DFI MI P55-T36 + L3426 最終更新日 : 2018/05/02
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夏以来停滞気味だったMini-ITXシーンが、暮れも押し迫った今頃になって漸く動き始めた。
先ず、Zotacの新GF9300とJ&WのMINIX785G、そしてDFIのLANPARTY MI P55-T36が発売された。前の2枚は特に目新しさはなく食指は動かないが、LGA1156対応のP55-T36は面白そうだ。CPUはTDP45WのXEON-L3426が魅力的だ。
さて、このP55-T36にはVGA機能がない。PCI-Ex16スロットに適当なVGAカードを挿さなくてはならない。如何にMini-ITXとはいえ、L3426の能力からすればローエンドカードでは似つかわしくない。ケースを小型にするならハイエンドカードは収まらない。やはりミドルカードが狙い目であろう。そこで、手持ちのカードの中からGT240とHD5750を候補とした。とするとpico化は難しく、SFXまたはTFX電源を使うことになろう。(2009.12.15)
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準備編 (2009.12.20)
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L3426、DDR3-1600 2GB×2、128GBのSSD (流用品)、500GBの2.5"HDD、そして80PLUS仕様のTFX350W電源を確保した。先日注文したDFI LANPARTY MI P55-T36はまだ来ない。即納でも一週間くらいかかる店なので気長に待つ他はない。ケースは自作の予定。
では、P55-T36の到着を待つ間にL3426のテストをしよう。代わりのM/BはGIGABYTEのGA-P55A-UD4。別の用途に求めたのだが、一度も通電していない代物。だが、M/Bを良くみたら田コネはダブル。用意したTFX電源はシングル。取り敢えずENERMAX EMD425AWTを繋ごう。HDDは他のPCから外したスマドラ入りSeagate ST3500320NSが転がっている。OSは未だ認証していないWin7UL64bit版を使おう。
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GT240で試す (2009.12.21)
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■まな板組の所要時間は一時間と少々。 OSのインストールはUpdateを含めて40分程。 別段不都合なくスンナリ収まった。部品の構成は以下の通り。
【M/B】 GIGA GA-P55A-UD4
【CPU】 L3426 (リテールクーラー使用)
【MEM】 DDR3-1600 2GB×2
【VGA】 GALAXY GT-240 512MB DDR5
【HDD】 Seagate 3.5" 500GB 7200rpm
【BD】 Pioneer BDC-S02
【電源】 ENERMAX EMD425AWT
結果は、
【アイドル時消費電力】 51W
【ベンチ時ピーク消費電力】 135W
【Win7スコア】 7.2 7.5 6.8 6.8 5.9
【3DMark06】 10,030 (SM2:4,101 SM3:4,076 CPU:3,625)
【Yume1024×768最高】 49,848
【Superπ104万桁】 13秒
アイドル時消費電力は予想より少し高い。HDDを2.5"にすれば数Wは下がるであろう。EMD425AWTも80PLUS仕様にしては少し高め。M/BもGA-P55A-UD4ではなくP55-T36なら消費電力は少ないはずだ。よって、L3426 + P55-T36 + GT240のアイドル時消費電力の予想値は40W台前半か。
■ところで、GT240は同クラスのVGAの中では消費電力が少なく、Mini-ITXで使うには手頃なカードなのだが大いに問題がある。ベンチ結果が奮わないのは兎も角、動画の画質が思わしくないのだ。ピントの甘いデジカメ写真みたいだ。まだGT220の方が真っ当な画像が得られる。最新のβドライバ195.18で多少改善されたが、それでも不満だ。
■さて、L3426のパフォーマンスは如何に。まだ良く判らないが、定格動作クロック1.86GHzとは思えない。ターボブースト時には3GHzを超えると言われているので、負荷に応じてフレキシブルに変化するのであろう。Superπ104万桁のベンチ結果は13秒、X3360の17秒を上回る。発熱もかなり低い。室温21℃の時、アイドル時のCPU温度は25~27℃、高負荷時でも45℃程度。冷却能力に関する限り、リテールクーラーでも不足はないようだ。 Mini-ITX向きのCPUと言えそうだ。
今夜はHD5750で試す予定。
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その前に予定の80PLUS仕様350W-TFX電源に代えよう。GA-P55A-UD4Pのマニュアルによれば、高TDPのCPUを使用する時、ダブル田コネ (2×4pin12V)の使用を推奨している。つまり低TDPのCPUならシングルでも良いと読み取れる。早速試した。結果は○、問題なし。またHD5750は6pinのPCI-Ex補助電源が必要なのだが、用意したTFX電源に6pinケーブルはない。HD5750に付属の変換ケーブルを使うことになった。
結果は、
【Win7スコア】 7.2 7.5 7.3 7.3 5.9
【3DMark06】 13,998 (SM2:5,768 SM3:6,576 CPU:3,670)
【Yume1024×768最高】 69,888
【Superπ104万桁】 12秒
GT240の時に較べて30~40%増した。Superπ104万桁もなぜか1秒短縮された。更に、動画の発色・画質とも文句なし。最近組み上げたPCの中では最高の画質だ。これで決りか。
だがそうは甘くない。
【アイドル時消費電力】 51W → 76W
【高負荷時消費電力】 135W → 160W
と、GT240の時に較べ、それぞれ25W増した。この件は腑に落ちない。GT240のアイドル時消費電力は10W+α、HD5750は20W+α程度との情報があり、10~15W程度の差と考えていた。25Wの差は合点が行かない。再試行したのでワットチェッカーの読み違いではない。
多少消費電力が高くとも、MicroATXやATXなら何ら問題ないが、小さなケースに収めるとすれば、ベンチ時ピーク消費電力160Wは高い。M/BをDFIのMI P55-T36、HDDを2.5"に替えた時、せめて150W以下にできるかどうかでHD5750の採用を決めることになろう。
MI P55-T36の購入先からメールがあった。明日(12/22)到着とのこと。
HD5750の命運がかかっている。少しドキドキする。
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別のHD5750で試す (2009.12.22)
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実は、前のHTPCでHD5750の画質と性能が気に入り2枚目を購入してしまったのだ。
さて、腑に落ちないまま床に着いたら、ふと気が付いた。 そうだ、もう一枚のHD5750で試してみよう。丑三刻にガバと起き上がり試すことにした。
結果は大吉。アイドル時消費電力は20W下がり56Wになった。なぜそうなったのか、理由は直ぐに判った。アイドル時のGPUコアクロックとGPUメモリクロックの制禦法が大幅に違うのだ。始めに使ったGIGABYTE GV-R575D5-1GDを【HD5750_G】、次に使ったHIS HD5750 1GB GDDR5 を【HD5750_H】とすると、
【HD5750_H】は、
アイドル時に GPUコアクロックは157MHz、GPUメモリクロックは300MHzまで下がる。
【定格値】は
両者ともGPUコアクロック:700MHz、GPUメモリクロック:1150MHzである。
ところが【HD5750_G】は
アイドル時にも GPUコアクロック:700MHz、GPUメモリクロック:1150MHzのままなのだ。
よし決りだ。【HD5750_H】と交換することにしよう。
結果は、
【Win7スコア】 7.2 7.5 7.3 7.3 5.9 で変わらず
【3DMark06】 13,992 (SM2:5,767 SM3:6,581 CPU:3,658)で誤差の範囲
【Yume1024×768最高】 69,625 これも誤差の範囲
【Superπ104万桁】 12秒 で変わらず
【アイドル時消費電力】 56W 20W減った
【ベンチ時ピーク消費電力】 148W 12W減った
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ATIのドライバとCCC (2009.12.22)
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さて【HD5750_G】では、ドライバ・CCCとも最新の9.12を入れた。
① その状態で【HD5750_H】に挿し替えると、OSは新しいVGAとして認識し、ドライバは9.12に設定されたがCCCは除外された。この時、アイドル時消費電力は56Wだった。
② そこで、ドライバ・CCCとも9.12を再インストールしたら画面が乱れ、やがてハングした。CCCとの不整合のようだ。
③ 次にドライバ・CCCとも9.11をインストールした。画面は安定したがアイドル時消費電力は66Wに増えた。ドライバによってコアクロックとメモリクロックの制禦に違いがあるようだ。
④ 次に、ドライバを9.12、CCCを9.11に設定した。今度は不都合なし。アイドル時消費電力は56Wに落ち着いた。
⑤ ところが、④の状態で【HD5750_G】に戻したら不具合がでた。ドライバ・CCCとも9.12に設定したら安定した。
偉くややこしいが、カードは【HD5750_H】、ドライバは9.12、CCCは9.11で行くことにした。
これで DFI LANPARTY MI P55-T36 を迎える準備は整った。
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12/22夕刻、DFIのLANPARTY MI P55-T36が届いた。DFIのM/Bは2枚目。パッケージのセンスは良い。早速開けたら、先ずDiagnostic LEDが目を引いた。そして個体コンがズラーリ。バックパネルにはClear CMOS switchが見える。やる気の起きるM/Bだ。
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凄い石と板だ (2009.12.23)
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即、まな板に取り付けた。 3.5"のHDDを外し、128GBのSSD + 500GBの2.5"HDDに替えた。
OSはWin7pro64bit版。インストールの所用時間は30分ほど。特に問題なく無事完了した。その間、インストール時の消費電力が100Wを超え少し心配されたが、インストール後のアイドル時消費電力は50Wになった。
結果は、
【Win7スコア】 7.4 7.5 7.3 7.3 5.9
【3DMark06】 14,773 (SM2:5,835 SM3:6,571 CPU:4,660)
【Yume1024×768最高】 70,931
【Superπ104万桁】 11秒
【アイドル時消費電力】 50W
【ベンチ時ピーク消費電力】 165W
GA-P55A-UD4の時より全体に好成績だ。
Everest CPUIDでみると、CPUクロックは1.44~3.78GHzまで自由自在に変化している。
L3426の公称クロック1.86GHzの意味がよく判らない。
凄い石と板だ。
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■Superπ104万桁 11秒は速い。だが、GA-P55A-UD4を2秒も上回るとは不可思議だ。
2chスレの先輩諸氏とのやり取りから、ベースクロックが変更されていることが判った。本来133MHzのところを160MHzに設定されていたのだ。 だが、これは自分の設定ではない。 購入当初からそうなっていた。160MHzでも何の不都合もなく動いていたので当然DFIのデフォルトと思い込んでいた。まだまだ未熟だ。
では、ベースクロック133MHzで再計測しよう。
【Win7スコア】 7.3 7.5 7.3 7.3 6.5 (最後の数値6.5については後述する)
【3DMark06】 14,138 (SM2:5,734 SM3:6,570 CPU:3,880) (数%下がった)
【Yume1024×768最高】 69471 (1500ほど下がった)
【Superπ104万桁】 13秒 (2秒遅くなった)
【アイドル時消費電力】 46W (4W減った)
【ベンチ時ピーク消費電力】 136W (24W減った)
ものは考えようだ。ベンチ結果が下がったのは惜しいが、消費電力の低下は好ましい。特にピーク時消費電力が24Wも減ったのは願ってもないことだ。このピーク値はWindowsエクスペリエンスインデックスの計測中に現れる数値で、3DMarrk06やYumeベンチ時の値はもう少し低い。
■さて、Win7スコアの内、ハードディスクの値がSSDにも拘わらず5.9では不満だったが、これまた2chスレ>>251氏から「Matrix Storage Managerを入れないとSSDでも頭打ちになる環境があるらしいので、もし入れてなければ試してみては? 」とのアドバイスを受け、早速試した。ところが、Matrix Storage Managerをインストールしようとすると 「このシステムは、このソフトウェアをインストールするための最低条件を満たして いません。セットアップを終了します」とのメッセージが出て、インストール不可。そこで、HDDをIDEモードからAHCIモードに代えて再インストールしたところ、今度は無事に完了した。 残念ながらWin7スコアの値に変化なし。使い回しのSSDだからかもしれないと思いきや、その1時間後に計測したら5.9から6.5に好転した。原因はよく判らないが、結果オーライとしよう。
■本論に戻ろう。アイドル時消費電力46W、ピーク時消費電力136WならMini-ITXとして恥ずかしくない大きさのケースに収まるだろう。ざっと計算したところ、W220、H150、D260mmあれば、TFX電源とHD5750、両側面に120mm、背面に92mmファンの取り付けは可能だ。
ところで、Mini-ITXケースの天板をメッシュ構造にするのは極力避けたい。ケースの上に物が置けないとスペースファクタが著しく低下するばかりか、飲み物をこぼした時の惨状を知る者として、とても採用できない。 (その理由は下記参照)
■ケース作りの前にするべきことが幾つかある。
・CPUクーラーをどうするか。まな板組ではリテールクーラーでも冷却能力は十分だが、狭い
ケースに収めれば能力不足になるかもしれない。
・HD5750のクーラーをどうするか。これも難題だ。現在の3スロット占有サイズでは不味い。
せめて2スロットに収めたい。
・TFX電源は底面吸気側面排気を考えているが、果たして上手く行くだろうか。
・BDドライブをどうするか。できればBDR-S05Jを使いたいのだが、そうすると必然的にケース
は大きくなる。
等々、悩みは尽きない。
「この暮れの忙しい時にどうしてくれるの」と言われそうだ。
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【おこぼし注意】
その昔、CPUーラーが大型化する以前、夏の暑い盛りにCPUファンの回転数が上がり、日に日に五月蝿くなったので側板を外し傍らに立て掛けてあった。PCは机の下に置かれていたが、コーヒーをこぼした時、折悪しく立て掛けた側板に跳ね返りVGAが即死してしまった。Matrox P750。一瞬にして大枚?万円が消えてしまった。以来「おこぼし」に強いケースを選んできたが、Mini-ITXではなかなかそうも行かず、天板や側板はメッシュ構造が多い。今回は全自作の予定、一工夫したいところだ。
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ケースをどうするか、下手なCADを始めてはみたものの、あれこれ要求が多くて細部の仕様が決まらない。暮れから正月に金工作業は相応しくない。少し静かに遊ぼう。
では、pico化を試してみよう。TFX電源でHD5750が使える目途は立ったが、picoPSU150-XTでは難しい。ランクを落としてピーク時消費電が全体で100W以下に収まりそうなカードを探そう。手持ちではHD4650とGT220が空いている。GT220はHD4650より多少パフォーマンスは上回るが爆音ファンは耐え難い。特製VGAクーラーの自作もまだだ。ではHD4650で行こう。このカードもGT220に負けない爆音ファンだったが、改良を加えたので (この件につては後述する) 現在は至って静かだ。早速、模様替え。カードと電源の交換だけなので作業は10分程で終わった。
結果は、 (室温は23℃)
【Win7 Score】7.3 7.5 4.9 6.4 6.5
【3DMark06】4665 (SM2:1529 SM3:1886 CPU:3924)
【Superπ104万桁】13秒
【Yume1024×768最高】21255
【アイドル時消費電力】39~40W
【3DMark06ベンチ時ピーク消費電力】98W
【picoPSU150-XTのレギュレーター温度】44℃
【150W ACアダプタの温度】32℃
アイドル時消費電力は39~40Wをウロウロしている。HD5750の時に較べて期待したほどには下がらない。だがピーク時消費電力は100W以下に収まった。これならpicoでも行けそうだ。
電源をpico化すればケースのサイズは2/3くらいにはなる。その方がMini-ITXらしく仕上がるのは明らかだが、HD5750のパフォーマンスとは較べものにならない。画質も然り。どこかで「ハイスペックMini-ITX」なる試みもされている。さて、どうしたものか、悩んでばかりいると次の石と板に追いつかれてしまう。 急ぐ必要はなくとも、何事も旬の内が一番楽しい。年内には結論を出そう。
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CPUをL3426から i5 750 に代えてみた。他は前節と全く同じ構成と設定である。 (カッコ内の数値はL3426の時)
【Win7 Score】 7.3 7.5 4.9 6.4 6.5 (同じ)
【3DMark06】 Score:4698、SM2:1532、SM3:1886、CPU:4308
(Score:4665、SM2:1529、SM3:1886、CPU:3924)
【Superπ104万桁】 13秒 (13秒)
【Yume1024×768最高】 21284 (21255)
【アイドル時消費電力】 42~43W (39~40W)
【3DMark06ベンチ時ピーク消費電力】 139W (98W)
【ベンチ後のpicoPSU150-XT レギュレーター温度】 48℃(44℃)
【ベンチ後の150W ACアダプタ温度】 35℃(32℃)
ベンチ結果をみると、i5 750の3DMark06 CPU値がL3426より一割高い。他のベンチ結果は殆ど変わりない。だが高負荷時の消費電力は30~40W増え、その分CPUクーラーのファンは五月蝿くなる。どうもP55-T36+i5 750でのpico化は難しそうだ。マニュアル通り300W以上の電源が安全であろう。
さて、タクスマネージャーから両者を見比べると、i5 750は4コア4スレッド分のグラフが並び、一方 L3426は4コア8スレッド分のグラフがズラーリ。 CPUの実力はどちらが上か、俄には判断できない。
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Matrox M9120 Plus LP PCIe x16 を試した (2009.12.28)
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P55-T36に見合うVGAカード選びは難しい。前にも述べた通りSFXやTFX電源を使うならミドルクラスのカードが候補となるが、小型のケースを使ってpico化するなら、HD4650またはGT220あたりが限界となる。それもL3426の場合であって、消費電力の大きいi5-750なら更にランクを下げなくてはならない。う~ん。悩ましい限りだ。何れにしてもP55-T36の性能を引き出す為には不満が残る。いっそのこと方針を変えてみよう。
Mini Work Station ではどうだろうか。
なぜそうした発想に至ったか。自分の場合、最も使用頻度が高いソフトはAdobeなのだが、InDesign・PhotoShop・Illustratorとも重い。XP+E6850仕様のメインPCではRamDiskを使って凌いでいるが、それでもトロい。L3426の4コア8スレッドに期待がかかる。とすればVGAカード選びは一から出直しとなり、当然Matroxも候補に入る。
これまで、Matroxのカードには随分お世話になった。PCI~AGP時代はMatroxオンリーだった。MillenniumからParheliaに至る間に?枚のカードを購入した。その内、P650とParheliaは今でも現役だ。ところがPCIe x16仕様のMatrox-Mシリーズはどれもバカ高い。価格的にはHD5870やGT285と肩を並べる。さて、どうしよう。
清水の舞台から・・・の気持ちで、Matrox M9120 Plus LP PCIe x16を購入した。
結果は・・・
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Mini Work Station で行こう (2009.12.29)
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Matrox M9120 Plus LP PCIe x16 を挿した。
【Win7 Score】 7.3 7.5 5.2 3.6 7.8
【3DMark06】 走らず
【Superπ104万桁】 13秒
【Yume1024×768最高】 1528 ← 書き間違いではない
【アイドル時消費電力】 43~44W
【Win7 Scoreベンチ時ピーク消費電力】 98W
3D性能さえ目をつぶれば結果は概ね良好と言えよう。Win7ScoreのHDD値が7.8に向上したのは、SSDをIntel X25-Mに替えたことによる。流石に一番人気のSSDだ。
アプリケーションは、先ずAdobe Design Premium CS3を入れた。インストール先はSSDではなく、2.5"HDDだが、32bitのXPに較べて起動が圧倒的に速い。体感では倍速。InDesign・PhotoShop・Illustratorを同時起動してもストレスは全くない。64bitの恩恵+L3426の8スレッド動作のお蔭か。これならAdobe PCとして不満はない。そうは言っても、遠からずメモリを8GBに増量することになろう。
さて、Matroxは如何に。
・全体に画面が明るい。
・文字がクッキリ見える。
・コントラストが程良いので目が疲れない。
悪くないぞ。
もし、Matrox M9120 に不満があるとするならば、HDCPに未対応でBDが観られないことだけだ。ところがである。DVDのアプコン再生が極めて良好なのだ。PowerDVD9UltraとTMT3で試したところ、アプコン再生時のCPU使用率は、9UltraでもTMT3でも5~12%くらい。従来の4コアCPUの凡そ半分だ。これは凄い。
それだけではない、画像が美しい。 ATIやnVidiaのカードではアプコン再生時にコントラストと輪郭が強調されるため、全体に肌理の荒い印象を受けるが、Matroxでは適度な処理のためか、滑らかで自然な画像が得られる。考えてみれば初期のDVDはP650やParheliaで観ていた訳で、今更感はあるが、やっぱ「的」は良い。
Mini Work Station & DVDアプコンPC として贅沢なサブPCに仕上がりそうだ。
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■pico化するかTFXにするか、残る問題はそれだけだ。pico化する場合、ACアダプタをケース内に収めファンを抱かせるのも一考だ。消費電力はpicoの方が80PLUS-TFX電源より1~2W低い。ノイズ問題を考えればpicoの方が断然有利。但し、長時間連続運転させた時の安定性はTFX電源に分がありそうに思えるが、実際はどうだろうか。
■さて、P55-T36の使い心地を述べよう。
・GIGAのATXやMSIのMicro-ATXなど、他のP55仕様のM/Bに比べて消費電力は少ない。
・ベンチ結果は僅差で、P55-T36>GIGAのATX>MSIのMicro-ATX の順になった。
・チップセットP55の発熱は低い。室温23℃の時、高くても40℃くらい。今のところチップセット
にファンを載せる必要性は感じられない。
・P55-T36の田コネはダブル。暫くシングルで使っていたが、シングル田コネ→ダブル田コネ
変換ケーブルを導入したら消費電力は1Wほど下がった。
・メモリを4GBから8GBに増量したが消費電力は同し値。最新のメモリは低消費電力のようだ。
・L3426に付属のクーラーはかなり静かだ。i5 750に付属のクーラーとは比べ物にならない。
クーラーは同仕様に見えるが、XEON用は良品を選別しているのだろうか。これならクーラー
を替えなくともよさそうだ。 (それでも交換する予定)
・メモリにヒートスプレッダを取り付けたので、電源コネクタにpicoPSUの直差しは困難。
150mmの電源延長ケーブルを使った。
・以上の通り、CPU・チップセット・メモリとも低発熱なので基板全体が他のMini-ITXのように
熱くならない。室温23℃の時、VGAカードを含めて40℃を超える場所は一ヶ所もない。
■次にMatrox M9120について述べよう。
・今回はLP仕様のカードを選んだ。M91**シリーズはどれもファンレスだが、やはり近くに
ファンを据えたい。
・自在アームを使って80×15mmファンを翳したため、ヒートシンクの温度は30℃台前半。
基板の裏面は40℃を超えるのでメモリに豆ヒートシンクを貼り付けて40℃ギリギリになった。
・それにしても値段が高すぎる。とても人には奨められない。「的教信者」御用達であろう。
■ケースの仕様について
【第1案】
下段はTFX電源とHDD 1~2台、中段はM/B、上段は5"ベイ。SSDは中段の左側面。
中段~上段のケースファンは、両側面・背面の3個。左側面のファンは兼VGAファン。
寸法は、W210・H210・D230。約10.1L。
【第2案】
下段はACアダプタ+picoPSUとHDD、中段はM/B、上段は5"ベイ。SSDは中段の左側面。
底面にACアダプタ冷却ファンを取り付ける。
中段~上段のケースファンは、両側面・背面の3個。左側面のファンは兼VGAファン。
寸法は、W210・H190・D230 約9.2L。
【第3案】
下段はHDDとpicoPSU、中段はM/B、上段は5"ベイ。SSDは中段の左側面。
中段~上段のケースファンは、両側面・背面の3個。左側面のファンは兼VGAファン。
寸法は、W210・H170・D230。約8.2L。
どの案にするか、三日までには決めたい。
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Mini-ITX Nano-ITX Pico-ITX 総合 -28- スレの >>536 さんへ
宜しかったら当方 (Yokohama)にお越しくださるか、或いは、お送り頂ければ直ちに検証します。と言いましても1月5日までは予定が立て込んでいます。お越しの節はそれ以降にお願いします。郵送の場合はその限りではありません。
メールアドレスは pcg3_jisaku@yahoo.co.jp です。連絡お待ちします。(2009.12.30 PCG3)
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SさんのP55-T36が届いた (2010.1.3)
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■1月2日夕刻、Mini-ITX Nano-ITX Pico-ITX 総合 -28- スレ >>536 さん(以下Sさん)のM/B、CPU、メモリ、及びVGAカードが届いた。荷崩れなし。
①PM7:00、メモリとVGAカードG210を調べた。自分のM/Bに挿し異常のないことを確認した。
②PM9:00、まな板組でSさんのP55-T36を調べた。起動せず。CPUをi5 750に替えたが×。
メモリ1GB*2でも×。M/Bの不調を確認した。
③PM10:00、SさんのL3426を自分のP55-T36に挿してみた。BIOSのトップ画面は出るが
H/W認識画面がでない。
④PM11:00、MSIのMicro-ATX M/BにSさんのL3426を挿してみた。③の場合と同様の結果が
でた。CPUを i5 750 に替えたら何事もなく起動した、よって、L3426の不調を確認した。
⑤SさんのP55-T36及びL3426の細部を確認した。外観上M/Bに異常は認められなかった。
だが、L3426に問題あり。このCPUはLGA775タイプと異なり、CPUカバーの回りに金メッキ
されたCPU基板の端子が剥き出しになっている。ルーペで見たら、僅かではあるがグリスが
付着していた。 そこで、グリス除去剤及び無水エタノールを使ってCPUをクリーンアップし、
再度MSIのM/Bに挿した。結果は×。③と同じく、BIOSのトップ画面は出るがH/W認識画面
がでない。CPUの再起は難しそうだ。
⑥我家のテストではL3426のリテールクーラーを使用したが、Sさんは手裏剣を使われていた。
その手裏剣のCPU接触面に筋キズが見える。装着時に強い力が加えられた可能性がある。
⑦3日AM0:30、以上の経緯をSさんに報告した。
⑧AM2:30、Sさんから返信メールがあった。開封したのはAM7.30。
Sさんのメールによれば、
・手裏剣装着時に銀入りグリスを使用した。
・再起動不能後、手裏剣を外したら銀入りグリスがCPU基板の回りに垂れていた。
グリスを拭ったが起動せず。
・手裏剣に強い力を加えた覚えはない。
・LEDは不調になってから2個とも点きっぱなし。
(1個はスタンバイ状態で点き、もう一個は起動後に点くはず)
とのこと。
■原因は明らかになった。
・手裏剣を取り付ける際、銀入りグリスが多すぎた。
・塗った時は丁度良く見えても、常温と高温を繰り返す内にグリスが垂れてしまった。
・この現象をポンピング現象と呼ぶそうだ。
リテールクーラーの場合、CPUとの接触面積はCPUのコアカバーより小さく、更に段差があるため、仮にポンピング現象が起こってもグリスがCPU基板に到達する可能性は低い。ところが手裏剣の場合、CPUとの接触面積がCPUのコアカバーより広いため、ポンピング現象が起こった時、グリスがCPU基板に到達する可能性は極めて高くなる。
■実は、自分も銀入りグリスによるトラブルの経験がある。その時はメモリソケットから煙がでた。メモリはどうにか生き延びたものの、CPUとM/Bは即死した。損失額は3万円也。(Sさんの場合は5万円の損失)それ以来、銀入りグリスの使用には細心の注意を払うようになった。最近は、専ら非金属性グリスのお世話になっている。 (ARCTICCOOLING MX-2 高性能メタルフリーシリコングリス )
■今回のトラブルから得られた教訓
・LGA1156型のCPUを使う場合、先ずリテールクーラーで試そう。
・銀入りグリスの使用は慎重に。できれば非金属性のグリスを使おう。
だが、非金属性のグリスではあっても導電性のある場合もあるので安心できない。
・CPUクーラーを交換する場合、CPUとの接触面積に注意しよう。
以上、取り急ぎレポします。
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P55-T36に関するトラブル情報をまとめた (2010.1.5)
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■597=536さんレス
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(1)銀グリスという表現が正しいかわかりません。
「手裏剣付属の灰色の袋詰めシリコングリス」が正式なグリスの正体です。銀が入ってるのかどうかは不明です。灰色なので銀入り、と私が勘違いしているだけかもしれません。
(2)手裏剣に強い力を加えた覚えはありませんが、手裏剣のCPU接触面に傷があることから、MBを痛めるほどの強い力が加わった可能性も否定できません。グリスの盛り方を考えても石橋を叩いて渡る(壊す)性格の、536であることも判断材料として加味して頂きたいと思います。
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■616さんのレス
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時間が出来たから年末に届いたP55-T36を、とりあえずまな板でi5-750 (リテールクーラー)、9800GT GE、Patriot DDR3-1333 2Gx2 の最小構成でOSのインストールしてたら途中でプツンと電源落ちて >>536氏と同じ状況になったお…orz メモリ、VGAは平気でした。
CPUとM/Bは、他に1156のマザーやCPUが無いから確認できず…
俺もidea通販なんだけど、ロットによる不具合とかあったりする?(´;ω;) クロックは変な事にはなってませんでした。
OS入れた後にABSⅡとか付属のソフト入れてるとされそうだけど、その前にチンだから確認取れず。
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■自分のレス
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593です。>>536さんのM/Bの不調原因をグリスの塗り過ぎによるものと判断したのは、CPU基板回りに残されたグリスの痕跡と自分自身の失敗経験によります。もし、>>616さんのM/Bの不調原因がグリスでないとすると、>>536さんの原因探しは振出しに戻ることになります。PC IDEAの初期不良対応に期待したいところではありますが、>>620さんの情報を見ると・・・ なお、自分のP55-T36のS/Nは U948015**、>>536さんのS/Nとはそれほど離れていません。>>616さんのS/Nは何番台でしょうか。自分のM/BもPC IDEAから購入しましたが、ベースクロックの件以外、今のところ問題ありません。
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■632さんの重要なヒント
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関係ないかもしれないが、俺の9300ITXであったトラブルをひとつ
リテールクーラーをバックプレート式にして装着したときにねじを強くしめつけすぎると起動しなかった
緩めたり強くしたりを何度もくりかえして、一定以上の力が加わると動かないのを確認
マザーがゆがむほどじゃなかったから、たぶんピンとの接点が押さえつける強弱で変化するのが原因じゃないかな
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■633さんの重要なヒント
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>>632と多少関連して、ひとつある話として、Lynnfield対応ママンでは、 Foxconn製ソケットで接触不良が起こることがあるそうです。DFIはFoxconn以外のソケットも採用しているそうですが、 Foxconn製と混在していて、箱を開けないとわからないとか。 クーラーを圧着させすぎとも考え合わせて、このあたりどうでしょう?
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■536さんのレス
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>>633
情報ありがとうございます。ヒントをもとにWEBを調査してきました。
P55-T36の死亡例および同症状はデンマーク人、私、616で3件目ですが、LGA1156の死亡例は数限りなくありました。
>>632の報告も考慮して、非接触のピンができる (押え付け具合が傾くと、ヒートスプレッダ付きの硬いCPUダイが傾きピンから浮いて離れる) 現象が今回の故障の原因になり得る、と推測しました。原因の実証がもうできないのが残念です。あくまで推測の域です。
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■自分のレス
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その後、>>616さんと>>633さんのレスから、LGA1156のソケットを確認しました。 GA-P55A-UD4のCPUソケットカバーにはFOXCONNの刻印があります。P55-T36には見当たりません。MSIのソケットカバーはP55-T36とよく似ています。そこで>>536さんのL3426をP55A-UD4に挿したところ、BIOSのトップ画面からH/W認識を経て「Windowsを起動しています」まで進み、パスワード入力画面直前でリセットがかかりました。どうも完全死ではなさそうです。
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■自分のレス
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手元にあるDFI・MSI・GIGAともLOTES社製。ソケットに刻印された4桁の数字は、DFIが0940と0941、MSIが0937、GIGAが0939。今回トラブルがあったのは0940。他は異常なし。バックプレートの素材は、DFIは樹脂製、MSIとGIGAは金属製。ソケットカバーはGIGAがFOXCONN、他は無印。ソケット本体に違いがあるかどうかは判らない。
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【その後】
僅かな望みを託し、再々度SさんのL3426とP55-T36で組み立てた。結果は×。やはりM/Bは相当なダメージを受けているようだ。
最早、Sさんの件は自分の手には負えない。M/B基板内部のトラブルと考えられる。メーカーの対応に期待する他はないようだ。
抑も、LGA1156のソケット仕様は疑問だ。ソケットに立てた剣山にCPUの端子を圧着させて固定する方法では、もし剣山のピンの高さに誤差があったり、一部曲がったりした時の対応が苦しい。やはり差込みタイプの方が安心できるが、その辺りはどうなのだろうか。更にCPU基板の四方に金メッキされた端子が剥き出しになっているのも頷けない。CPUのコアカバーからはみ出たグリスが直撃する位置にある。これでは相当数のトラブルが予想される。
では、考えられるトラブルの原因を上げてみよう。
・銀入りグリスが悪さした。
・CPUクーラーの取り付け時に無理な力が加わり多層基板内部に問題が生じた。
・CPUソケットの接触不良による。
原因は特定できないが、何れにしてもユーザーの責任とは思えない。
だが、それでもLGA1156タイプのCPUを使うなら、細心の注意を払わなくてはならないようだ。
その昔、アナログレコードをかける時に使ったカートリッジとアームの接触不良を思い出した。
カートリッジを頻繁に交換したので金メッキの剥落も速かった。 無水エタノールを常備するようになったのはその頃からだ。
2010.1.5現在、我家のP55-T36は何事もなく健やかに稼働している。間もなくモリサワのWin7用最新フォントが届く。AdobeもWin7+CS4に全面移行できそうだ。これもまた楽しみの一つだ。
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・上中段と下段とを分離する。
・下段はpico・TFX・ATX電源が選べる様にする。つまり、上中段は共通だが、下段は電源に
応じてサイズの異なるケースとする。先ず、ATX電源用ケースを作る。
・上段は5"ベイ1台分とする。 (上段全体は中段にすっぽり収まるので分けて考える必要はないかもしれない)
・中段のM/BエリアはフルハイトのVGAカードが収まる高さにする。
上中段合わせて高さ135mm程度。
・ATX電源用の下段は高さ90mm。
・2.5"のHDDは消音ボックスに入れ、下段に横向き縦置きするので一部中段に懸かる。
・SSDは中段の左側面に取り付ける。
・上中段のケースファンは、両側面に92mm、背面に80mm、フロントは思案中。
・下段のHDDに100mmファンを抱かせる。
・底面にはアルミパンチングメタルを使う。
・電源の吸気は底面、排気は背面。
・天板は無穴。 厚手のガラス板にするかも。
・ケースの素材はアルミ。フロント両サイドの曲面部分はメープル。 丸鉋の出番だ。
よって、ケースのサイズは、W225・H225・D230 (約11.6L)。フルハイトのカードに対応したため上記第1案より少し大きくなったが、それでもC10よりほんの少し小さい。
問題は製作時間帯と所用時間だ。深夜の金工作業は不可。せいぜい午後9時が限界。年中無休の仕事なので日中の長時間作業は無理。となれば午後5時~9時が工作可能時間帯となる。その昔、オーディオアンプの製作時間は50~60時間だった。PCケースはアンプより時間がかかりそうだ。ざっと120時間くらいか。 とすると完成予定は桜の花の咲く頃か・・・
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ケースの自作に着手した。 だが、全部で13面あるアルミ板の工作は容易でない。予想通り、
桜の花の咲く頃までかかりそうだ。その間に部品構成を練り上げよう。
ここまではルテールクーラーを使用してきた。リテールクーラーとしては比較的静かで冷却能力もまあまあだがファンは消耗品だ。いつでも交換できるようにしたい。
そこで、求めるCPUクーラーの要件を上げれば、
・バックプレートを使いたい。
・リテールヒートシンクのように四方に風が回るタイプがよい。
・120mm角のファンを載せたい。
以上の希望を満たすために、
・バックプレートに AINEX社のBS-1156を使う。
・ヒートシンクは Thermaltake社のTMG i3を使う。
・120mmファンは色々試してみる。
さて、ここで問題発生。P55-T36のCPU固定具は背面プレートが樹脂製で、他のM/Bで使われている金属製LGA1156プレートより2mm厚くBS-1156に合わない。適当なワッシャを咬ませれば取付可能だが、そうするとバックプレートはM/Bの背面に密着せず、場合によってはM/Bが反る。ならばP55-T36のCPU固定具を金属製に換えれば良い。別のM/BのCPU固定具と交換することにした。
AINEX社のBS-1156は発売されたばかりの製品だが、どうもしっくりしない。 それもその筈、CPU固定具のビスがかすかに中るのだ。 これは穴開けの精度に問題あり。やむなくヤスリを使って穴を拡げた。
またまた問題発生。CPU固定具取付ビスが特殊で通常のプラスドライバーを受け付けない。
見合うドライバーを調べたところ、 T20タイプのヘクスローブドライバーと判った。 工房を漁ったら上手い具合に手持ちがあった。CPU固定具の交換は至って簡単だが、CPUソケットのピンに触れぬよう良く注意しよう。
Thermaltake社のTMG i3はプラピン留め仕様。先ずプラピンを取り外す。次ぎにファンを取り付ける突出金具を切り取る。通常のメモリならその必要はないのだが、背の高いヒートスプレッダ付きメモリを使う場合は必須。但し4ヶ所の内1ヶ所だけ切り取れば良い。この作業は糸鋸盤で行った。
TMG i3に120mmファンを取り付けるためには、 JapanValue社のPF-Leval Armを使うのが最も簡単だ。アームの一部がファンの下に潜り込むため、ファンをPF-Leval Armから2mmほど浮かせなくてはならない。これは樹脂製の2mm厚ワッシャで対応した。
以上の通り、CPUクーラーの交換にかなり手間取ってしまった。
では結果は如何に・・・
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【お願い】
2010/1/27 PM9:00 本サイトのファイルアクセス数が10万を超えました。アップ開始日は2009/6/3。一日平均420アクセス。最近は一日平均600。 拙く怪しげなサイトにも拘わらず、
多くの皆さまにご覧を戴き心から感謝いたします。
提案や要望、記述の誤りや認識不足、文字の誤脱など、お気付きの点がありましたら、以下のアドレスまでご連絡下さい。宜しくお願いいたします。
メールアドレスは pcg3_jisaku@yahoo.co.jp です。 (2010.1.27 PCG3)
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今評判の「THIS IS IT」BD版をかけた。映画を観てきた家人にせがまれ購入した。
内容についの感想は本稿の埒外なのでバッサリ省略しよう。
さて、このBDアルバムはHD映像とSD映像が混在することから、HD映像の精細さがクッキリ浮かび上がる。そして、そのHD映像の滑らかさは特筆に値する。デモBDかと思えるほどだ。サウンドは全篇に亘りベースを強調した音づくり。これは心地よい。結局111分一気に観てしまった。
MJの最新アルバムを観るためにVGAカードをMatroxからHD5670に差し替えた。最近、CCCは10.1にUpdateされたがこのHD5670には未対応。 専用のドライバを使った。 画質は良好。
アイドル時消費電力:44W、BD再生時消費電力:72W。
では本題に入ろう。CPUクーラーを
【ヒートシンク】Thermaltake TMG i3
【バックプレート】AINEX BS-1156
【CPUクーラーファン】 120mmファン
で試した。取り付けに問題はなかった。 (下記の写真を参照)
TMG i3のヒートシンクは高さ35mm、リテールヒートシンクは15mm、径は同じ、リテールヒートシンクは銅芯入り。Everest5.30でCPU温度を見る限り (HWMonitor115の計測値より数℃低く表示される)、TMG i3の優位性は認められなかった。ヒートシンクの高さが35mmと15mmで然程変わりないのは一見不可思議だが、フィンの総面積を計算すれば納得できる。
TMG i3のフィンの総面積 ≒ リテールヒートシンクのフィンの総面積
なのだ。但し、120mmファンを低速で回したためノイズレベルはかなり下がった。室温23℃の時、CPU温度を30℃未満に設定するためには、120mmファンの回転数は500~600rpmで間に合う。テストした120mmファンは以下の4種。
ENERMAX APOLLISH UCAP12-S (温度センサー付き)
ENERMAX CLUSTER (UCCL12) (PWM仕様)
Scythe Gentle Typhoon 120mm/ 800rpm
Scythe Gentle Typhoon 120mm/1150rpm
何れもノイズレベルは合格点に達した。中でも800rpmのGentle Typhoonが最も静かだった。だが、このファンの実力は既に彼方此方で実証済み。今回は温度センサー付きのAPOLLISH UCAP12-Sを使うことにした。
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P55-T36付属のCPUソケット取付バックプレート。樹脂製。4mm厚。
← 写真をクリックすると拡大します。(以下同)
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他のM/Bから流用したCPUソケット取付バックプレート。金属製。2mm厚。
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AINEX BS-1156。白抜きに見える穴をヤスリで拡げた。(少し不細工だ)
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LGA1156型CPU取付具のネジ。
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上の写真の特殊ネジ用ドライバーの穂先。
差渡しは3.7mm。 (T-20 ヘクスローブドライバー)
← 東京都旗
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【Greek】 1 mono、2 di、3 tri、4 tetra、5 penta、6 hexa、7 hepta、8 octa、9 nona、10 deca
【Latin】 1 ūnus、2 duo、3 trēs、4 quattuor、5 quīnque、6 sex、7 septem、8 octō、9 novem、10 decem
その昔、大学1年の時に覚え込まされた。 記憶が不確かなのでお復習いした。
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写真中央右の二つ穴の外側がファン取り付け穴。中央左の二つ穴の内一つを切り取った。
そのままではメモリのヒートスプレッダに中る。
既存のファン取付穴はタッピングビス用なので3mmビス用にタップを立てた。
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タップを立てる工具。
少量の機械油をつけて垂直に回す。
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TMG i3にPF-Leval Armを取り付けた。
2mm厚の高さ調節用樹脂製ワッシャは両面テープで貼り付けた。
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TMG i3 + PF-Leval Armに温度センサー付きの120mmファン ENERMAX APOLLISH UCAP12-S を取り付けた。
← 写真をクリックすると拡大します。
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Dynatron K129 (2010.1.30)
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TMG i3 + PF-Leval Arm + 120×25mmファンの組み合わせによるCPUクーラーの総高は67.8mm。冷却能力・ノイズレベルとも満足の行く結果は得られたが、できればもう少し低くしたい。あれこれ探したところ、ファンレス仕様の Dynatron K129が見付かった。高さは26.5mm。PF-Leval Armと120mmファンの厚みを加えて56.3mm。 11.5mmの差は小さくない。そのままケースの高さに反映する。
1/29 PM23:55 注文先から明日到着とのメールが入った。K129のヒートシンクは全銅製。
期待を抱いて今夜はこれまで。
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1/30 昼前、Dynatron K129が届いた。このCPUクーラーの外箱には 「LGA1156 FOR 1U
Server」 とある。 早速試したが取付不可。 CPUソケット回りのコンデンサにあたる。 リテールヒートシンクはCPUと接する部分に4.3mmほどの段差がある。 K129の段差は3mm。解決策は一つ。コア高調節板を挟む他はない。1枚どこかにあった筈だ。小一時間探した挙句、足下の小物入れに隠れていた。1mm厚のGeode用ファンレスクーラーの部品だった。だが、まだ一ヶ所だけ微かにあたる。仕方ない、ヒートシンクの一部を切り取ろう。
次なる問題はファンの取り付け方だ。ヒートシンクのフィンは薄い銅板なのでビスは留まらない。ならばM/Bとチップセットヒートシンクの取付穴を活用しよう。この手法は最近多用しているのでコツは飲み込んでいる。ところが折悪しく急な野暮用が入った。この続きは今晩に・・・
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1/30 PM11:00 Dynatron K129 取付完了。
結果は大吉。CPU温度はTMG i3やリテールヒートシンクに比べて数度下がった。上でTMG i3とリテールヒートシンクのフィンの総面積はほぼ同じと述べたが、K129のフィン総面積は凡そ1.4倍あり、しかも素材は熱伝導率の良い銅製、エアフローのしっかりしたケースならファンレスでも行けるかもしれない。今は無風のまな板組だが試してみた。
CPU使用率0%、室温22℃、温度測定ソフト:Everest5.30、CPU温度は4Coreの平均値
・ファン停止前のCPU温度:26℃ (ファン回転数 560rpm)
・ファン停止
5分後のCPU温度:36℃
10分後のCPU温度:44℃
15分後のCPU温度:51℃
20分後のCPU温度:55℃
・ファン回転再開 (ファン回転数 565~580rpm)
1分後のCPU温度:48℃
2分後のCPU温度:44℃
3分後のCPU温度:38℃
4分後のCPU温度:34℃
6分後のCPU温度:32℃
8分後のCPU温度:30℃
12分後のCPU温度:27℃
さて、予定では K129 + PF-Leval Arm + 120×25mmファンの総高は 56.3mmだったが、Leval Armの取り付けを工夫したため53.5mmに収まった。更に高さを抑えるなら12mm厚のScythe KAZE-JYUNI Slim 800rpmや大手裏剣用のPWMファンも候補に上がる。その場合、総高は40.5mmになる。明日試してみよう。
序でに報告を。K129の取り付けにあたり チップセットP55のヒートシンクを外したところ、これがベチャベチャのグリスだった。良質のグリスに塗り替えたらヒートシンク温度は数度下がった。 (但し、メーカーの補償外になるかも)
以上の結果から、P55-T36 + Dynatron K129はお奨めできそうだ。問題はコア高調節板だが、今でもPentiumM用の銅板が流通している。どなたかお試しを。
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高さ40mmのLGA1156 クーラー (2010.1.31)
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Dynatron K129に120×12mmファン Scythe KAZE-JYUNI Slim 800rpmを載せてみた。結果は極めて良好。全回転800rpmの時、アイドル時CPU温度は26~27℃ (室温22℃)。120×25mmファン560rpmの時と同じ値だ。これなら文句なし。しかもCPUクーラー全体の高さは40mmジャスト。極薄ケースにも収まる。ノイズレベルも良好。
但し、これはL3426の場合であって、他のCPUではどうなるかまだ未計測だが、もし風量が不足するようなら、同じKAZE-JYUNI Slimシリーズの1200rpm版を使えば良いであろう。
総じて P55&H55 + LGA1156 + Dynatron K129の組み合わせは、正にMini-ITXにピッタリだ。CPUの排熱に悩まされることも、チップセットに大がかりなヒートシンクを取り付ける必要もない。VGA内蔵のCPU i5/i3シリーズなら極小Mini-ITXケースS110でも行けそうだ。
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Dynatron K129 ヒートシンクベースの角を糸鋸盤を使って3mmほど切り取った。 ヒートシンクベースの厚みは2mm。
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Dynatron K129をP55-T36に取り付けた。PF-Leval ArmはM/B及びチップセットヒートシンクの取付穴を使って固定した。
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スペーサーを使ってM/Bの取付穴に固定した。
丁度良い長さのスペーサーがなく3個積み重ねた。
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スペーサーを取り付ける際、1mm厚のベークライトワッシャを使った。柔らかい素材ではスペーサーが安定しない。
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Scythe KAZE-JYUNI Slim 800rpmを取り付けた。
CPUの上端からファンの上端までジャスト40mm。
メモリのヒートスプレッダより僅かに低い。
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毎度代わり映えしない。
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その後トラブルもなく相変わらず元気に動作している。H55-ITXにL3426を一時貸し出す余裕もある。我家では、このP55-T36がMini-ITX最高のパフォーマンスを発揮している (MatroxではなくHD5670を挿した時)。出来上がりが楽しみだ。
もうすぐ弥生。 暖房のない工房への出入りも楽になった。 H55-ITXもnMCP7AUt-Vも目鼻が付いた。 ケースづくりに本腰を入れよう。 この一ヶ月、その準備を進めてきた。
アルミ材
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思いの他高値だ。既に5K円分購入した。最終的に幾らになるかは不明。
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糸ノコの替刃
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手持ちの金工用替刃が残り少なくなった。求める替刃はバラ売りがなくグロス単位(144本)。これもまた安くない。1本**円もする。真っ当なケースが買える金額だ。
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タップ
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アルミ材を接合する時、ビスナットでは手が入りにくい所が何カ所もできる。アルミ板にタップを立ててナットを省略した方が後々メンテし易い。
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タップ立て治具
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タップを立てるコツは刃を垂直に立てることが第一。目下その治具の考案中。どうにか見通しが立った。
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2.5mmビス
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今回使用するアルミ板は1.5mmが主体でフロントは3mm、リアは2mmの予定だが、1.5mmのアルミ板にタップを立て、尚かつビスの頭をフラットにするためには3mmビスでは苦しい。そこで2.5mmビスを各種サイズ揃えた。
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メープル材 |
10年ほど前に銘木店から購入した材料なので乾燥は十分。杢目も申し分ない。 |
素人細工は手間隙ばかりか、道具やら材料やら出費もバカにならない。市販品を購入した方が格段に安上がりだ。道楽以外の何ものでもない。との批難を背に受けて今日も行くのだ。
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つづく・・・
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