あれこれテストする XXIX
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Caseの自作は久し振りである。後の検索に配慮し独立した頁を立てることにした。 |
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Audio-PC (2014.3.4)
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別頁 "Music playback-only PC" の節で述べた通り、 Intel D2700DC + Windows Storage Server 2012 R2 + USB-DAC は相変わらず音が良い。同じ "USB-DAC + SP" を繋いでも、なぜ他のPCに比べて充実したSoundが得られるのだろうか。 ・OSが比較的Compactで動作が軽く、CPU使用率/Memory使用量とも少ない。 ・SATA/USBなどChipsetに繋がる機能が最小限である。 ・従って、USB-DACが他のPCに比べて好条件で動作している。 理由は不明ながら、決して"気の所為"だけでないことは確かである。 さて、D2700DCは未だに64bit版のGraphics Driverがなく、Microsoft基本Display Driverで間に合わせている。にも拘わらず WSS2012R2(64bit) の動作はInstallから40日を経てTroubleなし。画面表示は1600x1200止まりながら、Audio-PCとして運用するなら不満はない。我家では "High-Fidelity M/B" と呼ぶことにしよう。 ところで、 2月14日の大雪で枝倒れした樹木の整理は漸く終わり、作業場は元の状態に戻った。そろそろCaseの製作に腰を上げよう。そこで先ず、上の方で述べた第1案、 W215 x D215 x H62mm = 2.87 liter を再検討することにした。 抑も、幅を215mmとしたのは 自作Case#01と合わせるためであり、高さを62mmとしたのは側面に50x10mm Fanを据えるためである。 Blind風側板に用いるSpacerの高さを変更すれば 5~6mm低くできるが、まとめ買いした8mm Spacerを生かし62mmとなった次第である。そうした縛りを解けば小型化は可能である。 そこで、細部を煮詰めて、 W210 x D220 x H56mm = 2.59 liter を第2案とした。 大した差ではないが、Front Panelの面積が凡そ12%小さくなるので一回り小振り見える筈。 |
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では、Caseづくりに着手しよう。先ずはM/Bの採寸から。 前に別頁で述べた通り、多くのPC部品はinchで寸法が決められているので、一般的なJIS規格の定規では目盛りの読取りに苦労する。自分の場合、inch定規で採寸し、後にmm換算する方法が最も読み取り誤差が少ない。 (1inch = 25.4mm) |
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ここまで無事に到達すればCaseづくりの山は一つ越えたことになる。PC-Caseは必ずしも六面体である必要はなく、埃の少ない部屋で運用するなら、底板だけの一面構成、天板を加えた二面構成、更に前板を加えた三面構成でも、十分その役割を果たすことができる。なまじ六面体に仕上げて熱処理やNoiseに悩むよりましかも・・・ |
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さて、Music File Serverとして運用する場合、Storageの容量はどのくらい必要か。 現在手持ちのCDは約600枚。1枚平均650MBとすると合計390,000MB=約380GB。 当面500GBClassのStorageで間に合うであろう。できれば500GBのSSDを導入したい。と考えていた。ところが最近 1枚に700MB以上収録したCDが珍しくない。中には800MB近く詰め込んだものもあり、これまでに経験のない症状が現れるようになった。つまり、そうしたCDをWMPのDefault速度で書き込むと再生中にErrorが頻発するのだ。仕方なく、4段階ある書込速度の内、下から2番目の"中速"で試している。書込速度を落とせばErrorは解消し、多少音質は向上するものの、 取り込みに時間がかかるので最適値を求めて検証を繰り返している。従って、書込速度を変えた同じCDのFileが混在し、Storageの使用量は漸増傾向にある。 順次新しいFileに置き換えればStorageの使用量は増えないが、それでは途中で混乱すること間違いなし。旧Fileはそのままに再構築する方が確かであろう。そうかと言って1TBのSSDは手が出ない。更新作業が完了するまで(半年くらいか)、2.5"1TB HDDで我慢する他はない。抑も、音に煩いことを言う割には書込速度に無頓着であったことが間違いの元、と反省すること頻り。 そこで、HDDを静音化することにした。今回は3liter未満のCaseとなるため、消音Boxに入れる方法ではなく "λ-Gel Sandwich 法" を選んだ。 ・SSD/HDDをM/B上の何処に収めるか検討し、固定金具の仮図面を起こす。 ・その金具次第でCaseの寸法は微妙に変化するので、 先ず薄い合板で仮の底板をつくる。 ・仮の底板にM/Bを取り付ける。 ・M/B、SSD、HDDの立体的な絡みを確認し、取付位置を決める。 ・固定金具の本図面を起こし、再度確認する。 ・1.5mm厚のAlumi材で固定金具をつくる。 ・λ-Gel Sandwich法により、HDDを固定金具に据える。 |
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注文したAlumi材とSpacerが届いた。更にAcryl材も揃い、好きな素材でCaseをつくることができる。ところが、何れにするか思案すること二日、未だ決まらない。折角、金工用に設えた作業場を遊ばせて置くのは勿体ない。そうだ、USB-DACの仮Caseをつくることにしよう。いつまでも基板のまま使っていると、知らぬ間に曲り易い電解Condenserの足を傷め、いつか欠落するのではないかと心配していた。 本Siteでは、度々Audio雑誌の附録 USB-DAC を紹介してきた。実は他に Digital Ampの附録もあったのである。現在進行中のAudio-PC Caseは 3 liter未満の予定。できればAudio関連装置をPC-Caseの上に載せたい。そこで、Acrylの端材を用い、以下の通り、底板と天板の二面Caseを急拵えした。 |
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仕掛けは出来上がった。これで"Condenserのひん曲がり"を心配する必要はなくなった。 さて、今回使用した附録のDigital Amp "Luxman LXA-OT3"の最大出力は 12W×2(8Ω)。なるべく効率の良いSPに繋ぎたい。ところが、昨年10月に購入したDALI IKON1 MK2 BKの出力音圧レベルは 86 dbと低め。手持ちの中で比較的効率が良い小型SPは、7.1ch SystemのSurround-SPとして運用中のJBL 4312M II (出力音圧レベル 90db)。他は大型のSPばかりなので、一時借りることにした。 早速繋いで音を出した。結構いいが音する。但し、5年以上前のSPなので、DaliやYamahaの最新SPとは趣が異なり、昔懐かしい響きに感じられた。 Olasonic USB-DAC + Luxman LXA-OT3 + JBL 4312M II の時、 【高音域】 濁りの少ない綺麗な音。最高音域の伸びはDALIの方が上か。 【中音域】 JBL 4312M II の最も美味しい音域。音場感は良好。 【低音域】 設置方法に問題がある所為か稍低音不足。最も古めかしく感じられた音域。 【重低音】 望むべくもない。Sub-Woferを加えたくなる。 もし "音を聴く" なら不満は少なくないが、細部に目を瞑り "音楽に親しむ"心掛けなら、十分満足の行く音質と言えよう。 次に、AmpをTEAC AX-501-S(45Wx2 8Ω) に換えた。当然、大音量時の再生は良好。但し、小音量から中音量にかけての音質は LXA-OT3と大差なく、目隠しTestをしたら判別できないかも知れない。 恐るべし Furoku Digital Amp。 |
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Caseづくりは遅々として進まず。実は、CaseにUSB-DACとDigital Ampを組み込み、完全なるAudio-PCに仕立てるかどうか悩んでいたからだ。然しながら、Audioは迷い道。何度も手直ししたくなるのは過去の経験から明か。 そこで、Audio部分を上段、PC部分を下段に配し、二段重ね構成の折衷案に落ち着いた。 では、細部の仕様は成り行き任せとし、Baseとなる底板をつくろう。 既に合板でTest済みなので、2mm厚のAlumi板に簡単な細工を施すだけ。 |
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今日はBlind風側面を仕上げた。この手法は二度目。細工は至って簡単。Alumi材を必要な長さに切断し穴を二ヵ所開けるだけ。但し Spacerは安くないので使い過ぎに注意。 |
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今日は補助前板をつくった。10ヶ月振りのAlumi加工は思うに任せず、 勘が戻るまでに時間がかかりそう。 |
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今日は後板を作った。当初、M/Bに付属するI/O Panelを使う予定でいたが、幅52mmの後板に幅44.5mmのI/O Panelを嵌め込むと、残る縁は7.5mm。上下で振り分けると4.0+3.5mm。1~2mmのAlumi板では強度的に難あり。折り曲げ処理をすればよいのだが、上下とも正確に仕上げるのはかなり難しい。寧ろ、I/O Panelを使わず後板に必要な穴を直接開けた方が難易度は低い。 |
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Caseづくりは2日間休んだ。代わりに D2700DCより更に2年以上古いD510MOを引っ張り出して2台目のAudio-PCを組んだ。 【M/B】 D510MO (内蔵CPU Atom D510) 【MEM】 DDR2 800 2GBx2 【SSD】 Intel 520 Series 60GB 【Sound】 Olasonic USB-DAC +YAMAHA NX-50 【PSU】 picoPSU 160-XT 【VGA to DVI/HDMI Convertor】 REX-VGA2DVI-PW 【OS】 Windows Storage Server 2012R2 Foundation WSS2012R2のInstall及び動作とも問題なし。必要なDriverは総て自動的に導入された。 しかしながら、 【Superπ104万桁】 88sec. 【CINEBENCH】 CPU 0.55pts と極貧の結果。他のBench Testはする気が起きなかった。 |
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さて、前節のAudio-PC 2号機はどうだったか。矢張り、二匹目の泥鰌はいなかった。取り分け優れている訳でもなく、ごく平均的な音質と言えよう。念のためにVGA to DVI/HDMI Convertorの電源を別のPCのUSB端子から取り、D510MOの負担を軽くしてみたが大して代わり映えせず。よって、D510MOをAudio-PCに仕立てる目論見は頓挫した。 |
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全く以て不細工な Audio-PC Case を尻目に、Audio-System Caseをつくることにした。構成は、USB-DAC + Digital Amp。Caseの寸法は Audio-PC Caseに揃えるので、前にAcryl材でつくった仮Caseとは異なり一工夫要る。 つまり、後面に SP端子 / RCA-Jack / AC-Inlet を据えるため、Digital Ampの基板は少し前に出し、更に可変抵抗器のShaftを前板まで延長しなくてはならない。 その昔 "音吉" だった頃なら、そうした部品の購入先は決まっていて、秋葉原の部品街を一筆書きで求め歩いたものだが、今は通販に頼り切っているので、なかなか希望する部品に到達しない。抑も 「あれください」 が通らず、部品の名前を調べることから始めなくてはならない。 |
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Site Upが1週間ほど空いてしまった。実は以下の作業に明け暮れていたのである。 ・法人税の申告 (一応黒字決算だった) ・旧年度の書類整理 (File Rackを作った) ・Analog-FAXからDigital-FAXへ入れ替えた ・CD/DVDの整理 (収納棚を増設した) ・Monitorの背後に小型Alumi-Rackを作った (HDMI切替器、BonCasLink Server、Battery駆動PC、Midi機器等の置場) ・Speakerの移動及び切替器の設置 要するに部屋の模様替えを進めていたのである。事の発端はFAX。10年以上使い込んだFAXの紙送りが不調になり、Analog-FAXからDigital-FAXへ入れ替えることになったのだが、新FAXは中型Printer並みの大きさがあり、OA機器の配置換えをせざるを得なかったのである。SP切替器の導入はその余禄。曲によってJBLとCambridge Audioを使い分ける楽しみが増え、目下Music-Lifeに浸っている。 【SP1】 JBL 4312M II WX 【SP2】 Cambridge Audio Sirocco S30 【SP切替器】 Luxman AS-5III ところが問題発生。Music playback-only PCに仕立てたD2700DCに入れたOS Windows Storage Server 2012R2 Foundationは15userまでの制約があり、暫く疎遠にしている内に、Windows Server 2012R2 Essentials(WS2012R2es)に登録したPCはその制限数を超え、Licenseに準拠していない旨のErrorを吐くようになったのである。 仕方なく、User登録数無制限のWindows Storage Server 2012R2 Standardに入れ替えた。別段不都合なし。これで WS2012R2esのDomain管理下に置いたPCは公用私用併せて18台になり、まだまだ増殖中。WS2012R2esの登録制限数25Userは直ぐそこ。 さて、つくりかけのCaseはどうなったか。 余りにもお粗末なDesignに我ながら呆れ果て、結局2ヶ月も放置してしまった。然しながら、部屋の模様替えも一段落し、そろそろ本腰を入れなくてはならない。ぐずぐずしていると折角確保した置場が塞がってしまうかも・・・ |
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PCの数が増えてくると、本体の置き場所に困るだけではなく、AC-Adaptorもまた悩みの種となる。もし、Audio-PCに使用する2個のAC-AdaptorをCase内に収納し、AC-Lineを 1本に纏めることができれば、机周りに蜷局を巻いているCable類は多少片付くであろう。問題はCaseに収まるかどうかである。 では、Audio-System Caseを前節のAudio-PC Caseと同じ寸法にするとどうなるか。 ・寸法的には収まるが、AC-LineとAmpが近接するため、S/N比の悪化が心配される。 ・大部分の接続端子を交換することになり、半田付け個所が相当数見込まれる。 |
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Audio-PCに着手したのは昨年の3月、中断したのは同6月。 PC本体及びCaseとも概ね完成したものの、USB-DAC+AMP等を入れるAudio-System Caseの構想中に挫折してしまったのである。 当時、Audio-PC CaseはAlumite加工を残すだけになりながら、その後拠ん所ない事情のために Obon-PC状態のまま使い続けていた。そして、年が代わって 2015.2.16、別頁 ANTEC ISK 300-65の改造を進め、出来上がった化粧前板と併せてAudio-PCのAlumi材をAlumite加工業者に持ち込み、漸く完成の運びとなった。 ところが 8ヶ月振りの再構成は容易ではなかった。Caseの作りそのものは簡単だが、組立の順番を間違えると螺子を締めることができず、手順を思い出すのに右往左往した挙句、丸1日がかりで部品を取り付けた。組み立て完了後、即SW-ON。毎度のこととは言え緊張の一瞬。無事に絵が出て胸を撫で下ろした。う~ん、やはり音が良い。家中のどのPCより歪みが少なく音が澄んでいる。Music playback-only PCとして合格点を与えよう。 |
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D2700DC+WSS2012R2仕様のMusic playback-only PCについては、 「あれこれテストする XXVIII」頁(2014.1.13~)及び本頁(2014.3.4~) で度々取り上げてきた。以来4.7年、今でも音の良いPC Best 3の座を保っている。最近のM/Bは機能が豊富になるにつれ、音質は寧ろ劣化する傾向にあり、最小機能構成のD2700DCは貴重な存在である。 然しながら、凡そ1500枚のCDを無損失Fileで取り込んでいるため、SSD 250GB + HDD 1TBの構成ではどうにも容量不足となった。Exploror上の「DeviceとDrive」表示が赤くなるのは時間の問題である。SATA Portは2個なのでStorageの増設は無理。大容量の製品に換える他はない。(Mini-PCIe SlotにSATA増設Cardを挿す方法もあるがCaseに余裕がない) そこで、 250GB SSD → 480GB SSD、1TB HDD → 2TB HDD それぞれ増量することにした。これならもう1000枚は入ろう。 この際、Storageを交換する序にOverhaulをしよう。 ・M/BをCaseから取り出し各部を念入りにCleanupした。 ・別のPCを用い、250GB SSDの内容を480GB SSDへClone Copyした。 ・1TB HDDの内容を2TB HDDへ移した。 ・50mm Fanを交換する必要はなかった。 ・化粧Panel/横桟/天板を洗浄した。 ・再組立は要注意。据える順番を間違えると螺子が締まらない。 |
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