11:00

簡易HDD静音アダプタが出来上がった。
仕様は、
 ・HDD 6面の内、ケースに固定するネジある面を除く4面をアルミ板で覆った。
 ・上下面は3mmのアルミ板。
 ・コネクタのある面とその反対面は1.5mmのアルミ板。 (手持ちの折曲機は1.5mm厚まで対応)
 ・遮音シートの代わりに、薄いスポンジ付き滑り留めシートを2枚重ねて挟んだ。
 ・HDDの厚み25.5mm、3mmのアルミ板2枚、2.5mmの代用遮音シート4枚、合計41.5mm。

では、結果は如何に、
スマドラの効果を100とすると50くらいか。 もう一歩で合格点に達しない。 それだけなら兎も角、代用遮音シートの保温効果により、HDD温度が2~3℃上昇した。これは不味い。
ならば、
 ・熱伝導性のある遮音素材に交換する。
 ・HDDボックスを自作し、HDDの6面をカバーできるようにする。

何れにしても、一筋縄では行かないようだ。
(2010.5.23 PM7:30

そこであれこれ探したところ、熱伝導λゲルシートなるものが見付かった。HDDの消音ケースに使用例もある。だが、トンデモなく高価だ。200mm角シートの場合、3mm厚6000円、2mm3600円、1mm厚2200円也。高いからと言って他に適当な素材は見当たらない。仕方ない乗りかかった舟だ、と2mm厚の製品を注文した。では、残りの四面はどうするか。この部分はPCケース用の遮音材を使ってみよう。素材が揃うまで2~3日かかりそうだ。

手持無沙汰になったところで別の品が届いた。この件については「MINIX」ページで述べよう。

熱伝導性λゲルシート (2010.5.29)

5/27、λゲルシート COH-6000LVC 200×200×2mmが届いた。金3,621円也。
果たして値段相応の効果はあるだろうか。
   2枚組なので1枚当たり1,811円。それでも最低ランク品。求めた製品の熱伝導率は1.8W/m・K、
   
熱伝導率6.5W/m・Kの上位製品は同サイズ2枚組で12,070円もする。

前回作ったアルミ製留め具では寸法が合わず仮留めで試したところ、
 ・ノイズレベル及び振動ともほんの少し低下した。
 ・HDD温度は裸状態より1~2℃低くなり、放熱効果の向上が認められる。
 ・合格点を60点とすると58点くらいか。
 ・現在、HDDの4面を覆っているが、残りの2面に吸音材を入れれば60点に達するであろう。
  だが、6面を処理すると、ケース付属のHDDホルダでは収まらない。

と言うことで、HDDホルダを作るかどうか思案中である。λゲルの評価は少し先になりそうだ。

ATOK X3 for Linux (2010.5.29)

ubuntuの導入以来、Web情報を頼りに細部の設定をしてきた。BDと地デジを除けば、Windowsに近い使い勝手になったが、まだ2点ほど不満がある。
 ・ubuntu付属の日本語入力Anthyに馴染めない。
 ・対応するプリンタの持ち合わせがない。
当面、Ubuntuで印刷する必要性は低いので、プリンタの件は先延ばしにしても日本語入力はどうにかしたい。やはり、長年使い慣れたATOKを導入しよう。

5/28、決して安くはない「ATOK X3 for Linux」を入手した。設定に手間取ったが、ubuntu10.04で無事動作した。日本語入力がWindowsと同じになっただけで、ubuntu全体がより身近になった。VirtualBOXでWinXPを起動していると、一瞬どちらのアプリケーションか戸惑うこともある。やはりATOKは良い。

HDD消音ボックスをつくる (2010.6.7)

特製のHDD消音ボックスが出来上がった。結局6面とも覆った。期待値は60点、結果は70点。
スマドラと比較すると、消音性能はやや劣るが、放熱特性は優る。やはり熱伝導性λゲルシートの効果が現れた。 
では、消音ボックス内部の仕様は、
 ・広い面は2mm厚のλゲルシート2枚重ね + 3mm厚アルミ板。
 ・周囲4面は、親和産業の静かシート(1.5mm厚) + AINEXの吸音シート(5mm厚を2mmに圧縮)
  + 1.5mm厚のアルミ板。
 ・上記1.5mmのアルミ板を折り曲げ箱に仕上げた。
 ・接合部分はアルミ板を45°に切断し、自作の45°研磨治具を使って仕上げた。
 ・ビスは3mmのタップを立てて留めた。
 ・製作時間はCADを含めて約8時間(2日ががり)

HDD収納ホルダは、
 ・1.5mmのアルミ板を折り曲げて作った。
 ・HDDの取付部分にゴムブッシングを使った。
 ・ホルダとケースが接する面に親和産業の静かシートと静かマットを重ねて貼り付けた。
 ・製作時間はCADを含めて約10時間(3日ががり)

以上、HDD消音ボックスとHDD収納ホルダにかかった費用は、
アルミ板・λゲルシート・静かマット・静かシート・吸音シート・ビスナット類、合計6000円くらいか。もう一台の消音ボックスは何時つくるか未定。

 ↓ 写真をクリックすると拡大します(4枚とも)
HDDホルダにHDD消音ボックスを取り付けた。
下段の黒いボックスは2.5"HDD用スマドラ。

手持ちの板金折曲機は、4面折り曲げに寸法の制約があり、今回は1.5mm厚のアルミ板をL型に折り曲げて組み合わせた。
アルミ板の端が45°で接するコーナー部分。
この細工はかなり難しかった。木工の場合は素材に可塑性のあるので、44.5°に仕上げればピッタリ治まるが、アルミ板ではそうは行かない。

支柱の安定性を確保するために、ロングビス+中空スペーサーで補強した。
自作のHDDホルダは消音ボックス入りHDD3台まで収納可。 λゲルシートやアルミ板を薄くすれば4台まで可。

右はLian Li PC-Q08付属のHDDホルダ。
3.5"HDD6台収納可。
PC-Q08に収めた。結果は極めて良好。
SFX電源を使ったので組み立ては楽だった。

尚、ビデオカードは底面吸気、電源は側面吸気。
Ubuntuのイメージガール (2010.6.8)

苦労の甲斐あって静音PCの仲間入りを果たすことができた。 消音ボックス入りHDDを何台も積めるMini-ITXケースはPC-Q08以外に心当りはない。デカケースもこうして使えば本領が発揮されるものと自画自賛している。

このPCはDVD&CDの吸い出し用として使用頻度は高くほぼ毎日稼働している。ノイズ問題が解決できなかった時は離れた場所に置くことも考えたが、静かになったお蔭で耳元から70cmの位置に据えることができた。

さて、Ubuntuに手を染めてから40日になる。率直な感想を述べれば「◎」である。単にフリーOSだからと言う訳ではない。
 ・起動が速く動作も軽快である。
 ・インストールが簡単である。Live CDを使えば動作テストができる。
 ・アプリケーションのインストールもまた簡単である。リストから選ぶだけで必要な関連ファイルも
  導入されるばかりか、相反するファイルの削除も適正に行われる。
 ・Updateの手順が親切である。ubuntu10.04はリリース後間もないため、頻繁にUpdateされる
  が、殆どワンクリックで実行できる。

UbuntuはWindowsに較べて使用メモリが少なく、比較的ロースペックなPCでも快適に動作する。Virtual BOXを使えば複数のOSが同時起動できるが、Win7からWinXPを起動した場合とUbuntuからWinXPを起動した場合を較べれば、その差は歴然とする。 現在Virtual BOXに、WinXP・Win2000・WinNT4・Solaris・Fedoraと5種のOSを登録済みだが、全OS同時起動も可能である。
(その必要性は全くないが)

Virtual BOXは、当初OSE版を導入し、次にVer.3.2.0を、そして最新版のVer.3.2.2にUpdateした。OSE版はマウスやキーボード以外のUSB機器が旨く認識できなかったが、それ以外に不都合はなく動作そのものは安定していた。ところが、Ver.3.2.0で無事USBメモリやUSB-FDDを認識するようになったもののWinXPで不具合がでた。 窓表示とフルスクリーン表示を切り替えると動作が停止した。 自分の環境だけに現れる症状か、或いはVer.3.2.0のバグかどうか、未だUbuntuに
不慣れなため断定できない。Ver.3.2.2では今のところ不具合はない。(6/9、Ver3.2.4にUpされた)

さて、Ubuntuのイメージガールは誰か、どうか一度お調べを。それだけでもUbuntuを導入する理由になると思う。Ubuntuが更に普及すれば、情報が豊富になり一層使い易くなるものと期待されるのだが・・・


【お断り】
これまでubuntuとUbuntuを混用してきたが、本節からUbuntuに統一することにした。
同様に、nVidia・nVIDIAではなくNVIDIAとする。
グラフィックボード・ビデオカード・VGAカード等の呼称については思案中。



まとめ (2010.6.14)

G41ITX-A-E はMini-ITX入門向きか

これまで本ページでは、G41ITX-A-Eについて余り触れずにいた。 かと言って特別な理由がある訳ではない。P55-T36での経験を生かし、導入時にBIOSを初期化して以来一度もトラブルがなく、至って安定していたからだ。 CPU・メモリ・ビデオカード・OS等を替えてもスンナリ動作した。これほど手間の掛からないMini-ITX M/Bも珍しい。

それだけではない。多くのMini-ITX M/Bはチップセットの発熱が無視できず、その冷却に苦労させられるが、 このG41ITX-A-Eに登載のG41は、780G・9300・9400などに較べてやや低発熱のため扱いが楽だ。 リテール品を含めた吹き下ろし仕様のクーラーなら、ファンを追加しなくとも
チップセットの温度は50°台に収まる。 (リテールヒートシンク+120mmファンなら40°台を確保できる)

更に、Ubuntuを始め、多くのLinux ディストリビューションが問題なく動作する点も好ましい。G41ITX-A-E内蔵の802.11n対応無線LANやサウンドチップもLinux上で自動的に認識される。

手持ちのLGA775型CPUを生かす、或いはCeleromやPentium Eシリーズを載せたローコストMini-ITX PCを目指すなら、このG41ITX-A-Eは入門向きM/Bとして有力な候補になるではないだろうか。

ファンの水平使用と垂直使用

自分がPCを組み立てる時、最も時間を掛けて選ぶ部品は何か。ずばりファンである。
我家は横浜の市街地に在りながらも野中の一軒家みたいな立地である。今の時季はウグイスやリスの鳴き声で目が覚める。夏は蝉、秋は虫。その上、人並み以上に耳が良いようで、家人から「犬並み」と言われている。そうした事情故に静かなファンを求めて一体どれほど購入したか数え切れない。

そこでファン選びの薀蓄を一席。(一部は既出)
 ①高回転時に静かなファンは、必ずしも低回転時に静かとは限らない。その逆も真なり。
 ②同じ型番のファンでもノイズには個体差がある。静かなファンを求めるなら、数個の中から
  選別する必要がある。
 ③ファンを水平状態で使った場合と垂直に立てて使った場合とではノイズレベルに差がある。
  物によっては相当な開きがある。

以上3点の内、とかく③は見落としがちである。この点に注目すれば、ジャンク箱から救い出せるファンが幾つか見付かるかもしれない。

OKIのPSプリンタ

さて、我家のメインプリンタである OKI MICROLINE Pro 9800PS-XはUbuntuで使えるか。残念ながら対応するドライバが見当たらない、と諦めかけていたのだが、試しにOKIの汎用PSドライバを入れてみた。細かい設定はできないが、どうにか印刷可能、取り敢えず一件落着である。

クローンHDD (2010.11.15)

本機を仕上げてから5ヶ月経った。その間に運用上のトラブルは一度もなく極めて順調である。だが、一つだけ不満がある。組み立て当初から唸り気味だった2.5"HDDは、猛暑の夏を越えたあたりから益々重い症状になった。HDDを交換すれば良いのだが、手持ちのHDDコピーソフト "コピーコマンダー7" はUbuntuのファイルシステムに未対応。かと言って、再インストール&再設定をすれば2~3日はかかる。UbuntuのToolでクローンHDDの製作は可能だが、もっと簡単な方法はないものか、とあれこれ思案をしていたら、ARK情報システムから"HD革命 CopyDrive4"発売のメールが入った。対応するOSにLinuxも含まれていたので早速注文した。

現在、Ubuntu10.04-PCのファルシステムは "ext4"である。CopyDrive4の対応一覧をよく見たら、ext2/ext3はあってもext4はなく、早とちりか・・・。そうした時は兎に角試すに限る。同容量の500GB HDDを調達し、恐る恐る起動CDを入れた。画面の指示に従い「コピー開始」ボタンをクリックした。やがてコピーが始まり、行けそうな気配が漂った。それから4時間後、作業は終了した。早速、出来上がったクローンHDDを取り付けたところ、結果は良好、唸りもなく万事OK。何のことはない、案ずるより生むが易しであった。

このCopyDrive4は、今回Ubuntu-PCで問題なく使えたが、同容量のHDDに限られ、Win7・Vista・XPでは可能とされるサイズの異なるHDDへのコピーは不可とのことである。とすると、CopyDrive4本来の実力は、Win-PCの記憶装置をHDDからSSDへ変更する時に発揮されるのではないだろうか。大容量HDDのシステム部分を、40~120GB程度のSSDへ移行できれば重宝この上ない。近々試してみよう。

NICが逝った (2011.8.26)

本PCは昨年の6月に完成以来、前節で述べた通り、唸りの酷いHDDを1度交換したこと以外
別段不都合はなかった。ところが1年を過ぎた今年の7月初め、何の前触れもなくNICが逝った。

このG41ITX-A-Eに内蔵されたNICはRealtek RTL8111C。最近我家では同社製のNICに悩まされ続けていたが完全死は初めてである。取り敢えずUSB接続のLANアダプタで凌いでいるものの、遅くて話にならならず、ファイルライブラリーとしての用を為さない。M/Bを修理に出すか否か思案の末、LGA775とは別れを告げ、LGA1156の余り物CPU+M/Bと交換することにした。

 【M/B】 ZOTAC H55-ITX (内蔵のNICはIntelI 82562V)
 【CPU】 i3 530。

ケースLian Li PC-Q08に組み込んだ部品を取り外し、M/BとCPU以外はそのままお盆上に組み直した。 BIOSを確認しUbuntu10.04を起動。 結果は○。CPU・HDD・NIC・Sound chipなど自動的に認識され、何もすることなくM/Bの交換は終わった。

全体のパフォーマンスはG41ITX-A-E + Pentium DC E6600 の時より向上した。とりわけVirtualBox4.0.12から起動するWinXP/Win2000/WinNT4の動きは良好で、VirtualBox内のWinXP/Win2000上で1080pのAdobe Flash HDコンテンツがどうにか再生できるようになった。2012年4月に発表予定のUbuntu12.04LTSまでは十分持ち堪えられるであろう。

次回は未定・・・