AMD IV

AMD III 頁が長くなったので、続編を起こした。(2018/05/29)

Sintech PA-ATX24FM (2018.05.29)

便利小物 「Sintech PA-ATX24FM」 を入手した。電源24p CableをM/Bに挿す時、Mini-ITX M/Bでは難渋することがある。特に大型の吹下型CPU Coolerを据える場合はたいへん。CPU Coolerの前に電源Cableを繋ぐ必要があり、後のMaintenance時に何かと面倒。それだけではない。低背型Coolerの場合、HeatsinkとpicoPSUがぶつかることがある。そうした時、自分は150mmの電源延長Cableを使って対応しているが、別途picoPSUの固定方法を考えなくてはならず、大分手間がかかる。「Sintech PA-ATX24FM」 は差込み方向を90℃変換するAdaptorであり、何かと重宝しそう。手始めに1丁求め以下のPCで試した。
【M/B】 BIOSTAR B350GTN
【APU】 Ryzen 3 2200G
【CPU Cooler】 be quiet! Shadow Rock LP

通常この組合せではpicoPSUはHeatsinkに当たり取付不可。止む無くSFX電源で運用。
Sintech PA-ATX24FMを用いれば、picoPSUは難なく収まる。抜き差しも楽。
Mini-ITX M/Bに120mm Fanを載せた低背型CPU Coolerを据える場合は心強い味方。

4時間程運用した限りでは全く問題なし。
Noctua NF-A12x25 (2018.05.31)

自分がPCに求める第一条件は「静かであること」に尽きる。だからと言ってFanless-PCは候補にならない。放熱の為に専有空間が拡がり、その上重ね置きも難しく場所を取るからである。いつか大邸宅にPC Roomを構えるまではお預けである。(多分無理)

そうなると、まだまだFanのお世話にならざるを得ない。幸い、CPU Cooling Fanは「Noctua」や「be quiet!」の製品から選べば、概ね満足の行く結果が得られる。そして先日、更に高性能なFanがNoctuaから発売された。

 【Noctua NF-A12x25
  回転数 450~2000rpm、消費電力 最大 1.68W、Noise 22.6 dB。
  価格は 3,758円。旧製品Noctua NF-F12 PWMの2,214円と較べて 1.7倍。
  果たしてその差に見合う性能は得られるだろうか。

そこで、以下のPCで試した。
 【M/B】 MSI A320M GAMING PRO
 【CPU】 Ryzen 5 2400G
 【CPU Cooler Heatsink】 MSI CORE FROZR L
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-F12 PWM / Noctua NF-A12x25
 【MEM】 DDR4-3200 4GBx2
 【M.2 SSD】 Samsung EVO 850 250GB SATA3.0 6Gb/s
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2 Platinum

Noctua NF-F12 PWM
 ・回転数800rpmまでは充分に静か。
 ・1000rpmでも煩くはない。
 ・1000rpmを超えると俄に元気を出し、1250rpmではかなり耳障り。
Noctua NF-A12x25
 ・回転数1000rpmまでは充分に静か。
 ・1250rpmでも煩くはない。
 ・それ以上の回転数では試していない。

NF-A12x25 1250rpmとNF-F12 PWM 1000rpmとが、ほぼ同じNoise Levelに聞こえることから、静粛性は25%向上したと言えよう。従って、その分の価格差 1,544円を妥当と考えるかどうかが評価の分かれ目、自分は充分に納得できるのだが・・・
新 Noctua NF-A12x25
旧 Noctua NF-F12 PWM
両者を較べると、
 ・羽根の形状及び枚数が異なる。NF-A12x25は10枚、NF-F12 PWMは7枚。
 ・羽根と外枠の透間が異なる、新型の方が大分狭い。
 ・重さも違う。新型の方が1割ほど重い。

MSI B350I Pro (2018.06.07)

前節でRyzen 5 2400GをMSI A320M GAMING PROに載せ、底々の結果を得ているが、iGPUで運用するならMini-ITXにしたい、とあれこれ思案の末「MSI B350I Pro AC」を入手した。今となってはB350は一世代前のChipsetになるが、B450はもう少し先になりそうなので仕方なく選んだ。

「MSI B350I Pro AC」を箱から取り出し、無線LANを外し「MSI B350I Pro」とした。BIOSのVersionが不明なので、先ず、BristolRidge A12-9800Eを挿した。無事に起動し最新BIOS Ver.1.5へUpdateした。APUをR5 2400Gに差し替え、別のM/BでWin10を入れたSSDをそのまま起動した。Win8のProduct-keyを用いLicense認証を得た後、Build 17134.81へUpdateした。ここまで問題なし。構成は以下の通り。
 【M/B】 MSI B350I Pro (BIOS Ver.1.5)
 【CPU】 Ryzen 5 2400G
 【CPU Cooler】 Noctua NH-U9S + NM-AM4 mounting-kit
 【MEM】 DDR4-2400 4GBx2
 【SSD】 Samsung EVO 840 120GB
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2 Platinum
 【OS】 Win10 Pro Build 17134.81
 【VGA Driver】 Radeon Software 18.5.1
結果は、
 【CinebenchR15】
  OpenGL:58.75fps / Max 61W
  CPU all core:811cb / Max 82W
  CPU single core:157cb / Max 33W
 【Prime95】
  消費電力:Max 93W
  CPU die温度:Max 73℃ (室温29℃)
  CPU Fan回転数:Max 1480rpm
 【Superπ104万桁】 12sec.
 【Idle時】 14W

・MemoryがDDR4-2400なので結果はやや低調だが、その分消費電力は低め。
・CPU Coolerは、92mm Fan x1仕様のNoctua NH-U9Sでは少し物足りない。
 R5 2400Gには120mm Fan仕様のCoolerを載せたい。
・今回のTest中、消費電力が100Wを超える場面はなかった、
・Core Ratioを見直せば picoPSUでの安心運用も可能か。
・Idle時消費電力14Wは、R5 2400Gを載せたPCとしては我が家の最良値。
・絵も音も比較的良好。

従って、適当な120mm Fan仕様の吹下型CPU Coolerを選び、Core Ratioを35程度に設定すれば、相当小型のRyzen PCが出来上がりそう・・・

MSI B350I Pro II (2018.06.08)

前節の最後に述べた「小型Ryzen PC」について考えよう。
先ず、手持ちの「120mm Fan仕様 吹下型CPU Cooler」を検討した。
 【Thermalright AXP-200】 AM4用kitを用いれば取付は可能ながら、
  向きが自由にならずMSI B350I Proには不適。
 【Raijintek Pallas】 AM4対応Versionもあるが、生憎他のPCで使用中。
 【Samuel 17】 AM4用に改造したものは現在使用中。
 【be quiet! Shadow Rock LP】 これもまた使用中。

結局、Noctua NH-L12S で試すことにした。
 ・取付は問題なし。
 ・120x15mm FanはHeatsinkの下に据え、向きは吹下とした。
 ・Noctua NH-L12SはThermalright AXP-200やRaijintek Pallasに較べて
  Heatsinkが少し薄手なので、R5 2400GのCore Ratioを35に設定した。

Ryzen 5 2400G Test 2 2018.06.08
Date
(室温)
2018/06/08
(室温28℃)
2018/06/07
(室温29℃)
M/B
MSI B350I Pro
APU
Name
Ryzen 5 2400G
Base/Turbo
3.6/3.9GHz
Core Ratio
35
AUTO
CPU Cooler
Noctua NH-L12S
Noctua NH-U9S
Memory
DDR4-2400 4GB×2
iGPU
Radeon Vega 11 Graphics
Driver:Radeon Software-18.5.1
SSD
Samsung EVO 840 120GB
PSU
picoPSU-160-XT
12V 150W AC Adaptor
In WINIP-P300HF7-2
Platinum
OS
Win10 Pro 1803 Build 17134.81
Cinebench
R15
OpenGL
58.40 fps
(Max 67W)
58.75 fps
(Max 61W)
CPU
all core
766 cb
(Max 74W)
811 cb
(Max 82W)
CPU
single core
142 cb
(Max 29W)
157 cb
(Max 33W)
Super π 104万桁
13 sec.
12 sec.
Prime95
消費電力
Max 89W
Max 93W
CPU die温度
57.5℃
73.0℃
CPU Fan回転数
1170rpm
1490rpm
Idle時消費電力
13W
14W

Core Ratioを35に下げた効果は覿面、高負荷時の効率が劣るpicoPSU-160-XTでも消費電力は90Wを超えず安心運用できそう。更にIdle時消費電力は前節より1W下がり 13W を記録した。仮に搭載するStoageを M.2 SSD x1 + 2.5"SSD x1 + 2.5"HDD とすれば W195 x H120 x D210 = 4.9 liter 程度のCaseに収めることができる。それとも中型Caseを用い、R5 2400Gの能力を目一杯引き出すか暫く悩むことになりそう・・・

Ryzen 5 2400G III (2018.06.10)

前節では「小型Ryzen PC」を試みた。今度はR5 2400Gの能力目一杯で運用してみよう。変更点及び計測条件は以下の通り。
 ・CPU CoolerはNoctua NH-L12Sより強力な同NH-C14に変更する。
 ・TFX電源 In WINIP-P300HF7-2 Platinumに変更する。
 ・Core RatioはAUTOと35で計測する。
 ・Memoryは手持ちでは最高速のDDR4-3200に替え、3200と2400で計測する。
 ・AC Adaptor電源運用時のDataと比較する。
結果は以下の通り。
Ryzen 4 2400G Test 3 2018.06.09
Date
(室温)
2018/06/09
(室温28℃)
2018/06/08
(室温28℃)
Setting
 ① TFX High
Setting
② TFX Low
Setting
③ AC Low
Setting
M/B
MSI B350I Pro
APU
Name
Ryzen 5 2400G
Base/Turbo
3.6/3.9GHz
Core Ratio
AUTO
35
CPU
Cooler
Heatsink
Noctua NH-C14
Noctua NH-U9S
Cooling Fan
Noctua NF-A14 PWM
Noctua NF-A9 PWM
Memory
DDR4-3200
4GB×2
DDR4-2400
4GB×2
iGPU
Radeon Vega 11 Graphics
Driver:Radeon Software 18.5.1
SSD
Samsung EVO 840 120GB
PSU
In WIN IP-P300HF7-2
80+Platinum
picoPSU-160-XT
12V 150W AC Adap.
OS
Win10 Pro Build 17134.81
Cinebench
R15
OpenGL
66.52 fps
(Max 71W)
58.45 fps
(Max 58W)
58.40 fps
(Max 67W)
CPU
all core
835 cb
(Max 84W)
768 cb
(Max 60W)
766 cb
(Max 74W)
CPU
single core
159 cb
(Max 34W)
143 cb
(Max 27W)
142 cb
(Max 29W)
Super π 104万桁
12 sec.
13 sec.
13 sec.
Prime95
消費電力
Max 97W
Max 71W
Max 89W
CPU die温度
67.0℃
54.8℃
57.5℃
CPU Fan回転数
1118rpm
936rpm
1170rpm
Idle時消費電力
14W
14W
13W
[①TFX High Setting]と[②TFX Low Setting]を比較すると
 ・CinebenchR15の値 → 8~16%の差があり①が優位。
 ・各消費電力 → 22~40%の差があり②が優位。

[②TFX Low Setting]と[③AC Low Setting]を比較すると
 ・CinebenchR15の値 → 測定誤差程度。
 ・負荷時各消費電力 → 7~25%の差があり②が優位。
 ・Idle時消費電力は、AC Adaptor電源使用時 1W減。

どの設定にするか、もう暫く検討することに・・・

Ryzen 5 2600 (2018.06.10)

先月は M/B・CPU・Video Cardを一つも購入しなかった。その反動か、今月はM/B2枚に続きCPUを買い込んだ。AMD Zen+ SeriesのRyzen 5 2600である。前のRyzen 5 1600との相違点は、Process Ruleと動作周波数であり他はほぼ同じ。
 【Process Rule】 R5 1600:14nm、R5 2600:12nm
 【Base/Boost Clock】 R5 1600:3.2/3.6GHz、R5 2600:3.4/3.9GHz

MSI B350I Proに載せてあった Ryzen5 2400G を外し、Ryzen 5 2600に交換した。このCPUはiGPUがないので、MSI RX560 AERO ITXを挿した。構成は以下の通り。
 【M/B】 MSI B350I-PRO
 【CPU】 Ryzen 5 2600
 【CPU Cooler】 Noctua NH-C14 + NF-A14 PWM
 【MEM】 DDR4-2667 4GB x2
 【SSD】 Samsung EVO 840 120GB
 【Video Card】 MSI RX560 AERO ITX (FanはNoctua NF-A9x14 PWMに交換)
 【Sound】 Olasonic USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2 80+Platinum
 【OS】 Win10 Pro Build 17134.81

Bench結果は以下の通り。
 【Cinebench R15 OpenGL】 100.96fps Max 103W
 【Cinebench R15 CPU all】 1286cb Max 112W
 【Cinebench R15 CPU single】 162cb Max 44W
 【Superπ104万桁】 12sec.
 【Prime95】 Max 126W
 【Idle】 22W

・「MSI B350I Pro + R5 2400G」の時はDDR4-3200動作は問題なかったのに、
 R5 2600では今のところ成功せずDDR4-2667動作に留まった。これは宿題。
・CinebenchR15CPU値 1286は優秀。R5 1600の時は1140程度だったので
 約13%増し。同じ6C12の Intel i7 8700に迫る成績。
・Idle時消費電力 22Wは、Ryzen + Video Card運用例としては我が家の最良値。

MSI B350I Pro小改造 (2018.06.13)

R5 2600やR5 2400GのCPU Cooler選びは難しい。小型のCoolerではFanが高回転し静音性の確保が難しく、大型のCoolerではMini-ITXに似つかわしくない。そこで、MSI B350I Pro IIの節で検討した「120mm Fan仕様の吹下型CPU Cooler」を再度見直すことにした。その中から比較的HeatsinkのVolumeが充実した「Raijintek Pallas」を第一候補とした。同Coolerの旧型はAM4非対応、新型はAM4対応である。後者はR5 1600で使用中であり、特に過不足無く動作していることから、もう一丁求めた。

ところが、MSI B350I ProのVRM HeatsinkがRaijintek Pallasの固定金具と当たり取付不可。さてどうしたものか。be quiet! Shadow Rock LPやNoctua NH-L12SではHeatsinkが薄く物足りない。そうかと言って、Noctua NH-C14では高さが142mmもありCaseの小型化が難しい。そこで思案すること丸一日、MSI B350I ProのVRM Heatsinkを改造することにした。Heatsinkの一部を切り欠けば問題は解決する筈である。
MSI B350I ProのVRM Heatsinkを
黄色線のところで切断すれば良さそう。
(MakerのSupport対象外になることは覚悟の上)
糸鋸盤で切断した。結果はOK。
Raijintek Pallasの固定金具と当たらず
無事に収まった。
Raijintek PallasのHeatsinkは高さ55mm。
140x25mm Fanを載せて総高80mm。

大型の吹下型CPU Coolerを載せる場合、
電源の差し込み口を90度変換する
Sintech PA-ATX24FMは重宝。
MSI B350I Pro小改造 II (2018.06.14)

前節で行ったMSI B350I Proの小改造後は、特に問題なく動作している。そこで、部品構成を二節前と同じとし、CPU Cooler HeatsinkをNoctua NH-C14とRaijintek Pallasで比較した。Prime95を15分間実行した時のCPU温度/Cooling Fan回転数等は以下の通り。(室温28℃)

Prime95 15分間実行
CPU温度
Cooling Fan回転数
消費電力
総高
Raijintek Pallas
+ Noctua NF-A14 PWM
Max 63.5℃
Max 1086rpm
Max 126W
80mm
Noctua NH-C14
+ Noctua NF-A14 PWM
Max 60.5℃
Max 1063rpm
Max 126W
142mm

 ・Raijintek Pallas使用時、CPU温度はNoctua NH-C14と較べて3℃上昇した。
  HeatsinkのVolumeを考えれば妥当な結果と言えよう。
 ・Cooling Fan回転数の差は23rpmと僅か。
 ・Raijintek Pallas + 25mm厚Fanの総高は80mm、Noctua NH-C14は142mm。
  Mini-ITXには前者の方が相応しい。

以上のTestでは電源にIn WIN IP-P300HF7-2Platinumを用いたが、そのままpicoPSUに置き換えることは難しい。Prime95実行時の消費電力は150Wを超え、picoPSU-160-XTの危険領域に達するであろう。Core Ratioを下げれば消費電力は下がるが、それではCPUの能力は充分に発揮できない。やはりR5 2600は定格300W以上のSFX/TFX/ATX電源と組合せたい。

GTX 1050再改造 (2018.06.14)

その後「MSI B350I Pro + Ryzen 5 2600 + RX 260」は順調に動作している。 では、暫く縁の薄かったNVIDIAのVideo Cardを試してみよう。現在空いている1000 SeriesのCardは MSI GTX 1050 2GT LP のみ。 このCardはLP仕様であり、Mini-ITXには好都合ながら、附属の60x10mm Fanが静かとは言えず、既に交換済みである。 それから15ヶ月、Fanがへたり始め再度Fanの交換を考える時期になった。同じFanでは面白味がないので、別の製品を探すもなかなか見付からない。困った時はNoctua頼み。手持ちの60x25mm Fan Noctua NF-A6x25 FLX x2で試すことにした。Fanの厚みが10mmから25mmに変更されるので、Cardの総厚は15mm増して50mm。少々不満ではあるが致し方ない。

Fanの交換は一手間かかる。
 ・前回作った取付金具はそのまま使えるが、Fanの取付穴に埋込Nutを
  仕込まなくてはならない。この作業を怠るとFanの固定に難渋する。
 ・連結したFan 2丁をHeatsinkに固定するSpacerは10mmから25mmに変更する。
 ・Fanの回転数を抑制する挿入抵抗は再考の余地あり。

結果は○。挿入抵抗は変更せず、BIOSのFan Con.で調節した。前に較べてFan Nioseは激減した。
 【Idle時Fan回転数】 約650rpm 【高負荷時Fan回転数】 約1150rpm
見栄えはまあまあ。
再改造したGTX 1050の高さは、M/B基板面から78mm。充分薄型のCaseに収まる。
AM1I LAN Driver (2018.07.27)

現在、Music File Serverとして運用中の MSI AM1I-PCにTroubleがあった。

Win10 April 2018 Updateの発表以来、他のPCやNASが認識されないNetwork上の問題が大きく取り上げられた。 幾つかある対処法の内、Control Panel / Programと機能 / Windowsの機能の有効化または無効化と進み"SMB 1.0/CIFS File共有のSupport"にCheckを入れれば、大方解決したのだが、今回はそれでも駄目な場面に遭遇した。
 ・Windows Updateを再度実行する。
 ・IP Addressを変更する。或いは自動取得とする。
 ・DHCP ServerやDNS Serverの動作を確認し再起動する。
等の手段を講じても解決せず。AM1I-PCだけ他のPCから認識されない症状は数日前からであり、それまでは全く問題なかった。

MSI AM1IのNICは Realtek RTL8111G。これまで特に不都合はなかったのでDriverの更新に気を配ることはなかった。偶にはRealtekのSiteを眺めてみよう。
 Win10 Auto Installation Program 2018/7/26 Version 10.028

早速Installした。結果は○。Network不認識の件は一気に解決した。もし、同様の症状でお悩みの方が居られたら、是非Driverの更新を・・・

B450 Series (2018.08.01)

7月31日、AMDの新Chipset B450を搭載したM/Bが各社から発売された。部屋には店が開けるほどM/Bが積み上がっているのに、それでも欲しがるのは歳の所為かそれとも暑さの所為か。

今回は ATX/Micro-ATX/Mini-ITXとも相当な枚数のM/Bが発売された。何を選ぶか大いに迷う。置き場所の都合でATX-M/Bは候補外となり、Micro-ATXかMini-ITXから探すことになる。ならば、ASUS/ASRock/GIGA/MSI 4社中の最廉価品 MSI B450M PRO-M2にしよう。

MSI B450M PRO-M2 の特徴を上げれば、
 ・Memory Slotは2本。
 ・拡張Slotは 1x PCIe 3.0 x16 + 2x PCIe 2.0 x1
 ・Storageは 4x SATA 6Gb/s ports + M.2 PCIe 3.0x4 or SATA 6Gb/s
 ・USB 3.1 Gen2に対応せず、USB 3.1 Gen1まで。
 ・NICはRealtek RTL8111H Gigabit LAN controller。
 ・Wi-Fiはなし。
 ・基板の寸法は 244mm x 206mm
 ・最小機能M/Bではないが、写真を見る限り上級品には見えない。

品物は本日到着予定・・・

MSI B450M PRO-M2 (2018.08.01)

MSI B450M PRO-M2が届いた。附属品に過不足のないことを確認しM/Bを取り出した。予想通り見た目は少々安っぽい。基板は薄手で軽い。値段相応のM/Bか。早速CMOSをClearしようとしたら、基板上にそれらしきPinが見付からない。附属の1枚ものManualに記載がない。Web上から得られるManualは中国語版のみ。仕方なしにその版で確認した。「JBAT1: 清除 CMOS」 成る程Clearは清除か。そこで、拡大鏡を取り出してPinを探しCMOSを清除した。

MSI B450M PRO-M2に載せるCPU或いはAPUはどうするか。現在、空はR5 1400とR3 2200G。先ずは後者で試そう。部品構成は以下の通り。
 【M/B】 MSI B450M PRO-M2
 【APU】 Ryzen 3 2200G
 【CPU Cooler】 be quiet! Shadow Rock LP
 【MEM】 DDR4-2400 4GBx2
 【M.2 SSD】 Samsung 850 EVO 250GB(SATA 6Gb/s仕様)
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2
 【OS】 Win10 Pro for Workstations Build 17134.191

Ryzen 3 2200Gを定格で動作させた時、picoPSUでは高負荷時に100Wを大きく超える。先ずはTFX電源で試すことにしよう。OSは未だに無料で認証可能なWin10ProWSでよし。
 ・Win10ProWSの導入は問題なし。簡単にBuild 17134.191が得られた。
 ・Graphics DriverはRadeon Software 18.7.1を手動で入れた。別段不都合なし。
 ・不要のStore Appliを削除し、Disk Cleanup及び自動Maintenanceを実行した。
 ・be quiet! Shadow Rock LPの風がM.2SSDに回るので、Heatsinkを載せなくとも
  良さそう。
 ・ここまでH/W上の問題はなし。現在、Idle時消費電力 13W。

以上、取り急ぎ報告まで・・・

MSI B450M PRO-M2 II (2018.08.02)

では、前節の結果を纏めて置こう。Test条件は後のpicoPSU運用を見越して、以下の通りとした。
 ① Core Ratio:AUTO、Memory Clock 2666MHz
 ② Core Ratio:AUTO、Memory Clock 2400MHz
 ③ Core Ratio:35、Memory Clock 2666MHz
 ④ Core Ratio:35、Memory Clock 2400MHz。
MSI B450M PRO-M2 Test 2018.08.02
M/B
MSI B450M PRO-M2
APU
Model
Ryzen 3 2200G
Core Ratio
AUTO
35
Memory
DDR4-2666
4GB×2
DDR4-2400
4GB×2
DDR4-2666
4GB×2
DDR4-2400
4GB×2
CPU Cooler
be quiet! Shadow Rock LP
iGPU
Radeon Vega 8 Graphics (Driver:Radeon Software 18.7.1)
SSD
Samsung 850 EVO 250GB (SATA 6Gb/s仕様)
PSU
In WIN IP-P300HF7-2 80+Platinum
OS
Win10 Pro WS Build 17134.191
Cinebench
R15
OpenGL
57.02 fps
Max 66W
56.06 fps
Max 65W
56.59 fps
Max 64W
52.91 fps
Max 63W
CPU
all core
580 cb
Max 68W
575 cb
Max 68W
548 cb
Max 54W
545 cb
Max 53W
CPU
single core
150 cb
Max 33W
149 cb
Max 32W
142 cb
Max 29W
142 cb
Max 28W
Prime95 15分間実行
Max 94W
Max 92W
Max 77W
Max 76W
Idle時消費電力
13W
13W
14W
14W
上の表から、
・Cinebench R15 OpenGL値はMemory Clockの高い方が成績は良かったが、
 2666MHzと2400MHzとでは大差なし。
・Cinebench R15 CPU all core/single core値とも①②③④の順に好成績だった。
・Prime95実行時の消費電力もまた①②③④の順に並んだが、
 Core Ratioを35に設定すると、AUTOの場合より約18%減じた。
・Idle時消費電力が Core Ratio 35の時より AUTOの方が1W少なかったのは、
 Core RatioをAUTO以外の値に設定すると Cool'n'Quiet機能が自動的に解除
 されるためと考えられる。

従って、MSI B450M PRO-M2 + R3 2200GをATX/SFX/TFX電源で運用するなら①か②の条件、picoPSUで運用するなら③か④の条件が無難に思われる。

尚、CPUdie温度とCPU Cooling Fan回転数は次の通り。(室温29℃)
 条件①の時、CPUdie温度 Max 71.3℃、CPU Fan回転数 Max 1210rpm
 条件③の時、CPUdie温度 Max 61.6℃、CPU Fan回転数 Max 1094rpm
R3 2200Gを静音PCに仕立てるなら、Core Ratioを控えめにするのが近道か・・・

MSI B450M PRO-M2 III (2018.08.05)

MSI B450M PRO-M2はその後順調に動作している。
BIOS設定は前節の① Core Ratio:AUTO、Memory:DDR4-2666
電源はIn WIN IP-P300HF7-2を用いている。

抑も、B450 Seriesの最廉価M/Bを選んだ最大の理由は、USB-DACを繋いだときの音質に期待を掛けたからである。それがどうも狙いは大当たりのよう。ひょっとすると、これまでAMD系音質No.1M/Bであった「MSI AM1I」を上回る可能性がある。高温多湿な夏場は音の違いが判りにくい傾向にあるが、それでもMSI B450M PRO-M2の良さは明らかである。
 ・全音域に亘り歪みが少なく清澄な音に聞こえる。
 ・中音域の音の拡がりが良好で、音場感の豊かな再生音が得られる。
何故そうなのか、幾つか理由は上げられるが、どれもPlaceboとの誹りを受けそうなものばかりで少々心苦しく思えるので、今回は 「MSIの低機能廉価M/Bは押し並べて音が良い」 とだけして置こう。

さて、Web上を眺めていたら「Onboard Soundにも負ける20K円超のUSB-DACがある」との一文に出会った。確かに値段の割に音の優れないUSB-DACは自分にも経験はある(某社の50K円USB-DACは物置に追い遣られた)が、Onboard Soundに負けることはなかった。けれども、M/Bによってはそうした印象を持つ可能性があることは理解できる。同じUSB-DACを用いてもM/Bによっては相当な開きがあることは、本Siteの各所で述べた通りである。よって、
 × Onboard Soundにも負ける20K円超のUSB-DACがある。
 ○ M/BによってはUSB-DACの良さが充分に発揮されないことがある。
と言い換えてはどうだろうか。
 低機能廉価M/B → 概ね音が良い(勿論例外あり)
 高機能高額M/B → 音に期待すると失望する例が少なくない(勿論例外あり)
そうした意味で「MSI B450M PRO-M2」はかなり優秀と言えよう・・・

MSI B450M PRO-M2 IV (2018.08.06)

では、MSI B450M PRO-M2の電源をpicoPSU-160-XTに換えてみよう。
前々節の通り「Core Ratio:AUTO、Memory:DDR4-2666」で運用すると、Prime95実行時の消費電力は100Wに近づく。その設定のままpicoPSU-160-XTに置き換えると高負荷時の消費電力は著しく増加しpicoPSUの要注意領域に入る。つまり、AC Adaptor電源は最大出力の70%以下に抑える使い方が安全であるとの経験則から、picoPSU-160-XTは、
 最大消費電力:100W以下 常用負荷時:60W以下 Idle時:30W以下
で用いたい。となれば「Core Ratio 35、MEM DDR4-2400」辺りがその上限となる。

ところが「そんなことはない。picoPSU-160-XTを150Wで常用しても何等問題ない」との声が聞こえてくる。確かに新品のpicoPSU-160-XTを使う限り暫く問題は起こらない。けれども高負荷な使い方を長期間続けると、
 ・高負荷時の消費電力が激増する。
 ・Prime95やOCCT実行時に強制終了することがある。
 ・抑もpicoPSUとAC Adaptorを繋ぐConnectorは大電流向きではない。
  特に2Pin仕様の場合は要注意。
 ・それでもそのまま放置すると、やがて思わぬTroubleを招くことがある。
と言うことで、手持ちの中では最も新しいpicoPSU-160-XTを選びMSI B450M PRO-M2に挿した。結果は以下の通り。
MSI B450M PRO-M2 Test 2 2018.08.06
M/B
MSI B450M PRO-M2
APU
Ryzen 3 2200G Core Ratio:35
Memory
DDR4-2400 4GB×2
CPU Cooler
be quiet! Shadow Rock LP
iGPU
Radeon Vega 8 Graphics (Driver:Radeon Software 18.7.1)
SSD
Samsung 850 EVO 250GB (SATA 6Gb/s仕様)
PSU
picoPSU-160-XT
+ 12V 150W AC Adaptor
In WINIP-P300HF7-2
80+Platinum
OS
Win10 Pro WS Build 17134.191
Cinebench
R15
OpenGL
54.88 fps / Max 69W
52.91 fps / Max 63W
CPU all core
547 cb / Max 61W
545 cb / Max 53W
CPU single core
141 cb / Max 30W
142 cb / Max 28W
Prime95 15分間実行
Max 94W
Max 76W
Idle時消費電力
13W
14W
TFX電源 In WIN IP-P300HF7-2とpicoPSU-160-XTの消費電力を較べると、
 【Cinebench R15 OpenGL実行時】 picoPSU-160-XTの方が6W高い。
 【inebench R15 CPU all core実行時】 picoPSU-160-XTの方が8W高い。
 【Prome95実行時】 picoPSU-160-XTの方が18W高い。
となった。これならpicoPSU-160-XTの安心運用圏内と言えよう。そして、Storage構成を M.2x1 + 2.5"SSDx1 + 2.5"HDDx1とし、CPU Coolerをもう少し薄型の製品(例えばNoctua NH-L12S)に置き換えれば、Caseの寸法は W264 x H90 x D210 = 4.99 liter に収まり、音質重視のHome-PC或いはAV-PCとして使い勝手は良さそう・・・

MSI B450I GAMING (2018.08.07)

先週は空調機の故障とPT2-PCの不調に見舞われた。何事も二度あることは三度あるもの。今度は自分自身に問題が起きた。そう、またまた不要不急のM/Bを買い込んで仕舞ったのだ。これはもう暑さで頭がやれたとしか言い様がない。

冗談はさておき、その新M/B 「MSI B450I GAMING PLUS AC」 について述べよう。 前節では Micro-ATX M/B「MSI B450M PRO-M2」にpicoPSUを載せたが、Ryzen APUの能力を充分に発揮させるなら、picoPSUではなくTFX/SFX電源で運用したい。その場合、Mini-ITX M/Bの方がCaseを小型化しやすい、との小理屈を捏ねて MSI B450I GAMING PLUS ACを入手した次第である。

化粧箱からM/Bを取り出し無線LAN Cardを外した。従って、
 MSI B450I GAMING PLUS AC → MSI B450I GAMING
である。Test-PCの構成は以下の通り。
 【M/B】 MSI B450I GAMING
 【APU】 Ryzen 5 2400G
 【CPU Cooler】 MSI CORE FROZR L + Noctua NF-A12x25
 【MEM】 DDR4-2666 4GBx2
 【M.2 SSD】 Plextor PX-128M6G 2280(SATA 6Gb/s仕様)
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2
 【OS】 Win10 Pro for Workstations Build 17134.191

結果は、
 ・無料で認証可能なWin10ProWSの導入は今回もOK。
 ・Graphics DriverはRadeon Software 18.7.1を手動で入れた。
 ・不要なStore Appliを削除し、Disk Cleanup及び自動Maintenanceを実行した。
 ・Plextor PX-128M6G 2280は低速のM.2 SSDなので発熱の心配は無さそう。
 ・ここまでH/W上の問題なし。
 ・けれども、率直な印象を述べれば 「B350Iと大して変わらないじゃん」 か・・・
MSI B450I GAMING II (2018.08.09)

MSI B450I GAMINGと同社B350Iを較べた時、Bench結果も消費電力も大差ない。B350IにはR5 2600/Radeon RX560を載せ、一応の纏まりを見せているのでそのままとし、B450Iは何か別の使い途を考えたい。USB-DACを繋いだ時の音質はMSIの廉価M/B B450M PRO-M2に分があるので、Home-PC/AV-PC以外となるとVMware-PCかServer用途が考えられる。けれどもR5 2400Gは4C8Tであり、現在運用中の6C12Tや8C16TのCPUを押しのける理由は見当たらない。そうなると多目的Serverあたりが候補となる。

そこで、Windows Server 2016 評価版を試すことにした。最近のIntel系M/Bに搭載されるNICは「Intel i219-V」が多く、INF fileをCustomizeしなければWS2016から認識できなかった。その点、MSI B450I 搭載のNIC「Realtek 8111H」は自動的に認識される可能性が高い。Test-PCの構成は以下の通り。
 【M/B】 MSI B450I GAMING
 【APU】 Ryzen 5 2400G
 【CPU Cooler】 MSI CORE FROZR L + Noctua NF-A12x25
 【MEM】 DDR4-2666 4GBx2
 【SSD】 Samsung 850 EVO mSATA 250GB (SATA変換Case入り)
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2
 【OS】 Windows Server 2016 評価版

結果は、
 ・WS2016評価版をDesktop Experience ModeでInstallした。
 ・予想通りRealtek 8111Hは自動的に認識された。
 ・Server Managerから「高品質なWindows Audio & Video Experience」及び
  「Media Foundation」を有効にした。
 ・Updateに時間はかかったが、途中躓くことはなかった。
  現在 Windows Server 2016 Standard Evaluation 1607 Build 14393.rs1
 ・Graphics DriverはM/B附属のDVDから Radeon Software 17.7を入れた。
 ・WS2016はStore Appliがないので削除する手間が省けて好都合。
 ・取り敢えずDomainは指定せずWorkgroupで運用しているが特に問題はない。
 ・WS2016評価版は180日間有効。来年の2月まで遊べる・・・

Ryzen 2.6L PC (2018.09.03)

このところIntel仕様のOld M/Bや廉価M/Bばかり登場し、AMDを疎遠にしてしまったので暫く振りに顧みよう。だからと言ってTR4に手を出す予定はない。

そこで、AM4を用いた小型PCを考えることにした。APUの候補は Ryzen 5 2400GかRyzen 3 2200Gのいずれか。MSI B450I GAMING + R5 2400Gで試した際、小型のCPU Coolerでは発熱が無視できなかった。picoPSUを用い小型のCaseに収めるなら、R3 2200Gの方が無難か。

これまでの経験から、高さ40mm以下のCPU Coolerでは Noctua NH-L9a (高さ37mm)が最も優秀であることから、AM4 mounting kitを用いて試すことにした。 部品構成は以下の通り。
 【M/B】 MSI B450I GAMING
 【APU】 Ryzen 2 2200G (Core Ratio:35で動作)
 【CPU Cooler】 Noctua NH-L9a + AM4 mounting kit
 【MEM】 DDR4-2400 4GBx2
 【SSD】 WD WDS250G2B0A
 【PSU】 picoPSU-160-XT 12V 150W AC Adapter
 【OS】 Win10 Pro 17134.254

Installは問題なし。Graphics Driverは Radeon Software 18.8.1 を入れた。
Bench結果は以下の通り。
 【CinebenchR15】
  OpenGL:57.14fps / Max 68W
  CPU all core:549cb / Max 62W
  CPU single core:141cb / Max 29W
 【Prime95】
  消費電力:Max 95W
  CPU die温度:Max 71℃ (室温29℃)
  CPU Fan回転数:Max 1650rpm
 【Superπ104万桁】 13sec.
 【Idle時消費電力】 12W

Prime95実行時消費電力は、どうにか90W台に収まった。もし、Core Ratioを規定値のAUTOにし、Memoryを DDR4 2666動作とすると同値は100Wを超え、picoPSUによっては強制終了することがあるので要注意。

さて、Storage 1丁の構成なら、約2.6 literのMini-Box M350に入りそうなのだが、Case Fanなしで安心運用できるかどうかが問題である。少々不安ではあるが試す価値はあろう・・・

Ryzen 2.6L PC II (2018.09.04)

Mini-Box M350に「MSI B450I GAMING + Noctua NH-L9a」を据えた時、Noctua NH-L9aと天板裏面との透間は約7mm、附属のStorage取付金具は螺子部分の出っ張りを含めて 2mm厚。従って、7mm厚のSSDは入らず。取付金具を自作しても6mmの確保が精々。ここで引き下がってはPC自作erの名が廃る。別の方法を考えよう。
写真上:M350附属のStorage取付金具
同下左:7mm厚のSSD
同下右:mSATA-SATA変換基板

Noctua NH-L9a 拡張Slot側の端からCase側板までの間隔は63mm。45x95mmのmSATA-SATA変換基板を用いればどうにかなりそう。
M/BをM350に据える前にするべきことがある。picoPSUに附属するSATA電源Cable及び12V4P Cableを少し手直しした方が配線は楽になる。
先ず、SATA電源Cableの4P Peripheral Socketを取り除く。
次に、12V4P-Cableを80mmほど延長する。
市販の延長Cableを用いると長すぎて邪魔になる。
全ての部品は予定通り収まった。
どこにも無理はない。

気になる点はmSATAの温度が高いこと。
Idle時、室温30℃/CPU温度33℃の時、
mSATA温度は40℃を超える。試しにHeatsinkを貼りつけたが効果は薄し。
さて、どうしたものか・・・
Ryzen 2.6L PC III (2018.09.06)

mSATAの温度が高い件、先ずHeatsinkを交換した。
(以下、M350のCase Coverを外し、室温29℃の時のDateである)
Heatsink交換前:21x21x6mm x1 全銅製
 → Idle時mSATA温度 41℃
交換後:20x14x6mm x4 Alumi製
 → Idle時mSATA温度 40℃
残念ながら 1℃程度の改善に留まった。M350はCase Fanがない上、CPU Cooling Fanの風がmSATAには届かないので効果は薄いようだ。そうなるとmSATAを交換する外はない。
交換前:Cricial M500 mSATA
 CT480M500SSD3 480GB(2013年3月発売)
交換後:Samsung 860 EVO mSATA
 MZ-M6E500B/EC 500GB(2018年2月発売)
Cricial M500 mSATAより5年新しいSamsung 860 EVO 500GB mSATAにWin10 Pro Build 17134.254をClean Installした。結果は◎。Idle時のmSATA温度は6℃下がり34℃。これなら、高負荷時のmSATA温度は60℃以内に収まり、2.6 literの小型Caseで運用する上で安心である。では、外したCricialのmSATAはどうするか。以前試した様に熱伝導λGel sheetを挟んでmSATA-SATA変換Caseに収めれば、mSATA温度は充分下がるので、一般的なSSDとして使えば問題なし。

これで漸く2.6 literの Mini-BOX M350での運用に目途がたった。 実は今回のTestでもう一つ気付いた点がある。MSI B450I にNoctua NH-L9aを据えた時、NH-L9aのHeatsinkを抜けた風はM/Bの前後方向に向かう。左右方向にも廻ればmSATAの温度を気にすることもなかったのだが、その代わりに別の利点が生じた。つまり、MSI B450IのVRMに取り付けられたHeatsinkに風が充分に当たるため、M/Bの温度が抑えられ、Case内温度の上昇を抑制する効果が得られたのだ。当初、M350 + R3 2200Gでは排熱処理が間に合わず、長時間の連続運用は厳しく思われたが、その点は心配せずに済みそう。現在BIOS上で「35」に設定しているCore Ratioを「34」~「33」に落とせば、高負荷時のCase内温度は更に下がり、Easy-PCとして扱うことも可能か。

次回はM350のCase Coverを嵌めてCover有無のDataを比較してみよう・・・

Ryzen 2.6L PC IV (2018.09.07)

前節まではM350のCase Coverを嵌めずにTestを続けた。その状態で安心運用できる見通しが立ったので、以下の通りCase Coverを嵌めた時にどれだけ各部の温度が上昇するか観測した。尚、「Ryzen 2.6L PC」の節に示した部品構成から、mSATA/picoPSU-160-XT/AC Adaptorを変更した。
 【M/B】 MSI B450I GAMING
 【APU】 Ryzen 3 2200G (Core Ratio:35で動作)
 【CPU Cooler】 Noctua NH-L9a + AM4 mounting kit
 【MEM】 DDR4-2400 4GBx2
 【SSD】 Samsung 860 EVO mSATA MZ-M6E500B/EC 500GB
 【DC-DC】 picoPSU-160-XT (本年2月に求めた新しい製品に置き換えた)
 【AC-DC】 12V 150W AC Adaptor (2Pから4P接続の製品に交換した)
 【OS】 Win10 Pro 17134.254
 【Case】 Mini-Box M350

先ず、Idle時及びCinebenchR15 CPU all core実行時の計測から(室温29℃)

Ryzen 3 2200G + M350
M350 Case Cover
なし
あり
Idle時
CPU温度
33℃
34℃
CPU Fan回転数
960rpm
1070rpm
mSATA温度
34℃
35℃
消費電力
12W
12W
CinebenchR15
CPU all core実行時
CPU使用率
99%
99%
CPU温度
54℃
57℃
CPU Fan回転数
1330rpm
1490rpm
mSATA温度
35℃
36℃
消費電力
Max 56W
Max 56W

結果は 「案ずることなかれ」 だった。
次に、M350のCase Coverを嵌めた状態で、PowerDVD17Ultraによる動画再生時の計測を行った。(動画FileはmSATAに置いた)

Ryzen 3 2200G + M350
Ballet 眠れる森の美女
1920x1080 TS_File
映画 思い出のマーニー
1920x1080 m2ts_File
TTHD
ON
動画再生支援
ON
-
CPU使用率
平均 5%
平均 30%
CPU温度
Max 38℃
Max 42℃
CPU Fan回転数
Max 1190rpm
Max 1260rpm
mSATA温度
45℃
45℃
消費電力
平均 23W
平均 34W

これもまた、特に問題となる点はなさそう。
従って「Ryzen 2.6L PC」は、Home-PC/AV-PCとして充分実用可能と言えよう。
先ずは目出度し・・・

Bristol Ridge A12-9800E (2018.09.09)

Ryzen 2.6L PCを纏めるために Biostar B350GTN に挿してあった R3 2200G を引き抜いててしまった。B350GTNを蔵入りさせるにはまだ早過ぎるので、何か適当なAPUを宛がいたい。候補は手持ちのR5 2400GかBristol Ridge A12-9800E(4C/4T 3.1/3.8GHz TDP35W)、或いは近々発売予定のAthlon 200GE(2C/4T 3.2GHz TDP35W)
 ・R5 2400Gはなるべく大型のCPU Coolerを載せたい → Caseが大きくなる。
 ・A12-9800EはTDP35Wながら世代が古い所為か負荷時の消費電力が高い。
 ・そうなるとAthlon 200GEに期待したくなる。

ならば、Athlon 200GEを入手するまで、A12-9800Eで遊ぶことにしよう。Test機の部品構成は以下の通り。
 【M/B】 Biostar B350GTN
 【CPU】 Bristol Ridge A12-9800E
 【CPU Cooler Heatsink】 R5 1400附属のCoolerからHeatsinkのみ使用
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A9 PWM
 【MEM】 DDR4-2400 4GBx2
 【M.2 SSD】 Plextor PX-128M6G-2280 128GB
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2 80+Platinum
 【OS】 Win10 Pro 1803

 ・先ずBIOSを確認した。
  少し古かったのでB35AK417から最新版B35AK807(Ver.5.13)へUpdateした。
 ・R3 2200Gの時に入れたWin10 Proをそのまま起動した。
 ・Win10 ProをBuild 17134.254へUpdateした。
 ・Graphics Driverを Radeon Software 18.8.2にUpdateした。
 ・ここまで問題なし。

先ず、 Idle時及びCinebenchR15 CPU all core実行時消費電力の計測から

消費電力計測
Biostar B350GTN
A12-9800E
MSI B450I
R3 2200G
Idle時
16W
12W
CinebenchR15 CPU all core実行時
Max 59W
Max 56W

次に、PowerDVD17Ultraによる動画再生時の計測を行った。

動画再生
Ballet 眠れる森の美女
1920x1080 TS_File
映画 思い出のマーニー
1920x1080 m2ts_File
B350GTN
A12-9800E
B450I
R3 2200G
B350GTN
A12-9800E
B450I
R3 2200G
TTHD
ON
動画再生支援
ON
-
CPU使用率
平均 10%
平均 5%
平均 50%
平均 30%
消費電力
平均 31W
平均 23W
平均 47W
平均 34W

A12-9800EのTDPは35W、R3 2200Gは65W。上の結果をみる限り実際の消費電力は逆転している。これはAPUの世代差 = Process ruleの差によるものと考えられるので各部の設定で対処することは難しい。 (今回のTestでは、手持ち電源の都合からA12-9800Eの時はIn WIN IP-P300HF7-2 80+Platinum、R3 2200ではpicoPSU-160-XTを用いているので、同じ電源なら両者の差は更に拡がるものと考えられる)

もし、中型のCaseを用いるならA12-9800Eでも良いが、2-3 literの小型Caseに収めるなら、Athlon 200GEを待つことに・・・

Athlon 200GE (2018.09.29)

Athlon 200GEを入手したので、早速以下の構成で試した。
消費電力が判らず差し当たりIn WIN IP-P300HF7-2 80+Platinumを繋いだ。
CPU Coolerは取付が簡単な be quiet! Pure Rock Slimを据えた。
 【M/B】 MSI B450M Pro M.2
 【CPU】 Athlon 200GE
 【CPU Cooler】 be quiet! Pure Rock Slim
 【MEM】 DDR4-2400 4GBx2
 【SSD】 Samsung 840 120GB
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2 80+Platinum
 【OS】 Win10 Pro Build 17134.320
 【Cinebench R15 OpenGL】 35.25fps Max 42W
 【Cinebench R15 CPU all】 362cb Max 33W
 【Cinebench R15 CPU single】 131cb Max 24W
 【Superπ104万桁】 15sec.
 【Prime95】 Max 38W
 【Idle】 13W

上の結果に近いIntelのT付CPUは i3 6100T / Pentium G4560T辺りになる。
 【M/B】 MSI H110M PRO-VH PLUS
 【CPU】 Pentium G4560T
 【CPU Cooler Heaysink】 Intel Retail Cooler Heatsink
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A9x14 PWM
 【MEM】 DDR4-2400 4GBx2
 【SSD】 Samsung 850 EVO 120GB
 【PSU】 picoPSU-120-WI
 【OS】 Win10 Pro Build 17134.320
 【Cinebench R15 OpenGL】 31.86fps Max 30W
 【Cinebench R15 CPU all】 308cb Max 29W
 【Cinebench R15 CPU single】 123cb Max 19W
 【Superπ104万桁】 13sec.
 【Prime95】 Max 36W
 【Idle】 8W

以上、取り急ぎ報告まで・・・

Athlon 200GE II (2018.09.30)

前節では DDR4-2400による動作で計測した。DDR4-2666 Memoryを挿した時、M/Bの初期値ではそう認識されたからである。

では、BIOSのMemory設定をDDR4-2666に変更したらどうなるか。

Athlon 200GE Test 1 2018.09.30
M/B
MSI B450M PRO-M2
APU
Athlon 200GE
Memory
DDR4-2400 4GB×2
DDR4-26660 4GB×2
CPU Cooler
be quiet! Shadow Rock LP
iGPU
Radeon Vega 3 (Driver:Radeon Software 18.9.3)
SSD
Samsung 840 120GB
PSU
In WIN IP-P300HF7-2 80+Platinum
OS
Win10 Pro Build 17134.320
Cinebench
R15
OpenGL
35.25fps / Max 42W
35.64 fps / Max 44W
CPU all core
362cb / Max 33W
363cb / Max 33W
CPU single core
131cb / Max 24W
131cb / Max 25W
Prime95 15分間実行
Max 38W
Max 39W
Idle時消費電力
13W
13W

上の表から、
  DDR4-2400でもDDR4-2666でも大差ない結果となった。
  これはTDP35Wの制限により、頭打ちとなったものと考えられる。

次に、電源をIn WIN IP-P300HF7-2 80+PlatinumからpicoPSU-160-XT + AC Adaptorに換えてみよう。

Athlon 200GE Test 2 2018.09.30
M/B
MSI B450M PRO-M2
APU
Athlon 200GE
Memory
DDR4-2400 4GB×2
CPU Cooler
be quiet! Shadow Rock LP
iGPU
Radeon Vega 3 Graphics (Driver:Radeon Software 18.9.3)
SSD
Samsung 840 120GB
PSU
In WIN IP-P300HF7-2
80+Platinum
picoPSU-160-XT
12V 150W AC Adaptor
OS
Win10 Pro WS Build 17134.320
Cinebench
R15
OpenGL
35.25fps / Max 42W
35.18 fps / Max 47W
CPU all core
362cb / Max 33W
360cb / Max 36W
CPU single core
131cb / Max 24W
130cb / Max 25W
Prime95 15分間実行
Max 38W
Max 42W
Idle時消費電力
13W
12W

上の表から、
  TFX電源からpicoPSU160-XTに換えたことにより、Cinebench R15実行時の
  各消費電力は 1~5W、Prime95の値は4W増加した。
  Idle時消費電力は 1W減じた。

次にAthlon 200GEとRyzen 3 2200Gを比べてみよう。

Athlon 200GE Test 3 2018.09.30
Date
2018/09/30
2018/09/03
M/B
MSI B450M PRO-M2
APU
Athlon 200GE
Core Ratio:AUTO
Ryzen 3 2200G
Core Ratio:35
Memory
DDR4-2400 4GB×2
CPU Cooler
be quiet! Shadow Rock LP
SSD
Samsung 840
120GB
Samsung 850
EVO 250GB
PSU
picoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor
OS
Win10 Pro
Build 17134.320
Win10 Pro
Build 17134.191
Cinebench
R15
OpenGL
35.18 fps / Max 47W
54.88fps / Max 69W
CPU all core
360cb / Max 36W
547cb / Max 61W
CPU single core
130cb / Max 25W
141cb / Max 30W
Prime95 15分間実行
Max 42W
Max 94W
Idle時消費電力
12W
13W

上の表から、
  Idle時の消費電力は1W差、他の計測値には相当な開きがあった。
  中でもPrime95実行時の消費電力差は著しい。

次に本Site恒例のPowerDVD17Ultraによる動画再生Testを行った。

動画再生
Ballet 眠れる森の美女
1920x1080 TS_File
映画 思い出のマーニー
1920x1080 m2ts_File
B450M
Athlon 200GE
B350GTN
A12-9800E
B450M
Athlon 200GE
B350GTN
A12-9800E
TTHD
ON
動画再生支援
ON
-
CPU使用率
平均 5%
平均 10%
平均 43%
平均 50%
消費電力
平均 25W
平均 31W
平均 31W
平均 47W

上の表から、
  Athlon 200GEとA12-9800EのTDPは35Wで同じながら、その差は歴然。
  これはProcess ruleの微細化による賜物と言えよう。

以上Athlon 200GEのTest中、消費電力が50Wを超える場面は一度もなかった。
次回は薄型のCPU Coolerについて検討しよう、などと暢気なことを言っている場合ではなさそう。台風24号が心配・・・

Athlon 200GE III (2018.10.01)

では、Athlon 200GEに薄型のCPU Coolerを載せてみよう。先ずは附属Coolerから。実はこれまでAMDの附属Coolerを実機で使ったことは一度もない。Testはしても元気で賑やかなため直ぐに外されてきた。今回も駄目元で試すことにした。M/BはBiostar B350GTN。ところがどうしたことかBIOS画面がでない。
 ・再度CMOSをClearした ×
 ・電池を外し暫く放置した ×
 ・Memoryを交換した ×
 ・電源を交換した ×
 ・Athlon 200GEを外し、A12-9800Eに差し替えた ○
BIOSは最新版。同社のSiteにはAthlon 200GE OKとある。けれども何度試してもBiostar B350GTNでAthlon 200GEを認識させることはできなかった。

仕方なくM/BをMSI B350I-PROに交換した。このM/Bには Ryzen 5 2600を載せ一応の纏まりを見せているのだが、他に適当なMini-ITX M/Bの手持ちはない。部品構成は以下の通り。
 【M/B】 MSI B350I-PRO
 【CPU】 Athlon 200GE
 【CPU Cooler】 AMD附属Cooler
 【MEM】 DDR4-2400 4GB x2
 【M.2 SSD】 Plextor PX-128S2G(Serial ATA 6Gb/s)
 【PSU】 IpicoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor
 【OS】 Win10 Pro Build 17134.320

Athlon 200GE附属Coolerの取付は至って簡単。BIOSでIdle時のFan回転数を1350rpm程度に設定し SW-ON。結果は以下の通り。
 【Cinebench R15 OpenGL】 35.81fps Max 42W
 【Cinebench R15 CPU all】 362cb Max 35W
 【Cinebench R15 CPU single】 130cb Max 25W
 【Superπ104万桁】 15sec.
 【Prime95】 Max 42W
 【Idle】 12W

前に試したMSI B450M PRO-M2 の時とほぼ同じ結果となった。ところが、AMDの附属Coolerにしては、いつもと様子が違う。
 【Prime95実行時 CPU温度】 Max 52℃
 【Prime95実行時 CPU Fan回転数】 Max 1880rpm
これ程までに静かなAMD附属Coolerは初めてである。耳につく高周波音のNoiseも聞こえてこない。AMDとしては画期的か。けれどもこれで終わってはRepoにならない。次回は何か別の薄型Coolerを試そう・・・

Athlon 200GE IV (2018.10.02)

前節に引き続き「何か別の薄型Cooler」について考えよう。最も確実な選択肢は Noctua NH-L9a-AM4である。けれども「R3 2200G + MSI B450I」PCで運用中なので今回は別の方法を考えたい。余り費用をかけずに済ませるなら、R3 2200G附属CoolerのHeatsinkにNoctua NF-A9x14 PWM Fanを載せる方法が現実的か。

本SiteではAMDやIntelの附属CoolerのHeatsinkのみを利用し適当なFanを載せる方法を度々採用してきた。低TDPのCPU/APUなら殆ど間違いなく静音Coolerが実現する点は実証済みである。但し、Athlon 200GE附属CoolerのHeatsinkを利用すると、固定金具が出っ張りNoctua NF-A9x14 PWMは取付不可となるので、Ryzen 3 2200G附属のHeatsinkを候補とした。両Heatsinkの寸法は、
 【Athlon 200GE Heatsink】 W77 x D68 x H18.5mm :約97ml
 【Ryzen 3 2200G Heatsink】 φ88 x H20mm:約122ml
であり、その差は約20%。またFanの寸法は、
 【Athlon 200GE附属CoolerのFan】 70 x 15mm
 【Noctua NF-A9x14 PWM Fan】 92x14mm
であることから、Ryzen 3 2200G HeatsinkとNoctua NF-A9x14 PWM Fanを組み合わせれば、かなり静かなCoolerの実現が期待できるであろう。
Athlon 200GEとRyzen 3 2200Gの附属CPU Coolerを比べると相当な差に見えるが、Heatsink自体のVolume差は上記の通り約20%である
Ryzen 3 2200G附属CoolerのFanと取付金具を取り外した。一部金具を毟り取ったので再生は難しい。
Ryzen 3 2200G用のHeatsinkを固定する方法は少し面倒。小物類は以下の通り。
 3x20mm螺子4本、Alumi Angle 2組
 径10mm厚2mmのAcryl Washer 4個、
 径10mm厚1mmの樹脂製Washer 4個
 径10mm 厚1mmの金属製Washer 8個
 3mm Flange nut 7個、3mm nut 1個、
 3x24mm Spacer、3x10mm Spacer、他
Ryzen 3 2200G附属CoolerのHeatsinkをM/Bに取り付けた。
汎用のAlumi Angleを用いNoctua NF-A9x14 PWM Fanを固定した。2点留めだが大丈夫。専用のAlumi金具を自作すればもう少しSmartになる。Prime95実行中でも静か。
Athlon 200GE附属Coolerでもまあ静か。
以上二種の薄型Coolerの冷却能力を比較した。(室温28℃)

冷却能力比較
R3 2200G Heatsink
+ NF-A9x14 PWM Fan
Athlon 200GE
附属Cooler
Prime95
実行時
CPU温度
Max 53℃
Max 54℃
CPU Fan回転数
Max 1220rpm
Max 1880rpm
消費電力
Max 43W
Max 43W
Idle時
CPU温度
29℃
29℃
CPU Fan回転数
930rpm
1345rpm
消費電力
12W
12W
Cooler総高
35.0mm
38.5mm
静音性の印象
静か
まあ静か

昨日10月1日、本SiteをUpしている Geocities から 「Yahoo!ジオシティーズ サービス終了のお知らせ」 が届いた。僅かな使用料金で広告のないHPを運用してきたのに甚だ残念である。今後どうするか。
 ① 別の会社の有料Serviceに移行する。
 ② 別の会社の無料Serviceに移行する。
 ③ この際HPを閉鎖する。
期限は2019年3月31日。さてどうしたものか・・・

be quiet! BL038 (2018.10.11)

be quiet!社の製品が身近になった。一時同社の製品は豊富に出回っていたが、いつしか在庫切れが増え入手が難しくなっていたところ、今回新製品の発表に併せて幾つかのPC Shopで取り扱いが再開されたからだ。静かなFanを求めるなら、be quiet!かNoctuaのいずれかになるのが我が家の定番である。どちらが優れているかの判断は難しく両雄相並ぶ状態か。
 【140x25mm Fan】 be quiet! / Noctuaとも互角。
 【120x25mm Fan】 両者互角。
 【120x15mm Fan】 Noctuaのみでbe quiet! は未発売。
 【92x25mm Fan】 両者互角。これまでbe quiet!製品は国内では入手困難だった。
 【92x14mm Fan】 Noctuaのみでbe quiet! は未発売。
 【80x25mm Fan】 両者互角。これまでbe quiet!製品は国内では入手困難だった。

そこで、今回新たに発売されたbe quiet製品の中から、92x25mm Fanを試すことにした。Test-PCは前節で取り上げた MSI B350I-PRO + Athlon 200GE。HeatsinkはRyzen 3 2200G附属Coolerからの流用である。

先ず、92mm Fan三種の仕様を比較した。

92mm Fan
形式
寸法
回転数
Nouctua NF-B9
PWM
92x25mm
~1600rpm
Noctua NF-A9x14
PWM
92x14mm
~2200rpm
be quiet! PURE WINGS 2 (BL038)
PWM
92x25mm
~1900rpm

次に、Idle時及びPrime95実行時のCPU温度がほぼ同じ値になるようM/BのFan Controlを調節した。三種のFanはそれぞれ最高回転数と回転数上昇特性が異なるため、必ずしも公平な比較ではないが、静かさを確認するだけなので良としよう。

92mm Fan Test
(室温28℃)
Nouctua
NF-B9
Noctua
NF-A9x14
be quiet!
BL038
Idle時
CPU温度
31℃
Fan回転数
540rpm
860rpm
560rpm
Prime95
実行時
CPU温度
Max 54℃
Fan回転数
Max 830rpm
Max 980rpm
Max 920rpm
静音性の印象
充分に静か
静か
極めて静か

上の表から、
 ・三種のFanとも冷却能力に不足はない。
 ・be quiet!のFan回転数は少し高めだが、実は最も静かだった。
 ・薄型FanであるNoctua NF-A9x14の成績は予想以上に良好だった。
従って、
 ・Fanの静かさを最優先するなら → be quiet! BL038
 ・背の低いCoolerを求めるなら → Noctua NF-A9x14
 ・冷却能力と静音性のBalanceを考慮するなら → Noctua NF-B9
左から順に
 Noctua NF-A9x14 (\1,717)
 Nouctua NF-B9 (\2,160)
 be quiet! BL038 (\2,354、会員価格\1,818)
Design的には be quiet! BL038の艶消し黒にOrange色のNamingが好ましく思える。

これからは、本Siteにbe quiet!社製Fanが度々登場することになりそう・・・
mitxpc mx500 (2018.11.01)

前節でTestした MSI B350I-PRO + Athlon 200GE を組み合わせたPCを適当なCaseに収めよう。今回はVideo Cardがないので、かなり小振りに仕上がるはず。そうかと言って最近我が家で度々登場するMini-Box M350ではなく、何か別のCaseを探したい。Web上を見回したら
 mitxpc mx500 228.6 x 195.6 x 63.5 mm = 2.84 liter
が目に止まった。8月に ASUS Q87T + i3 4130 を収めた
 TREALAN Mini E-C 200 x 200 x 65 ㎜ = 2.6 liter
に較べて11%ほど大きいが、3 liter未満なので良しとしよう。

そうなるとCPU Coolerは、Ryzen 3 2200G附属Cooler Heatsink + be quiet! BL038 では収まらず、Cooling Fanは be quiet! BL038より11mm薄い Noctua NF-A9x14を選ぶことになる。更にCase附属のStorage取付金具が使えず、別の手立てを考えなくてはならない。M.2 SSD + 2.5"SSD の組合せではどうか。けれども、MSI B350I-PROのM.2 Socketは基板の裏にあり、風通しは全くない。M.2にλGel Sheetを貼り付けてCaseの底板に放熱する方法を試してみよう。
左の写真、M.2 SSD Samsung 850 EVO 250GBに3mm厚のλGel Sheet(65x17mm)を貼り付けた。

二番目の写真、mitxpc mx500の底面は塗装され、表面がざらついているのでSandpaperで磨き出した。

λGel Sheetを貼る前のM.2温度は
  CPU温度 + 12℃
λGel Sheetを貼った後のM.2温度は
  CPU温度 + 4℃
つまり、8℃の温度改善が認められた。
今時、250GBのStorage 1丁では物足りない。できればSSDか2.5"HDDを加えたい。 そのために取付金具の細工を・・・

mitxpc mx500 II (2018.11.02)

mitxpc mx500の左側面からCPU Cooling Fan左端まで73mmの間に幅70mmのSSDを取り付ける金具を拵えた。
これもまた図面を起こし、1.5mm厚のAlumi板から切り出した。取付はM/B固定穴にSpacerを立てて据えた。写真中、左右及び上方向はぎりぎり。(右側の空はDC-DC基板用)
恐る恐るSW-ON。無事に起動はしたものの「MSI B450I + R2 2200G + Mini-Box M350」に較べてM/B温度がかなり高い。考えられる理由は、
 ・側面及び天板に空けられたPunchingの穴径が小さく通気性が思わしくない。
 ・B350とB450のChipsetの仕様差か。
 ・Chipset Heatsinkの取付が甘い。
など検証の余地がありそう。
左がmitxpc mx500、
右がMini-Box M350の天板。
よく見れば開孔率に相当な差がある。
(見やすいように中に白い紙を入れた)
右がmitxpc mx500、左がMini-Box M350。問題の解決にはCaseを自作する方が早道かもしれない。体積 3 liter縛りを解けば、少しは楽に作れそう。mitxpc mx500はそれまでの繋ぎか・・・
Noctua vs be quiet! (2018.11.09)

このところ本Siteにbe quiet!社製Fanが度々登場するようになった。先月から同社の新製品が出回り始めたからである。Noctuaと似たような価格設定であり、その時の気分で使い分けている。今のところ冷却能力や静音性は互角に思われるが、念の為に以下の通り簡単な比較Testを行った。

Noctua vs be quiet!
Maker
Size
Model
Price
CPU Cooling Fan
Noctua
140x25mm
NF-A15 PWM
\2,538
be quiet!
140x25mm
PURE WINGS 2 BL040
\2,462
Video Card Cooling Fan
Noctua
92x14mm
NF-A9x14 PWM
\1,717
be quiet!
92x25mm
PURE WINGS 2 BL038
\2,160

Test-PCの主要部品は以下の通り。
 【M/B】 MSI B450M Pro M.2
 【CPU】 Ryzen 5 2600
 【CPU Cooler Heatsink】 Raijintek Pallas
 【MEM】 DDR4-2666 4GBx2
 【M.2 SSD】 Intel 660P SSDPEKNW512G8XT
 【Video Card】 MSI RX560 AERO ITX
 【PSU】 In WIN IP-P300HF7-2 80+Platinum
 【OS】 Win10 Pro Build 17763.107
【使用Fan】
 Noctua NF-A15 PWM 140x25mm
 Noctua NF-A9x14 PWM 92x14mm

【Prime95実行時】 (室温26℃)
 CPU温度:Max 65℃
 Fan回転数:Max 1020rpm
 消費電力:Max 138W
【使用Fan】
 be quiet! BL040 140x25mm
 be quiet! BL038 92x25mm

【Prime95実行時】 (室温26℃)
 CPU温度:Max 67℃
 Fan回転数:Max 825rpm
 消費電力:Max 138W
両者の温度特性の相違により、消費電力Max時の回転数は200rpmほどの差となり、その分CPU温度にも現れた。当然、回転数の低いbe quiet! BL040の方がやや静か。敢えて僅かな差を殊更大きく取り上げれば、
 冷却性能 → Noctua、静粛性 → be quiet!
となるが、どちらを選ぶかはM/Bなど他の部品との調和を考え、Designで決めることになりそう。但し、Video Cardにbe quiet! 92x25mm Fanを用いると、拡張Slotを3本占有するので要注意。

Intel 660p NMVe (2018.11.11)

前節で登場したNVMe仕様の512GB M.2 SSDとしては最安値(\11,999)のIntel 660P SSDPEKNW512G8XTについて取り上げよう。
 【Sequential Read】 最大1500MB/sec
 【Sequential White】 最大1000MB/sec
NVMe型としては少々物足りないが、それでもSATA 6Gb/s仕様の製品に較べたら充分高性能である。

我が家では、Local Disk間でのFile Copyは滅多になく、File Serverなど他のPCとやり取りが多い。そうすると、実際の転送測度はNetworkの通信速度で頭打ちとなり、1Gbps LANの場合、最大転送測度は128GB/secとなる。できれば10Gbps規格のLAN Systemに移行したいところではあるが、Cableの総延長は○○○mを超え一部地下に埋設されているため、Cableの差し替えはかなり難しい。いつになるかは判らないが、10Gbps環境に移行するまでは中速NVMe M.2 SSDでも全く問題にならない訳である。
では CrystalDiskMarkを走らせてみよう。
結果は左の通り公称値に近い値が得られた。このM.2 SSDはAIDA64やHWiNFO64では温度が表示されない。そこで止む無く非接触型温度計で計測したところ、M.2用Heatsink(monofive MF-RADI-A1B)を取り付けた場合のCDM実行時Heatsink最高温度は45℃程度であった。
だからと言って「そういう事情ならNMVeを使う意味はないじゃん」とはならない。M/Bによっては、M.2 SlotにSATA 6Gb/s仕様の製品を挿すとSATA portの使用が制限される例があり、接続するStorageが多い場合は要注意となる。我が家では、
 ・File ServerなどはNVMe仕様のM.2 SSDを使う例が多い。
 ・他のPCは、その時の気分によって使い分けている。
 ・よって、Intelの廉価中速NMVe M.2 SSDで充分である。

 PCG3