Alder Lake III


本頁は Alder LakeII頁 の続きである。(2022/06/25)
極小Micro-ATX Case IV (2022.06.25)

Coffee Lake III頁で 「AL mordor Solar 210SFF はMicro-ATX Caseと称しながら、最新のAlder Lake Seriesには収まるM/Bが1枚もない点はどうにも許しがたい。
けれども手立てがない訳ではない・・・」と述べた件を実行しよう。

話は難しくない。Solar 210SFFの前板背後にあるFan or Storage取付金具を外せばW235 x D225mmまでのM/Bがどうにか収まるのである。そこで、その条件に見合うAlder Lake Micro-ATXM/Bを手持ちの中から探すと、Gigabyte H610M S2H DDR4 (W230 xx D215mm)が該当する。
【AL mordor Solar 210SFF
+ W230 xx D215mm M/B】

Fan or Storage取付金具はなくとも動作に影響はないが、M.2 x1では物足りない。一工夫すれば、2.5"Storage x4を据えることは可能ながら、少々面倒な細工を要するので目下思案中。
上の写真の部品構成は以下の通り。
 【M/B】 Gigabyte H610M S2H DDR4
 【CPU】 Alder Lake i3 12100T (4C8T 2.2/4.1GHz TDP 35W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Scythe Shuriken II Heatsink + LGA1700 Mounting kit
 【CPU Cooling Fan】 be quiet! 92x25mm PWM Fan
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 WD Blue SN570 NVMe 500GB
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【OS】 Win11 21H2 Build 22000.778

拡張Slot部分は近々発売が予定されるVideo Card「Intel Arc A380」用に空けて置きたい。噂に拠れば、Intel Arc A380はRTX6400 / GTX1650 に較べてGame Benchは劣るとされるが、IntelのGPUは動画のSharpness機能が強力なので、Focusの甘い動画の再生用途に期待がかかる。

極小Micro-ATX Case V (2022.06.27)

前節の部品構成に電源 In Win IP-P300HF7-2を加えて計測した。
 【CineR20 CPU all core】 2958 pts / Max 67W
 【CineR20 CPU single core】 616 pts / Max 31W
 【CineR15 CPU all core】 1105 cb / Max 67W
 【CineR15 CPU single core】 232 cb / Max 31W
 【Prime95実行時消費電力】 Max 84W
 【Prime95実行時CPU温度】 Max 64℃ (室温:28.2℃)
 【Prime95実行時CPU Fan回転数】 Max 1175rpm
 【Superπ 104万桁】 8sec.
 【Idle時】 8W
 【WMP音楽再生時】 15W
 【PowerDVD16Ultra Upcon再生時】 22W

 ・Cinebenchの値は優秀。Coffee Lake i7 8700Tの結果を上回る。
 ・Prime95実行時に消費電力は84Wまで達するが、
  CPU CoolerはScythe Shuriken II + be quiet! 92mm PWM Fanで間に合いそう。
 ・けれども、音楽動画再生時の消費電力は高い。

次に電源をSilverStone SST-ST30SF V2に換えた。
 【Idle時】 11W
 【WMP音楽再生時】 18W
 【PowerDVD16Ultra Upcon再生時】 25W

 ・In Win IP-P300HF7-2の時に較べてそれぞれ 3W増した。
 ・我が家の低消費電力基準PCより、音楽動画再生時とも+10W となり大いに不満。
 ・TFX電源 In Win IP-P300HF7-2に見合う小型Caseの自作を考えなくては・・・

今時のCeleron II (2022.07.04)

Alder Lake SeriesのM/Bを何社か試したが、H610搭載M/Bの場合、ASUS / Gigaに較べてASRockはIdle時消費電力が 2-3W 高い。この件はWeb上でも多くの人に指摘されている。

ASRock H610M-HDV/M.2のDownload Siteを覗いたら、新BIOSがUpされていたので早速試した。部品構成はAlder Lake II 5月30日の節と同じ。
  前BIOS 7.02(2022/5/23)、新BIOS 9.01(2022/6/20)
Idle~軽負荷時の消費電力、及びCinebenchの結果に変化はなかった。
 【CineR20 CPU multi】 964 pts / 40W
 【CineR20 CPU single】 494 pts / Max 30W
 【CineR15 CPU multi】 358 cb / Max 40W
 【CineR15 CPU single】 185 cb / Max 30W
 【Prime95実行時消費電力】 Max 50W
 【Prime95実行時CPU温度】 Max 54℃ (室温28.0℃)
 【Prime95実行時CPU Fan回転数】 Max 1065rpm
 【Super PI 104万桁】 10sec.
 【Idle時】 11W
 【WMP音楽再生時】 16W
 【PowerDVD16Ultra Upcon再生時】 24W

このM/Bは他社のH610 M/Bとほぼ同じ仕様なので、Idle時消費電力が 3W も高い点は納得が行かない。ASRock社も原因が判らず困惑しているとの噂が流れている。
いずれ解決するものと思われるが、その頃には次の700 Seriesに移っている可能性があり、当面このまま使う他はない。

そこで、CPU Coolerの新製品 "AINEX CC-09"で遊んだ。このCoolerはIntel Regular Coolerと同型の吹下仕様。静音Fan搭載と謳っているがどうだろうか。
 ・取付方法は長螺子によるもので、Push Pinより扱い易い。
 ・確かにIntel Regular Coolerよりは静かだが、Fanに耳を寄せれば低回転時から
  ざわついたNoiseが気になる。
 ・聴力抜群の年寄りとしては、Fanの交換は避けられない。
 ・そこで、be quiet! 92x25mm PWM Fanと交換した。
 ・結果は○。但し、冷却能力はIntel Regular Coolerと大して代わり映えせず。
 ・LGA1700型Intel Regular Coolerは、LGA1200型より取り付け難い面があるので
  それなりの存在価値はありそう。

では、ASRock H610M-HDV/M.2に何か取柄ないか探した。それがあったのだ。
USB-DACを繋いだ時の音質が良く、歪みが少なく音場感に優れている。これなら長時間の音楽鑑賞に向きそう。
ASRock H610M-HDV/M.2
 + AINEX CC-09
低回転時からざわついたNoiseが気になる
Fanをbe quiet! 92x25mm PWM Fanに交換した。断然静か。
AINEX CC-09の長螺子による取付はPush Pinより扱い易い。
Celeron G6900 (2022.07.12)

GameやEncored或いは数多くのProgramを同時に実行しなければ、Desktop上の操作感は CineR15 CPU single / Super PI 104万桁の値が優れているほど快適である。これは長年の経験から得た認識である。

前節で述べた通り、Celeron G6900の成績は CineR15 CPU single 185 cb、Super PI 104万桁 10sec.であった。この値がどれ程の意味を持つか比較しよう。
そこで、手元のData帳から20個のProcessorを選び表に纏めた。

Processor
Cinebench R15
single core
Super PI
104万桁
Intel
Core i5 12600K
278 cb
7 sec.
Intel
Core i5 12500
258 cb
7 sec.
AMD
Ryzen5 5600X
253 cb
8 sec.
Intel
Core i3 12100
239 cb
8 sec.
AMD
Ryzen5 5600G
236 cb
8 sec.
Intel
Core i5 11600
235 cb
6 sec.
Intel
Core i5 11400
215 cb
7 sec.
AMD
Ryzen7 3700X
206 cb
11 sec.
Intel
Pentium G7400
205 cb
9 sec.
AMD
Ryzen5 4650G
192 cb
12 sec.
Intel
Core i3 10105
186 cb
8 sec.
Intel
Celeron G6900
185 cb
10 sec.
Intel
Core i5 10400
180 cb
8 sec.
AMD
Ryzen3 4350G
180 cb
12 sec.
AMD
Ryzen3 3100
179 cb
13 sec.
Intel
Pentium G6405
175 cb
9 sec.
AMD
Ryzen5 2600
162 cb
12 sec.
Intel
Core i3 8300
156 cb
10 sec.
AMD
Ryzen5 3400G
145 cb
12 sec.
AMD
Athlon 3000G
133 cb
14 sec.

・Celeron G6900の成績はRyzen5 2600やCore i3 8300より良好であった。
・Celeron G6900は2C2Tなので自ずと限界はあるが、Desktop上の動きは上々。
 音楽動画再生を主とする使い方なら、Celeron G6900で充分に思えてくる。
・そうなると、Celeron G6900Tも試したくなる。

Celeron G6900T (2022.07.13)

では、Celeron G6900Tを試そう。
 【M/B】 ASRock H610M-HDV/M.2 (BIOS 9.01)
 【CPU】 Alder Lake Celeron G6900T (2C2T 2.80GHz TDP 35W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Intel Regular Cooler Heatsink
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A9 PWM chromax.black
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 WD Blue SN570 500GB
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 picoPSU-160-TX + 12V 120W AC Adaptor
 【OS】 Win11 Pro 22H2 Build 22621.169

結果は、
 【CineR20 CPU multi】 785 pts / 32W
 【CineR20 CPU single】 405 pts / Max 26W
 【CineR15 CPU multi】 295 cb / Max 32W
 【CineR15 CPU single】 152 cb / Max 26W
 【Prime95実行時消費電力】 Max 42W
 【Prime95実行時CPU温度】 Max 45℃ (室温26.8℃)
 【Prime95実行時CPU Fan回転数】 Max 1221rpm
 【Super PI 104万桁】 12sec.
 【Idle時】 10W
 【WMP音楽再生時】 15W
 【PowerDVD19Ultra Upcon再生時】 25W

 ・G6900Tの CineR15 CPU single:152cb、Super PI 104万桁:12sec.は、
  G6900と較べて 17~18%減となった。
 ・消費電力はG6900と較べて幾分下がった。
 ・ところが、USB-DACを繋いだ時の音質はやや低調。特に会場音が薄くなり、
  省略気味の再生音に聞こえる。これは、電源をTFXからpicoPSUに
  換えたためとも考えられ、俄にG6900Tの所為とも言えない。
 ・それにしても最新のT付Celeronは凄い。
  前節の表と見較べれば、AMDのRyzen5 3400G/Athlon 3000Gの結果を
  上回り、非Gamerの一般的な用途なら、これで充分に思えてくる。
 ・問題はLGA1700型Mini-ITX M/Bの廉価版がなく釣合いが取れないことか。
  ASRockの新製品"DeskMini B660"も値段の点で折合いがつかない。
  矢張り廉価Micro-ATX M/Bで我慢することになりそう。
 ・W270 x D240 x H65mm 約4.2liter 程度の極小Micro-ATX Caseがあれば
  好都合なのだが。

Celeron G6900T II (2022.07.14)

前節の最後に 「W270 x D240 x H65mm 約4.2liter 程度の極小Micro-ATX Caseがあれば好都合なのだが」 と述べた件。う~ん、それでも面白味に欠ける。

抑もNUCより小型のPCを自作することは難しい。ならば、極薄PCはどうか。我が家で最も格好いいPC-Caseと言えば SilverStone SST-LC19 W390 x D348 x H68 mmであり、幅と高さの比は【5.73】。W270 x D240 x H65なら【4.15】。それでは極薄型に見えない。もし、W270 x D220 x H50 約2.97literのCaseが実現できれば、同比は【5.4】。かなりSmartになるであろう。

その為には、CPU Coolerを極薄型に換える必要がありDynatronの出番となる。
その昔、Thin Mini-ITXで使った"Dynatron T357"はどうか。LGA1156~LGA1200用ではあるが、既存の取付具を外し3mmのBolt Nutで固定するなら、細工は必要なし。
【Dynatron T357 Heatsink】
高さ 12mm。3mmのBolt Nutで固定できる。
14mm厚のNoctua NF-A9 PWMを載せて、26mm高CPU Coolerの出来上がり。
Thin Micro-ATX (2022.07.17)

Thin Mini-ITXが流行ったのは Sandy/Ivy/Haswellの頃。その後製品は作られたが、民生用として市場には登場せず、PC自作erにとっては過去の規格になった。CPUの高性能化と共に発熱量は増し、1U=44.45mmのCaseではCPU Coolerが追いつかず、Note用ではないDesktop用CPUでは薄型PCの実現が難しくなったものと考えられる。そうなると一工夫したくなるのが臍曲がりに性。Micro-ATXの薄型PC = Thin Micro-ATXはどうか。けれどもM/BのBack Panelの都合上、高さ44.45mmのCaseでは取り纏めが難しい。せめて50mmは欲しい。

そこで、Micro-ATX M/B細部の寸法を確認し、
  W270 x D220 x H50 約2.97liter
ならどうにか実現可能なCaseを脳内設計した。Micro-ATX Caseで 3 liter未満となれば多少のImpactはあろう。Mini-ITX M/Bを用い、W200 x D200 x H50 = 2 literのCaseに収めることは可能ながら、W:H = 200:50 では薄型に見えず気乗りがしない。

Thin Micro-ATXと雖もNoiseの点で妥協することはできない。盛大なNoiseを伴うBlower型のCoolerは及びでない。前節で試した 26mm高の吹下型Cooler以外に候補は思いつかない。そのCoolerを用い更にBack Panelを自作すれば 44.45mm高のCaseは自作可能ではあるが、排気Fanの取扱が問題となる。低回転の40mm Fanでは必要な排気能力は得られず、回転数を上げれば静音PCの看板を下ろすことになる。そうなると、排気Fanを諦め吸気Fanを追加し自然排気とすることで、PC全体の静粛性を実現することになる。

つまり、CPU Cooling Fan及び吸気Fanに"Noctua NF-A9 PWM"を用いた50mm高のMicro-ATC Caseを考えた訳である。 けれども、92x14mmのNoctua NF-A9 PWMを 2丁据えるとStorageの追加が難しくなる。Caseの底面にSSDを据えるとCaseの高さは増し、Thin Micro-ATXとは呼べなくなる。矢張りM.2 SSDの増量が最も簡単である。

などと偉く七面倒くさい話になったが、要するにM.2を2TBに交換した次第である。
但し、2TB NVMe製品の空はなく、M.2 2TB SATA SSDで間に合わせることになった。

この手の話は本Siteに度々登場するが実現するかどうかは別の話。
今回はどうなるか、恐らく天気次第・・・

MSI PRO H610M-B D4 (2022.07.27)

「ASRock H610M-HDV/M.2 + Alder Lake Celeron G6900T」をThin Micro-ATXに仕立てる件、その後頓挫している。
 ・Idle 11Wは許しがたい。
  当初、Idle 10Wだったが、あれこれ弄り回す内に1W増した。
 ・USB-DACを繋いだ時の音質に不満あり。
  要するに乾いた音質で、音楽の旨味成分が損なわれている。

Coffee LakeやComet Lakeなら、その点は解決するが、今回はAlder Lakeでどうにかしたい。そうなると、M/Bを交換することになる。手元に"MSI MAG B660M BAZOOKA DDR4"はあるが、機能豊富なM/BでThin Micro-ATX向きとは言えない。そこで、またまた安物買いに奔った。 "MSI PRO H610M-B D4" である。

 【M/B】 MSI PRO H610M-B D4 (BIOS 1.10 → 1.70)
 【CPU】 Alder Lake Celeron G6900T (2C2T 2.80GHz TDP 35W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Dynatron T357 Heatsink
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A9 PWM
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 WD Blue SATA 2TB
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 picoPSU-120-WI + 19V 90W AC Adaptor
 【OS】 Win11Pro 21H2 Build 22000.832

BIOS 1.10の時
 【CineR20 CPU multi】 791 pts / 29W
 【CineR20 CPU single】 406 pts / Max 24W
 【CineR15 CPU multi】 296 cb / Max 29W
 【CineR15 CPU single】 153 cb / Max 24W
 【Super PI 104万桁】 12sec.
 【Idle時】 8W
 【WMP音楽再生時】 14W
 【PowerDVD16Ultra Upcon再生時】 22W

BIOS 1.70の時、Cinebenchの値はBIOS 1.10の時と殆ど変わらず。
 【Idle時】 9W
 【WMP音楽再生時】 15W
 【PowerDVD16Ultra Upcon再生時】 22W

折角、Idle 8Wに漕ぎ着けたと思ったら、BIOS Updateで1W増して9W。
それでも「ASRock H610M-HDV/M.2 + Celeron G6900T」の11Wに較べればましか。では、音質はどうか。ASRock H610M-HDV/M.2より幾分良くなったように聞こえるが、もう少し聴き込まなくては何とも言えない。

SilverStone MILO 11 II (2022.09.14)

SilverStone MILO 11が届いた。特別な細工をすることなく TFX電源 In Win IP-P300KF7-2が使える稀少なCaseである。比較的効率の良いSFX電源でも、Idle時消費電力に 3Wの差があるので、Alder Lake-PCをIdle 10W未満に纏められそう。

M/Bはどうするか。Idle 8Wの実績がある Gigabyte H610M S2H DDR4 を選んだ。
 【M/B】 Gigabyte H610M S2H DDR4 (BIOS FF)
 【CPU】 Alder Lake i3 12100T (4C8T 2.2/4.1GHz TDP 35W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Scythe Shuriken II Heatsink + LGA1700 Mounting kit
 【CPU Cooling Fan】 be quiet! 92x25mm PWM Fan
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 WD Blue SN570 NVMe 500GB
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 In Win IP-P300KF7-2
 【OS】 Win11 21H2 Build 22000.978

 【CineR20 CPU all core】 2968 pts / Max 67W
 【CineR20 CPU single core】 613 pts / Max 33W
 【CineR15 CPU all core】 1107 cb / Max 66W
 【CineR15 CPU single core】 233 cb / Max 31W
 【Prime95実行時消費電力】 Max 85W
 【Prime95実行時CPU温度】 Max 64℃ (室温:28.2℃)
 【Prime95実行時CPU Fan回転数】 Max 1225rpm
 【Super PI 104万桁】 8sec
 【Idle時】 8W
 【WMP音楽再生時】 15W
 【PowerDVD16Ultra Upcon再生時】 22W

 ・ASUS H610M-A D4と較べて、消費電力は全体に少し高めではあるが許容範囲。
 ・CineBenchの値は優秀。i3 T付CPUで CineR15single 233cbなら充分。
 ・電源をpicoPSUに換えれば、Idleから低負荷時の消費電力はもう少し下がるが、
  Prime95実行時に100Wを超える可能性があり、矢張りTFX電源が安心。
 ・Caseに収める際はSSDと90mm Fanを追加するので、Idle 9Wぎりぎりになりそう。

Intel Arc A380 (2022.09.22)

「初物を食べると寿命が75日延びる」 とされることから、我が家では鰹・鮭・松茸・蚕豆・茄子・栗の初物をよく食べた。最近は、鮭や茄子は季節感が薄らぎ、松茸は値が張り過ぎて手が届かず、鰹・林檎(品濃Sweet)・蚕豆・栗が該当する。PC部品もまた同じである。Intel久々のVideo Cardとなれば放って置けない。
  Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC \29,680
明日9月23日到着予定である。

Web上では同Cardの評判は散々である。NVIDIAやAMDと較べて精々1万円台のPerformanceとされる。けれども自分の見方は少し違う。非Gamerにとって3D性能は眼中になく、専ら静止画と動画の再生品質を重視するので、一昔前のMatrox的な使い方ができれば御の字と考えている。

最新のNVIDIA Cardは静止画動画とも良好ながら、Graphics Control Panelの項目が貧弱で必ずしも100%満足とは行かない。AMDは Graphics Control Panel中に鮮明度調節機能が不十分でFocusがやや甘い。

その点、IntelのGraphics Control Paneは細かい調節が可能なので、新Cardに期待している。但し、FPS優先のDriverは、兎角静止画や動画の品質が劣る傾向にあるので、その点が心配である。期待に反して怒り狂い寿命を縮めなければ良いのだが・・・

Intel Arc A380 II (2022.09.24)

ASRock Intel Arc A380が届いた。見た目には一般的なSingle Fan仕様のVideo Cardと変わりない。では。どのM/Bに据えるか。先ず、Alder Lakeを載せた前々節の
 【M/B】 Gigabyte H610M S2H DDR4 (BIOS FF)
 【CPU】 Alder Lake i3 12100T (4C8T 2.2/4.1GHz TDP 35W)
を選んだ。ところが、電源 In Win IP-P300KF7-2は、Intel Arc A380の8P補助電源に対応せず、Corsair SF600 Platinumに交換した。
 ・In Win IP-P300KF7-2の時 → Idle時消費電力 8W
 ・Corsair SF600 Platinumの時 → Idle時消費電力 11W
同じPlatinum電源でも3Wの差がある。

そして、Intel Arc A380 を挿した。直ぐに起動したがDriverは自動処理されず、Web上から Intel Arc Graphics DCH Driver = gfx_win_101.3277 をDLしInstallした。その結果、Graphics Driverと共にIntel Arc Control Appli が導入された。この時、
 【Idle時消費電力】 35W (Intel Arc A380導入により 24W増加した)

次に、FFXV v1.3 BenchをInstallした。特に不都合なく起動し完走したが、以下の通り、将に評判に偽りなしの結果となった。
 【FFXV 1920x1080 標準品質】 Score 3025 普通
 【FFXV 1920x1080 高品質】 Score 1747 動作困難

以上のTestから、Intel Arc A380のIdle時消費電力は篦棒に高くGame Bench結果は極めて低調であることが判った。では、静止画や動画はどうか。今のところ、Intel iGPUとの差は僅かで言われても気づかない程度である。今後、Driverの改良によって好転するかどうかも疑わしい。何だか
 「Intelの初物は寿命を○○日縮める」
となりそう・・・

ASUS H610I-Plus D4-CSM (2022.09.30)

Alder Lake M/Bは、Idleから軽負荷時にかけての消費電力が高い。M/B各社の製品を比較すると、
  ASUS < Giga < MSI < ASRock
となり、ASUSが最も低目である。現在運用中の同社製品は3枚。
  TUF GAMING Z690-PLUS D4
  ROG STRIX B660-I GAMING WIFI
  PRIME H610M-A D4
いずれもIdle時消費電力は 8W 程度に収まっている。さて、手持ちの Alder Lake CPUの内、空はG7400のみ。できればMini-ITX M/Bを宛がいたいと思っていたら、ASUS PRIME H610I-PLUS D4-CSM (ASUS H610I-Plus D4-CSM) が発売された。
早速求めて以下の通りTestした。
 【M/B】 ASUS H610I-Plus D4-CSM (BIOS 1402 → 1620)
 【CPU】 Alder Lake Pentium Gold G7400 (2C4T 3.7GHz 46W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Intel Regular Cooler Heatsink
 【CPU Cooler Cooling Fan】 Noctua NF-A9x14 PWM
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 WD Blue SN570 NVMe 500GB
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 picoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor
 【OS】 Win11 21H2 Build 22000.1042
手順は、
 ・別のM/Bで使っていたM.2 SSDのCloneを拵えて流用した。
 ・先ず、BIOSを起動し省電力機能を全て有効化した。
 ・Win11をUpdateし、21H1 Build 22000.1042を得た。問題なし。
 ・BIOSを1402から1620へUpdateした。
 ・自動Maintenanceを手動で実行した。
 ・Idle時消費電力は 8W。少々不満あり。
次に、
 ・Ver.22H2が中々降りてこないので、MSDNから最新のWin11 ISO FileをDLし、
  21H1から22H2へのUpdateを試みた。ところが、H/W ErrorでUpdate不可。
 ・仕方なく、別のM.2を用い22H2をClean Installした。Idle 8W。問題なし。
 ・次にSATA SSDでも試した。Idle 8W。これも問題なし。

久々のThin Mini-ITX (2022.11.28)

Ivy/Haswell世代に流行ったきり、その後継子扱いされ続けてきた Thin Mini-ITX M/Bの新製品"ASUS Pro H610T D4-CSM"が発売された。国内販売はなく海外からの取り寄せなので、到着まで少し待たなくてはならない。

LGA1700世代は性能と引き替えに高消費電力/高発熱となり、小型PCとは縁遠くなった。それでもT付の i3 CPUならどうにかなるのではと、手持ちの Alder Lake i3 12100Tを候補に久々のThin Mini-ITXを試す気になった。LGA1700やRyzen 7000 Seriesは、CPU Coolerが大型化し小型のCaseではやり繰りが難しく、Mini-ITXですら人気薄となった昨今、Thin Mini-ITXの今更感は拭えないが、腰痛持の身には 2liter程度の極小PCが似合うのである。予定の部品構成は以下の通り、ASUS Pro H610T D4-CSM到着までASUS H610I-PLUS D4-CSMが代わりを務めることになった。
 【M/B】 ASUS Pro H610T D4-CSM (代替機は ASUS PRIME H610I-PLUS D4-CSM)
 【CPU】 Alder Lake i3 12100T (4C8T 2.2/4.1GHz TDP35W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Dynatron T357 Heatsink (9mm厚)
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A9 PWM
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 Plextor M10PGN PX-1TM Gen4 + 20mm高の自作Heatsink
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 picoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor
 【OS】 Win11 Pro 22H2 Build 22621.819

さて、問題はCPU Cooler Heatsinkにある。Dynatron T357のHeatsinkはLGA1700用ではないが、取付穴が大きめなので無理なく収まったが、銅製とはいえ9mm厚のHeatsinkでは自ずと冷却能力に限界があり、果たして Alder Lake i3 12100T に使えるだろうか。これは試す外はない。

久々のThin Mini-ITX II (2022.12.01)

注文したASUS Pro H610T D4-CSMは現在洋上にあり、到着は未だ先。
そこで、代替M/B ASUS Pro H610T D4-CSMで以下の計測を行った。

【PC-01】 offset -70mV / IA AC/DC Loadline 0.300/1.000 m0hm
【PC-02】 offset -70mV / IA AC/DC Loadline = AUTO = 1.300/1.700 m0hm
【PC-03】 offset -0mV / IA AC/DC Loadline = AUTO = 1.300/1.700 m0hm
ASUS Pro H610T D4-CSM + i3 12100T
Date
2022/12/01 (室温 23.5~24.0℃)
M/B
ASUS PRIME H610I-PLUS D4-CSM (BIOS 2014)
CPU
Alder Lake i3 12100T (4C8T 2.2/4.1GHz TDP35W)
CPU
Cooler
Heatsink
Dynatron T357 Heatsink (9mm厚)
Fan
Noctua NF-A9 PWM
Memory
DDR4-3200 8GB×2
M.2
WD Blue 570 500GB Gen3
PSU
picoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor
Win11 Pro 22H2
Build 22621.900
BIOS Setting
PL1=45W / PL2 = 80W
ASPM有効、C-state有効、ErP有効、VMD有効
offset -70mV
offset なし
IA AC/DC
Loadline
0.300/1.000 m0hm
IA AC/DC Loadline = AUTO
1.300/1.700 m0hm
PC
01
02
03
消費電力差
01-03
CineR23
Multi
7540pts
Max 58W
Max 59.0℃
7585pts
Max 67W
Max 67.0℃
7576pts
Max 78W
Max 69.0℃
-20W
single
1562pts
Max 30W
1560pts
Max 33W
1549pts
Max 36W
-6W
CineR20
Multi
2906pts
Max 58W
Max 59.0℃
2892pts
Max 65W
Max 63.0℃
2907pts
Max 78W
Max 69.0℃
-20W
single
596pts
Max 30W
599pts
Max 32W
601pts
Max 36W
-6W
CineR15
all
1076cb
Max 57W
Max 56.0℃
1087cb
Max63W
Max 57.0℃
1084cb
Max 72W
Max 63.0℃
-15W
single
225cb
Max 29W
225cb
Max 30W
225cb
Max 32W
-3W
Prime95実行時
Max73W
Max 69.0℃
Max 1381rpm
Max 85W
Max 73.0
Max 1446rpm
Max 91W
Max 77.0℃
Max 1496rpm
-18W
Super PI 104万桁
8sec.
-
Idle時
8W
-
WMP音楽再生時
15W
-
PowerDVD18Ultra
Upcon再生時
21W
-
*消費電力測定 Watt Checker TAP-TST5、温度計測 HWiNFO64。
・PC-01/02/03ともCinebenchの値は測定誤差程度。
・消費電力の差は最大 -20W。CPU温度の差は最大 -10℃。
 これは明らかに -offset及びIA AC/DC Loadline値の低減措置は有効である。
・場合に依っては、CPU CoolerはNoctua NH-L9i-17xxを考えていたが、
 Dynatron T357の9mm厚Heatsinkで、CPU温度 Max 69℃なら問題なさそう。
 Prime95実行時のCPU Fan回転数 Max 1352rpm。これも問題なし。

ASUS Pro H610T D4-CSM (2022.12.11)

ASUS Pro H610T D4-CSMが届いた。11月26日注文、12月10日到着。Losから。
Thin Mini-ITX M/Bは、2013年12月購入のASUS Q87T/CSM以来9年振りである。
昨今、小型PCはIntel NUCやMini-STXが主流となり、Thin Mini-ITXは工業用に細々と命脈を保ってきた。けれども、汎用のCPUが載り 1U規格(44mm厚)に収まる薄さは、音楽動画再生/Mini-File Serverなど、まだまだ捨て難い。

 【M/B】 ASUS Pro H610T D4-CSM
 【CPU】 Alder Lake i3 12100T (4C8T 2.2/4.1GHz TDP35W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Dynatron T357 Heatsink
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A9 PWM
 【MEM】 DDR4-3200 S.O.DIMM 8GB x2
 【M.2】 WD Blue 570 500GB + 20mm高の自作Heatsink
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【DC-DC】 M/B Build-in
 【AC-DC】 19V 120W AC Adaptor
 【OS】 Win11 Pro 22H2 Build 22621.900

経過、
 ・先ず、BIOSを V.1009~V.2014へUpdateした。
 ・BIOSの設定を以下の通りとした。
   ASPM有効 / VMD有効 / C-state有効 / ErP有効
   IA AC/DC Loadline 0.300/1.000 m0hm
   PL1/PL2はAUTOのままとした → PL1 35W、PL2 65W
   -offsetを実現する項目が見当たらず。今回は -offsetなし。
 ・ASUS Pro H610T D4-CSMで用いたM.2をそのまま繋いだ。
 ・無事にDesktopが現れ、DriverのInstallとWin Updateを実行した。
結果は、
 ・Idle時消費電力が高く、前より +3W → 11W。
 ・再度BIOSを見直したが好転せず。
 ・-offsetを利かすことができず、高負荷時の消費電力/CPU温度ともやや高め。
  Manualと実際のBIOS内容とが異なり少しまごついた。
再Install、
 ・Idle 11Wは認め難く、Win11を再Installした → Idle 10W。
 ・高負荷時の消費電力/CPU温度ともやや高い点は改善されず。

さて、どうするか・・・

ASUS Prime H610I-Plus D4-CSM II (2022.12.13)

前節で試したASUS Pro H610T D4-CSMは、Idleから軽負荷時にかけての消費電力だけではなく、負荷時の消費電力/CPU温度とも高い。 矢張り -offsetの利かせ方を探求する必要がある。その間、Normal Mini-ITX ASUS H610I-Plus D4-CSMで遊ぶことにしよう。
 【M/B】 ASUS H610I-Plus D4-CSM (BIOS V.2014)
 【CPU】 Alder Lake i3 12300T (4C8T 2.3/4.2GHz TDP35W)
 【CPU Cooler】 Noctua NH-L9i-17xx chromax.black
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 WD Blue 570 500GB + 20mm高の自作Heatsink
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 picoPSU-160-XT + 12V 150W AC Adaptor
 【OS】 Win11 Pro 22H2 Build 22621.900

 ・今回用いた Alder Lake i3 12300Tは、同 i3 12100TのBase Clockと
  Turbo Clockをそれぞれ 0.1GHz 上げただけの仕様で大した差はない。
 ・CPU CoolerはNoctua NH-L9i-17xx chromax.blackを据えた。
  Dynatron T357のHeatsinkと較べて大夫充実している。
 ・M.2 SSDは使い回し。
 ・Idle時消費電力 7-8W。ASUS Pro H610T D4-CSMの時に較べて2-3W低い。
 ・このM/Bは -offsetが利くので、負荷時の消費電力/CPU温度とも低め。
 ・Thin Mini-ITXのH610TとNormal Mini-ITXのH610Iとの大きな違いは、
   Thin Mini-ITX H610T → 基板上の高さ 32mm
   Normal Mini-ITX H610I → 基板上の高さ 42mmm
  つまり高さに10mmの差がある。

さて、どうするか。
 ・1U規格の44mm高に拘らなければ、Normal Mini-ITX H610Iの方が扱い易い。
  Intel 12世代でThin Mini-ITXを安心運用するには何かと制約がある。
 ・Normal Mini-ITX H610Iに3.5"16TB HDDを取り付け、現在運用中の4TB x5台
  構成File Serverを置き換えれば、机周りに余裕が生まれる。

ASUS Pro H610T D4-CSM II (2023.04.17)

ASUS Pro H610T D4-CSMをCaseに収めよう。
Thin Mini-ITX用のCaseは SilverStone SST-PT13B (1.41L)がある。けれども、内部はぎりぎりで排気FanもなくCPU温度が上がり易い。そこで、手持ちのCaseから SilverStone SST-ML10B を選んだ。このCaseは高さ63mmと84mmの可変型。
今回は63mm高で使う予定。

部品構成、
 【M/B】 ASUS Pro H610T D4-CSM (BIOS 2212)
 【CPU】 Alder Lake i3 12100T (4C8T 2.2/4.1GHz TDP35W)
 【CPU Cooler Heatsink】 Intel Regular Cooler Heatsink
 【CPU Cooling Fan】 Noctua NF-A9 PWM
 【MEM】 DDR4-3200 S.O.DIMM 8GB x2
 【M.2】 WD Blue SN570 1TB NVMe
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【DC-DC】 M/B Build-in
 【AC-DC】 19V 120W AC Adaptor
 【Case Fan】 Ainex CFZ-5010LA 50x10mm x2
 【Case】 SilverStone SST-ML10B
 【OS】 Win11 Pro 22H2 Build 22621.1555
経過、
 ・部品の取付は問題なし。
 ・当初、CPU Cooling HeatsinkとしてDynatron T357を用いたが、
  i3 12100Tには厳しくCooling Fanの回転数は2000rpm近くに達するので、
  Intel Regular Cooler Heatsinkに交換した。
 ・BIOSを2014から2212にUpdateした。
 ・M.2 NVMeは250GBから1TBに増量した。
 ・Case附属のUSB3.0 CableがM/BのConnectorに届かず延長Cableを用いた。
結果、
 【CineR23 CPU multi】 7187 pts / Max 62W / 59.0℃
 【CineR23 CPU single】 1559 pts / Max 34W
 【CineR20 CPU multi】 2798 pts / Max 62W / 59.0℃
 【CineR20 CPU single】 603 pts / Max 34W
 【CineR15 CPU multi】 1089 cb / Max 61W / 58.0℃
 【CineR15 CPU single】 226 cb / Max 34W
 【Prime95実行時消費電力】 Max 62W
 【Prime95実行時CPU温度】 Max 60.0℃
 【Prime95実行時CPU Fan回転数】 Max 1755rpm
 【Super PI 104万桁】 8sec.
 【Idle時】 12W
 【WMP音楽再生時】 18W
 【PowerDVD21Ultra Upcon再生時】 22W

 ・T付 i3 CPUとして、Bench結果は良好。
 ・消費電力 Max62W/CPU温度 Max 60.0℃なら安心運用可。
 ・Idleから軽負荷時の消費電力は少し高めだが、この際我慢しよう。
 ・このPCは職員用に充てる予定なので、Old Application用に
  VMware + Win10 32bit版を導入することになる。
SilverStone SST-ML10B
(W196xD227xH63mm V2.8 L)

左の写真上、63mm高
左の写真下、84mm高
be quiet! Pure Rock LP (2023.09.01)

我が家では、92mm Fan仕様の吹下型CPU Coolerをよく用いる。小型PCや薄型PCには必需品である。最も使用頻度が高い製品は Noctua NH-L9 Series。けれども、毎度同じでは面白味がない。

そこに今夏、be quiet! Pure Rock LP (\7,980)が加わった。 決して安くはないが試す価値はありそう。(室温 29.2℃)
 【M/B】 ASRock B660M-HDV
 【CPU】 Alder Lake i3 12300T (4C8T 2.3/4.2GHz TDP 35W)
 【MEM】 DDR4-3200 8GB x2
 【M.2】 WD Blue SN570 NVMe 500GB
 【Sound】 USB-DAC + Noise Filter
 【PSU】 In Win IP-P300KF7-2 Platinum
 【OS】 Win11 22H2 Build 22621.2215
 【BIOS Setting】
   PL1/PL2=AUTO、CPU Vcore offset -75mV
   ASPM有効、C-state有効、ErP有効、VMD有効
   IA AC/DC Loadline 0.300/1.100 m0hm

① 型番失念の吹下型CPU Cooler Heatsink + Noctua NF-A9 PWMの時
 【Prime95実行時CPU温度/Cooling Fan回転数】 Max 60℃ / 1465rpm
② be quiet! Pure Rock LPの時
 【Prime95実行時CPU温度/Cooling Fan回転数】 Max 57℃ / 1448rpm

 ・CPU温度はbe quiet! Pure Rock LPの時の方が 3℃低く、Cooling Fan
  回転数は測定誤差程度。両者共Fan音は充分に静か。
 ・①のCoolerとNoctua NH-L9iとは1-2℃程度の差があったので、
  Noctuaよりbe quiet!の方がほんの僅か優ると言えよう。
 ・Fan回転数1000rpm以下ではbe quiet! Fanの方が静か。耳を寄せても殆ど
  聞こえない。
 ・今のところ be quiet! 92x15mm Fanの単体発売はなく少々残念。
 (be quiet! Pure Rock LPとNoctua NH-L9を直接比較したかったが、Noctuaの空がなかった)
型番失念の
吹下型CPU Cooler Heatsink
+ Noctua NF-A9 PWM

Heatsink高40mm
+ 透間1mm + Fan高14mm
= 55mm
be quiet! Pure Rock LP
総高 = 45mm

Noctuaかbe quiet!か悩みそう
picoPSU近況 (2023.09.02)

小型PC Maniaとしては、なるべくMini-ITX M/Bを活用したいところではあるが、最近は製品数が少ない上に値が張るものが多く、廉価Micro-ATX M/Bで間に合わせる例が増えた。更に、LGA1700 Series/AM5 Seriesとも、旧M/Bに較べて消費電力が高めになることから、picoPSUの出番がめっきり減った。

では、前節の ASRock B660M-HDV + Alder Lake i3 12300T を組み合わせたPCをpico化してみよう。(室温27.8℃)
   電源 In Win IP-P300KF7-2 Platinum → picoPSU-160-XT
   PL1/PL2 = AUTO = PL1 35W / PL2 69W
 【CineR23 CPU multi】 7347 pts / Max 83W / 55.0℃ / 1282rpm
 【CineR23 CPU single】 1529 pts / Max 40W
 【CineR15 CPU all】 1084 cb / Max 81W / 53.0℃
 【CineR15 CPU single】 226 cb / Max 36W
 【Prime95実行時】 Max 106W / Max 60.0℃ / Max 1328rpm
 【Super PI 104万桁】 8sec.
 【Idle時】 11W / 30℃ / 902rpm
 【WMP音楽再生時】 16W
 【PowerDVD21Ultra Upcon再生時】 26W

 ・pico化により中高負荷時の消費電力が上昇した。
 ・CineR23 multi実行時の消費電力はpicoPSU-160-XTの許容範囲だが、
  In Win IP-P300KF7-2の時は Max 69W だったので +14W。
 ・Prime95実行時 Max 106Wは気に入らない。
  In Win IP-P300KF7-2の時は Max 85W だったので +21W。

よって、このPCはpicoPSU-160-XTで安心運用可能なぎりぎりの組合せと言えよう。
T付 i3 CPUで上限となれば、picoPSUの出番が減るのも仕方ないか。
picoPSU-160-XTを100W超で長時間運用すると、一気に劣化するので要注意。
これまでに3個のpicoPSUをお釈迦にした経験あり。

 PCG3