VMware & VirtualBox II


VMware & VirtualBox頁が長くなったので、続編を起こした。(2020/03/02)

VirtualBox-PC模様替え(2020.03.02)

現在、VirtualBox-PCは2台ある。1台はVirtualBox/VMware切替式PC。もう1台は
  ASUS PRIME B350M-A + R5 1600 + Sapphire RX 550
を組み合わせたMicro-ATX PCである。このPCは2017.8.12完成以来不都合がなく、そのために返って出番が少なく部屋の片隅に温和しく静まっていた。

さて、手持ちのRyzen-CPUの中で一度も実機に仕込んだことのない "R5 2600" は、Ryzen 3000 Seriesの登場以来、日毎に鮮度が落ち、このまま放置すれば不良在庫になりかねない。けれども、新たなMicro-ATX PCを組むのは置き場所の都合で難しい。ならば、VirtualBox-PCを模様替えしよう。R5 1600からR5 2600への変更では大した向上は見込めないが、他に良い案は浮かばない。

そこで先ず、MSI B450M Pro M2 + R5 2600 + Sapphire RX 550 + Win10 Pro
の組合せで試した。
 ・Install/動作とも問題なし。
 ・RX 550 + Radeon Software 20.2.1 による動画再生品質は上々。
 ・消費電力は高めではあるが許容範囲ぎりぎり。

次に、B350M-A + R5 1600で使っていたSSDのClone Diskを拵え、B450M Pro + R5 2600に繋いだところ、これまた問題なし。VirtualBox上の仮想OSもAll OK。

では、"B350M-A + R5 1600" と "B450M Pro + R5 2600" はどの程度差があるか。Bench結果は大差なく、これでは態々組み替える意味はなさそう。ところが、
 ・B450M Pro + R5 2600の方が、USB-DACを繋いだ時の音質は好ましい。
 ・同じ RX 550を挿しながら B450M Pro + R5 2600の方が絵は綺麗。
その理由を素人判断すれば、
 ・PowerDVDの"TrueTheatre HD"を効かせて動画を再生する場合、
  GPUよりCPUのResourceに多くを依存する。
 ・TrueTheatre HDに対する親和性はR5 1600よりR5 2600の方が高い。
 ・抑も、PowerDVDのDeinterlac項目中に、以前は現れた「AMD Adaptive」なる
  選択肢がなく、AMDに対するPowerDVDの適応性はまだまだのよう。
等々考えられるが確証はない。兎に角、結果が良ければ文句はない。

実は、VirtualBox-PCで音楽や動画を鑑賞する場面は意外に少なくないのだ。仮想OSのUpdate中は手持ち無沙汰になるからである。この再生品質なら、Audio & Visual-PCとしても充分通用する。

VirtualBox-PC模様替えII (2020.03.04)

前節で進めたVirtualBox-PC改造案は決して悪くはないが、
 ・予想より消費電力が高かった。
 ・MSI B450M Pro M2は Fan Connectorが2個しかない。できれば3個欲しい。
そこで、手持ちの MSI B450M Gaming Plusに交換した。
 ・消費電力は2-3W下がった。
 ・Fan Connectorは3個あるので好都合。
  CPU Cooling Fan、Video Card Cooling Fan、Case Fan x2
  の3系統をPWM制御とした
 ・Win10/VirtualBoxとも動作は安定し全く問題なし。

よって、部品構成は以下の通りに落ち着いた。
 【M/B】 MSI B450M Gaming Plus
 【CPU】 Ryzen 5 2600 (6C12T TDP 65W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Raijintek Pallas
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A15 PWM
 【MEM】 DDR4-2400 8GBx2
 【SSD 1】 Samsung 860 EVO 500GB
 【SSD 2】 Samsung 830 Series 256GB
 【HDD 1】 Seagate 2.5" 2TB ST2000LM003
 【HDD 2】 Seagate 3.5" 4TB ST4000DM004
 【HDD Removable Case】 Century Jr.CERS-BK
 【Video Card】 Sapphire RX 550 + Noctua NF-A9x14 PWM Fan
 【LAN Card】 Intel EXPI9301CT
 【PSU】 Silver Stone SST-ST30SF V2
 【Case】 Silver Stone SST-SG03B-F
 【Case Fan】 Enermax UCTB12P x2
 【OS】 Win10 Pro 1383.693 + VirtualBox 6.1.4
Sapphire RX 550はGPU温度55℃付近までFanは回らず静かではあるが、自分はIdle時からFanを回したいので、Noctua NF-A9x14 Fanに交換した。Idle時 580rpm程度で充分。
SSD 1は 2.5"HDD消音Boxに重ねた
親亀子亀方式。

消音Boxは10年以上使い込んでいるので傷だらけ。
上のSSDは 2.5"HDD消音Boxの蓋に穴を空け、5mm高のSpacerを介し蓋の内側から螺子留めした。
SSD 2は拡張Slotの空を利用した。
螺子1本で着脱できる安直な手法。
Raijintek Pallasは吹下式Coolerとしては大型で140mm Fanが載る。Idle時 380rpm程度で充分。これで、VirtualBox-PCは暫く安泰か。絵が綺麗で音が良い極静音PCなので、これまでより出番は増えそう。

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VMware + Win11 Dev (2022.04.14)

VMware Workstation 16 Playerは Version 16.2.0 以降、Software LevelのTPMが追加された。前に、Win10からWin11へのUpdateを試したことはあるが、Clean Installはまだだった。奥の手は忘れ易いので、今後のために整理しておこう。

【用意するもの】
 ・Win11の動作条件を満たすPC。
  今回は ASUS Z490M-Plus + i7 10700 を組み合わせたPCを用いた。
 ・充分な空容量のあるStorage。今回はGuest OSに82GB割り当てる予定。
 ・Win11 ISO File。今回は Win11最新Dev版 Build 22598.1 を用いた。
 ・VMware Workstation 16 Playerは最新版 16.2.3 を用いた。

【新規仮想Machineの作成】
 ・VMware Workstations 16 Playerを開き 「新規仮想Machineの作成」 を選ぶ。
 ・「後でOSをInstall(S)」を選び 次へ進む。
 ・Windows10 x64 を選び 次へ進む。
 ・仮想Machine名を入力する。 例:Win11pdev
 ・仮想Machineの格納場所を選ぶ。 例:D:\VMware\Win11pdev
  (Folderは事前につくる)
 ・Disk最大Size:82GB以上とする。
 ・仮想Diskを複数のFileに分割を選ぶ。
 ・ここで一端終了する。

【 .vmx File の編集】
 ・D:\VMware\Win11pdevにできた仮想Machine Fileの中から [ .vmx ] Fileを
  適当なEditorで開く。最終行に
     managedvm.autoAddVTPM = "software"
  を追記して保存する。

【仮想Machine設定の編集】
 ・「仮想Machine設定の編集」を開き、Processor / Memoryの値を決める。
  今回は、Processor 6 / Memory 8GB とした。
 ・仮想Engine項目中 「Intel VT -x/EPTまたはAMD-V/RVIを仮想化(V)」欄に
  Checkを入れる。次の「CPU Performance Counterを仮想化」欄はCheckなし。
 ・次に、CD/DVD欄を開き、ISO Image Fileを指定する。
  今回は Win11最新Dev版 Build 22598.1 のISO Fileを選んだ。
 ・Network AdapterはBridgeを選んだ。
 ・ここで一端完了する。

【仮想Machineの再生】
 ・「仮想Machineの再生」 を実行する。
 ・この時 「 Time out → EFI Network 」 と表示されるが、
  慌てることなく Win11が起動するまで暫く待つ。
 ・その後は、通常のWin11 Installと同じ手順で進める。
 ・一度仮想Machineを再生すると、「仮想Machine設定の編集」 欄に
   「Trusted Platform Module」 という項目が追加される。

以上の手順により、VMware Workstation 16 Player 16.2.3 で
Win11Pro 最新Dev版 Build 22598.1 のClean Installは無事に成功した。

TPMを有効化したGuest OS Folderを他のPCにCopyした時、Pass Wordを求められ起動不可となる。但し、有料のVMware Workstation Pro版ならOKとの情報があるので、後日 「全機能が利用可能な30日間の無償評価版」 で試したい。

VirtualBox + Win11 (2022.04.15)

前節で VMware + Win11dev のClean Installは成功した。
次に、VirtualBox + W11 のClean Installを試そう。但し2022/04/15現在、VirtualBoxはTPM/SecureBootに非対応なので、以下の通り一工夫することになる。

【用意するもの】
 ・Win11の動作条件を満たすPC。
  今回は ASRock A520M-HDV + R5 4650G を組み合わせたPCを用いた。
 ・充分な空容量のあるStorage。今回はGuest OSに82GB割り当てる予定。
 ・ISO Fileは Win11 Build 22000.556 を用いた。
 ・VirtualBoxは Version 6.1.32 を用いた。

【Install方法】
 ・VirtualBoxのGuest OSとしてWin11をClean Installする方法は幾つかある。
  今回は Installの途中でregeditを実行しregistryを編集する方法を採用した。

【新規作成】
 ・VirtualBoxを起動し 「新規作成」 TabをClickする。
 ・名前欄に 例:Win11p と入力する。
 ・Machine Folderは 例:D:\Virtualbox\VirtualBox VMs\Win11p とする。
  (Folderは事前につくる)
 ・Memoryは4GB以上。今回は8GBとした。
 ・次に「仮想HDDを作成する」を選び、HDD Typeは VDI とする。
 ・「物理HDDにあるStorage」は固定Sizeとした。(これは好みで決める)
 ・「Fileの場所とSize」は 例:D:\Virtualbox\VirtualBox VMs\Win11p とする。
 ・File Sizeは、82GB以上とする。
 ・仮想HDDが作成されるまで暫く待つ。(6分くらい)

【仮想Machineの設定】
 ・VirtualBoxの設定TabをClickする。
 ・SystemのProfessor Tab中、CPUは2個以上とする。今回は6個とした。
  下の拡張機能PAE/NX有効化及びVT-x/AMD-Vを有効化にCheckを入れた。
 ・Display Tabの3D Accelerationを有効化するにCheckを入れた。
  Video Memoryを最大値256MBとした。
 ・Storage Iconの「空」をClickし、Disk File選択欄から、
  Win11 Build 22000.556 ISO Fileを指定した。

【仮想Machineの起動】
 ・仮想Machineを起動し、Win11 Install画面が現れたら通常の手順で進める。
 ・やがて 「このPCではWindows 11を実行できません」と現れる。
 ・そのままの画面上で registry を編集する。
  Shift+F10を押下して Command prompt を立ち上げ regedit を実行する。
    \HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup
  のSetup項目を右Clickし、新規でLabConfigという名前のkeyを作成する。
 ・LabConfig内に新規DWORD(32ビット)値で、以下の通り作成する。
    BypassTPMCheck (値のDataは1)
    BypassSecureBootCheck (値のDataは1)
 ・regeditを終了し、Command promptを閉じる。
 ・次に 「このPCではWindows11を実行できません」 のWindowsを閉じる。

【Win11のInstall】
 ・Win11 Install画面に戻り通常の手順で進める。
 ・今度は大丈夫、無事にWin11のInstallは完了した。
 ・次に VirtualBox Guest Additions をInstallし再起動する。

けれども、InstallされたWin11はTPM/SecureBootとも非対応であり、将来22H2へのVersion Upは見込みが薄い。噂に依れば、次版VirtualBox 7 ではTPM/SecureBootに対応予定とのこと。 期待できそう・・・

VMware Workstation 16 Pro (2022.04.15)

前々節の最後に述べたVMware Pro版「全機能が利用可能な30日間の無償評価版」を試した。 Pro版でのInstall方法は、以下のSiteで懇切丁寧に説明されているので、そのまま従った。

  Windows11をVMware Workstation 16 ProへInstallする手順

特に問題なく進んだが、Win11を実際にInstallする際、少しまごつく恐れがあり、その点だけ補足したい。
  実際のWin11 Install段階で、
    Time out → EFI Network
  なる画面が現れ、そのまま暫く待つとEFI 選択画面となる。
  Menuの中から
    例:EFI VMware Virtual SATA CDROM Drive (1.0)
  CDROMの文字列が含まれた選択肢を↓矢印Keyで選べば、Win11 Install画面が
  現れる。その後は通常のWin11 Installと同じ。
  Win11のInstallが完了したら、VMware Toolsを導入する。

では、以上の手順で出来上がった VMware Guest OS Folder を他のPCへ移したらどうなるか。VMware無料版で作成した時は、Passwordが判らず流用不可になったが、Pro版ではどうか。別PCのVMware無料版上で起動したら、矢張り Passwordの入力 を求められた。けれども、Pro版でInstallした際、Password を自分で決めているので、問題なくWin11は起動した。但し、毎回Passwordを入力するのは少々煩わしい。

更にもう一つ疑問がある。30日間の無償評価版で作成した Win11 Guest-OS に使用期限があるかどうか、今のところ不明である。そんなけち臭いことを言わず、正規版を求めれば良いのだが、VMwareを実際に仕事で使う場面は、Win7 / Win10 の32bit版だけであり、他の64bit Guest-OSは単なる道楽に過ぎず、1PCに対して 1LicenseのPro版¥24,035が勿体なく思えるからである。どうしよう・・・

3 Virtual OS Switching-PC (2022.04.17)

我が家の主力Virtual OS-PCは、以下の通り"3 Virtual OS Switching-PC"である。1台で3Virtual OSが切替できて重宝ではあるが、未だCaseが完成せずBarrackのままである。昨年の6月にCaseの製作に着手しながらWin11が急遽登場したため、途中で放置され10ヶ月経った。CaseはなくともSWで切り替えできるので、運用に差障りはなくとも見て呉が酷すぎる。どうにかしなければならない。

さて、現在の "3 Virtual OS Switching-PC" の構成は以下の通りである。
 【M/B】 ASRock Z590M-ITX/ac
 【CPU】 Comet Lake i9 10900T (10C20T 1.9/4.5GHz TDP35W)
 【CPU Cooler】 be quiet! Pure Rock Slim
 【MEM】 DDR4-3200 16GB x2
 【SSD_a】 Samsung 860 860 EVO 1TB (VMware用)
 【SSD_b】 Samsung 860 850 EVO 500GB (Virtualbox用)
 【SSD_c】 WD Blue 500GB SATA (Hyper-V用)
 【M.2】 WD Blue SN570 1TB NVMe (Data共用)
 【HDD】 Seagate 2.5" 2TB HDD (Backup用)
 【PSU】 SilverStone SST-ST30SF V2
 【VMware Pro】 VMware workstation 16.2.3
 【VirtualBox】 VirtualBox-6.1.32-149290
 【Hyper-V】 Hyper-V 10.0.20348.1
 【OS_a】 Win11 Pro 21H2 Build 22000.613 (VMware用)
 【OS_b】 Win11 Pro 21H2 Build 22000.613 (Virtualbox用)
 【OS_c】 WS 2022 Standard Build 21H2 20348.643 (Hyper-V用)

 【VMware Pro上のGuest OS】 7 OS
 【VirtualBox上のGuest OS】 5 OS
 【Hyper-V上のGuest OS】 3 OS

つまり、3 Virtual OSに合計15 Guest OSがInstallされ、Host-OSと併せて 18 OSとなる。従って、月例更新時のUpdateは大変。 Web回線速度が良好な時でも半日では済まず、回線混雑時はとても付き合いきれない。まあ、暇な老人向きのPCと言えよう。もし、VMware Pro版を求めるなら、このPC用になりそう。

VMware Workstation 16 Pro II (2022.06.10)

VMware Proの全機能が利用可能な30日間無償評価版を試したのは 2022.04.15。 導入/運用とも問題なかったが、30日間の期限が過ぎたらどうなるか。気になっていた「無償評価版で作成した Win11 Guest-OS に使用期限があるかどうか」の件、心配には及ばずその後も無事に動作している。更に有り難いことに、別のPCに入れた無償評価版は、新たに30日間有効となるので、Guest-OSの新規作成に困ることはない。

そんなこんなでVMware Pro版の購入を検討していた件は一時保留にしたところ、VMware社の身売りが報じられた。買収したBroadcom社のLicense内容が不明なので、有料版の購入は更に先になりそう。

VirtualBoxはWin11対応Ver.7の発表が遅れ、Hyper-VはUSB-DACのSound出力に対応せず、3種の仮想OSの中ではVMwareが最も馴染み易く、これからも使い続けることになるが、Broadcom社の動向を見定めるまでは暫くこのままに。

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