Asus P7H55-M PRO + i5 661   最終更新日 : 2018/05/02

PT2_PC 2号機が出来上がった。経緯は「あれこれテストする」ページで述べたが、この際まとめて置こう。 (2010.12.20)

前置き (当初掲載 2010.8.11)

前作のNF93-LFを使ったPT2-PCは絶好調だ。省電力低発熱CPUにも拘わらず、前後に120mmファンを取り付け、HDDを収めた消音ボックスにλゲルシートを追加し、更にケース内の配線を工夫したため、CPU温度・HDD温度・ノイズレベルとも極めて良好な結果が得られた。リアファンに手を翳すと涼しい風を受ける。こんな事は滅多にない。

二匹目のドジョウ (当初掲載 2010.8.11)

10日間で映画17本・音楽番組3本、合計45時間程録画した。 収録ミスや再生の不具合は一度もない。某社のカードとは大違いだ。 これを見た家人が黙っている訳はない。案の定、もう一台のPT2-PCを組み立てる羽目になった。ぼったくり価格ではあるがPT2は入手可能。毎度のことながら、問題はケースだ。

手頃なPCIスロット付Mini-ITX M/Bは見当たらないので、手持ちのMicro-ATX M/Bを使うことにしたのだが、 タワーケースやデスクトップケースでは大きすぎて部屋に似合わない。スリムケースではPT2が収まらない。そこで SilverStone SST-SG02B-F を注文した。
 ・寸法は W270xH212xD393 mm。 奥行に不満はあるが致し方ない。
 ・廉価ケースなのでケースカバーはペラペラかもしれない。補強で解決できるだろうか。
 ・電源はpico化する予定。またまたリアパネルを加工して120mmファンを・・・
 ・5"ベイは2段。スマドラ入り3.5"HDDが収まる。

果たして、柳の下に二匹目のドジョウはいるだろうか。

SilverStone SST-SG02B-F (当初掲載 2010.8.15)

SilverStone SST-SG02B-Fが届いた。デザインと仕上げは価格相応。Mini-ITXに見慣れたせいか、やっぱデカイ。早速分解しリアパネルの切断に着手・・・だが、思いとどまった。このケースの奥行は393mm。 5"ベイにスマドラ入りHDDを収めた時、 スマドラの後端からリアパネルまで凡そ200m。仮に120mmのリアファンを取り付けても、スマドラの冷却には効果が薄い。寧ろスマドラの真後ろに適当なファンを取り付けた方が確実だ。 となれば、敢えて電源をpico化する必要はない。

さて、家人の録画ペースは月平均300GB程度。2TBなら半年もつ。ケース内に何台もHDDを積まず、録画したファイルを外部HDDに整理した方が発熱やノイズの点で有利だ。
そこで、
 ・システムは40GBのSSD
 ・録画ファイル以外のデータは 2.5" 320GB HDD、
 ・録画ファイルは 3.5" 2TB HDD
 ・ライブラリーは 外部HDD
との方針を立てた。

よって、2台目のPT2-PCは、
 【CPU】 i5 661
 【CPUクーラー】 Samuel 17
 【M/B】 Asus P7H55-M PRO
 【MEM】 CORSAIR DDR3 2GB×2
 【SSD】Intel X25-V 40GB
 【HDD 1】 Western Digital WD3200BEVT (消音ボックス入り)
 【HDD 2】 Western Digital WD20EARS 3.5" 2TB (スマドラ入り)
 【外部HDD】 Western Digital WD20EARS 3.5" 2TB × N (HDDケースは未定)
 【地デジカード】 PT2
 【ICカードリーダー】 NTT-ME SCR3310-NTTCom
 【サウンドカード】 ONKYO SE-200PCI
 【BDドライブ】 LITEON iHOS104
 【電源】 SilverStone SST-ST45SF
 【ケース】 SilverStone SST-SG02B-F
 【OS】 Win7HP32
以上、PT2とケース以外は手持ちの部品で間に合わせることにした。

5GHzの無線LAN (当初掲載 2010.9.28)

二台目のPT2-PCが中々仕上がらない。実はLANの設定が決まらないからだ。このPCは有線LAN端子のない部屋に置く予定だが、手持ちの無線LANアダプタでは、DVDをISO化したファイルは問題なくとも、容量が3~4倍あるFull-HD TSファイルの再生は厳しい。2台のPT2-PCは、それぞれ自己完結した構成とは言え、時には相互にファイルのやり取りをする可能性があり、LANの接続速度はできる限り確保したい。そこで、
 ① 天井裏にLANケーブルを引き回す
 ② 壁伝いにLANケーブルを張り巡らす
 ③ 最新の無線LAN機器に替える

当初 ①の予定だったが、馴染みの電気屋さんが病の床に伏せ当分無理。②では見てくれが悪い。 とすると③になる。 あれこれWeb上で検索したところ、無線LANの動作周波数を従来の2.4GHz帯から5GHz帯に上げると動画の再生品質が向上するとの情報を得て "NEC Aterm WR8700N + PA-WR8700N-HP/NE" を導入することにした。結果は上々。BS hiやWOWOWから収録したFull-HD TSファイルが滑らかに再生できるようになった。

さて、PT2導入から2ヶ月経った。 その間に収録したファイルは2TBを超えたが、取捨選択をして1.3TB。 このペースでは年間6~7TBか。 還暦過ぎのG3が何をそんなに採り貯めるのか。
 ・ハイビジョン特集と映画が主
 ・CM入りの放送は除外
 ・吹き替えの映画も除外
 ・従って BS hiとWOWOW 許り
 ・特に CDもDVDもない海外のコンサート番組は貴重

録画三昧がいつまで続くか、先のことは判らない・・・

ようやく組み上がった (2010.12.20)

8月中に完成する予定が、年の瀬も押し迫った今頃になって、ようやく組み上がった。
当然、幾つかの部品は変更された。

変更された部品
 【HDD 1】 Western Digital WD10TPVT 2.5" 1TB (消音ボックス入り)
 【サウンドカード】 CREATIVE Sound Blaster X-Fi Titanium HD
 【BDドライブ】 Panasonic UJ-240
 【電源】 ENERMAX ECO80+ EES350AWT

追加された部品
 【SATAカード】 ROTEC REX-PE30S
 【リムーバブルケース】 ROTEC SA-RC1A-LGS

 PT2-PC 最大の悩み所はHDDの台数と収め方であろう。録画再生PCとするなら、2TBのHDDをできだけ数多く積みたい。そうは言ってもケース次第だが、本機に使用するSST-SG02B-Fは、5"ベイ×2、3.5"ベイ×2。更に空きスペースを活用すれば、3.5"HDDが合計5~6台収まる。ところが重大な問題がある。使用者である家人はハードに疎く、ドライブの使い分けすら難しいのだ。そこで、
 ① 録画データは、一旦1TBの2.5"HDDに収める。
 ② そのHDDが900GB程度になったら、2TBのリムーバブルHDDに移した上で空にする。
 ③ 二度目の②を実行した後、リムーバブルHDDを交換する。
ROTECのREX-PE30Sはホットスワップ対応ではあるが、家人に任せる訳には行かない。データの引っ越しやHDD交換時の出動は止むを得まい。

 光ドライブをどうするか。これまで市販のBDやDVDは別のHTPCで観ていたので、特に必要性はなかったが、 家人が前のPCで取り貯めた録画データをDVDにコピーしたため、なくてはならぬ存在になった。そこで、PanasonicのUJ-240を取り付けた。SST-SG02B-Fにリムーバブルケースを取り付けると内部空間が狭くなるので、スリムドライブで間に合わせた。それにしても「通常の地デジカード」は使いにくい。他のHDDへコピーすることもできないばかりか、DVDへの書き込みも収録時と同じ時間を要する。 何と、収録時間10時間分のデータをコピーするために丸一日費やしてしまった。それでも全体の1/10、こんな愚かな作業は真っ平御免なのだが・・・

■ 当初予定していたSilverStone SST-ST45SFを他で使うことにしたため、ENERMAXのEES350AWTに変更した。この電源は価格の割には良くできている。効率・発熱・ノイズとも優秀。これまでに購入した500W未満の電源では最も好ましい。

 ドライブは SSD・2.5"HDD・3.5"HDD、それぞれ一台ずつにしたのだが、SST-SG02BのHDDホルダは使い難い。防振対策が不十分な上、取り付け方法が面倒。そこで、ホルダの使用を止め、SSD&HDD取付金具を別途自作した。

では、文章ばかり続いたので写真を撮ろう・・・

在り来たりの静音PC (2010.12.21)
余分な電源ケーブルをスリムドライブ下に押し込んだが、それでも内部スッキリとはならなかった。ノーマルサイズの光ドライブにすると、更にゴチャつく。
カードリーダーはケースに貼り付けた。どうにも邪魔なカードリーダーのケーブルは、ドライブベイの脇にぶら下げた。
80mmの吸気ファンは HDDホルダーに取り付ける仕様だった。そのホルダーを外したため、左の通りドライブベイのビス穴を使って留めた。
吸気ファンが右側面に1個では不十分と思われたので、左側面に80mmファンを追加した。側板とは40°傾けCPUクーラーの方向に向けた。如何にもエアフローが悪そう。それでも気休めよりは稍マシな効果が得られた。
ピアノブラック仕上げのフロントパネル。
光沢仕上げは好みが分かれそう。

回りのものが映り込み易く、写真が撮り難かった。
ROTEC SA-RC1A-LGSが目立つ。

本機のケース SilverStone SST-SG02B-F(W270xH212xD393mm 約22.5L)は、1号機のケースJX-FX400(W200×H210×D350mm 約14.7L)に較べて、大きさは凡そ1.5倍なのだが、並べて見ると2倍以上に感じられる。設置面積の広さがそう思わせるのかも知れない。

SST-SG02B-Fは、その値段からペラペラケースと予想したが、SG05/06ほど酷くはなく、今のところ補強の予定はない。では、このケースに問題はないのか。否、吸排気に難あり。ケースの左上方に2個の排気ファンを取り付け可能ではあるが、CPU付近に吸排気ファンはない。更に、電源ファンはCPUファンとは逆向きのため条件は厳しい。実際、まな板組の時に較べて、CPU温度は5~6°上昇した。ATX&SFX電源を使う限り、リアパネルに必要十分な排気ファンの設置は無理。そこで、
  ① リアパネルのメッシュ部分に40mmファンを取り付ける。
  ② 右側面にファンを取り付ける。
  ③ 電源をpico化し、リアパネルに120mmファンを取り付ける。
  ④ CPUファンの回転数を上げる。
  ⑤ i5 661のTB機能を解除する。

①を試したところ、効果は殆どなし。ファンのノイズが増すだけ。
②も①と同様、取付可能なファンは50×10mmが精々で効果なし。
③にすれば確実だが、完成は先送りになる。
④を試したところ、ノイズが増す割には効果は薄かった。
⑤の方法も考えられるが、CPUの能力全開で使う場面はなさそうなので却下。

そこで、上の写真の通り、左側面に80mmの吸気ファンを斜めに取り付けた。気休めよりは稍マシな効果が得られたので、暫く様子を見ることにした。

結局、吸気ファンは、左右の側面に1個ずつ、排気ファンは天板左奥に1個、何れも80mmファンを取り付けた。その為、極静音PCとはならず、在り来たりの静音PCに留まった。

SB X-Fi Titanium HDの音質と i5 661内蔵GPUの画質については、後日に・・・

つづく・・・