AMD I


このところAMDの新しいAPU/CPUが発売されず、従ってM/Bの新製品も少なく寂しい限りである。 そう思っていたら、近々14nm Prosses によるAPU/CPU/GPUの製造に取り掛かるとの報に接した。 製品の内容や発売時期は未定ながら、実質 Intel 一社独占状態の打破に向けて期待がかかる。それまでAMD社が持ち堪えることを祈りつつ新たな頁を起こした。(2015.12.7)

MSI A88XI AC V2 (2015.12.7)

さて Gadavari A10-7870K を入手したのは今年の5月30日、同A8-7670Kは7月1日。その当時、Gadavari対応の新たなM/Bは発売されず、各社ともBIOSのUpdateのみであった。BIOSの日付を確認すると、

M/B
BIOS
Date
ASUS
A88XM-PLUS
Micro-ATX
2320
2015/5/14
2401
2015/9/21
2701
2015/11/10
ASRock
FM2A88X-ITX+
Mini-ITX
P3.00
2015/5/19
Gigabyte
GA-F2A88XN
Mini-ITX
F5
2015/4/24

上の表から、ASUS A88XM-PLUSのBIOSは Gadavariの発売以降二度のUpdateがあったのに、ASRock FM2A88X-ITXとGigabyte GA-F2A88XNのBIOSは Gadavari の発売以前のままであることがわかる。その結果 "Hardware I" で述べた通り、
 ・ASUS A88XM-PLUS : Bench結果及び消費電力とも良好。
 ・ASRock FM2A88X-ITX+ : Bench結果はA88XM-PLUSとほぼ同じ。
  但し中負荷時の消費電力はA88XM-PLUSに比べて約20W高い。
 ・Gigabyte GA-F2A88XN : 結果はASRock FM2A88X-ITX+とほぼ同じ。

案の定、FM2A88X-ITX+及びGA-F2A88XNのGadavari対応状況は思わしくなく、APUの能力を充分に引き出しているとは言えない。特に中負荷時 = 動画再生時の消費電力に20Wの差があってはHome-PCとして使い難い。残念ながら、A88XM-PLUSはMicro-ATXであり、Gadavariを生かすなら内蔵GPUに任せ、是非ともMini-ITXで纏めたい。そこで、最後の頼みとして MSIのA88XI AC V2 に期待をかけることにした。
【M/B】 MSI A88XI AC V2
【CPU】 Gadavari A8-7670K
【CPU Cooler Heatsink】 Noctua NH-U9B
【CPU Cooling Fan】 Enermax UCCL9 x2
【MEM】 Kingstone DDR3-2133 4GBx2

紅白仕立てで見栄えは良いが、
CPU Coolerは変則的な据え方である。
果たして結果は如何に・・・
MSI A88XI AC V2 II (2015.12.8)

前節で MSI A88XI AC V2 にCPU Cooler Noctua NH-U9Bを取り付けた写真の添え書きに 「CPU Coolerは変則的な据え方である」 と述べた件について補足しよう。

一般的に横風仕様のCPU Coolerを用いる場合、Fanの風がCaseの前方から後方に向かって吹き抜けるように配置する例が多い。ところが、A88XI AC V2 の場合はそうした取り付け方は難しく、前節の写真ではCaseの左方から右方へ風が吹き抜ける向きになっている。まな板組みの状態では問題なくとも、そうした使い方に対応する市販のCaseは極希であり、Caseを自作するか、或いは市販のCaseを改造することになる。

さて、Gadavari A8-7670KのTDPは95Wである。Skylake Series に比べて高負荷時の発熱量には相当な開きがあり、Noctua NH-U9B + 92mm Fan x1では Fanが高回転し結構五月蝿い。そこで、Fanを二丁取り付けて回転数の上昇を抑えた次第である。その結果、Cooling FanがA88XI AC V2の拡張Slotに近づき、何かCardを挿した時、丁度Fanの前に手を翳したのと同じ理屈でNoiseの増加を招くことになる。差し当たり拡張Slotを使う予定はなくとも対策だけは考えて置きたい。
そこでNoctua NH-U9B + 92mm Fanより
一回り大型の Thermalright Ultra-120 eXtreme Rev.C + 120mm Fan で試した。 取付に問題なし。Fan Noiseは低減された。 従って、拡張Slot使用の有無、及びCaseの 高さに応じてCoolerを選べばよいであろう。

以上は、CPU Cooler 取付用のBack Plateが初めから附属するM/Bの場合であるが、最近 AMD対応M/Bの中にはBack Plateを省略した例も少なくない。そうした時、大型のCoolerを据えるならBack Plate付きに改めたい。ところが M/Bの基板裏に装着されたChip類の出っ張りに当たり、そのままではBack Plateが使えないことがある。だからと言って諦めるのは早い。一工夫すれば問題は解決する。
【ASRock FM2A88X-ITX+ の場合】

附属する簡易型CPU Cooler固定具
Back Plateはなし
ASRock FM2A88X-ITX+ の基板裏。
「330」と記されたChipの高さは約2mm
物によっては2mmを少し超える。
従来のAMD FM2+ Socket用Back Plate
Back Paleteを固定する螺子部分の外径は 5.4mm、高さは約3mm
Chipの出っ張りに見合うWasherを嵌める。
Washerの内径 5.3mm、外径 9mm、2mm厚
少しきついが無理矢理押し込む。
附属する螺子の長さに問題なし。
Back Plateの中央部分に高さ調節部品を
取り付ければ安心。
上の写真の部品がない場合は、2mm厚のSpacerを両面Tapeで貼り付ける。

これでBack Palete問題は解決した。

話題を MSI A88XI AC V2 に戻し、Bench結果を載せよう。
(比較のために Gigabyte GA-F2A88XN-WiFi のDataを添えた)
MSI A88XI AC V2 vs Gigabyte GA-F2A88XN-WiFi
Date
2015/12/7
2015/8/2
M/B
Name
MSI
A88XI AC V2
Gigabyte
GA-F2A88XN-WIF
BIOS
V2.1
F5
CPU
AMD Godavari A8-7670K
SSD
Plextor
PX-128M6G-2280 M.2
Crusial
C300 64GB
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
be quiet E9 CM 480W
OS
Win 8.1 Enterprise x64
評価版
Win 10 Pro x64
正規版もどき
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 2133 4GBx2
CPU Clock (GHz)
3.6/3.9
3DMark v1.5
Fire Strike
1,337
1,398
3DMark06
Score
10,686
10,658
SM2
3,733
3,712
SM3
4,706
4,691
CPU
4,612
4,649
3DMark Vantage
Score
7,534
7,618
GPU
6,871
6,968
CPU
10,599
10,493
Cinebench R15
CPU
309cb
305cb
OpenGL
42.25fps
43.20fps
FFXIV 1920x1080 High Full Screen
2,004
1,994
Superπ 104milion
18sec.
18sec.
Yume1024x768 highest
58,669
54,743
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 111W
Max 113W
Idle
18W
20W
上の表から、MSI A88XI AC V2とGigabyte GA-F2A88XN-WiFiの有意味な差は認められなかった。敢えて差を探せば、消費電力に関して僅かにA88XI AC V2の方が良好であった点くらいか。近頃恒例の動画Upcon再生については次回に・・・

MSI A88XI AC V2 III (2015.12.9)

では、恒例になった 動画のUpcon再生Testをしよう。
今回計測した MSI A88XI AC-V2 / ASRock FM2A88X-ITX の結果は以下の通りである。比較のために ASUS A88XM-PLUS のDataを添えた。M/B以外はOSも含めて条件を揃えた。
MSI A88XI AC V2 動画Upcon再生Test (2015.12.9)
Date
2015/12/9
2015/8/7
M/B
MSI
A88XI AC-V2
ASRock FM2A88X-ITX
ASUS
A88XM-PLUS
Mini-ITX
Micro-ATX
CPU
AMD Godavari A8-7670K
Memory
DDR3-2133 4GBx2
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
OS
Win 8.1 Enterprise x64 評価版
CPU
使用率
動画A再生時
平均 30%
平均 30%
平均 20%
動画B再生時
平均 48%
平均 50%
平均 38%
消費電力
動画A再生時
平均 60W
平均 62W
平均 46W
動画B再生時
平均 65W
平均 70W
平均 45W
Idle時
18W
20W
20W
  【動画再生Soft】 PowerDVD15Ultra体験版。TrueTheatre-HD ON
  【動画A】 BD Folderの再生「映画 ベイマックス BD版 ロボットファイトの場面」
  【動画B】 BD中のm2ts Fileを再生「映画 思い出のマーニー BD版 冒頭の場面」
MSI A88XI AC-V2の結果は ASRock FM2A88X-ITX に比べて僅かに勝る。然しながら、ASUS A88XM-PLUSとは相当な開きがある。M/B以外は同じ条件なので、BIOSの差と考えたくなるが確証はない。A88XI AC-V2 及び FM2A88X-ITX の新BIOSが発表されるまで、結論は先送りにせざるを得ない。

 MSI A88XI AC-V2 / ASRock FM2A88X-ITX / Gigabyte GA-F2A88XN-WIFI

以上三枚のFM2+対応Mini-ITX M/Bの中では、A88XI AC-V2が消費電力の点でやや優位。そして、USB-DACを接続した時の音も同様である。CPU Coolerの向きに折合いがつけば第一候補となる。 このところ我家では Intel / AMD ともMSIの評判が宜しいようで・・・

MSI A88XI AC V2 IV (2015.12.15)

別頁で進行中の「黒鼓」は3日間でけりがついてしまった。残すところは「鼓に相応しい横置台」の製作であるが、Designが決まらず目下CADと睨めっこしている。そうした時は別の作業を進めるに限る。

さて、MSI A88XI AC V2に横風仕様のCPU Coolerを取り付けると、風の向きが問題となる。M/Bに向かって左右方向に風が抜けるCaseは希であり、自作以外に手がないかもしれない。然しながら、Case自作の予定Listに加えるにしても、早期実現の見通しは立たない。この際、一般的なCaseに収める方法を考えたい。

AMDのCPU Cooler取付穴は、Intelの様に正方形ではなく長方形に配置されているので、取付の際、多くの場合二方向から選ぶことになる。ところが、中には四方向に対応する製品もあり、手持ちの中では、
 ①Thermalright AXP-200  ②Thermalright AXP-100
の二種が該当する。何れも使用中ではあるが、無理矢理 ① を引き剥がすことにした。目論見通り、
  MSI A88XI AC V2 + Thermalright AXP-200 + Enermax UCCL12
による組合せは、拡張Slotとの間隔やMemoryとの絡みも問題なく無事に収まった。
【 Thermalright AXP-200 】

我家で試した高さ100mm以下のCPU Coolerの中では最も冷却能力が優れた製品であり、大幅なOCをしなければ TDP 95WのGodavari A8-7670Kでも充分間に合う筈。

(但し、Heat pipeが基板の外に8mm程出っ張る)
さて、MSI A88XI AC V2に載せるCPU Coolerが決まったところで、Windows 8.1 Enterprise評価版から同正規版に入れ直した。その結果、Idle時の消費電力は18W から16W に減じた。全く同じ設定にも拘わらず、評価版と正規版で2Wの差が出たのは今回が初めてである。理由は不明。

ところで Windows 7 / 8.1 Enterprise正規版は、今のところWin10 Upgradeの対象外であり 「田印」 の面倒がない。これからWin7やWin8.1を入れる場合、Licenseの許す限りEnterprise版にしたいものである。

AM1近況報告 (2015.12.21)

このところ、当SiteではVideo Cardの話題が殆ど出ない。実は、Windows10にRadeonを導入したPCでは、PowerDVD15UltraでBDをかけた時に何かと不都合が生じるからである。

今年の5月以前に発表された Catalyst Control CenteのDriverでは問題はなかったのに、それ以降に発表されたDriverでは、Win10上のPowerDVD15UltraでBDのTrue Theater-HD再生(Upcon再生)をすると、著しくPerformanceが悪化し、実質視聴不可になるのだ。その機能を外せば再生できるが、それではPowerDVD15Ultraの能力が発揮されず凡庸な画像となる。Win7やWin8.1ではDriverを自分で選択できるのにWin10ではそれが極めて難しく、Win10のControl Panelで 「デバイス用に利用可能な製造元のアプリとアイコンを自動的にダウンロードしますか?」 に対して「いいえ」を選んでも無視され、次回のUpdate時にMS社推奨のDriverが強引にInstallされてしまう。結局、その都度手動でDriverを入れ直すことになり面倒極まりない。

その後どうだろうか。ここでRadeon Cardを導入したWin10 PCで確認したいところではあるが、生憎Win7やWin8.1を入れたPCばかりなので、今回はWin10を入れたAM1-PCを引っ張り出すことにした。
 【M/B】 MSI AM1I
 【CPU】 AMD Athlon 5350
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2
 【SSD】 Samsung 850 EVO 120GB
 【PSU】 picoPSU120-WI + 19V 65W AC Adaptor
 【OS】 Win10 Pro Build 10240

先ず、Win10 Pro Build 10240をBuild 10586にBuild Upした。Install作業そのものは問題なく終え、Graphics Driverは 2015/11/07付の版が充てられた。案の定、PowerDVD15UltraによるBDのUpcon再生は実質不可。次に、Radeon Software Crimson Editionの最新版 15.12を入れてみたが結果は同じ。不調の原因がWindowsにあるのか、AMDにあるのか、或いはPowerDVD15Ultraにあるのか俄に断定できないが、少なくとも IntelのGPUではそうした問題は一切起こらない。

そこで CCC 15.5 beta版に入れ換えたところ、BDのUpcon再生は良好、CPU使用率は50~60%台と少し高めながら絵は綺麗でもたつきもない。どう考えてもこのDriverで充分なのにMS社の許しを得ることができない。そうなると、AM1-PCはWin7かWin8.1で安心運用するか、Win10で綱渡りをするか、或いはLinuxに仕立て直すか決めなくてはならない。 と散々迷った挙句、何れ解決されることに期待をかけて、このままWin10で行くことにした。

Jetway NF81-T56N-LF 再登場 (2016.1.10)

Skylakeの省電力低発熱振りは素晴らしい。大した苦労もなく、Idle時の消費電力は10Wを切り、CPU Cooling Fanの回転数は300~500rpmに収まる。そして、Pentium Classでも実行速度は良好、Intel HD Graphics 510/530の絵も綺麗。 これでは遊び甲斐がない。 もう少し手を焼かせる場面があっても良いのに、と思うのは贅沢な悩みだろうか。

そこで、手のかかるM/Bを探すことにした。何枚かの候補から、一度は蔵入りした Jetway NF81-T56N-LF を選んだ。 (T56Nは工業用途向けAPUとされ、SpecはE350とほぼ同じ) このM/Bは 2012~14年にかけてFile Serverとして運用したが、SSDx1 + 3.5"HDDx6に対して、SATA Portは5個だったため、PCI SlotにSATA増設Cardを挿したところ、そのCardのFile転送速度が思わしくなく、結局20ヶ月後にAM1仕様のM/Bと交換した。つまり、M/BのSATA Portを使う限り、今でも充分実用に堪える筈である。更に、最近の実績に依れば、高機能M/Bより低機能M/Bの方が、何故か音が良い傾向にあることから、再登場となった次第である。

M/Bを取り出したら 64GBのmSATAを取り付けたままだった。但し、最初期のmSATAなのでPerformanceは期待できない。早速必要な部品を取り付けてSW-ON。現れたOSは Win10Pro Build 10240。昨年の8月にUpgradeしたことを忘れていた。やがて 10586 へのBuild Upが始まった。特に問題なし。そして翌朝 11082を導入した。所用時間は70分。
CDM 5.0.3の結果は左の通りである。
とてもmSATAとは思えぬDataである。
今時、これでは話にならない。
そこで、SSDを交換することにした。先日試した"SK hynix SSD SL301 500GB"で良かろう。 ところが、
 ・HD革命Copy Drive Ver.6によるCloneの作成 → 「Licence認証されていません」
 ・Win10 Build 10586のClean Install → 「Licence認証されていません」
ときた。Clone Driveや再Installで認証不可は初めての経験である。MS社はWin10認証の紐付けをNICのMAC Addressで行うとの未確認情報を思い出し、二つあるNICのもう一つに差し替えて再度 Build 10586のClean Installを試みた。 結果は 「Licence認証されていません」

仕方なく、Licence Keyを入力することにした。Key Listを調べた結果、
 Windows8 UpGrade Download版 2012.10.27購入 \3,300
であることが判った。つまり、我家のWin8 第1号Licenceであった。恐る恐る該当するKeyを入力したところ、すんなり解決し事無きを得たが、紐付け後の自動認証不可は腑に落ちない。同種のLicenceは他にもあるので、いつか再試行してみよう。

そして翌朝(今朝)、Build 11082 が降りてきた。所用時間は65分。旧型mSATAの時に比べて5分短縮された。動作は他の Build 11082 PCと同じく、FileやFolderのCopy時に"Dialog Box"が現れず不便極まりないが、間もなく次期Buildが発表されるとのこと、今暫く我慢しよう・・・

USB Noise Filter (2016.1.11)

別頁 Windows 10 II 2016/1/7の節で述べた、「2ch Mini-ITX 総合 -97- >>22氏推薦のNoise Filter」がやって来た。早速、同頁でTest中のD2700DC-PCに取り付けた。
 ・Guitarの弦を擦る音や小物の打楽器類など、高音域の微細な音が明瞭になった。
 ・中音域から低音域にかけての変化は殆ど見られなかった。

確かにNoise Filterを挿入した効果は認められたものの、その改善度は期待した程ではなく、人によっては気付かないかも知れない。寧ろ、WS2016TP4とWSS2012RによるOSの差や、USB-Cableの品位による差の方が、より大きく感じられた。
雑誌「Stereo」付録のUSB Noise Filter

USB Cableは Zonetone社
60cm及び20cmの製品を使用した。
USB Noise Filterの本体
基板の寸法は 60x40mm
次に、Noise Filterを本頁で試運転中の Jetway NF81-T56N-LF に取り付けた。
 ・高音域の清澄感が増した。
 ・中音域の「音のこもり」が多少改善された。
 ・低音域の「音のゆれ」が多少改善された。
総じて、D2700DC-PCの時より改善度は大きく、
 ・Noise Filterの効果は、M/Bや接続する機器によって左右される。
 ・Headphone使用時には期待に沿う改善が見られるものと思われるが、
  我家の余り高級ではないAudio-Systemの場合、その効果は限定的か。
との印象を抱いた。

然しながら、Intel D2700DCも本Jetway NF81-T56N-LFも未だ充分なTuningやAgingを行っていない。 先々、Noise Filteに対する評価は変わる可能性があるので、即断は慎みたい・・・

CCC Video品質設定 (2016.1.12)

AMDの低Spec APUを使用した時に問題になるのが「CCC Video品質設定」である。C60やE350等の場合、CCCの版によっては Video品質設定項目の多くが省略され、「縁拡張」や「Noise除去」が現れないことがある。そうなると鮮明度を調節することができず、全体にFocusの甘い画像となる。視力の優れた人なら兎も角、自分は目が疲れて長時間の視聴に堪えない。

従って、Jetway NF81-T56N-LFは、File Serverか音楽再生用としての使い方が最善であると考えていた。 ところが今回、Win10の自動Updateによって導入された CCC 15.11では、その 「CCC Video品質設定」 の全項目が現れ、鮮明度を調節することが可能になったのである。 結果は良好、多少鮮明度を上げても Mosquito noiseに悩まされることはない。但し、高いCPU能力を要求される PowerDVD15UltraのUpcon再生は無理であり、PowerDVD10BDによるNormal再生で我慢しなくてはならないが、それでも充分綺麗な動画の再生映像が得られるようになった。これは朗報と言えよう。

では、NF81-T56N-LF内蔵のAPU T56N と同等とされる E350 で確認してみよう。選んだM/Bは ASRock E350M1/USB3 である。Win10 Build 10586で試したところ、「CCC Video品質設定」は最小限の項目に留まり、残念ながら鮮明度を調節することはできなかった。つまり、T56NとE350は同等ではあっても機能は微妙に異なることが明らかになった。そうなると、Jetway NF81-T56N-LF は貴重な存在となる。是非とも生きる道を探したい。

今朝、横浜地方では今年初めて雨が降った。当然、室内の絶対湿度は上昇した。
突然何を言い出すのか。
 絶対湿度の上昇 → 大気中に含まれる水蒸気量の増加 → 再生音の変化

従って、前節でTestしたUSB Noise Filterの効果も変化する筈。この件は時間をかけてじっくり検証する他はない。 そうこうする内に、もう一種のUSB Noise Filterである audioqust社の "JitterBug" が届いた・・・

Win10 IP Build 11099 (2016.1.14)

2016/01/14 早朝、Win10の新Build 11099がUpされた。早速 Jetway NF81-T56N-LF に入れた。所用時間は凡そ70分。 低速機なので時間はかかったが、途中躓くことなく無事に完了した。
 ・Build 11082で問題だった「FileやFolderのCopy時にDialog Boxが現れない件」
  は解決した。
 ・Build 10586で問題だった「一部Network Listに反映されないPCがある件」は、
  Build 11082と同様に解決済み。

これで当面の大きな不具合は改善されたことになる。全体に動きはよく、低Spec APUでもStressなく操作できる。そして「これまでに発表された全Buildの中では最も安定感がある」と言いたくなるが、少しでも褒めると直ぐにまた別の不具合が見付かる前例に鑑み、今回は 「実運用に一歩近づいた」 程度の評価に留めて置こう。

なお、今回のWatermarkは少し長い。

Windows 10 Pro Insider Preview
評価コピー。Build 11099.rs1_release.160109-1156

以上取り急ぎ報告します。

A10-7860K (2016.3.5)

AMDの新APU Godavari A10-7860Kが発売された。特徴は二つ。
 ・TDP 65/45 W  ・新型の静音Coolerが附属する
まあ、付き合ってみるか。と言うことでA10-7860Kがやって来た。では、M/Bはどうするか。FM2+対応のM/Bは何枚かあるが、今回はASRock FM2A88X-ITXを選んだ。

先ず、新型のCoolerを取り付けてみた。ところが、周波数の高いNoiseが酷く、我慢の限界を超えている。これが 「無音に近い動作を実現した」 とするなら、
 ・AMDの社員は押し並べて聴力に問題あり。
 ・暗騒音値の高い部屋でTestした。
 ・偶々外れ品を引いた。
真相は不明ながら、とても実用に堪えない。仕方なく Noctua NH-U9B に交換した。
今度は至って静か。

用意したSSDには Win10 Pro がInstall済み。早速、今朝発表された Build 14279 にUpdateした。特に問題なし。但し、自動的にInstallされる AMD Graphics Driverでは、PowerDVD15UltraのUpcon再生に不都合が生じるので、CCC 15.5βに入れ替えた。結果は以下の通り。

 【M/B】 ASRock FM2A88X-ITX (BIOS P3.40)
 【CPU】 Godavari A10-7860K
 【CPU Cooler】 Noctua NH-U9B
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2
 【SSD】 Intel SSD 510 120GB
 【Sound】 Olasonic USB-DAC
 【PSU】 IN WIN IP-P300HF7-2
 【OS】 Win10 Pro IP Build 14279

 【Superπ 104万桁】 18sec.
 【Cinebench R15】 CPU 299 cb、OpenGL 40.25 fps
 【OCCT 4.4.1PS実行時消費電力】 Max 91W
 【Idle時消費電力】 15W

Test中、消費電力が100Wを超える場面は一度もなく、Mini-ITXでも安心して使えそう。Skylakeとは比べものにならないが、AMDとしては優秀な部類と言えよう。

Bench結果の詳細は後日に・・・

A10-7860K II (2016.3.6)

A10-7860KのBench結果を表に纏めよう。
 ① A10-7860KのBench結果をA8-7670Kと比較する。
 ② A10-7860Kを3枚のMini-ITX M/Bで計測する。
 ③ A10-7860KをTDP 45W で計測する。
 ④ A10-7860KをTDP 45/50/55/60/65W で計測する。
 ⑤ A10-7860KをOCする。

今回は計測項目が多い。では先ず①から。
M/Bは、A8-7670KのDataがある Gigabyte GA-F2A88XN を選んだ。
Godavari A10-7860K vs A8-7670K ①
Date
2016/3/5
2015/8/2
M/B
Name
Gigabyte GA-F2A88XN-WIF
BIOS
F6
F5
CPU
Name
AMD Godavari
A10-7860K
AMD Godavari
A8-7670K
TDP
65W
95W
SSD
Samsung 850
EVO 120GB
Crusial C300 64GB
PSU
IN WIN
IP-P300HF7-2
be quiet
E9 CM 480W
OS
Win 10 Pro IP
Build 14279
Win 10 Pro
Build 10240
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 1600 4GBx2
CPU Clock (GHz)
3.6/4.0
3.6/3.9
3DMark v1.5
Fire Strike
1,288
1,252
3DMark06
Score
9,252
9,287
SM2
3,134
3,160
SM3
4,042
4,022
CPU
4,503
4,612
3DMark Vantage
Score
7,409
6,992
GPU
6,793
6,307
CPU
10,173
10,372
Cinebench R15
CPU
297cb
303cb
OpenGL
40.03fps
38.74fps
FFXIV 1920x1080 High Full Screen
1,671
1,628
Superπ 104milion
18sec.
18sec.
Yume1024x768 highest
49,636
46,083
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 92W
Max 112W
Idle
16W
20W
上の表から、
 ・両者ともかなり近い測定結果が得られた。
 ・敢えて差を上げれば、CPUに関する値はA8-7670Kが多少上回り、
  iGPUに関する値はA10-7860Kが良好だった。
 ・Idle時消費電力はA10-7860Kの方が 4W 低かった。
  これは電源の差も含まれている。
 ・高負荷時消費電力はA10-7860Kの方が 20W も低かった。

A10-7860KはA8-7670Kと較べて、Bench結果はそのままに消費電力が約18%減少し、Mini-ITX等小型PCでの使い勝手が向上したものと言えよう。

次に、3枚のMini-ITX M/Bで比較してみよう。
Godavari A10-7860K ②
Date
2016/3/5
M/B
Name
ASRock FM2A88X-ITX
Gigabyte
GA-F2A88XN
MSI
A88XI AC V2
BIOS
P3.40
F6
V2.20
CPU
Name
AMD Godavari A10-7860K
TDP
65W
Cooler
Noctua NH-U9B (92mm Fan x2)
SSD
Intel SSD
510 120GB
Samsung 850
EVO 120GB
Plextor PX-128
M6G-2280 M.2
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
OS
Win 10 Pro IP
Build 14279
Win 8.1
Enterprise
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 1600 4GBx2
CPU Clock (GHz)
3.6/4.0
3DMark v1.5
Fire Strike
1308
1,288
1,306
3DMark06
Score
9,353
9,252
9,451
SM2
3,184
3,134
3,216
SM3
4,081
4,042
4,128
CPU
4,500
4,503
4,539
3DMark Vantage
Score
7,468
7,409
7,454
GPU
6,840
6,793
6,803
CPU
10,307
10,173
10,456
Cinebench R15
CPU
299cb
297cb
296cb
OpenGL
40.45fps
40.03fps
40.49fps
FFXIV 1920x1080 High Full Screen
1,673
1,671
1,666
Superπ 104milion
18sec.
18sec.
18sec.
Yume1024x768 highest
49,917
49,636
49,072
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 91W
Max 92W
Max 90W
Idle
15W
16W
14W
上の表から、
 ・OSは揃っていないが、3枚のM/Bによる測定値の差は極僅か。
 ・消費電力は Idle時/高負荷時とも MSI A88XI AC V2 が稍優位。
 ・尚、USB-DACを繋いだ時の音質は今回もまた MSI が好ましかった。

この続きは次回へ・・・

A10-7860K III (2016.3.6)

A10-7860Kの特徴である「 cTDP (ConfigurableTDP) 」を試してみよう。
上記3枚のM/Bの内、
 ・ASRock FM2A88X-ITX → まだ試していない。
 ・Gigabyte GA-F2A88XN → 45W/65Wの2段階可変仕様。
 ・MSI A88XI AC V2 → 45~65Wまで 1W 刻みの連続可変仕様。
そこで先ず、MSI A88XI AC V2 + A10-7860K TDP 45W動作のDataを採った。
Godavari A10-7860K  ③
Date
2016/3/6
2016/3/5
M/B
Name
MSI A88XI AC V2
BIOS
V2.20
CPU
Name
AMD Godavari A10-7860K
TDP
45W
65W
SSD
Plextor PX-128 M6G-2280 M.2
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
OS
Win 8.1 Enterprise
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 1600 4GBx2
CPU Clock (GHz)
3.6/4.0
3DMark v1.5
Fire Strike
1,214
1,306
3DMark06
Score
8,833
9,451
SM2
2,962
3,216
SM3
3,951
4,128
CPU
4,043
4,539
3DMark Vantage
Score
6,813
7,454
GPU
6,273
6,803
CPU
9,187
10,456
Cinebench R15
CPU
263cb
296cb
OpenGL
39.49fps
40.49fps
FFXIV 1920x1080 High Full Screen
1,653
1,666
Superπ 104milion
19sec.
18sec.
Yume1024x768 highest
42,341
49,072
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 68W
Max 90W
Idle
14W
14W
上の表を見ると、TDP値を65Wから45Wに約30%減じた時、OCCT4.4.1PS実行時最大消費電力は 25%減、他の項目は12%から1%減となった。これは充分に意味のある効果と言えよう。従って、CPU Coolerの能力/電源容量/Caseの風通しなどによって、TDP値を決めれば良いであろう。

では次に、TDP値を 45/50/55/60/65W で夫々計測してみよう。但し、上表の全項目を実行すると相当な時間がかかるので、OCCT4.4.1PSとCinebench R15で比較することにした。(H/W構成は上表と同じ)
Godavari A10-7860K cTDP ④
TDP
45W
50W
55W
60W
65W
Cinebench R15
OpenGL
39.60 fps
40.67 fps
40.79 fps
40.80 fsp
40.87 fps
CPU
264 cb
296 cb
299 cb
300 cb
303 cb
OCCT4.4.1PS
実行時
消費電力
最大値
68W
86W
87W
88W
91W
CPU使用率
最大値
72%
90%
90%
92%
94%
上の表を見ると、TDP値45Wと50Wの間に大きな隔たりがある。そこで TDP 46W/47W で試したところ、TDP 46WでCPU使用率は90%に達した。つまり、その近辺に消費電力が急増する境目があるものと推察される。従って、OCCT4.4.1及びCinebench R15に関する限り、46W~65W までのTDP値を選んでも省電力効果は薄く、Memory ClockやCPU Clockなどと共に総合的に判断する必要があろう。 まだまだつづく・・・

A10-7860K IV (2016.3.8)

では次に、A10-7860KのOC動作をTestしよう。
上で使用したMemory (Kingstone HyperX Savage HX324C11SRK2/8) は、省電力動作のためにDDR3-1600に設定したのであって、実は DDR3-2400 である。では先ず、Memory Clockを上げてみよう。ところが、
 ・DDR3-2400 動作 NG
 ・DDR3-2133 動作 OK
となった。BIOSの細部を調節すればDDR3-2400動作も可能になるものと思われるが、まだ成功していない。取り敢えず DDR3-2133 で進めよう。
Godavari A10-7860K OC ⑤a
Date
2016/3/7
2016/3/5
M/B
Name
MSI A88XI AC V2
BIOS
V2.20
CPU
Name
AMD Godavari A10-7860K
TDP
65W
SSD
Plextor PX-128 M6G-2280 M.2
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
OS
Win 8.1 Enterprise
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 2133
4GBx2
DDR3 1600
4GBx2
CPU Clock (GHz)
3.6/4.0
Cinebench R15
CPU
303cb
303cb
OpenGL
45.56fps
40.87fps
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 92W
Max 91W
Idle
15W
14W
上の表から、Cinebench R15 OpenGL値は11.5%向上した。同CPU値は変化なし。
消費電力の増加は僅か。

次に、CPU Clock を上げよう。初期設定では、
 CPU Clock 3.6GHz / Turbo Clock 4.0GHz
これをどの程度上げるか迷うが、TDP 65WのAPUなので控えめに
 CPU Clock 3.8GHz / Turbo Clock 4.2GHz
Godavari A10-7860K OC ⑤b
Date
2016/3/7
2016/3/5
M/B
Name
MSI A88XI AC V2
BIOS
V2.20
CPU
Name
AMD Godavari A10-7860K
TDP
65W
SSD
Plextor PX-128 M6G-2280 M.2
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
OS
Win 8.1 Enterprise
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 2133
4GBx2
DDR3 1600
4GBx2
CPU Clock (GHz)
3.8/4.2
3.6/4.0
Cinebench R15
CPU
320cb
303cb
303cb
OpenGL
45.63fps
45.56fps
40.87fps
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 131W
Max 92W
Max 91W
Idle
15W
15W
14W
上の表から、CPU Clockを5%上げた時、Cinebench R15 CPU値は、約5.6%増。
ところが、OCCT4.4.1PS実行時諸費電力最大値は 約42% 増加した。
上表⑤a及び⑤bの結果を踏まえ、我家の MSI A88XI AC V2 + A10-7860K は、
 ・TDP 65W
 ・DDR3-2133
 ・CPU Clock/Turbo Clockは初期値のまま
この設定では、室温が20℃台前半なら、高負荷時にCPU温度が50℃を超える場面はないので、少し背の低いCPU Coolerを選ぶことにした。
結局、CPU Coolerは
Thermalright AXP-200 + Enermax UCCL12
に落ち着いた。
PCI-Express X16 Slotとの干渉なし。
Heat spreader付きのMemoryもOK。
(Back Plateの取付も問題なし)
AMDの新型Cooler (2016.3.9)

上の方で、AMDの新型静音Coolerについて 「周波数の高いNoiseが酷く我慢の限界を超えている」 と述べたが、どう措置するか。
 ① 別のCoolerを使う。
 ② Fanを交換しHeatsinkのみ使う。
 ③ 破棄する。

既に①は実行済み。今回は②を試してみよう。
Fanは簡単に外れる。
左はA10-7870K用のHeat sink、
右はA10-7860K用。
左のA10-7870K用は Heat pipe 2本仕様
右のA10-7860K用は Heat pipe 1本仕様
Fanは両者とも70x15mm。
A10-7860K用のHeat sinkに
Enermaxの 80x25mm PWM Fanを据えた。
 Idle時のFan回転数は凡そ1150rpm
 高負荷時は1500rpm程度
冷却能力はOK。比較的静かな部類。

これなら使えそう。 よって③は回避・・・
A10-7860K vs A8-7600 (2016.3.10)

AMDの新APU A10-7860Kは、概ね好評のようである。
 ・TDP45W/65W可変のcTDPに対応しながら、K付きでOCも可能。
 ・内蔵GPUは A10-7870Kと同等。
 ・新型の静音Coolerが附属する。
 ・価格は比較的低めに設定されている。
などがその理由であろうか。ところが、他のAPUのBench結果と較べると、必ずしも特筆するほどの成績ではないことがわかる。

では、A10-7860KをA8-7600に差し替えてみよう。
A10-7860K vs A8-7600
M/B
ASRock FM2A88X-ITX (BIOS P3.40)
SSD
Intel SSD 510 120GB
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
OS
Win 10 Pro IP Build 14279
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 1600 4GBx2
CPU
Name
(A)
(B)
Ratio

A/B-1
A8-7600
A10-7860K
TDP
65W
65W
CPU Clock
3.1/3.8 GHz
3.6/4.0 GHz
Price
\9,660
\14,550
-33.6%
3DMark v1.5
Fire Strike
1105
1308
-15.5%
3DMark06
Score
9,170
9,353
-2.0%
SM2
3,140
3,184
-1.4%
SM3
3,980
4,081
-2.5%
CPU
4,420
4,500
-1.8%
3DMark Vantage
Score
6,791
7,468
-9.1%
GPU
6,105
6,840
-10.7%
CPU
10,239
10,307
-0.7%
Cinebench R15
CPU
291 cb
299 cb
-2.7%
OpenGL
37.55 fps
40.45 fps
-7.2%
FFXIV 1920x1080 High Full Screen
1,598
1,673
-4.5%
Superπ 104milion
19 sec.
18 sec.
+5.6%
Yume1024x768 highest
50,773
49,917
+1.7%
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 89 W
Max 91 W
-2.2%
Idle
15 W
15 W
0.0%
上の表から、3DMark Fire Strike値、及び3DMark Vantage GPU値以外は、10%以下の差と見える。A8-7600の価格がA10-7860Kの2/3であることを考えれば、A8-7600の買い得感が高い。

ところで、AMD FM2+型SocketのM/Bは、CPU Cooler選びに苦労する。
 ・CPU CoolerのHeat sinkがHeat Spreader付きのMemoryに当たる例がある。
 ・Back plateの取付が難しい場合がある。
 ・Heat sinkが拡張Slotに被ることがある。
 ・AMDのCooler取付穴は長方形に配置されているので、
  正方形に開けられた Intelの場合に較べて選択肢は少ない。

上のMSI A88XI AC V2の場合は Thermalright AXP-200で収まった。では、ASRock FM2A88X-ITXはどうか。幾つかのCoolerで試した結果、be quiet Shadow Rock LP との組合せが良好だった。このCoolerに附属する120mm Fanの静粛性は天下一品。少し値は張るが一押しとしよう。(但しHest pipeの終端がM/Bの外に6.5mm程はみ出るので要注意)

BonCasLink Server (2016.3.16)

Godavari A10-7860Kを運用する目途は立った。Storageの構成を決め、適当なCaseに収めれば良い。ところが希望に適う製品は見当たらない。Caseを自作するとなれば何時になるか見当も付かない。その前に優先順位の高いPCがある。

現在使用中のBonCasLink Serverの構成は以下の通りである。
 【M/B】 Intel DN2800MT
 【CPU Cooling Fan】 Noctua 120mm Fan
 【MEM】 DDR3-1066 2GBx2
 【SSD】 Intel 40GB mSATA
 【AC Adaptor】 19V 90W
 【Case】 Mini-Box M350
 【OS】 Win7 Pro 32bit版

Windows Experience Indexは [3.6 5.2 5.9 3.4 7.7] とお世辞にも快適とは言えない。それでもBonCasLink Serverとして使う分には充分な性能である。 と思っていたのは?年前までのこと。MS社がOSのUpdateを月例方式に改めた頃から、その負担が重くなった。更新Programの確認 / Download / Installと、場合によっては1時間以上かかることもあり、Serverとしての動作が中断する時間が無視できなくなったのである。更に、Win10へのUpgrade忌避の対策が煩わしく、新たなBonCasLink Serverの製作を考えていた。

BonCasLink Serverは常時稼働となり負荷も軽いことから、消費電力に注目すれば Skylake Celeron 辺りが最適ではあるものの、それでは数あるSoC仕様のM/Bが無用になってしまう。そこで、失対事業の一環として、以下の部品構成で纏めることにした。
 【M/B】 MSI AM1I
 【CPU】 Athlon 5350
 【CPU Cooler】 未定
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2
 【SSD】 Samsung 850 EVO 120GB mSATA
 【PSU】 picoPSU120-WI + 19V 65W AC Adaptor
 【OS】 Win10 Pro TH2 10586.162 x64 (Updated Feb 2016)

Athlon 5350は現在別のFile Serverで使用中である。Intel Celeron G1820T程度のPerformanceが得られ、消費電力はAMDのCPUとしては低めであることから、BonCasLink Serverとして不足はない。初め ASRock N3700-ITX を第一候補としながら、訳あって MSI AM1I + Athlon 5350 に落ち着いたのである。

その訳とは 「音の良さ」 にある。MSI AM1I にUSB-DACを繋いだ時の音については別頁で述べた通り、今回もまた再認識させられた。つまり、BonCasLink Serverに適当なHDDを追加し、Music File Serverを兼ねる方針を立てたのだ。

現在使用中のMusic File Serverは NUC D54250WYK である。このPCはWindows Update時にCPU温度の上昇と共にFanの回転数が上り、かなり興醒めなNoiseを発する。できれば、冷却能力を上げるべくCaseの自作を検討中ではあるが、いつ実現できるか見通し立たず。そこで ASRock N3700-ITX と MSI AM1I を比較検討した結果、後者に軍配が上がった次第である。

上の部品一覧に 2.5" 2TB HDDとCard Reader を加えた時のIdle時消費電力は 9W である。BonCasLink Serverとしての動作に問題はなく、Fileの転送速度も上々である。これなら文句はなかろう・・・

A10-7860K vs A10-6700T (2013.3.17)

Godavari A10-7860Kに関してSite Up漏れのDataがあったので追加しておこう。

前々節では、A10-7860KとKaveri A8-7600を比較した。その結果、A8-7600 ならまだまだ現役として充分使えるとの見解に至った。では、もう一つ前の世代はどうか。Godavari A10-7860KのTDP45W動作と Richland A10-6700T を比較してみよう。
A10-7860K vs A10-6700T
M/B
MSI A88XI AC V2 ( V2.20)
SSD
Plextor PX-128 M6G-2280 M.2
PSU
IN WIN IP-P300HF7-2
OS
Win 8.1 Enterprise
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
Memory
DDR3 1600 4GBx2
CPU
Name
(A)
(B)
Ratio

A/B-1
A10-6700T
A10-7860K
TDP
45W
CPU Clock
2.5/3.5 GHz
3.6/4.0 GHz
3DMark v1.5
Fire Strike
904
1214
-25.5%
3DMark06
Score
7,825
8,833
-11.4%
SM2
2,855
2,962
-3.6%
SM3
3,404
3,951
-13.8%
CPU
3,134
4,043
-22.5%
3DMark Vantage
Score
4,928
6,813
-27.7%
GPU
4,417
6,273
-29.6%
CPU
7,549
9,187
-17.8%
Cinebench R15
CPU
207cb
263cb
-21.3%
OpenGL
30.98fps
39.49fps
-21.5%
FFXIV 1920x1080 High Full Screen
1,465
1,653
-11.4%
Superπ 104milion
29sec.
19sec.
52.6%
Yume1024x768 highest
39,824
42,341
-5.9%
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 60W
Max 68W
-11.8%
Idle
14W
14W
0.0%
動作Clockが
  A10-6700T → 2.5/3.5 GHz
  A10-7860K → 3.6/4.0 GHz
であることを考えれば、必ずしも公平な比較とは言えないが、それでも両者の差は小さくない。CPU能力/GPU能力とも世代の差を強く感じる。 最早、余程の事情があったとしても、A10-6700Tを新規に求める理由は見当たらない。

否、一つだけある。 もし誰かに 「CPUは何を使ってますか」 と訊かれた時、「6700Tを使ってます」 と答えれば、「それは良い石を使ってますね」 となること間違いなし。
PC自作erの多くは、Intel Core i7 6700T と勘違いするであろう・・・

BonCasLink Server II (2016.3.18)

時節柄、BonCasLink Serverについて詳しく述べることは憚られるが、自分の使い方を簡単に述べておこう。
 ・現在、BonCasLink Serverを活用するPCは、PT3-PC x3台 + PT2-PC x1台。
 ・このPCの動作時は殆ど Idle状態にあり、消費電力は 9W 一定。
 ・これからは Music File Server としても使うので、File Access時に消費電力は
  多少増すが、精々 1~2Wの増加に留まる。
 ・当初、PT3/PT2を複数枚載せた録画PCを検討したが、結局録画PCを複数台に
  した。使い勝手は上々。従って、BonCasLink Serverは必需品である。
左の写真 「BonCasLink Server 1号機」

Fanless M/B Intel DN2800MTにNoctuの120mm Fanを載せ、500rpm程度で運用。
導入から3年7ヶ月 Trouble 知らず。



左下の写真 「BonCasLink Server 2号機」

差し当たり CPU Coolerは、
 【Heat sink】 REEVEN VANXIE RC-0801B
 【CoolingFan】 Noctua NF-A8 PWM
とした。まだ決定ではない。

このPCは Monitorの背後に置かれた自作のAlumi製4段Rackに収める予定である。従って、前板/側板/上板を省略し、底板と後板だけの「二面構成Caseもどき」を構想中なのだが・・・
A10-7860K 補遺 (2016.3.20)

A10-7860Kに関して、もう一つ確認すべき事項があった。即ち、AC Adaptor電源での動作についてである。これまで我家で動作確認を得た APU は以下の通りである。
 【Llano 】 A4-3400 / A6-3500
 【Trinity】 A4-5300 / A6-5400K
 【Richland】 A6-6400K / A10-6700T
 【Kaveri】 A8-7600
以上は、picoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor で問題なく動作した。

では、TDP 45W/65W に対応する A10-7860K はどうだろうか。
Testに用いたPCの構成と結果は、
 【M/B】 MSI A88XI AC V2(BIOS V2.20)
 【CPU】 Godavari A10-7860K
 【CPU Cooler】 Thermalright AXP-200 + Enermax UCCL12
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2
 【SSD】 Plextor PX-128 M6G-2280 M.2
 【PSU】 picoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor
 【OS】 Win 8.1 Enterprise

MSI A88XI AC V2 + A10-7860K
CPU Clock
3.6/4.0 GHz
TDP
45W 動作
65W 動作
Memory
DDR3-1600
起動時消費電力
Max 92W
Max 116W
Idle時消費電力
14W
OCCT4.4.1PS実行時
開始約 2分後に
再起動がかかった
開始約 1分後に
再起動がかかった

つまり、TDP 45W / 65W 何れの場合も AC Adaptor電源での運用は実質的に不可となった。 残念無念。 ( 他社のM/Bではどうか、折りをみて試したい )
Athlon 5370 (2016.3.25)

AMD Athlon 5350が発売されたのは2014年の4月。それから2年を経て Athlon 5370 が登場した。遅きに失した感大あり。
 【Athlon 5350】 CPU Clock 2.05GHz、GPU Clock 600MHz、TDP25W
 【Athlon 5370】 CPU Clock 2.20GHz、GPU Clock 600MHz、TDP25W
両者の差はCPU Clockのみ。Performanceの向上はどの程度か試す外はない。

では、品物が到着する前に、MSI AM1I + Athlon 5350 の動作を半年振りに確認しておこう。
 【M/B】 MSI AM1I
 【CPU】 AMD Athlon 5350
 【CPU Cooler】 CoolJag JAC7L07C + Noctua NF-A9x14 PWM
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2
 【SSD】 Samsung 840 EVO 120GB
 【PSU】 picoPSU120-WI + 19V 65W AC Adaptor
 【OS】 Win7 Pro64

動作に問題なし。ここでWin7ProをUpdateせず、Win10 ProへUpgradeすることにした。
 ・先ず、Win7上からUSB Memoryに入れたWin10 ProのSetupを実行し、Win10へ
  Upgradeした。所用時間は約40分。Upgradeそのものは無事に終えた。
 ・次にSSDを交換し、Win10 Pro TH2 10586.162 をClean Installした。
 ・自動的に導入される AMD Driverでは、BDのUpcon再生時に不都合が生じる
  ので、AMD CCC 15.5betaに入れ替えた。
 ・ここまで特に問題なし。全体に動きは良好。

結果は、
 【Superπ 104万桁】 31sec.
 【Cinebench R15】 OpenGL 14.58 fps、CPU 159 cb
 【Cinebench R15 OpenGL実行時消費電力 】 Max 27W
 【Idle時消費電力】 8W

この一二ヶ月、Intel HD Graphics Driverによる動画の再生品質は思わしくない。白の抜けが悪く精細感も発色も以前に較べて大分見劣りする。 最近、本SiteにSkylakeが登場しないのはその所為である。その点、AMD CCC 15.5betaによる絵は相変わらず綺麗で安心して見ていられる。

然しながら、Athlon 5350でm2ts-FileをPowerDVD15UltraのTrueTheatre HD機能を効かせて再生した時、CPU使用率は100%近くまで達しFileによっては再生不可となる。もし、Athlon 5370に替えてその点が多少なりとも改善されCPU使用率が90%台の前半まで下がれば、まだまだAM1 Seriesの出番はあろう。まあ、m2ts-Fileの直接再生など「限りなく黒に近い灰色行為」 をせず、真っ当にBDを再生すれば済むことではあるが。

とぶつぶつ言いながら、IMAGICA BS から収録したTS-File、Andrei Tarkovskyの "Nostalghia" を観た。映像美の極致とも言うべき凄い映画だった。
 【Nostalghia再生時CPU使用率】 平均 64%
 【Nostalghia再生時消費電力】 25W
常にこうした条件で観られれば文句はない。 Athlon 5370は明日到着予定・・・

Athlon 5370 II (2016.3.26)

3月26日午後8時、AMD Athlon 5370が届いた。
AMD Athlon 5370 vs 5350
M/B
MSI AM1I (BIOS 10.2)
Memory
DDR3-1600 4GBx2
SSD
Samsung 750 EVO 120GB
PSU
picoPSU120-WI + 19V 65W AC Adaptor
OS
Win10 Pro TH2 10586.162
APU Driver
AMD Catalyst 15.5 beta
APU
Name
(A)
(B)
Ratio

A/B-1
Athlon 5370
Athlon 5350
TDP
25W
CPU Clock
2.20 GHz
2.05 GHz
7.32%
3DMark v1.5
Fire Strike
397
378
5.03%
3DMark06
Score
4,021
3,918
2.63%
SM2
1,327
1,298
2.23%
SM3
1,658
1,623
2.16%
CPU
2,873
2,671
7.56%
3DMark Vantage
Score
2,143
2,091
2.49%
GPU
1,747
1,714
1.93%
CPU
6,674
6,172
8.13%
Cinebench R15
CPU
173 cb
161 cb
7.45%
OpenGL
15.00 fps
14.48 fps
3.59%
FFXIV 1280x720 Standard
2,424
2,366
2.45%
Superπ 104milion
29 sec.
31 sec.
6.90% (*)
Yume1024x768 highest
19,515
19,031
2.54%
Power
consumption
OCCT4.4.1PS
Max 39W
Max 39W
0.00%
Prime95
Max 31W
Max 31W
0.00%
Idle
8W
8W
0.00%
(*)この項目のみ増減比較は B/A-1 とした。
以上、取り急ぎ報告します。評価については次回に。

Athlon 5370 III (2016.3.27)

前々節で 「AMD Athlon 5370と同5350の差はCPU Clockのみ」 と述べた。
Athlon 5370 CPU Clock 2.20 GHz、同5350 2.05 GHz、従ってその差は 7.32%。
上の表から、Athlon 5370のBench結果は同5350に較べて、
 ・CPU能力は 7~8% 増
 ・GPU能力は 2~4% 増
 ・消費電力は変化なし

以上の差は競馬で言うなら 「鼻の差」 程度。 確かにCPU Clockの増分に見合う差は認められるが、果たして体感できるだろうか。恒例の動画Upcon再生で試してみよう。
① BD
Jurassic World
② BD
Big Hero 6
③ TS-File
Nostalghia
④ m2ts-File
When Marnie Was There

AMD Athlon 5370 vs 5350
APU
Test項目
動画 ①
動画 ②
動画 ③
動画 ④
Athlon
5370 / 5350
CPU使用率 平均値
57% / 61%
59% / 64%
61% / 64%
94% / 99%
消費電力 平均値
24W / 27W
24W / 27W
23W / 25W
27W / 29W
視聴の可否
OK / OK
OK / OK
OK / OK
OK / NG
視聴Soft "PowerDVD15Ultra" TrueTheatre HD機能 ON
・動画①②③の場合は、Athlon 5370/5350ともTT-HD機能 ON で視聴可。
 ④の場合は、Athlon 5370ではどうにかOK、同5350では NG。
・消費電力は、Athlon 5370の方が2~3W低い。
・Athlon 5370と5350との差は、動画Upcon再生時に顕著となる。
・UpconせずNormal再生なら、何れの場合もCPU使用率は15%以下、消費電力は20W
 程度となり、全く問題なし。

従って、「Radeon愛」のある人は 5350から乗り換えるべし、そうでない人は適当に。 AM1 M/B + Athlon 5370 + SSDの最小構成なら、2 liter 前後のCaseに収まり、小型省電力低発熱静音高品位AV-PCが出来上がる。 一考の余地ありか・・・

AM1 M/Bに関する試行錯誤頁は 「 Arekore XXX 」 です。
CPU Coolerについては同頁をご覧下さい。
Alina Somova (2016.3.28)

今回は Ballet の話題です。美女に興味のない方は通り過ぎて下さい。

3月26日の夕刻に到着した Athlon 5370 の組立中、WOWOW LiveではBallet公演が放送されていた。これまで同局ではOperaの公演はしばしば取り上げてきたが、今年に入ってBallet番組が増え嬉しい限りである。翌27日、収録したTS-Fileを本機で観た。
 ① Mariinsky Ballet 「イワンと仔馬」 出演 Alina Somova (アリーナ・ソーモワ)
 ② Mariinsky Ballet 「眠れる森の美女」 出演 Alina Somova

何と、2本とも主演は Alina Somova だった。現在、最もお気に入りのBallerinaであるSomovaの出演作品を立て続けに観られるとは、正に幸せの極み。 彼女の人気はRussiaだけではなく、日本でも広まっている証しか。
【Alina Somova】

「現役のBallerinaの中で最も美しいと思われるPrincipalを上げよ」と言われたら、彼女の名前が相当上位にくることは間違いないであろう。

胸元の涼しさなどものともせず、
彼女の魅力がよく表れた場面。
常に笑顔を絶やさず。
均整の取れたお姿。
長い手足の表現力は格別。

以上3枚の写真は
 「眠れる森の美女」から。

【視聴PC】
 MSI AM1I + Athlon 5370
 + Win10 Pro TH2
 + PowerDVD15Ultra評価版
Alina Somova II (2016.3.29)

好評につき Mariinsky Ballet 「イワンと仔馬」 の Alina Somova を紹介しよう。
【Alina Somova】

彼女の役は
 火の鳥たちが住む
 世界の果ての姫君
月の娘で太陽の妹との噂あり
お澄まし顔もまた良きかな
左は一人演技 念の為に

足先の高さは驚異的
11頭身とも12頭身とも

さてさて、美女の話題はこれくらいにして、本題に戻ろう。

その後、MSI AM1I + Athlon 5370 + Win10Pro TH2の動作は安定している。昨年の秋頃まで、AMDのGraphics Driverは、Win10のUpdateから自動的にInstallされる版では気に入らず、手動で好みの版を入れてきたが、次のUpdate時に元に戻され、その都度面倒な思いをしてきた。Control Panelの「DeviceのInstall設定」で「Device用に利用可能な製造元のAppliとCustom Iconを自動的にDownloadしますか」に対して「いいえ」を選んでも、実際には反映されなかった。ところが最近、手動で入れたDriverが尊重され、勝手に上書きされなくなった 。これは有り難い改良であり、Radeon Seriesが使い易くなったと言えよう。

然しながら、何時までも昨年5月発表の CCC15.5beta を使い続けるのも気が引けるので、最新版 "Radeon-Crimson-16.3.2" を試してみた。 残念ながら結果は思わしくない。動作に不具合はなくとも、詳細設定が削られ細かい調節は不可。これでは好みの画質は得られず、結局 CCC15.5beta に戻した。

さて、今回 MSI AM1I + Athlon 5370 のBench Mark Testのために幾つかのSoftを入れたが、実はその為に音質の劣化を招いた。USB-DACを使う場合、経験的に
 ・Win10では選択機能の .NET Framework3.5/3.0/2.0 を追加すると
  途端に音質が劣化する。
 ・Visual C++ 再頒布可能Package類も入れたくない。

従って、USB-DACによる高忠実度再生を望むなら、そうしたComponentsは排除したい。大部分は手動でUninstallできるが、そうでないものもある。これまで幾つかの方法で試したところ、OSの再Installが最も近道(15分程度)であるとの結論に至り、MSI AM1I + Athlon 5370 のWin10 Pro TH2 を再々度Clean Installした。結果は期待通り。音質はすっきりくっきり晴れやかに。

ところで、もう1枚の MSI AM1I はどうするか。先日 Athlon 5350 を載せ、BonCasLink Server兼Music File Serverとしたが、これもまたAthlon 5370に替えたくなった。高負荷時に静かで低発熱なだけではなく、高画質高忠実度PCとして満足度は高いので・・・

King Crimson (2016.4.3)

PCの使い方は人それぞれ、Webの閲覧とMail機能だけで充分な人もいれば、8C16TのCPUでもSpec不足になる人もいる。自分の場合、
 ① 仕事用のPCは 2C4TのCPUで間に合う。
 ② Main Serverや仮想OSを導入したPCは 4C8T が望ましい。
 ③ 他の道楽PCの要件は、Specより絵が綺麗で音の良いことが優先される。

①と②の場合は然程苦労なく部品構成を決められるが、③は極めて難しい。絵の綺麗さは、概ねGPUとDriverで決まるものの、必ずしも画質は一定せず、Versionによって評価が分かれるからだ。もし、IntelのiGPUで間に合うなら部品選びは簡単そのものである。最新のSkylake CPUは消費電力/発熱とも低く小型で高性能なPCをつくり易い。然しながら、IntelのiGPUで間に合わなかった時は少し面倒になる。適当なVideo Cardを挿すか、或いはAMDのAPUから選ぶ事になる。

ずばり、今年の2月頃からIntel HD Graphics Driverの品質に不満があり、AMDのAPUを中心にあれこれ試した結果、最新のAPU A10-7870K / A8-7670K / A10-7860K、そして Athlon 5370 は画質が良好であるとの見解に至った。旧世代のAPUやVideo Cardもまた画質は良いが条件付である。その条件とは、
 ・大部分の動画Fileは PowerDVD15UltraのUpcon機能(TrueTheatre HD機能)
  有効にした時の方が、発色/精細感/Contrast等大幅に改善される。
 ・但し、Balletなど動きの激しい動画の場合は、たとえSpecの高いCPUやGPUを
  駆使しても問題は解決しない。そうした時は、Upcon機能を外すことになる。
 ・Upcon機能を外した時の画質は、旧世代のAPUやVideo Cardより最新のAPU
  に分がある。即ち、HD7750やR7-250よりAthlon 5370の方が良好な絵が
  得られるのだ。これは思いがけない結果である。

同じDriverを使った時、HD7750やR7-250よりAthlon 5370の方が絵が綺麗なんて有り得ない話しだ、恐らく誰でもそう思うに違いない。けれども、何度も確認しているので、決して口から出任せではない。これは、UVD機能のRevisionの差によるものと思われるが確証はない。ならば、比較的新しいVideo Cardではどうだろうか。残念ながらR7-360はBDのUpcon再生ができず、これまたAthlon 5370の後塵を拝することになった。

従って、絵が綺麗で音が良い小型のAV-PCを目差す上で、当面の打開策は、
 ① 発売が間近に迫った PowerDVD16Ultra に期待する。
 ② APUは Athlon 5370。
   M/BはUSB-DACを繋いだ時の音質が良好な MSI AM1I を慈しむ。
 ③ 或いは、Intel HD Graphics Driverの新版に期待する。

と言うことで、この MSI AM1I + Athlon 5370 が近頃最も出番の多いPCとなっている。再生画像については、上の Alina Somova の節で紹介したので、音について確かめてみよう。選んだCDは King Crimson 。
In the Court of the Crimson King 1969
In Wake of Poseidon
1970
Lizard
1970
Islands
1971
Larks' Tongues in Aspic
1973

以上5枚は、我が音吉時代の愛聴盤である。取り分け Larks' Tongues in Aspic は、今でもTest音源としてよくかける。おっと、聴き惚れるばかりで、音質についての評価が疎かになってしまった。多分、悪くなかったと思う・・・
Athlon 5370 + Build 14316 (2016.4.9)

映画を観るなら綺麗な絵で観たい。 音楽を聴くなら良い音で聴きたい。 そう思うのは当たり前の話だ。では、綺麗な絵/良い音とは如何なるものか。ここでその議論を始めても、結局は人それぞれの嗜好に左右され、実りのある見解を導き出すことは難しい。そこで絵に関しては、発色/精細感/Contrastが適正であること、音に関しては歪みの少ないことを当面の目標としたい。

そこで 「ぱっと見綺麗な絵」 が得られるPCを手持ちの中から選ぶと、何と 「MSI AM1I + Athlon 5370」 が筆頭に上がるのだ。Intelの iGPUは勿論、HD7750 / R7 250 / R7 260X より好ましい印象を受ける。特に PowerDVD15UltraのUpcon機能を使わない時の画質は明らかに他を上回る。何だかそれでは Video Card の立つ瀬がない。そこで最近すっかりご無沙汰している NVIDIA のCardから MSI GTX960 2GD5TOC を選び入手した。結果は予想通り。今回もまたNVIDIAは動画に向かないとの印象を抱いた。但し、NVIDIAの詳細設定に不慣れなため最適値を求めて模索中なので、結論は先送りにしたい。

従って 「MSI AM1I + Athlon 5370」 が、現在我家の「動画再生基準PC」なのである。基準PCとするならOSは最新版を入れたい。そこで Win10 Pro TH2 10586.162 から Win10 Pro IP 14316 にUpdateした。
 ・Networkの繋がり具合 → 問題なし
 ・IE11の不具合 → 解決済み
 ・Desktop Icon名が黒文字になる件 → 以下の方法で対処した
 ・自動的に導入されたAMD Crimson Driver → 結局 CCC15.5β版に入れ替えた
 ・Bash on Ubuntu on Windowsの導入 → 問題なし

Desktop Icon名が黒文字表示では見にくい場合が多い。あれこれ試行錯誤の結果、「コントロールパネル」→「システム」→「システムの詳細設定」→「パフォーマンス」→「デスクトップのアイコン名に影を付ける」を有効にしたら、Icon名は影付き白文字表示になった。暫くこれで行こう。

PowerDVD 16 Ultra (2016.4.14)

昨日4月13日、PowerDVD 16 Ultraが発売された。PC-Watchによれば、
 PowerDVD 16 Ultraでは、大画面TVに最適化したUIで快適な操作性を提供する
 「TVモード」搭載。Apple TV/Chromecast/Rokuを使ってPCからTVに映像や写真
 を表示する「メディアキャスティング」なども新機能として加わった。
 また、全エディションでSeeQVaultをサポート。このほか、既存機能の改良や
 対応フォーマットの許可によって使い勝手が向上している。
とされる。毎年4月はCyberlink社への納税月と考えているので早速購入した。

では、新版の再生能力はどうか。簡単なTestによれば、
 ・CPU使用率/消費電力は前の15Ultraと殆ど変わりない。
 ・精細感/Contrastに関しては、15Ultraと多少の相違はあるものの極めて近い
  印象を受けた。
 ・発色は少し地味になったかも知れない。赤の表現が控えめになったように感じ
  られたが、16Ultraと15Ultraを交互に観ている内にどちらだか判らなくなる程度。
 ・TVとの連携機能やSeeQVaultは、まだ試していない。

明かな相違点を上げれば、
 ・15Ultraに較べて先読みに要する時間が短くなった。これは好ましい。
 ・再生の途中で止めた動画Fileかけると、Seek Bar上に印が現れるようになった。
  これば便利。
 ・BDの再生時に必要な「拡張機能 Dialog box」の表示位置が記憶されなくなった。
  毎回画面の中央に現れるので、その都度隅に追い遣らねばならず少々面倒。

さて 15Ultraの時、AMDのDriverによってはBDのUpcon再生が実質不可だった件、
 ・CCC15.5 beta以前の版では → BDのUpcon再生 OK
 ・CCC15.6 beta以後の版では → BDのUpcon再生 NG
16Ultraではどうか。
 ・CCC15.5 beta以前の版では → BDのUpcon再生 OK
 ・最新Driver Crimson 16.3 では → BDのUpcon再生 OK

従って、これからはAMDの最新Driverが使える訳で、Radeon愛好者にとっては朗報と言えよう。 但し、Crimson 16.3 の画質調節機能はやや大雑把で不満は少なくない。 今後に期待しよう。

尚、今回 16Ultra を試したPCは以下の4機種である。(①は正規版、②③④は体験版を用いた)
 ① MSI A88XI AC V2 + A10-7860K + Win10 Pro IP 14316
 ② ASUS F1A75-I DELUXE + A8-3820 + Win10 Home IP 14316
 ③ MSI AM1I + Athlon 5370 + Win10 Pro TH2 10586.218
 ④ Supermicro X11SSV-Q + i7 6700T + Win10 Enterprise IP 14316
その内、Crimson 16.3 を試したPCは ①と③である。
前回再生の途中で止めた動画Fileをかけると、
Seek Bar上に印(白抜きの切れ目)が現れるようになった。
Mouseを近づけると Balloon及び時間が現れる。
PowerDVD 16 Ultra II (2016.4.17)

その後、PowerDVD 16 Ultraは好調に動いている。Radeon Driverとの相性もよく、TrueTheatre HD機能を使わなくとも充分満足の行く画質が得られるようになった。そうなると Intel HD Graphicsをどうにかしたくなる。残念ながら、現在のDriver 4380では、発色/Contrast/精細感とも不満が多い。ならば、適当なRadeon Cardを挿してみよう。Skylakeの低消費電力を損なうのは不本意ながら、画質が気に入らず使わず仕舞いになるよりはまし。選んだCardは R7 250。少し古い製品ではあるが他に手頃なCardの持ち合わせはない。
 【M/B】 MSI H110I Pro (BIOS 3.20)
 【CPU】 Core i3-6300T
 【CPU Cooler】 Retail Cooler
 【MEM】 Crucial DDR4-2133 4GBx2
 【SSD】 Patriot Memory Blast 240GB
 【VGA】 Sapphire R7 250
 【Sound】 Olasonic USB-DAC
 【PSU】 IN WIN IP-P300HF7-2
 【OS】 Win10 Pro IP Build 14316

R7 250の導入は問題なし。
 ・Display Driverは CCC15.5 betaを入れた。
 ・今時、Idle時消費電力 16W は不満だが致し方ない。
 ・16Ultra TT-HD機能 OFF時の絵は綺麗。Intel iGPUとは相当な開きを感じる。

ならば、動画の再生に関する限り万全か、となると俄に断言はできない。BD/DVD/TS Fileを問わず、元の画質が良好な場合は Radeon に分があるものの、動画の種類や品質によっては、TT- HD機能をONにした Intel iGPUの方が好ましい例もあるからだ。従って、Driverの出来次第で、Intel iGPUとRadeonを使い分けることになろう。

PowerDVD 16 Ultraに関して、その後気付いた点を上げれば、
 ・BDのResume機能が大幅に改善された。
 ・心成しか音質が向上した。
 ・15Ultraで不評だったISO File直接再生の件、16Ultraでは視聴後自動的にMount
  解除されるようになったのは良いが、読込にかなりの時間がかかるので、Win10
  やWin8.1のISO File Mount機能を使った方が早道。更に、Local Disk上に置いた
  ISO FileはOKなのに、Remote Disk上に置いた場合は、読み込みの途中でError
  が出て今のところ再生できず。

Samuel 17の取付方法を工夫する (2016.6.2)

最近のCPU/APUは消費電力/発熱とも一頃に較べたら大分改善され、CPU Coolerにかかる負担も軽減された。附属するCoolerの品質も向上し、そのまま使用する場面は増えた。然しながら、M/Bを小型のCaseに収め、CUP Cooler FanとCase Fanを兼用する場合、できれば120mm Fanを使いたい。そうした時、取付の自由度に優れた「Samuel 17」は重宝するのだが、実は少々難点がある。

Samuel 17 はBack Plateを使わずM/Bの裏面から4本の螺子で固定する仕様である。ところが、その螺子を目一杯締め上げると、M/Bによっては基板が著しく湾曲することがある。螺子の締付量を調節すれば問題は解決しそうだが、4本の螺子を均等に固定するのは相当難しく、緩めすぎるとCooler自体が不安定になる。最も簡単な解決策として、Samuel 17の固定螺子に附属する1.4mm厚のWasherを薄手のものに変更する方法が考えられる。ところが、それでもM/Bが大きく撓む場合は、別の方法を考えなくてはならない。

M/Bの基板面からCPU/APU上面までの高さは、IntelよりAMDの方が少し高い傾向にあるので、今回は 「MSI A68HM-P33」 の例を取り上げよう。
Samuel 17 附属の螺子とWasher 1.4mm
右はやや薄手のWasher 0.7mm
MSI A68HM-P33にSamuel 17を据えた。
これは不味い。
左から
 10mm高のSpacer
 3mm高の中空Spacer
 0.5mm厚のWasher
上の3点をSamuel 17に取り付けた。
AMD M/BのCPU Cooler取付穴は径5.5mm。
事前に適当なWasherを貼り付けておく。
Samuel 17を取り付ける際、
写真の様に竹串を用いると大いに捗る。

使用した螺子は3x6mm、
Washerは樹脂製 外径10mm 厚1mm。

【直ぐ下の写真】 何も工夫せずSamuel 17を取り付けた時
【その下の写真】 工夫を凝らしてSamuel 17を取り付けた時
Godavari-PC (2016.9.8)

AMDのAPUを使う時、最も悩む点は消費電力である。picoPSUを用い小型PCに仕上げる場合、上位のAPUでは電源容量が不足し、結局下位のAPUで妥協することになる。従って、100W級のAPUを収めたPCは、5年前に纏めた「ECS A75F-M2 + A8-3850」 だけである。現在、同PCには Win10 Pro を入れ不都合なく動作しているのだが、いつまでも「初代APU Llano」に拘っていては、その後入手したM/BやAPUの出番がない。

そこで、Micro-ATX仕様のAMD-PCを見直すことにした。APUは Godavari A10-7870K。次期APU Zenの発売が間近に迫り周回遅れの登場である。では、M/Bはどうするか。Godavariに対応するMicro-ATX M/Bは手元に3枚ある。
 ・MSI A68HM-P33
 ・MSI A88XM-E45 V2
 ・ASUS A88XM-Plus
どれでも良いのだが、迷ったら 「USB-DACを繋いだ時の音質」 を優先している。
 【APU】 Godavari A10-7870K (TDP 95W)
 【M/B】 MSI A88XM-E45 V2
 【CPU Cooler Heatsink】 Thermalright Ultra 120 eXtreme
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-F12 PWM
 【Case】 Fractal Design Arc Mini
他の部品は成り行きで決めよう。

このPCは、Music-CD、Music-DVD/BD、及びConcert番組等のTS-Fileを纏める予定なので、Storageは6台以上の構成になるかも知れない。その点 SATA3.0 Port x8構成のMSI A88XM-E45 V2は心強い。

さて、Win10の再Installに際し、少し廻り道をしよう。最近 2.5"SSDの低価格化が進み、1TB級の製品は20K円に近付いた。ところが、mSATAは相変わらず高値のまま推移しM.2にその地位を奪われかけている。と思っていたら、
 ・Samsung PM851 512GB mSATA = 14.3K円
を見付けた。では、その試運転から始めよう・・・

Vilde Frang (2016.9.10)

今回は、最近売り出し中の Violinist Vilde Frang (ヴィルデ フラング) の話題です。関心のない方は通過を。

Vilde Frangは 1986年 Norway Oslo 生まれ。実際に演奏を聴いたのは、今年6月27日にNHK BSで放送された「Berliner Philharmoniker Europa Koncert 2016 Church Of Roros」が始めてである。曲目は MendelssohnのViolin Concert。

先ず、登場時の姿に驚いた。Norwayの南部に古くから伝わるとされる Rosemaling の意匠をあしらったLong Dressに身を包み、指揮者のSimon Rattleと伴に客席に向かってお辞儀をした時、胸元の奥深くまで顕わに・・・ 不味い、年甲斐もない、心を静めよう。結局、音に1/3、映像に2/3。とても聴き入るまでには至らず曲は終えてしまった。
そこで、映像では気が散るのでCDを探し求めた。AmazonのCD Listには何枚かのAlbumが見え、その中から3枚選んだ。いずれも馴染みの薄い曲ばかり。
 Violin Concert : Korngold、Britten、Nielsen
 Violin Sonata : Grieg、Bartok、R.Strauss

どれも耳当たりが良く親しみやすい。特にKorngold(コルンゴルト)のConcertは映画音楽のよう。 他も決して小難しい曲ではなく、これまで聴かなかったのが迂闊に思える作品と言えよう。

さて、Vilde Frangの腕前はどうか。技巧は確かで過剰な表情付けもなく好感の持てる演奏と言えよう。但し、時に音の響きが薄くなる場面があり、案外斑っ気のある性格なのかも知れない。斯くして 「お気に入りViolinist」 が一人増えたのである。
【Vilde Frang】

日本人と間違えそう。
Dressの古雅な意匠に注目を。
会場は世界遺産の
 Roros(レーロース)教会。
左はAlbum Artから。

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Samsung PM851 mSATA (2016.9.11)

前々節で述べた Samsung PM851 512GB mSATA を試運転しよう。
 Test-PCは MSI A88XM-E45 V2 + Godavari A10-7870K。

近頃、M.2に押され気味で影が薄いmSATAではあるが、PCを小型化する場合、2.5"SSDに代えて mSATA-SATA変換Adaptorに挿したmSATAを用いると、より狭い専有空間で済むことから、我家ではそうした使い方を多用している。然しながら、二つの難点がある。
 ① mSATAは2.5"SSDに較べて割高である。
  大容量のmSATAはまだまだ高値だが、250GB以下の製品は大分求め易くなった。
 ② mSATAの中には、発熱が無視できない製品がある。
  mSATAは狭い場所に据える例が多いので、この件は少々気になる。

先ず、Samsung PM851 512GB mSATAにWin10 Pro RS1を入れた。この時、System領域を80GBとした。Install及びUpdateとも問題なく Build 14393.105に到達した。
次に、その80GBのSystem Driveを120GBの2.5"SSD 850 EVOへDrive Copyした。

Samsung PM851の公称値は
 【Read 最大】 540MB/sec. 【 Write 最大】 380MB/sec.
Samsung 850 EVO の公称値は
 【Read 最大】 540MB/sec. 【 Write 最大】 520MB/sec.
得られた結果は公称値を稍下回ったが実用上問題はない。動作時のSSD温度は両者とも 室温+数℃ となり、これもまた問題なし。

さて、SamsungのSSDはこれまで随分使ってきた。一般用の製品は代が変わる度に価格は下がりながらも速度は向上し、他社の製品と較べてCost Performanceは良好だった。 ところが今回のPM851Seriesはその前例が崩れ、低価格化=低性能化に堕ちてしまった。この件に関しあれこれ想像したくなるが確証はないので控えて置こう。

その点 SanDisk/Patriot/Plextorは頑張りを見せている。 ひょっとすると近い将来SSDの勢力分野に変化がみられるかも知れない。1TBのSSDが10K円に届く日が待ち遠しい。
 PCG3