Others II頁が長くなったので、続編を起こした。 （2022/01/02）

明けましておめでとうございます。
本年もまた宜しくお願いいたします。

昨年中は何かと御難続きでした。
　　HDMI切替器 / 無線LAN Router / Network HUB
など､立て続きに故障した。PC歴35年/自作歴29年ともなれば、致し方ないことか。
ところがそれだけでは済まず、元旦早々EarconがDownした。外気温が0℃近くまで
下がると起動しないのだ。この時期の修理は難しく、
　　AC Cableを抜き、暫く放置した後 SW-ON。
　　元旦/二日と、これでどうにか復活したが、面倒極まりない。
　　扱う人間もまた不調続きなので、本年はその対応に四苦八苦しそう。

とまあ、厳しい寒さの年明けとなったが、どうなりますか。
Alder Lake i3/Pentium が省電力PC Maniaの期待に応えてくれるかどうか・・・

【元日】 Others II 頁で紹介した 「まいんちゃんそっくり」の I さんが家族揃ってやってきた。両親とも応用化学の大学教授となれば、中2の長女も聡明で、既に理系女子の道を目指しているとか。

【二日】 むかし我が家でアルバイトを務め、その後、某医科大学病院の医師となった Aさんが、今年もまた家族連れでやって来た。是非にも診察を受けたくなる女医さん。「血圧が高めですがどうかされましたか」 と言われること間違いなし。

【三日】 某真珠販売会社の重役を務めるMさんがやってきた。この方もまた見目麗しく女優さんみたい。郷土史に関心があり、年に数回お会いする機会がある。

【四日】 高校時代の同級生で、当時全校の女子生徒 600人中 No,2の人気があった
Oさんが夫と共にやって来た。小生のことを 「高校生時代は紅顔の美少年だった」 と言ってくれる生き証人。そのころ自分は別の人に憧れていたのですれ違った。

【五日】 そして、ウクライナ出身のバンドゥーラ（ウクライナの民俗楽器）奏者カテリーナさん。家人の友人である Nさんが所有するマンションに住まわれ、自分がウクライナ通であるとの誤情報により訪問を受けた。偶々、ウクライナに関する考古学/歴史/地誌/民話/小説などを数十冊読んでいたことから早合点された。まだ駆け出しの半可通なのに。
カテリーナさんの経歴やバンドゥーラに関する情報はWeb上の記事をご覧ください。
CDも数多く発表され人気の程が窺えます。誰もが振り返るウクライナ美人。

とまあ、連日美女の訪問を受け、近年希に見る幸せな正月であった。そうそう無いことなので、記録に留めて置こう。

その昔の大学生時代､1年間下宿生活を送ったことがある｡今から50年以上前のこと｡その時の収支は以下の通り。
　【収　入】 月10,000円 / 年 120,000円 （親からの仕送り）
　【授業料】 月 1,000円 / 年 12,000円
　【下宿代】 月 4,500円 / 年 54,000円 （光熱費込）
　【生活費】 週 1,000円 / 年 52,000円
　【総支出】 年 118,000円

当時、大学生協の食堂では、うどんかけ 25円、定食35～50円だったので、1日100円の食費で済んだ。週1000円 - 7x100円 = 300円 が小遣いの全てであり、何事も無ければ無いなりにやり繰りしていた。着る者は義兄のお古が回ってきたので、自分で購入したのは下着と靴下だけ。教科書以外の書籍は全て古本。学業（工学部）と部活動（Orchestra）が忙しく、Arbeit（部活の合宿費に消えた）は夏休み中の一時期だけで、年柄年中金欠状態にあったが、当時の学生は皆似たようなもので、取り立てて貧困に喘ぐ認識はなかった。 そうした貧乏学生でもOrchestraでOboeを担当することができたのは、楽器（当時20万円）が学校の備品だったからだ。自分は消耗品のLeadの材料（100円程度）を購入するだけ。何とも有り難い時代だった。

さて、当時と現在とを較べれば、授業料は50倍。生活費は10倍以上と考えられる。
昭和40年代初頭の大卒初任給は凡そ2万円、現在は20万円程度で10倍増しているが､授業料の大幅な値上がりにより、現在の大学生の方がやり繰りは苦しいかもしれない。 そう考えると 「昔は良かった」 になりかねないが、その答えは四半世紀も経なければ何とも言えず、自分では分からず仕舞いになりそう。

西欧の民話や童話の中に悪魔や魔女はよく登場する。日本では「鬼」「天狗」「山姥」等が多く、悪魔や魔女は馴染みが薄い。変幻自在な魔術的能力を持つのは、狐・狸・猫・狢・鳥・蛇・螳螂などの動物や昆虫に由来する例が多く、西欧とは様相が異なる。

ところが最近、鬼女と思しき例を度々見かけるようになった。 これまで 「刃物を振り舞わす女」 は珍しかったのにどうしたことか。 一種の流行りか、或いは激情し易い人が増えた所為か、中高年の男が若い女の手に掛かる例をみると、予防措置や対抗措置の必要性を感ずる。人事ではない。

先日、ジプシーに伝わる昔話を読んでいたら 「魔女に打ち勝つ呪文」 に出合った。
これは応用が利くかも。

　　チルクシ・ピルクシ・プフバールシ ！

昔話の中での効果は100%。呪いは直ちに破られ魔女は滅んだ。
但し、一文字でも間違えると効目がないどころか、返って魔女がいきり立って危険。
もし、咄嗟の場合に正しい呪文を唱えられるかどうか心配なら、呪文を紙に書いて
お守りの様に身に着けて置けばよい。備えあれば憂い無し。

参考文献：福音館書店刊 「太陽の木の枝」ジプシーのむかしばなし

全国の政令都市の中で、3回目のVaccine接種が最も遅れているとされる横浜市。
2月17日、漸く接種券が届いた。自分は1-2回目の接種時に副反応はなく、少しの心配もなく3回目を待っていた。実は、かかりつけ医のところにはそうした情報が事前に知らされ、既に接種日は決まっていた。差し当たり一安心か。

これまで陽性の結果が出た経験はないので何とも言えないが､以前と異なる例として、味覚の変化が上げられよう。
　・何を食べても美味しいと思わなくなった。虎屋もGodivaも感動なし。
　・塩分に対して敏感になり、多くても少なくても好みに合わず、許容範囲が著しく
　　狭くなった。
　・魚や肉に添加された防腐剤が気になり、このとろころすっかり遠退いた。
　　近所の釣り人から貰った魚か缶詰等の加工品ばかり。
　・これまで常食していたお手頃価格の豆腐や納豆が口に合わず､値の張る上級品
　　に替えた。
　・けれども、そうした症状がCoronaに由来するものかどうかは全く不明。

一体全体、この先どうなるのか。 家にへばり付いて活字の虫に成り果てているので、せめて眼鏡の調整くらいは惜しまず眼鏡店に行こうか。眼科医の所見に依れば、視力そのものは落ちていないが、乱視度が大夫変化しているとのこと。

1206年の春、モンゴル高原を統一したテムジンは、部下とモンゴル高原の遊牧部族、氏族の代表者を招集して大会議（クリルタイ）を開催し、その席上、全員の支持を受けて最高指導者つまりハーンに選出された。 テムジンの義弟の大シャマン（巫）、ココチュ・テブ・テンゲリが、チンギス・ハーンという称号を選んで授けた。さらに、ココチュ・テブ・テンゲリは神がかりになって次の天命を宣言した。

「永遠なる天の命令であるぞ。天上には、唯一の永遠なる天の神があり、地上には、唯一の君主なるチンギス・ハーンがある。これは汝らに伝える言葉である。我が命令を、地上のあらゆる地方のあらゆる人びとに、馬の足が至り、舟が至り、使者が至り、手紙が至る限り、聞き知らせよ。我が命令を聞き知りながら従おうとしない者は、眼があっても見えなくなり、手があっても持てなくなり、足があっても歩けなくなるであろう。 これは永遠なる天の命令である」

これは地上の全人類に、チンギス・ハーンを唯一の君主として絶対服従することを命ずる､神聖なる天の命令だった。チンギス・ハーンも､かれをハーンに選出したモンゴル高原の全遊牧部族も、この天命を硬く信じ、この天命に導かれて世界征服の事業に乗り出したのである。チンギス・ハーンと家臣たちにとって、無条件で降伏しない者は天に逆らう極悪人であり、極悪人を殺し尽くすのは、天に対する神聖なる義務を果たすことだった。　
　　　（以上 宮脇順子著 モンゴルの歴史 76頁 から引用）

こうした考え方は紀元前から世界各地に見られるが、後世、ロシアのツァーリ、トルコのスルタン、チベット仏教の文殊菩薩信仰、イスラム教原理主義などに引き継がれた。そして21世紀の現代、ロシア・中国・北朝鮮に於いては、将にその真っ直中。

一人の旅人が、ある地方の宿屋に泊まった。
宿屋にとっては、久しぶりの客人だったので、主人はご馳走しようと思った。

主人は女中に向かって、
「きょうは、久しぶりのお客さん来なったばってん、どがんすっかのう。本殺しにすっかねぇ。半殺しにすっかぁ」 と言った。
すると、女中は主人に、「半殺しによかたい」 と言った。

旅人は、隣の部屋で宿屋の主人と女中が、そんな話をしていることを聞いてしまった。
旅人は、自分のことを言われていると思い、ここにいては殺されてしまうかもしれないと恐ろしくなり、これは一大事と、宿屋の人に気付かれないように、こっそり逃げ出した。

この地方では 「餅」のことを「本殺し」、「おはぎ」のことを「半殺し」と言っていた。
　　以上、未来社刊 佐賀の民話 第二集 より

同類の話は山形・群馬・徳島をはじめ全国各地に伝わっている。
我が家の近くに伝統的なぼたもち屋があって、月に一度は買い求めている。
自分は「こしあん」より「つぶあん」の方が好き。

3月11日の午後、3回目のPfizer Vaccine接種を受けた。 かかりつけ医院がVaccine接種の特別時間帯を設け、10分当たり10人の割合で受け付けていた。3回目は1-2回目に較べて副反応を起こす割合が高く痛みも伴うとの情報により多少心配されたが、接種後に不調を訴える人は1人も見られず順調に思われた。
　　接種直後：変化なし
　　6時間後：発熱も痛みもなく至って平静
　　12時間後：変わらず
　　18時間後：接種を受けた左肩に微かな痛みあり
　　24時間後：痛みは和らぎ平常に戻る
　　30時間後：全く平静
結局、1回目の接種時に処方された鎮痛剤は未だ手付かず。
多少副反応があった方が、効目は確かとの噂があるので返って心配・・・

西暦375年､穀物畑を食い尽くすイナゴの大群が東ヨーロッパを襲った｡このイナゴたちは武装していて、あきれるほど騎射に巧みであった。なによりその迅速な機動性に人々は肝をつぶした。フン族の侵攻である。フン族の正体は明らかではないが、中央アジアの産とも中国の匈奴と関りがあるとも言われる。 その結果、先住のゴート族は西へ押しやられ、ゲルマン民族の大移動を惹き起こした。その後、フン族の王となったアッティラの残虐非道な仕打ちはヨーロッパ中を震え上がらせた。

「東ゴート興亡史（松谷健二著）」を読んでいたら､アッティラに関する面白い話に出合った｡

「 西暦453年のいつごろか、60歳に近くなったはずのアッティラは、ゴート族の美女を花嫁に迎えた。何人めの妻になるだろうか。花嫁の名前はヒルディコと伝わっているが、これは花子ちゃんほどの意味でもあるから、本名はどうだったか。いつものように結婚の宴でしたたか酒を呷ってから、アッティラは花嫁とともに寝所にはいった。翌朝、陽が高くなっても王があらわれないのに気をもんだ警備の兵士たちは、まかりまちがえば王の逆鱗に触れるのを覚悟で、扉を打ちやぶった。そこにかれが見たのは、血の海に倒れ伏してこと切れたアッティラであった。かたわらでヒルディコがヴェールで顔をおおって泣いていた。大酒､過労､荒淫の結果である。腹上死かどうかまではわからない｡臣下たちはヒルディコがなんらかの復讐のため王を暗殺したのではないかと疑ったが､その疑いはすぐにはれた。ひとめ見れば死因は明らかである・・・ 」

フン族の王も最期は呆気なかった。とするなら、某国のP皇帝に飛切りの美女と美酒を贈れば、案外同じ様な結果が得られるかもしれない。BiohazardのAliceなら、必ずや期待に応えて・・・

世界各国の童話/民話/昔話を読むと、多くの共通点が見られます。筋立てが似ているだけではありません。「決して嘘をつかないこと」「約束は必ず守ること」 この二つは、東西南北ヨーロッパ/中東/東南アジア/アラスカ/北米インディアン/中南米/アフリカ、そして日本では繰返し語られます。 ところが 中国/朝鮮/モンゴルには､そうした寓話より義賊にまつわる話が多く、役人や大金持ちを騙すのは当然であるかのように描かれる例は珍しくありません。時に、嘘つきや約束破りを情報戦と称し自慢げに述べられることすらあります。

先日、リトアニアの民話（新読書社刊）を読んでいたら 「自慢してはいけない」 ことを主題とする民話に出合いました。　（以下は要約です。それでもかなり長いです）

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むかしむかし、海のそばの小屋に貧しい漁師が住んでいました。毎日魚をとってきても大勢の家族がたちまち食べてしまいます。ところがあるとき、八日間ずっと、なにも網にかからなくなったのです。 漁師はすっかり困ってしまいました。子供たちは、お腹を空かせて待っているのに、一匹も魚がとれなくては、うちに帰れません。 太陽は海に沈みかけています。

その時、一そうの小舟が近づいてきました。中には九人の男が乗っています。舟から声がしました。舟が近づくと、何と九つの頭を持った怪物でした。
「お前の一番上の息子を、わしのところへ働きによこせ。 そうしないと、これからも魚一匹とれないぞ」 と言いました。
　（中略）
漁師は途方に暮れて、どうしてよいか判りません。すると息子は、
「お父さん、ぼくを九つ頭のところへつれていってください。 そうすればみんなも飢え死にしないで済むでしょう。ぼくは怪物なんて怖くありません。おねがいです」
　（中略）
若者は九つ頭に連れられて、ある島に着きました。すると怪物は若者を置いてどこかへ行ってしまいました。若者は怪物をさがして島の中を歩いていると、銅でできた門の前へ出ました。中に入ると美しい娘がいました。娘に事情を話すと、
「怪物は奥の部屋で寝ています。起きてくると仕事を言いつけるけれど、昼間働かせてください。夜は目が見えないから何もできません、と言いなさい。酷い仕打ちを受けるかも知れませんが、我慢しなさい」 と言いました。

怪物が起き出してきたら、その通りになりましたが、若者は歯を食いしばって我慢しました。娘が傷口に薬草の汁を塗ったら、立ち所に傷は治り元気を取り戻しました。同じことが三晩続き、何だか前より力が付いたように感じられました。すると娘は、「怪物の力が乗り移ったのです。明日この剣で九つの頭を切り落としなさい」 と言いました。
　（中略）
九つめの頭を切り落としたら、山が震えだしました。 そして、あたり一面地鳴りがして、立派な町が現れました。
　（中略）
すると娘は若者に 「どうか私と結婚してこの国の王様になってください」 と言いました。若者は 「あなたは親切で美しい人です。 あった時から好きでした。ところで、あなたはいったい誰なのですか」

「私は海の王の娘です。父は九つ頭の男に殺されてしまいました。それで私たちの国は魔法をかけられ、私はとりこになったのです。でも、もう怪物はいなくなったわ。今日こそ、私たちの結婚のお祝いができるわ」

「それはだめだよ。親類の人たちを結婚式に呼ばなくちゃならないし、友だちも呼んで、踊ってもらわないといけないよ」

「それじゃ、この指輪をあなたにあげるわ。願いをかなえて欲しいときに、指にはめて三回まわすと、願いがかなうわ。けれども、私のことを自慢すると、よくないことが起こるから、気をつけてね」
　（中略）
若者は家へ帰って、父母に出来事を残らず話しました。そして、親戚や友だちを結婚式に招待するために出かけました。その途中出合った地主に、結婚相手の娘についてしつこく尋ねられました。
「わしの上の娘のように美しいのだろう？」
「いいえちがいます」
「二番目の娘のように器量がいいんだろう？」
「いいえ、だんなさま」
「そうすると、末の娘のように素晴らしいのかね？」
とうとう若者ははらを立ててしまいました。
「だんなさまの娘と、私のお嫁さんを較べるのはおやめください。せっかくですが、私のお嫁さんにかなう娘は、どこにもおりません」
若者がそう言ったとたん、指輪は消えてしまいました。 もう花嫁のところに帰ることはできません。
　（中略）
若者は失意に打ち拉がれ彷徨い歩いていると、運命と幸福の女神である"ライメー"に出会いました。始めは約束破りを非難されましたが、事情を詳しく話すと力になってくれました。そして更に、幾つかの試練を乗り越え、やっとのことで美しい娘に会うことができました。それ以来、若者は決してお嫁さんのことを自慢しなくなったそうです。

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「自慢をすれば禍がやってくる」 との昔話は決して多くはないのですが、近頃、某国や泡沫評論家など、自画自賛や大言壮語の挙句、大恥をかく例は珍しくありません。
我が身を省みて充分気をつけなくては・・・