あれこれテストする VII

先週に仕上げた Athlon II X2 260u_PC、大層気に入っている。2Core 1.8GHz TDP25Wで低発熱。 当然CPUクーラーの回転数は低く静か。 パフォーマンスも上々。 サーバーやライブラリーなどの常時稼働PCに向くであろう。 (2010.12.26)

Turion64 MT-40 (2010.12.26)

そうなると、同じAMDの低TDP CPUであるTurionとGeodeが気になる。そこで、Turion_PCを装いも新たに仕立て直すことにした。このPCは、以下の構成で2007年2月に我家のVista 1号機として組んだものである。(本サイト未掲載)
 【M/B】 MSI K8MM3-V
 【CPU】 Turion64 MT-40
 【CPUクーラー】 高速電脳 KD-N754-CP(銅製)
 【メモリ】 Buffalo DDR400 1GB×2
 【VGA】 Power Cooler HD3850AGP
 【HDD】 Seagate 3.5" 250MB 7200rpm
 【BDドライブ】Panasonic LF-MB121JD (初期のBDドライブ ATAPI仕様)

その内、HD3850AGPをQ6600+変態M/Bに流用したため、現在分解されたママである。
では、M/B・CPU・CPUクーラー・メモリはそのままに他の部品を改めよう。

 ・ビデオカードは「最後のAGPカード」と称された HIS HD4670AGP。
 ・システムドライブは Crucial C300 64GBで決り。
 ・データドライブは Western Digital WD7500BPVTが手頃。
 ・LANカードは Intel PRO/1000 GT Desktop Adapterで良し。
 ・サウンドカードは ONKYO SE-200PCI LTD なら文句なし。
 ・電源は80Plus仕様のSFX電源を使おう。
 ・OSは Win7HP32。

以上、手持ちの部品を掻き集めてまな板に組んだ。Win7HP32はビデオカード以外のデバイスを自動認識し、少しの滞りもなくスンナリ入った。
CCC10.12の時、
 【Win7スコア】 4.2 4.2 6.7 6.7 6.9
 【3DMark06】 5099 (SM2:2414 SM3:2962 CPU:857)
 【3DMartk Vantage】 2367 (GPU:2830 CPU:1588)
 【FF14 high】 784
 【Yume1024×768最高】 36925
 【Superπ104万桁】 44秒
 【アイドル時消費電力】 52W
 【3DMark06ベンチ時ピーク消費電力】 110W

HD4670AGPを載せ、更にLANカードとサウンドカードを挿した為、アイドル時の消費電力は少し高めになった。

では、動画の再生はどうだろうか。
 【BD再生】 良好(PowerDVD10Ultra2325)
 【Full-HD TSファイルの再生】 良好
 【DVDのアプコン再生】 苦しい(PowerDVD10Ultra2325)
 【Full-HD Flashの再生】1080pは無理 720pが限界

さて、このPCの特徴は、何と言ってもCPUクーラーである。BIOSのファンコンをAutoに設定すると、この時期ファンは回らない。それでは不安なので、ファンコンを解除し80mmファンを1000rpm程度で回すことにしたのだが、今は亡き高速電脳特製CPUクーラーの優秀さを改めて認識させられた。

TMT5 (ArcSoft TotalMedia Theatre 5.0.1.80) (2010.12.28)

これまで動画の再生ソフトは、主にPowerDVD10UltraとTMT3を使ってきた。
BDの再生は両者とも問題なかったが、DVDのアプコン再生には大きな違いがあった。
10UltraはDVDのアプコン再生をCPUに依存し、TMT3はGPUに依存する方式のようで、CPUが非力な場合、CPU使用率に大きな差があった。

では、Turion_PCで試してみよう。
 【ソース】 DVD「OK牧場の決斗」1957年
 【解像度】 1920×1080
 【アプコン】 自動調整
の時、

PowerDVD10Ultra2325
 【CPU使用率】 80~100% 平均90%
 【アプコンの利き】 多少利き過ぎ
 【画質】 やや荒れ気味
 【滑らかさ】 しばしばカク付き視聴に耐えない

TMT 3.1.185
 【CPU使用率】 24~46% 平均34%
 【アプコンの利き】 控えめ
 【画質】 やや甘い
 【滑らかさ】 カク付きはなく滑らか

TMT3のトップ画面にTMT5へのバージョンアップ案内が出たので、早速導入した。

TMT 5.0.1.80
 【CPU使用率】 26~48% 平均38%
 【アプコンの利き】 程良い
 【画質】 良好
 【滑らかさ】 良好

よって、
 ・Turionで10UltraのDVDアプコン再生は厳しい。
 ・TMT5はTMT3に較べて、CPU使用率が数%上昇する。
 ・アプコンの利きは好みにもよるが、TMT5の方がジャギーが目立たず滑らか。
 ・TMT5はAeroを切らずに再生可。TMT3はパッチによって可と不可あり。
 ・TMT5は窓表示でも枠なし再生可。TMT3は不可。
 ・コントロールバーが隠れるまでの時間。TMT5は2秒、TMT3は5秒。

【OK牧場の決斗】
TMT5は窓表示でも縁なし再生可
当分まな板か (2010.12.29)

TMT5の導入により、BD・DVDのアプコン・Full-HD TSファイルなど、動画の再生に目途は立った。CPUクーラーは至って静か。LANカードにIntel PRO/1000 GT Desktop Adapterを奮発したので回線速度と安定性は良好。 ONKYO SE-200PCI LTD のお蔭で音も良し。ならば適当なケースに入れて常用PCとするか・・・

実は一つだけ問題点がある。HIS HD4670AGPのノイズである。HISのウリである「外排気クーラー"IceQ"」を搭載しているので、リテールクーラーとしてはマシな方かも知れないが、我家の他のPCに較べるべくもない。SW-ONから30分程度まで、GPU温度が40℃以下の時はどうにか耐えられても、時間が経過し、GPU温度が40℃を越えると途端に気になり出す。2.5"HDDですら裸では使えない静音症候群を患っている為、IceQと雖も許容範囲外になる。さて、どうしたものか。

ならばVGAクーラーを交換すれば良い。2スロットで収まる静かなクーラーと言えば"雪原2"がある。これはHD6870でも使える優れたクーラーだが、如何せん背が高く小型のケースに入らない。他の静かなクーラーは3スロット占有するもの許り。かと言って、LANカードもサウンドカードも外したくない。仕方ない、VGAクーラーが決まるまで「まな板」で行こう。

年を越さずに解決した (2010.12.30)

2スロットに収まるVGAクーラーの件、年を越さずに解決した。

昨日(12/29)、新年を迎え散髪に行った。 店の若主人は数少ないPC仲間の一人。理容椅子に座ればPC談義に終始する。Sandy Bridgeから入りVGAクーラーの段になった時、何故かThermalright HR-03の話題がでた。彼はHR-03が大層お気に入りで3個も集めたとか。自分もそのクーラーは数年前までX1950proAGPに載せて使っていた。確か、普通に使えば4スロット占有し、ヒートシンクをビデオカードの裏へ回せば、1スロットに収まる仕様の筈だった。冷却能力は抜群だが場所を取るので使い辛かった記憶がある。

散髪を終えて帰宅するやHR-03を引っ張り出して確認した。本体・付属部品とも不足なし。問題はヒートシンクに載せたファンがCPUクーラーと干渉するかどうかである。結果は吉、心配には及ばず無事に収まった。92×25mmファン約1000rpm、室温24℃の時、ノイズは激減、アイドル時のGPU温度はリテールクーラーの時より5℃下がり36℃、Full-HD動画再生時も40℃を超えない。これなら文句しの静音PCに仕上がりそうだ。

HD4670AGPにHR-03を取り付けた。
通常とは異なり、ヒートシンクはカードの裏へ回る。

写真下は 取り外した「外排気クーラー"IceQ"」
HD4670AGPの裏面。高さは145mm。
取り付けたファンは92×25mm。
高速電脳 KD-N754-CPに当たることなく収まった。
CPUクーラーが大型の場合は無理か。
見慣れぬ姿だが、見栄えは良い。

新年のPC始めは、Turion_PCのケース選びになりそうだ。
Pentium M (2011.1.6)

明けましておめでとうございます。

本年もまた怪しげなレポの連発になりそうですが、時にはそうでないこともありますので、何卒宜しくお願い申し上げます。(G3)


Sandy Bridge が直ぐそこまでやってきた。今回は各社からMini-ITX M/Bが相当数発売されるとのこと。M/BとCPU選びに悩みそうだ。

では、砂橋を渡る前に身辺を整理しておこう。これまで予定しながら手付かずのPCが幾つかある。その一つであるPentium Mをどうにかしよう。年末に試したTurionが思いの外良好だったので期待できそうだ。 Pentium MはTurionと同様、低クロック・低TDP・シングルコアながら小気味よい動きをする。マルチコア全盛の時代になり忘れ去られたが、使い方を限定すれば生き延びる道はあるのではないだろうか。

そこで、サウンド重視のAV-PCに狙いを定めた。M/BとCPU以外は、前回のTurion-PCに準じ、以下の構成を考えた。
 【M/B】 AOpen i855GMEm-LFS
 【CPU】 Pentium M
 【CPUクーラー】 M/B付属品
 【メモリ】 Buffalo DDR400 1GB×2
 【VGA】 HIS HD4670AGP
 【Audio】下記参照
 【HDD】 下記参照
 【BDドライブ】Pioneer BDR S05J
 【電源】ENERMAX ECO80+ EES350AWT

サウンドカードは、これまでONKYOの SE-150PCI・SE-90PCI・SE-200PCI・SE-U55SX、SE-200PCI-LTD、Auzen X-Fi HomeTheater HD、Sound Blaster X-Fi Titanium HD、AUDIOTRAK PRODIGY 7.1e X-Fi Audioなどを使ってきた。 中でも後半の4枚はどれも音がクリアーで心地よい。一度味を占めたら蟹さんには戻れない。今回使用するi855GMEm-LFSはPCI-Ex1スロットがないため、SE-200PCI-LTDで決りか。

さて、問題はi855GMEm-LFSである。このM/BのSATAはRAID仕様のため、そのままではOSが入らず別途ドライバが要る。ところが、M/B付属のドライバはWin2000とXP用だけでVistaやWin7をサポートしない。最新版がどこかにあるのかも知れないが、今のところ見付からない。ならば、OSの起動が可能なSATAカードではどうだろうか。そこで、BUFFALOのIFC-ATS2P2とIFC-PCI2SAを引っ張り出した。これまた古い製品のため前者はXPまで、後者はVistaまで対応。となれば、残る手段はIDE仕様のHDDか。と言っても手持ちのIDE-HDDはジャンク寸前のものばかり。仕方ない、先ずXPで試そう。

もう一つ問題があった。i855GMEm-LFSは2枚あり、一枚はFSB400MHz、もう一枚はFSB533MHz仕様だった。 ところが、後者にPentium M 770を取り付けたまま、どこかに仕舞忘れてしまったのだ。半日探したが見つからず、やむなくFSB400MHz仕様の板にPentium M 740を載せることにした。770と740ではパフォーマンスが大幅に違うのだが。

IDE仕様のSSD (2011.1.7)

XPを入れた
前節で述べた通り、i855GMEm-LFSのSATAはRAID仕様のため、HDD単体のRAIDを設定してからXPを入れた。インストール&Updateは特に問題なく完了した。
 【Superπ104万桁】 58秒
 【Yume1024×768最高】 38433
 【3DMark06】 3942(SM2:2040 SM3:2554 CPU:568)

3DMark06のCPU値568は寂しい。 それもその筈、PenM 740はCPU Clock 1300MHzで動作している。PenM 740はFSB Speed 533MHz、FSB Clock 133MHz X13=1729MHzで動作するCPUだが、使用したM/BのFSB Speedが400MHzのため、M/Bの設定がAUTOの場合、FSB Clock 100MHz X13=1300MHzとなる。FSB Clockは調節できるが倍率は固定され、試した限りでは、FSB Clock 118MHz X13=1534MHzが限界だった。それでも時々起動不能になるので、結局FSB Clock 115MHzに落ち着いた。

では、XP上の動画のパフォーマンスはどうだろうか。TMT3・PowerDVD9Ultraとも思わしくない。やはり最新の動画ソフトはWin7の方が好ましいようだ。

VistaHP32を入れた
次に、BuffaloのSATAカード"IFC-PCI2SA"を使ってVistaHP32を入れた。HDDの領域設定後、インストールは開始されたが、再起動する度にしばしば黙り込んだ。それでもBIOSを再セットアップすれば次に進みどうにか完了した。Update時も同様、何度もBIOSの再セットアップを繰返し、最新状態まで漕ぎ着けた。どうもi855GMEm-LFS+IFC-PCI2SA+Vistaの相性は宜しくないようだ。これではとても常用PCに向かない。動画のパフォーマンスは、TMT3・PowerDVD9UltraともXPと同様今一つだった。

Win7HP32を入れる
では、同じIFC-PCI2SAを使ってWin7HP32を入れてみよう。 だが入らない。Win7のセットアップ画面に「このHDDにWindowsはインストールできません」ときた。 どうすれば良いか。斯くしてIDE-HDDの出番となった。昔、ノートPC用に求めた20GBの2.5'HDDをジャンク箱から探し出した。

Win7HP32はスンナリ入った。FSB Clock 115.4MHz X13=CPU Clock1500.7MHzの時、
 【Win7 Score】2.8 4.3 6.7 6.7 4.3

CPU値2.8は兎も角、HDD値4.3は酷い。ファイルの読み書きにイライラさせられる。
そこで、IDE仕様のSSD(CFD CSSD-PHM32WJ2)を求め、再度Win7HP32を入れた。
結果は、
 【Win7 Score】2.8 4.3 6.7 6.7 6.2
 【3DMark06】 4005 (SM2:1924 SM3:2456 CPU:635)
 【3DMartk Vantage】 1939 (GPU:2758 CPU:1026)
 【Yume1024×768最高】 34411
 【Superπ104万桁】 50秒

SSDに替えたお蔭でファイルの読み書きは極めて良好。動画は TMT3・PowerDVD9Ultraとも前作のTurion-PCより好ましい。 Adobe Flash HD Galleryもそこそこ動く。とてもCPU値2.8のPCとは思えない。 のだが・・・

Cyprum Zero (2011.1.8)

Pentium M 740_PCの問題点は、
 ① M/B付属のCPUクーラーが煩いばかりか冷却能力も不足気味。
 ② IDE仕様のSSDは好調だが、データドライブをどうするか。
 ③ Windows Experience Index CPU値2.8の件。

①の解決は簡単だった。ジャンク箱からSocket 478用のファンレスクーラー"Cyprum Zero"を探しだし、コア高調節板を挟んでOK。念のために80×25mmファンを載せた。750rpm程度に設定したので至って静か。CPU温度はM/B付属品の時より数℃下がった。

②の件、始めIFC-PCI2SAにSATA-HDDを繋いで試したところ、無事認識した。IFC-PCI2SAは起動ドライブでなければWin7でも使えることがわかった。ところが、Win7の起動がトラブルかと思えるほど遅くなってしまった。気の短い性分なので却下せざるを得ない。結局、IED仕様の2.5"HDDを調達することになった。

③の件は悩ましい。i855GMEm-LFSのOC機能は雀の涙程度。もう一度FSB533MHz仕様のM/Bを探すか、或いはFSB400MHz仕様のCPUを調達するか、それが問題だ。

昔懐かしい"Cyprum Zero"
この期に及んで再登場とは想定外だった。

さて、Turion、Pentium M とくれば、次はGeodeに決まっている。この三種のCPUは異母姉妹みたいなもの、一人だけ仲間外れにはできない。

現在、2011/01/08 20:15 例の時刻が近付いた。未だ方針は決まらない。

Geode (2011.1.8~9)

Geodeに対応するM/Bは3枚手持ちがある。その内の1枚 BIOSTAR M7NCG400ver7.2 は、Win2000でトラブル続きのためお蔵入りした。となると、ASRock K7S41GX と TYAN S2498AGNN Tomcat K7M の2枚だ。

Tomcat K7M で試した。
このM/BはPCIeスロットは勿論AGPスロットもな い。そこで、PCI仕様の最新カードHISのHD5450PCIを使うことにした。特にトラブルもなくWin7HP32は入った。 ところがWindows Experience Indexの途中で青画面になり落ちた。ビデオカードのドライバの所為とは思うが、これでは使い物にならない。

因みに【Superπ104万桁】80秒、【Yume1024×768最高】8736、数世代前の値だ。

K7S41GXで試した。
何とWin7インストールディスクが起動しない。IDE接続もUSB接続もダメ。(このM/BにSATAはない)XPやVistaでは問題ないのにWin7だけ不可とは合点が行かない。Web上に同じトラブルを見付け、あれこれ試行錯誤したが変化なし。仕方なしにVistaHP32を入れた。

現在 2011/01/08 22:15、Vista Update 最終段階・・・

2011/01/09 0:15 よく判らぬママに
 Intel BOXDH67CF + Core i5 2400S 2.5GHz(65W)
を注文した。

IDE接続のDVDドライブ×、USB接続のBDドライブ×、SATAカード×。Win7のインストールディスクを認識しない場合、対処法はあるだろうか。諦めるのは早い。Vistaはインストールできるので、Win7のアップグレード版を使ったらどうだろうか。そこで、VistaからWindows7 Upgrade Advisorを走らせた。特に問題はなさそうだ。Vistaからのアップグレードは時間がかかるので、できれば避けたかったが、他に良い方法がなければ止むを得まい。

 ・アップグレードに必要な情報の収集 OK
 ・Windowsファイルのコピー OK
 ・ファイル、設定、プログラムの収集 OK
  再起動 OK
 ・Windowsファイルの展開 OK
  再起動 OK
 ・機能と更新プログラムのインストール OK
  再起動 OK
 ・ファイル、設定、プログラムの転送 OK
  再起動 OK
 ・Windowsのセットアップ OK
 ・デスクトップの準備 OK
 ・インストール完了
以上、アップグレード所要時間:約50分

現在 2011/01/09 1:50 Win7Updateが漸く終わった。結果報告は後ほどに・・・


Win7を入れるためにVista経由で大回りした結果は、
 【Win7スコア】 2.3 2.9 2.9 6.6 5.9
 【Superπ104万桁】 80秒
 【Yume1024×768最高】 6838
実りは薄かった。

DVDは再生できるものの、HDコンテンツをかけるとCPU使用率は直ぐに100%に達した。 動画だけではなく、全ての動作がトロく使用に耐えない。GeodeNX1750のパフォーマンスは、TurionやPenMに較べて相当な開きがあり、Win7の運用は難しい。では、TurionとPenMのどちらを常用PCに仕立てるか、砂橋が届くまでの間、もう少し悩むことにしよう。

Pentium M 765 (2011.1.10)

中古のPentium M 765を入手した。早速付け替えSW-ON。BIOSを開いたら、FSB Speed 400MHz、FSB Clock 100MHz、倍率 21、CPU Clock 2100MHz と認識した。佳し佳し。

【測定結果】

M/B
AOpen i855GMEm-LFS FSB400MHz仕様
CPU
Pentium M 740
Pentium M 765
OCの有無
AUTO
OC
AUTO
OC
FSB Speed 定格値
533MHz
400MHz
FSB Speed 動作値
400MHz
FSB Clock
100MHz
115MHz
100MHz
110MHz
倍率
X13
X21
CPU Clock 定格値
1700MHz
2100MHz
CPU Clock 動作値
1300MHz
1500MHz
2100MHz
2310MHz
TDP
27W
21W
GPU
HIS HD4670AGP
Storage
IDE 2.5"HDD
IDE仕様 SSD 32GB
OS
XP sp3
Win7HP32
Windows
Experience
Index
CPU
2.8
3.8
4.1
RAM
4.3
Aero
6.7
Game
6.7
HDD
6.2
3DMark06
Score
3942
4005
5076
5432
SM2
2040
1924
2418
2508
SM3
2554
2456
2890
3054
CPU
568
635
871
971
3DMark
Vantage
Score
1939
2186
2260
GPU
2758
2738
2750
CPU
1026
1362
1472
FF14 high
737
784
807
Superπ104万桁
58秒
50秒
42秒
38秒
Yume1024×768最高
38433
34411
33760
38091

よって、上表右の列、FSB Clock 110MHZ、CPU Clock 2310MHzで行くことにした。

AGP-PC (2013.10.6)

今年(2013)の春先から "Intel HD Graphics"が好調な件について、本Siteでは度々述べてきた。"Intel HD Graphics Control Center"の調整次第ではRadeonより絵が綺麗に見えることもあり、TS Fileの再生を主体にするなら、Video Cardは無用にさえ思える程である。実はRadeonに関しては、前にも似た経験がある。PCIe仕様のCardよりAGP仕様のCardの方が綺麗に見えた時、既に時代遅れのAGP-Cardを掻き集めて比較Testを重ねたのである。ところが、DriverのUpdateの度にその差は縮まり、やがて画質に関するAGPの優位性は消え失せてしまった。それから3年、再びRadeonの画質に不満を抱くようになった。
 ・Focusが甘く感じられる。
 ・以前より赤味が強い。
 ・黒の階調表現が思わしくない。
 ・TS Fileの再生画質に関する限り、IntelのCPU内蔵GPUに負けそう。

以上の不満は、Llano/Trinity/RichlandなどのAPUだけではなく、Video Cardに対しても同様である。恐らくDriverの所為と思われるが、そうした時はAGP Cardと比較するに限る。そこで、以前組んだAGP-PCを引っ張り出すことになった。SSDやHDDはそのままなので、部品をObonに並べるだけ。
 【M/B】 AOpen i855GMEm-LFS
 【CPU】 Pentium M 765
 【CPU Cooler】 Cyprum Zero + 80x25mm Fan
 【MEM】 Buffalo DDR400 1GB×2
 【VGA】 HIS HD4670AGP
 【VGA Cooler】 Thermalright HR-03
 【SSD】 CFD 32GB IDE (CSSD-PHM32WJ2)
 【HDD】 WD 2.5"HDD 320GB IDE
 【PSU】 SilverStone SST-ST45SF-G → (AYAKAZE300Wに変更した)

以上の構成で組み立て、BIOSを確認した後、Win7HP32を起動した。特に問題なし。但し、33ヶ月振りなのでWin7のUpdateが大変。低速PC故、凡そ3時間かかった。更に、UtilityやBench Soft等を最新版に更新した。結果は以下の通り。比較の為に"DCP847SKE"のDataを添えた。

PentiumM 765 + AGP-Card
Date
2013.10.5
2013.9.30
M/B
AOpen i855GMEm-LFS
Intel DCP847SKE
CPU
Pentium M 765
(Celeron847)
MEM
DDR-400 1GBx2
DDR3-1333 4GBx2
SSD
CFD 32GB IDE
Crucial m4 256GB mSATA
VGA
HIS HD4670AGP
(Intel HD Graphics)
OS
Win7 HP32
Win8.1 Enterprise64 RTM
3DMark06
Score: 5492
SM2 : 2522
SM3 : 3076
CPU : 990
Score: 2105
SM2 : 733
SM3 : 873
CPU : 1162
3DMark Vantage
Score: 2281
GPU : 2785
CPU : 1478
Score: 572
GPU : 453
CPU : 2747
Cinebench
CPU  : 0.53
OpenGL:17.26
CPU  : 0.85
OpenGL: 5.61
Superπ104milion
37sec
35sec
Yume1024×768highest
37704
8629

 ・Pentium M 765の能力はCeleron847に較べて少し劣るが、1Core CPUとしては優秀。
 ・HD4670AGPの能力はHD6570に近い。
 ・全体に動きは緩慢だが、AV(Audio/Visual)-PCとしてなら十分使える。

では、画質はどうか。家中のPCと見比べた結果、
 ・色調が豊富で自然な発色。
 ・適度なContrastで目が疲れない。
 ・鮮明度を上げても滑らか。
 ・但し、動きの激しい動画は苦手。
 ・総じて、HD7750より好ましく見える。

今回使用したDriverは "AMD Catalyst 12.6 Hotfix for Windows 7/Windows Vista 32-bit Edition"である。これは2012年6月の版だが、Aida64から"ATI Catalyst 10.12"と認識され、Driver本体は3年前のものと考えられる。つまり、本PCを最初に組み上げた当時と同じDriverということになる。では、2010年及び2013年には何があったか。2010年は旧版FFXIVが、2013年は新生FFXIVが発表されている。人気Game Softの発売とCatalystとどう結び付くのか。

想像を逞しくするなら、人気Game Softが発表された時期のDriverは、Performance重視のTuningが成され、やがて熱が冷めた頃になると画質の向上に気を配るようになる。ところが、AGP仕様のDriverはそうした配慮の外にあるため、比較的画質が安定しているのではないかと疑いたくなる。真偽の程は不明だが、もしその見解が真なら、画質の検証用にAGP仕様のPCを常備することになる・・・

画質検証用基準PC (2013.10.12)

前節の見解は真偽不明まま我家の仮説とし、後日の解明を待つことにした。

では、Pentium M 765 + HD4670AGP を適当なCaseに収め、画質検証用基準PCに仕立てよう。そこで、高さ133mmのVGA Coolerに対応する手持ちのMicro-ATX Caseの中では最も小振りな ANTEC NSK3480(196.9x349.3x355.6mm 約24.5L)を選んだ。以前、このCaseはTurion-PC用に使っていたので、Peuntium M なら問題はなかろう。

それが問題なしではなかった。NSK3480を購入してから7年経過している所為か、SW/LED等のFront Panel用Cableが硬化し、引き回している内に半田付け部分で断線してしまったのだ。仕方なく全てのCableを外し半田付けをやり直した。

ところが、それだけでは済まなかった。
 ・3.5"→2.5" IDE HDD用変換Connectorの5V給電Calbeもまた半田付けのし直しを余儀
  なくされた。
 ・AOpen i855GMEm-LFS用のI/O Panelを探すのに丸1日かかった。
 ・2.5"SSD及び2.5"HDDを固定する金具の細工に手間取った。
擦った揉んだの挙句、結局 2日掛かりでCaseに収めた。

CPU Cooler Fan/VGA Cooler FanにCoolink社の製品を使った。
後FanにNoise Blocker社"NB-eLOOP B12-1"を取り付けた。
2.5"SSDと2.5"HDDを重ね、Rubber Bushを介してCaseの底板に固定する。(SSDはHDDの下)
DVD Driveは要らないのだが、Caseの顔が寂しいので IDE仕様の"DVR-A11-JBK"を取り付けた。

結果については、暫く運転してから・・・
ANTEC NSK3480 (2013.10.13)

上記の部品をNSK3480に収めた。結果は上々。全て静音低速のFanを用いたため十分に静か。但し、HD4670AGPはIdle時のGPU Clock 500MHz、Memory Clock 873MHz と高く、最近のRadeonの様に GPU Clock 100MHz(or 300MHz)、Memory Clock 150MHzに下がらないため、Idle時のGPU温度は40℃前後と少し高めだが、高負荷時は53℃程度なのでよしとしよう。Pentium M 765も同様に、動作Clock 2310MHzは Idle時も下がらず、従ってCPU温度も高めとなるが、Idle時39℃/高負荷時57℃程度なのでよしとした。(以上室温26℃)
消費電力は、
 【Idle時】 45W
 【Full-HD TS File再生時】 平均 56W
 【OCCT4.0.0 PS実行時】 Max 102W

さて、ANTEC NSK3480は市販のMicro-ATX Caseの中では比較的小振りだが、それでも今年の5月に自作した5.86LのMicro-ATXに較べて凡そ4倍の大きさがあり、とても机周りに置く場所はない。普段は納戸に置き、必要な時に持ち出すことになる。WinNT-PCWin2K-PCも同様の扱いであり、大層不便ではあるが致し方ない。

【ANTEC NSK3480の内部】
IDE Cableが懐かしい。
3本空いた拡張Slotに何か挿したくなる。
【ANTEC NSK3480の後姿】
電源はAYAKAZE300Wに変更した。
AOpen i855GMEm-LFSはDual LAN仕様。
2回路のFan Conを取り付けた。
やっぱりAGPは絵が綺麗 (2015.2.8)

昨日、納戸の整理をした。序に積み上げられたPC4台の埃を払った。
 ・Pentium4 3.2GHz + Matrox P750 + Win NT4
 ・Pen4 2.8GHz + Matrox P650 + Win2000
 ・Pentuim M + HD4670AGP +Win7 HP32
 ・Q8200S + HD7730 + Win8.1 Enterprise64
その中から、Pentium M-PCを引っ張り出して火を入れた。構成は次の通り。
 【M/B】 AOpen i855GMEm-LFS
 【CPU】 Pentium M 765
 【CPU Cooler】 Cyprum Zero + 80x25mm Fan
 【MEM】 Buffalo DDR400 1GB×2
 【VGA】 HIS HD4670AGP
 【VGA Cooler】 Thermalright HR-03 + 92x25mm Fan
 【SSD】 CFD 32GB IDE (CSSD-PHM32WJ2)
 【HDD】 WD 2.5"HDD 320GB IDE
 【Sound】 USB-DAC
 【PSU】 AYAKAZE300W
 【OS】 Win7HP32
 【Case】 ANTEC NSK3480

どれも懐かしい部品ばかり。中でも IDE仕様のSSDは貴重な存在。我家ではこの1台だけである。さて、無事にWin7が起動したところで前回の更新記録を確認したら 2013.10.17、16ヶ月振りだった。それからが大変、Win7とInstallされたApplicationのUpdateに凡そ3時間かかった。Pentium M 765はSingle Coreなので、Update実行時は頻繁にCPU使用率100%に張り付き、途中で投げ出したくなるほどの遅さだった。それでも我慢をして最後まで辿り着き、絵と音を出してみた。久し振りのAGP Cardはご機嫌美しく絵が綺麗。精細感/発色/Contrast等、IntelやAMDの内蔵GPUとはひと味違う。取り分け、目が疲れない点は特筆もの。一瞬、常用PCへの昇格を考えたが、そうは行かない。
 ・起動が遅い。約65秒。
 ・Updateの確認やDownloadが遅すぎる。
 ・Disk Accessは下図の通り、数世代前のPerformance。
 ・能力の割にCaseは大きく消費電力も高い。Idle時 45W。

机周りに置く場所さえあれば検討の余地はあるものの、現状では無理。 そうかと言って、当分部屋を模様替する予定はない。 従って、時々出しては 「やっぱりAGPは絵が綺麗」 と呟くだけ・・・
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