SuperMicro C2G41 + Pentium DC E5200   最終更新日 : 2012/02/20

昔「いつかはCROWN」とか言われた時代があった。我家では13年前に購入したODYSSEYがまだ現役だ。走行距離は2.8万Km(普段は軽ばかり)、車内での喫煙本数ゼロ、内装外装とも状態は極上。当分買い換える予定はない。

PCなら「いつかはSuperMicro」なのだろうか。確かにXEONを2個登載したM/Bは魅力的だが用途が思い浮かばない。前にP4SCTでNT4_PCを作ったが、AGP仕様の現役M/Bの中では比較的信頼性が高いと思えたからで、それ以上の理由はなかった。とか何とか言っていたら先日C2G41なる廉価M/B(8,423円)が発売された。同社の製品で10K円以下は始めてではないだろうか。キャッチコピーに「Designed for Windows7」とある。これは捨て置けない。(2009.10.14)

SuperMicr C2G41  (2009.10.14)

C2G41の特徴を上げてみよう。
 ・メモリはDDR3。メモリスロットは2本
  (我家ではDDR3は始めて)
 ・寸法は244×218mm。通常のMicroATX M/Bより奥行が1inch短い。
  (スリムケースに収める予定なので好都合)
 ・HDMI端子はあるがDVI端子はない。
  (別に問題ない)
 ・廉価M/Bにしては、S/PDIF端子が同軸と角光の2個ある。
  (これは良い)
 ・全部ではないが、要所には固体コンデンサが使われている。
  (多分大丈夫であろう)

一つだけ疑問点がある。
 ・G41は再生支援機能が弱いと伝えられる。実際はどうだろうか。

さて、ケースはどうするか。このPCは職員の自宅に置いて持ち帰り仕事に使う予定だが、狭いマンションなのでなるべく小型が良い。あれこれ思案の末、スリムケースの中でも最小と思われる Chenbro PC719 を選んだ。販売元の紹介文「・・・ただし、小型化ゆえにケーブルの配線は非常に厳しいので、 自作初心者は激しく苦労すると思われます・・・」が決め手になった。

インテルの新旧リテールクーラー (2009.10.14)

本PCもリテールクーラーのヒートシンクを使うことにした。インテルのクーラーはフィンの高さ・銅芯の有無・M/Bへの取り付け部とも新旧でかなり違う。ファンを交換するなら旧型が扱い易い。

右:旧型クーラー(E6600用) フィンの高さ32mm
左:新型クーラー(E5200用) フィンの高さ16mm
右:旧型クーラー(E6600用) 銅芯埋め込み。
  ファンの取り外し可。
左:新型クーラー(E5200用) 中心部もアルミ。
  ファンだけの取り外しは難しい。
旧型クーラーの中心部は半円級状。
ファンの型紙を作ってアームの位置を決めた。
アームの取り付けは、フィンにビスナット+ワッシャで留めた。外周ギリギリでは外れ易いので少し奥目にするのがコツ。
【まな板組】
CPUファンは120×25mm GELID Silent12 PWM。
チップセットにも十分な風が当たる。
まな板組 (2009.10.14)

先ず、以下の部品をまな板に載せて試した。
 【M/B】SuperMicro C2G41
 【CPU】C2Q Q8400s
 【メモリ】Kingston DDR3-1333 2GB×2
 【VGA】オンボVGA
 【HDD】Seagate ST9320421ASG
 【BD】Sony NEC Optiarc BC-5500A
 【電源】picoPSU150 + 12V150W ACアダプタ
 【OS】Win7RC64
 【BDソフト】PowerDVD9Ultra2201

結果は、
 【Win7スコア】7.2 5.9 4.5 3.6 5.9
 【3DMark06】1174
 【Superπ104万桁】20秒
 【Yume1024×768最高】6188
 【アイドル時消費電力】34W

BDやDVDのアプコン再生とも良好。これなら行けそうだ。

次にQ8400sからE5200に替えてみた。
 【Win7スコア】データを取り損ねた
 【3DMark06】1072
 【Superπ104万桁】22秒
 【Yume1024×768最高】5572
 【アイドル時消費電力】30W

ベンチ結果は予想より良好だったが、BDやDVDのアプコン再生はかなり厳しかった。
やはりG41は再生支援機能がサポートされていないようだ。

そこで、ローエンドVGA HD4350を挿してみた。
 【Win7スコア】6.0 6.0 3.7 5.3 5.9
 【3DMark06】2407
 【Superπ104万桁】22秒
 【Yume1024×768最高】10123
 【アイドル時消費電力】40W

BDやDVDのアプコン再生は良好。特に発色はHD4550より好ましい。 BDドライブを通常サイズのSony NEC OptiarcのBR-5100Sから同社のスリムBDドライブBC-5500Aに替えたらアイドル時消費電力は38Wに減少した。よしよし。

SG05より小さいMicroATXケース Chenbro PC719 に収める (2009.10.18)
← 写真をクリックすると拡大します。

ケース付属のSFX電源を外し、picoPSU150-XTを使うことにしたのだが、M/Bの電源コネクタは最も風通しの悪い位置にある。そこで、外した電源の跡地に据えることにした。ケースに穴を明けられないので、左の通り、木工の出番となった。写真中、下の板を強力両面テープでケースに貼り付け、その上に電源延長ケーブル(30cm)付きpicoPSUを木ネジで留めた。 たったこれだけの細工に、テーブルソー・自動カンナ盤・ルーター・ボール盤・糸鋸盤等を駆使し丸一日かかった。 ビニタイ留めでも良かったのだが・・・

picoPSUのレギュレーターに52×15×7mmのヒートシンクを取り付けた。効果は◎。8~10℃下がった。

ケース付属の五月蝿い底面ファンを外し、代わりに電源取り付け穴を利用して60×20mmファンを収めた。1.5mm厚のアルミ板でブラケットを作った。

LPファンレスVGA HD4350に60×20mmファンを抱かせた。これもJapanValue社のPF-Leval Armを使って取り付けた。ファンの有無でGPU温度は10℃以上の差がでる。(このアーム、現在各店とも欠品中か?)
CPUファンは Noctua社のNF-S12-800に替えた。アイドル時 約600rpmで至って静か。 左の写真の通り、 SFX電源を外したため内部はスカスカ。

このケースの寸法は 300×90×326mmで 約8.8L。SG05は 276×222×176mmで 約10.8L。

 写真をクリックすると拡大します。
秋の夜長 (2009.10.20)

昨秋のMINIX以来、次々と魅力的なMini-ITX M/Bが発売された。新し物好きなので?台ものMini-ITX PCを組み立てた。ところが、夏頃からION以外の新M/Bの発売がパタと止まってしまった。Win7待ちなのか、需要が伸びないので各メーカーとも関心が薄れたのかよく分からないが寂しい限りだ。いったい秋の夜長をどう過ごせばよいのだ。

そこで、価格.comや子猫.netを眺めていたら、SG05より2L小さいMicroATXケース、つまり本PCで使った Chenbro PC719 を見つけた。上に述べた通り、確かに内部は狭いが、電源をpico化すれば問題ない筈だ。と言うことで組み立て始めたのだが、思ったより楽に収まった。

となれば、TDP45W LGA1156:XEON L3426あたりを載せた極小PCは魅力的だ。Web上ではP55のUSBに問題ありと報告されているが、別途USBカードを挿せれば解決できるかもしれない。 否、ジャンク箱に眠っているAGPカードを使ったWin7PCも面白そうだ。

と言うことで、Mini-ITXが停滞気味でも秋の夜長を過ごす手立てはありそうだ。

GT220はpicoPSU150で使えるか? (2009.10.21)

nVidiaの最新VGA WinFast GT220 LPを試した。これまでに購入したLPタイプのVGAはどれも五月蝿かった。GT220はどうだろうか。 案の定と言うより、予想を遙かに超える爆音にビックリした。このままでは使い物にならない。 だが、ベンチ結果や消費電力は◎。ベンチ時のピーク消費電力は91W。picoPSU150でも問題なく使えそうだ。
 【Win7スコア】6.0 6.0 5.9 5.3 5.9
 【3DMark06】6338
 【Yume1024×768最高】32104
 【アイドル時消費電力】40W
 【3DMark06ベンチ時ピーク消費電力】91W

よし、GPUクーラーを交換しよう。LP対応のVGAクーラーと言ったらSNEのタワシしか思い当たらない。 取り付けネジの位置は問題なし。 タワシのフィンがスロットの縁にギリギリだが、例によってフィンを少し曲げればOK。載せるファンはこれまた例によって JapanValue社のPF-Leval Armを2本使えば良い。

うーん、3本のスロットを占有するのは頂けない。ファンの厚みを10mmにしても同じ事だ。これは今後の課題だ。80×60×15mmのヒートシンクを入手できれば自作はそう難しくない。

さて、タワシ+ 60×20mmファンの結果は如何に。
アイドル時(室温24℃)
 【GPU温度】38℃
 【タワシの温度】30℃
 【VGAメモリヒートシンクの温度】30℃
 【VGA基板裏の温度】31℃
ベンチ時のピーク温度は、それぞれ15~20℃上昇するが60℃は超えない。

Windows7 HomePremium 64bit DSP版 (2009.10.23)

やはり3本のスロット占有は不味い。4本目に地デジカードを挿すとタワシに載せたファンと近接する。ならばVGAヒートシンク作ろう。何時出来上がるかは未定だが。

さて、VGAをHD4350に戻し、Win7 HP 64bit DSP版を入れた。TA790GX XE の時と同様、インストールは至ってスムース。 ドライバ類はカードドライブを含め自動的に設定された。何もすることはない。ただ見てるだけ。

 【Win7スコア】 6.0 6.0 3.7 5.8 5.9 (Game Graphicの点数が 5.3 → 5.8になった)
 【Yume1024最高】 10117
 【Superπ104万桁】 22秒
 【3DMark06】 2403
 【アイドル時消費電力】 38W
 【スリープ時消費電力】 2W
 【起動時ピーク消費電力】60W
 【ベンチ時ピーク消費電力】70W
 【電源OFF時待機消費電力】 1W

ここに注目するべき点がある。スリープ時消費電力= 2W だ。
家にあるPCで、こんなに下がったのは初めて。電源OFF時とは1Wの差。C2G41の外箱に書かれた Designed for Windows7 は伊達ではなかった。SWを押せば1秒足らずで復帰する。これなら常時稼働にしても全く問題なさそうだ。

つづく・・・