これまで、Ryzen 3 3100自体については何も述べなかった。Ryzen 3000 Series最下位のCPUでは語ることもない、と考えた訳ではない。Ryzen 3 3100
(4C8T 3.6/3.9Ghz TDP 65W)に近いCPUを探すと
【R5 2400G】 4C8T 3.6/3.9Ghz TDP 65W iGPUあり
【R5 3400G】 4C8T 3.7/4.2Ghz TDP 65W iGPUあり
【i7 4770】 4C8T 3.4/3.9Ghz TDP 84W iGPUあり
【i7 6700】 4C8T 3.4/4.0Ghz TDP 65W iGPUあり
がある。その中から、Turbo Clockが3.9Ghzの
R3 3100 / R5 2400G / i7 4770
を較べてみよう。自前のCinebench Dataから引用すると、
4C8T CPU
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PC1
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PC2
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PC3
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CPU
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R3 3100
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R5 2400G
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i7 4770
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M/B
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MSI
B550M Mortar
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MSI
B350I Pro AC
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ASUS M6I
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Win10 Pro
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20H2
Build 19043.330
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2004
Build 19041.329
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1909
Build 18363.628
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Cinebench
R15 CPU
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all core
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1007 cb
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809 cb
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753 cb
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single core
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180 cb
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155 cb
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159 cb
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Superπ104万桁
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13sec.
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12sec.
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11sec.
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以上3種の中では、Cinebench single core値が最も優れたR3 3100に分がありそうに思われるが、実際はそうでない。非Gamerにとって、PCの運用が快適かどうかは、
① Explorer / Control Panel / 設定等がきびきびと展開すること。
② Web-SiteのOpen/Closeが滑らかであること。
③ Windows Updateが速やかであること。
④ 自動MaintenanceやDisk Clean Upに手間取らないこと。
などに左右される。そうした意味で最も影響の大きい要素は、実は近頃余り顧みられなくなった 「Superπ実行時間」と考えられるのである。
・Superπ104万桁実行時間 10sec.以上 → 快速感は感じられない。
・Superπ104万桁実行時間 9sec. → やや快適。
・Superπ104万桁実行時間 8sec. → かなり快適。
・Superπ104万桁実行時間 7sec.以下 → 飛ぶように展開する。
上記3PCの Superπ104万桁実行時間は
PC1:13sec. PC2:12sec. PC3:11sec.
であり、Ryzen 3 3100の成績は冴えない。どうもこの点が上記①②③④の中でも①に対する不満を抱く理由ではないかと考えている。AMDのCPUは昔からSuperπの成績が振るわず、今もその伝統は引き継がれている。R7 3700Xでも同値は11sec.である。