Mini-ITX

Albatron KI690-AM2 + Athlon64X2 4850e   最終更新日 : 2018/05/02

MINIXを組んだのは 2008.9.23。それから早くも一年経った。 その間に?台ものMini-ITX PCに手を染めたため余剰部品が半端ではない。そこで、新規に部品を購入することなく一台組み上げることにした。これも職員用にする予定。慣れ親しんだGeode機とも兪々お別れだ。(2009.10.3)

Albatron KI690-AM2  (2009.10.5)

M/Bは2年以上前に購入したAlbatronのKI690-AM2。このM/Bは電源との相性問題があり、手持ちの電源では起動しなかった。その上、当時はMini-ITXケースが少なく選びかねる内に忘れ去られていた。ところがSG06から外したSFX電源で試したら苦もなく起動した。よし、何とか日の目を見させよう。

では、ケースをどうするか。職員の中に極めて大雑把な者がいて、スリムドライブの扱いが心配される。そこで、通常のDVDドライブが収まるWindyのMC3 Strikerに決めた。抑もこのケースは、あまり深く考えもせず何となくポチってしまったハグレケースだ。 無駄な空間が多くて巨大、フロントパネルの塗装が剥げ易くパンチング仕上げも安っぽい・・・、 その他不満たらたらなのだが、業務用なら許容範囲であろう。

CPUは4850e、HDDはSeagate2.5"320GB720rpm、DVDドライブはPioneer DVR-212BKで良いだろう。

4850eに付属のCPUヒートシンクを載せた。例によってリテールファンは五月蝿いので、GELID Silent9 PWMファンに替えた。このGELIDシリーズのファンは極静音ではないが、ノイズの質がそれほど耳障りではなく好ましい。JapanValue社のPF-Leval Armを使って取り付けた
M/Bの裏面には幾つかの部品が並んでいるため、バックプレートの取り付けは難しい。このケースのM/B取り付けスペーサーは8mm。中空スペーサーを使った対処法も2mm不足で不可。

そこで、M/B付属のプッシュピンを止め、ビスナットで留めた。(ヒートシンク装着時、何度かピンが外れた)
部品構成 (2009.10.8)

品目
品名
備考
CPU
Athlon64×2 4850e
価格の割には性能よし
CPU ヒートシンク
4850e付属品
リテールヒートシンクを見直した
 〃 クーラーファン
GELID Silent9 PWM
某店の放出品 確か300円
JapanValue PF-Leval Armを使って取り付けた
M/B
Albatron KI690-AM2
2007.6.30購入 現在でも24800円以上する
メモリ
Elpida DDR800 2GB×1
6.6.6.18で遅い (Autoの場合)
チップセットファン
Scythe SY124010L
Mini-KAZE
あちこちでお世話に
HDD
Seagate ST9320421ASG
320GB 7200rpm
発熱ノイズとも普通
HDD消音ボックス
Scythe QUIET DRIVE2.5
放出品 まあ使える (以前 まとめ買いした)
eSATAブラケット Giga X38-DS5から流用
不都合なし (このM/BはSATA端子4個あり)
DVDドライブ
Pioneer DVR-212BK
運転音が五月蝿い
電源
SG06から流用したSFX電源
低発熱&高効率 これ単品でも売れそう
リアファン
Gentle Typhoon 120×25mm 800rpm
まあ静か
ケース
Windy MC3 Striker
上に述べた通り
OS
Windows7RC32bit版
このM/Bはメモリ2GBまで

細やかな工夫 (2009.10.9)

MC3 Strikerの寸法は W219×H280×D239mm。 体積はSG05の1.36倍。内部に余裕があるため自由度が高い。
 ・二段ある外部5"ベイの内、下段を使わなければCPUクーラーは高さ約110mmまで可。
  二段とも使う場合は約70mmまで可。
 ・SSDやHDDの増設は簡単。
 ・電源をpico化した場合、ACアダプタの収納可。
  その気になればACアダプタ用冷却ファンの取り付けも可。

つまり、面倒な工作をしなくとも、誰でも簡単に工夫できる。 では、今回施した細やかな工夫を上げてみよう。

【電源コネクタ取り付け補助具】
全ての部品をケースに取り付けて試運転中、再起動したらそれっきり立ち上がらない。ファンは回っているものの画面が出ない。恐らく12V田コネの接触不良に違いない。案の定予想通りだった。そこで、同じトラブルを起こさぬよう「電源コネクタ取り付け補助具」を作った。と言っても至って簡単な工作だ。

電源コネクタや12VコネクタをM/Bに挿す時、M/Bによっては基板を指で支えていても撓みが気になり、つい手加減してしまう。 ならば基板が撓まないようにすれば良い。基板の下に適当な楔を挿せば問題は解決する筈だ。結果は吉。(写真は別のM/B)

【赤白黄色】
MC3 Strikerのフロントパネルには、上段144個下段64個の穴が明いている。その穴がでかいのだ。
それぞれ6mm角で内部がチラチラ見える。特に赤白黄色の電源ケーブルが目立つ。そこで絶縁テープを貼った。

【eSATAブラケット】
このM/Bには4個のSATA端子がある。 HDDとDVDドライブで2個使用、残り2個の外出し可能。そこで他のM/Bから付属品のeSATAブラケットを流用した。ケースの内部に余裕があるので無理なく収まった。

【リアファンの交換】
このケースには92×25mmのリアファンが付属している。即、Gentle Typhoon 120×25mm 800rpmに交換した。少し減速したいところではあるが、上方及び両側面が密閉仕様なので全回転のままにした。念のため AINEX SAB-120 FAN防振シリコンアブソーバーを取り付けた。効果の程は?

さて、このところCPU付属のクーラーを多用している。確かにサードパーティー各社の高性能クーラーはよく冷えるのだが、必ずしもチップセットやメモリの冷却に効果があるとは言えない。特にヒートパイプ仕様のクーラーはCPUの冷却に専念している様に思える。

TDP45W程度の省電力CPUを使う場合、チップセットやメモリの冷却にも配慮された「リテールクーラーのヒートシンク + 好みのファン」が最も効果的ではないだろうか。組み合わせによってはチップセットファンを省略できる。

但し、やや問題あり。Intelの最新CPUに付属するCPUクーラーは、プッシュピン支持部分とファンとが一体になっている。無理に切り離すと強度の低下が心配される。その点、旧型のCPU(E6xxxシリーズなど)に付属するクーラーは両者が分かれているため扱い易い。尚、AMDのCPUクーラーは簡単にファンを交換できる。JapanValue PF-Leval Armを使えば、Intel・AMDとも大型ファンの取り付けは可能だ。

しかし、高TDPのCPUやOCをする場合、上に述べた方法は相応しくない。ヒートシンクが小型なので、PWM仕様のファンが高回転しノイズに悩まされることになる。

測定結果 (2009.10.11)

めっきり秋らしくなった。現在2009.10.11 AM1:45。外気温は15℃、室温は23.5℃。
さて、本PCに接続予定のモニタは往年の名器 Nanao L567(1280×1024)。 これまでの測定条件とは少し異なるが各種の計測をしよう。(以下 CnQ:ON)

【測定結果1】 

測定対象
アイドル時の温度
測定方法
測定部分
CPU#1
27~28℃
Everest5.30
Everest5.30任せ

ケースカバーを閉じた時の温度
CPU#2
30~32℃
AUX
40~42℃
HDD
30~32℃
メモリ
33℃
どこでも温度計
外部で最も熱いところ

ケースカバーを外した時の温度
カバーを閉じれば2~3℃上昇する

CPUヒートシンク
29℃
チップセットヒートシンク
34℃
電源の排気温度
28~30℃
CPUクーラーファンの回転数:895rpm

【測定結果2】 
Superπ
104万桁
Yume
1024×768最高
3DMark06
スコア
Windows7
スコア
40秒
2205
234
 5.3 5.3 3.1 3.3 5.9

【測定結果3】 
Superπベンチ時
ピーク消費電力
Yumeベンチ時
ピーク消費電力
3DMark06ベンチ時
ピーク消費電力
Win7パフォーマンス
計測時ピーク消費電力
59W
57W
69W
68W
アイドル時消費電力:33W  起動時ピーク消費電力65W

ベンチ結果は極めて低調。3DMark06スコア:234は誤記ではない。だが、OfficeソフトやPageMakerの起動は速い。E6600登載のXP機より良好。発色も悪くない。ウイルスソフトはNOD32Ver4を入れた。Win7上でも動作は軽快だ。

さて、VGAの遅さに対応策はあるだろうか。 このM/Bの拡張スロットはPCI。手元にPCI仕様の VGAカードは何枚かあるが返って遅くなりそうだ。 となれば解決策は一つ、ベンチマークソフトを走らせないことだ。

本機は当面これで良しとしよう。次回はSuper●の廉価M/B(8,423円)C2G41を使った2台目のスリムPC(300×90×326mm)を作ることにしよう。

お姿 (2009.10.16)
2009.10.16、所定の場所に設置した。上の方で散々けなしたので少しは良い点を探そう。

・電源スイッチの感触まあよし。LEDも眩しくない。
・フレームの剛性は高く好ましい。
・Mini-ITXケースでリアファン120mmは他にあった
 だろうか。
・後ろ姿は悪くない。
・追加したeSATAブラケットに電源ソケットが付いて
 いるので裸のHDDでも直ぐに繋げる。
・相当ロースペックなPCだが、前のGeode+Win2000
 に較べれば格段に速い。
・起動は50秒(NOD32_Ver.4の起動時チェックを含む)
一先ずおしまい・・・