Win上では負荷に応じてCPUクロックやGPUのコアクロック&メモリクロックが柔軟に変化するが、Ubuntu上ではどうだろうか。丁度良い機会だ。同じシステムにWin7とUbuntuを入れたので確認しておこう。
【Win7HPの場合】
・Win7 Score 7.3 7.5 6.8 6.8 5.6
・3DMrak06 10293 (SM2:4083、SM3:4082、CPU:4324)
・CPUクロックは BCLK133MHzの9倍から24倍まで変化する
・GT240のコアクロックは 135~550MHzまで変化する
・GT240のメモリクロックは 135~1800MHzまで変化する
・アイドル時消費電力 42W 高負荷時消費電力 140W
【Ubuntu10.04の場合】
・CPUクロックは 44%~100%まで12段階に変化する。
・GT240のコアクロックは 135・405・550MHzの3段階に変化する
・GT240のメモリクロックは 135・324・1800MHzの3段階に変化する
・アイドル時は上記数値の最小クロックで動作する。
・アイドル時消費電力 42W
つまり P55M-GD45 + i5 750 + GT240 の場合、Win7でもUbuntu10.04でも省電力機能の働き方はほぼ同じであることが判った。
では、GT240をGTS250に替えたらどうだろうか。
【Win7HPの場合】
・Win7 Score 7.3 7.5 6.9 6.9 5.6
・3DMrak06 15353 (SM2:6720、SM3:6524、CPU:4350)
・CPUクロックは BCLK133MHzの9倍から24倍まで変化する
・GTS250のコアクロックは 738MHz固定
・GTS250のメモリクロックは 1100MHz固定
・アイドル時消費電力 80W 高負荷時消費電力 208W
【Ubuntu10.04の場合】
・CPUクロックは 44%~100%まで12段階に変化する。
・GTS250のコアクロックは 738MHz固定
・GTS250のメモリクロックは 1100MHz固定
・アイドル時消費電力:80W
GTS250もGT240も省電力機能は、Win7・Ubuntu10.04とも同じであることが判った。
今回使用したGTS250は初期のカードでECOシリーズではない。最新のカードなら省電力機能は期待できるが、該当する製品は生憎手元にない。
さて、問題は両者のパフォーマンス。Win7で3DMrak06のベンチ結果は5割程度の差となるが、Ubuntu上では高負荷になる場面が少なく違いは判りにくい。 試しにHD動画を再生してみたが殆ど変わりない。Ubuntuでは高性能ビデオカードの力は発揮できず、消費電力が増すばかりのようだ。Ubuntuを主体とするなら、GT220かGT240あたりで十分と言えそうだ。