Music PC III

Music PC II 頁が長くなったので続編を起こした。 (2023/06/07)

洋楽と邦楽 (2023.06.07)

自分は子供の頃から邦楽とは縁が薄かった。歌謡曲を知ったのは小4の頃。それまで、音楽とはClassic音楽が全てであり、他の分野の曲は殆ど耳にする機会がなかった。
 (明治30年生の父親、明治42年生の母親ともClassic音楽愛好家だった)
その後、街頭に流れる歌謡曲を耳にするようになったが、どうにも馴染めなかった。

Popular音楽を聴くようになったのは1971年(25歳)から。 横浜のあるAudio Shopの新装開店Saleに出かけた時、来店者に抽選でLP Recordが配られ、Carole Kingの "Music" が当たったことが切っ掛けとなった。同LPは当時流行り始めた 4Ch Stereo録音版。2chで聴いても音場感豊かな再生音が得られ、すっかり虜になった。

以来、Simon & Garfunkel / Carpenters / Jazz / Fusion / British Rock 等を聴くようになったが、邦楽は YuminとBabyMetalだけで、他の歌手やGroupとは縁を結ぶことができなかった。

何故そうなったのか。
 ・DoReMiFa音階の内、FaとSiを使わない 「歌謡曲音階」 に違和感があった。
 ・演歌のこぶしが嫌いだった。
実はその他に重大な理由があった。
 ・洋楽の場合、BaseやDramsのRhythm音は、Melodyより先に発せられる。
 ・邦楽の場合、Melodyが先行し、BaseやDramsのRhythm音はその後追いをする。
 ・つまり、洋楽はRhythmの上にMelodyが乗る。
  邦楽はJ-Rockを含めてRhythm音はMelodyの伴奏となる。
  但し、BabyMetalの"神Band"は例外で、常にRhythmが先行している。

最近、日本のPopular音楽がBabyMetalを除き外国では殆ど受け入れられない理由は、そうした点にあるのではないかと思うようになった。或いは全く別の原因かどうか、まだまだ聞き込みが足りないかも・・・
Popular音楽に目覚める切っ掛けとなった
1971年発売の4ch Stereo版LP

 Carole King "Music"

吃驚するほどの歌唱力だったが曲は最高。
The Village (2023.08.23)

数あるM. Night Shyamalan監督作品の中で、最も気に入っているのは "The Village" である。 映画そのものも良いが、何と言っても Hilary Hahn のViolinが素晴らしい。 初めてこの映画を観た時、Violinの演奏が優れていると思いつつ、End Rollの突端に
   Featured Violinist Hilary Hahn
と現れ目を見張った。確かに小刻みに震えるような彼女独特のVibrateに気付いてはいたが、まさかHilary Hahnが映画音楽に登場するとは思ってもみなかったのである。この映画が公開されたのは2004年、Hilary Hahn 25歳の時、既に実力名声とも高い評価を受けていた時代であった。

Hilary HahnはGerman系の米国人と伝えられるが、自分には英米系作品の演奏の方が好みに合う。Samuel Barber(1910~81)、Edgar Meyer(1960~)、Jennifer Higdon(1962~)等々。中でもEdgar MeyerのViolin Concertoは、Hilary Hahnに捧げられた。

The Villageの音楽は James Newton Howard(1951~)が担当した。彼はHollywoodの第一線で活躍する人気作曲家。作品名を上げたらあれもこれもかと驚く許り。作風は Erich Wolfgang KorngoldやJohn Williamsに通じる新Roman派的な、耳当たりの良い作品が多い。 The Villageの叙情性溢れる甘美なSoundは、短調好みが多いとされる日本人の感性にぴったりでは。

映画を類型に分けるのが好きな人にとっては、The Villageは Suspense / Thriller / Horror / Love Story 等に分類されそうだが自分は違う、音楽映画で決りだ。
The VillageのCDは数年前から探していたが、新譜は絶版、中古は品切れが続いていた。
今月漸く中古品が見つかり入手した。
映画とは一味違う楽しみ方はGood。
End Roll (2023.09.15)

映画のEnd Rollを最後まで確り観るのは希である。多くの場合、End画面でお仕舞いになる。ところが最近、と言っても大夫前からだが、End Rollに被せて有名歌手の歌が入る例が増え、その歌に付き合うようになった。

さて、Julia Roberts はお気に入り女優の一人である。中でも "The Pelican Brief" (ペリカン文書 1993)、"Notting Hill" (ノッティングヒルの恋人 1999)、"Erin Brockovich" (エリン・ブロコビッチ 2000) の3作は、2-3年に一度は繰返し観ている。Julia Robertsの表情豊かで内面が透けて見えるような演技やさりげない仕草は、何度観ても大いに楽しめるからである。先日、BSで"Erin Brockovich"が放送されたのを契機に上の3作品を一気見した。筋立てや結末は判っていてもハラハラドキドキ。 そして今回は新たな発見があった。

The Pelican Brief のEnd Rollに重ねて奏された音楽が良かったのだ。静かながら荘重なOrchestra Soundは 「これぞ米国の正義!」 と言いたげに聞こえた。作曲は James Horner (ジェームズ・ホーナー)。TitanicやAvatarを手掛けた有名処。前にどこかで聴いたことがありそうな Aaron Coplandに似た作風ではあるが、Contra BassにPianoを加えた重低音は、他にはないJames Hornerの趣味の良さを感じた。
左の画面の後に凡そ4分間の
End Rollが続く。
5回繰り返して聴いた。
 PCG3