あれこれテストする XXX+


今春は出物部品(型落品/見切品/在庫処理品/荷崩品等の特価品)を取り上げている。既に2枚のM/Bを紹介した。何れも動作は良好でCaseの算段を待つばかりである。 (2015/1/24)

MSI A68HM-P33 (2015.1.24)

では、3枚目はどうするか。その候補として、年初めに注文した ECS KBN-I/5200 \7,980(通常価格の凡そ半値)を考えていたが、未だ品物は届かずCancelの可能性がある。そこで、ある記事の 「AMDのAPU在庫解消を目的とした廉価Chip A68Hが発表された・・・」に託けて "MSI A68HM-P33" を選んだ。金、5,818円也。

世間では Intel派とAMD派に分かれているそうだが、自分はどちらでもなく、その時々の気分で使い分けている。最近はIntelのCPUが多く、AMDのAPUは多少縁遠いかも知れない。そのため、FM2及びFM2+のAPUが幾つか遊んでいる。中でも A10-6700T(TDP45W)は小型PC向きであり、出番さえあれば活用したいと考えていたところなので、MSI A68HM-P33と組み合わせて「絵も音も底々ましなPC」を目差すことにした。最近のMSI社製M/Bは省電力を売りにした製品が多く、またUSB電源が強化されUSB-DACの音質に配慮した例も見られる。A68HM-P33がそうした特徴に合致するかどうか不明ながら試す価値はあろう。構成は以下の通り、少し古めの部品を寄せ集めた。

 【M/B】 MSI A68HM-P33
 【APU】 AMD A10-6700T(TDP45W)
 【MEM】 DDR3 1866 4GBx2
 【CPU Cooler Heatsink】 Big Shuriken
 【CPU Cooler Fan】 Enermax UCCL12
 【SSD】 Crucial C300 64GB
 【HDD】 2.5" 1TB WD 10TPVT
 【Sound】 USB-DAC
 【PSU】 picoPSU160-XT + 150W AC Adaptor
 【OS】 Win 7 Pro64

 【Windows Experience Index】 7.1 7.3 6.3 6.3 7.7
 【Idle時消費電力】 14W

それにしても毎度毎度代わり映えのしないPCばかりで心苦しく思う。そうかと言って目から鱗の打開策はない。Caseづくりに関して少しは目新しい知恵はあるものの、時間が掛かり過ぎておいそれとは手が出ない・・・
Auzen X-Fi Bravura 7.1 (2015.1.25)

MSI A68HM-P33 + A10-6700T に2.5"HDDとUSB-DACを加えて、Idle時消費電力 14W。Micro-ATXとしてはかなり優秀。他のMSI社製M/Bと同じく省電力だった。年代物のCPU Cooler Big Shurikenの冷却能力も不足はない。そして、絵も音も良好。
このままCaseに収めれば、Home-PCとして十分であろう。

それでは本稿は終わってしまう。抑も4本ある拡張Slotに何も挿さないのは気が引ける。何か適当な遊び相手はいないものか。そこで、久し振りにSound Cardを引っ張り出し、以前見切品として求めたAuzen X-Fi Bravura 7.1を選んだ。音出しは今回が初めて。我家では、AuzentechのSound Cardは、Auzen X-Fi HomeTheater HD 7.1 / Auzen X-Fi Forte 7.1 の2枚とも現役である。

さて、BravuraのDriverは、Card付属の2010/01/05付Fileではなく、Web上から得た2013/07/23付Fileを使用した。Installに問題なし。Sound Deviceは時間の経過と共に音質が変化する例が多いので即断はできないが、第一印象はかなり良好。USB-DACとは少し趣が異なり、音の厚みを感じさせる。詳しくは、暫く聴き込んでからにしよう。

【Auzen X-Fi Bravura 7.1】
搭載されたCreative X-Fi Chipの発熱に要注意。適当なHeat sinkを貼り付け、更にFanを据える予定。また、OPAMPの交換が可能なので当分遊べそう・・・
Auzen X-Fi Bravura 7.1 II (2015.1.26)
では、上の方針に従いBravuraに手を加えよう。
①先ず、Cardの適当な場所2個所に3.2mmの穴を開け、Spacerを立てる。(写真中右下)

②適当な豆Heatsinkを貼り付ける。
 (VGA Coolerの付属品を利用した)

③次にOPAMPを交換した。Bravuraには
 Headphon用・・LME49720NA x1
 Front/Rear/Side用・・JRC 5532DD x3
 Center/LEF用・・JRC 4580D x1
以上5個のOPAMPが使われている。その内、Front用のJRC 5532DDをJRC MUSES02に差し替えた(左から2番目) 他の出力は当分使う予定がないのでそのままとした。
Alumi金具を用い60x10mm Fanを据えた。
一寸した Video Card 並み。

Spacer用の穴開けは慎重に。
開け損じるとCardは即御釈迦に・・・
Windows 10 ETP Build 9926 (2015.1.28)

2015/1/24、 Windows 10 Enterprise Technical Preview Build 9926 が発表され、前回のBuild 9879では用意されなかった日本語版がUpされた。早速入れてみよう。

先ず、本機 MSI A68HM-P33 + AMD A10-6700T に入れた。MSDN SiteからDLした ISO Fileを8GBのUSB Memoryに入れ SW-ON。Installは10分もかからず終えた。
ところが、CCC 14.12 Omega をInstallしたら 「AMD Graphics Driver がInstall されていない、または AMD Driverが正常に機能していません」と警告され実質運用不可。これではどうにもならず、Driverの対応を待つ他はない。そこで以下の通り、在庫部品の整理を兼ねて新たに1台仕立てることにした。
 【M/B】 Giada MI-Z68
 【CPU】 i3 2100T (Sandy Bridge)
 【MEM】 DDR3 1333 2GBx2
 【CPU Cooler Heatsink】 Century CGU-NC25TZ
 【CPU Cooler Fan】 Noctua NF-A9 PWM
 【SSD】 INTEL SSD SA2MO40G2GC 40GB
 【TV Tuner】 PT3
 【Sound】 USB-DAC
 【PSU】 picoPSU160-XT + 150W AC Adaptor

今度は無事にIntel HD Graphics DriverがInstallされた。Update Fileは4個。DesktopのCustomizeと常用Applicationの導入時間を加え、Install開始から凡そ40分。その間全く問題なし。

さて、今回のBuild 9926で変更された点は少なくない。先ず、Iconの先祖帰りに吃驚。Win3.0時代に戻ったかの様。 これは追々改良されると思うが、どうしたことだろうか。以下、気付いた点を上げれば、
 ・Control PanelにWindows Update Iconが見当たらない。
  これは、Modern UIの "Setting"に移され少々不便。
 ・Win10TPに対応したClassic Shell 4.2.0(Beta版)がUpされたので早速入れてみた。
  今のところ問題なし。
 ・Desktop Iconの間隔が広すぎて間延びしている。
  これは Registry Fileを弄れば、好みの間隔に変更可能。
 ・PT3の動作は問題なし。pt3Timerによる録画も自動Scramble解除もOK。

また、Desktop向けのUIとTablet向けのUI(Tablet mode)を切り替えられる機能が搭載されたと伝えられるが、Tabletを持ち合わせていないので自分は蚊帳の外。音声入力対応のPersonal Assistant"Cortana"がDesktopに統合された件についても同様、自分には縁が薄い。(現在、日本語版では無効化されており、利用できないとのこと)

従って、Desktopを主体にした使い方では、前の版と然程代わり映えしないように思われるが、何か利点はないものだろうか。それがあるのだ。今回のBuild9926はUSB-DAC使用時の音が良い。WMPによるCD再生時もTVTestによるTV視聴時も、前の版との違いは明らか。中高音域の歪みは低減し、低音域の締りも向上した。(気の所為だけではないと思う) このままでも録再PCとして不足はない・・・

【Win 10 ETP Build 9926 Test-PC】
Obon上でPT3を使う場合、写真の様に適当な金具で固定する。Anntena Cableを繋いだ時の抜け防止に必須。
Auzen X-Fi Bravura 7.1 III (2015.1.28)

Win 10 ETP 9926の件は一先ず置いて、Auzen X-Fi Bravura 7.1の話題に戻そう。
OPAMPの交換により、音の滑らかさは増し一層聴き易くなった。中級のSound Cardとしては上々と言えよう。試しに他社の同価格帯Cardと聴き比べたところ、Bravuraの方が音の濁りは少なく音場感も豊かで低音域から高音域までBalanceの良い響きが得られた。では、これで決りか。ところが、そう簡単に結論は出せない。何枚かのCDをBravuraとUSB-DACで聴き比べたところ、Bravuraの方が好ましく聞こえた枚数とUSB-DACの方が優っていた枚数とは相半ばし、何れとも決め難いのだ。多少強引な感想を述べれば、
 ・高音域の清澄さはUSB-DACに分がある。
 ・中低音域の充実感はBravuraに分がある。
 ・大編成の楽曲はBravuraに分がある。
 ・小編成の楽曲はUSB-DACに分がある。
 ・大音量で聴くならBravuraに分がある。
 ・小音量で聴くならUSB-DACに分がある。
 ・Sourceの品位が高い時はBravuraに分がある。
 ・Sourceの品位が低い時はUSB-DACに分がある。
手持ちの中で特に音の良いSourceは2割くらいなので、総体的にはUSB-DACの方が満足度は高くなるかも知れない。

さて、今日は1月28日、大寒の真っ直中。この時期寒いのは当たり前だが、Audio的にも寒さが堪える。何故なら、暖房の所為もあり一年中で最も「絶対湿度(大気中に含まれる水蒸気量を数値で表したもの)」が低い時季だからである。空気中に含まれる水蒸気量が低くなると、当然SPのCone紙に含まれる水分も減る。 一般的に湿度は低めの方がSPに取って好ましい筈ではあるが、あまりにも低過ぎると粗が目立ち易くなることは長年の経験から明らかであり、湿度によって音の評価が逆転することは珍しくないのである。我家ではその対策に加湿器を使って水蒸気量を調節する事もある。つまり、加湿器の役目は人の喉や皮膚だけではなく、SPのCone紙の為でもあるのだ、と力説したくなるほどの乾燥期にAudio装置の音競べは要注意である。 よって本件は、梅が咲く頃までお預けに・・・

Windows 10 ETP-J Build 9926 + PT2 (2015.1.31)

上の2015/1/28の節ではPT3の動作を確認した。その後も問題なし。ならば序にPT2も試してみよう。部品構成は以下の通り、手持ちの中からPCI Slot付のM/Bを選んだ。
 【M/B】 Gigabyte GA-C1037UN-EU
 【CPU】 Celeron 1037U (Onboard)
 【MEM】 DDR3-1333 2GBx2
 【SSD】 Samsung 840 EVO 120GB
 【TV Tuner】 PT2
 【Sound】 USB-DAC
 【PSU】 M3-ATX 125W Automotive PSU + 19V 65W AC Adaptor
 【OS】 Windows 10 ETP-J Build 9926

 ・PT2の動作は全く問題なし。ptTimerによる録画も自動Scramble解除もOK。
 ・Celeron 1037Uの動画再生能力は良好。
 ・USB-DACによる再生音も良し。
 ・PT2関連のProgram及び幾つかのUtility Softを入れ、SSDの使用量は12.1GB。
 ・Idle時消費電力は18W。最新のM/Bに較べて少し高目。

GA-C1037UN-EUはFanless M/Bだが、
念の為に60x20mm Fanを載せた。
Obon上のPT2は適当な金具で固定する。
Control Panelに Windows Update Icon が見当たらないので、ClassicShell4.2.0を導入し、Start Memuに"Settings"を登録した。
我家では、Desktopを見ただけでは Win7/Win8/Win10 の区別は付かない。

写真をClickすると拡大します
MSI A68HM-P33 + Win 10 ETP-J (2015.2.2)

上の1/28の節で MSI A68HM-P33+AMD A10-6700T にWin 10 ETP-J 9926を入れたら「AMD Graphics Driver がInstall されていない、またはAMD Driverが正常に機能していません」と警告された件、その解決は案外早かった。 どうもTest直後にAMDの新しいDriverがWindoes Updateに登録されたようで、1/31に同じ構成で試したらCCCは自動的にInstallされた。但し、最新の14.12 Omega版ではなく、14.6 / 14.7 辺りの改良版と思われる。今のところ動作に不都合はない。もう少し待てば、AMDのSiteにもUpされるであろう。

ところが問題発生。Auzen X-Fi Bravura 7.1のDriverがWin 10 ETP-J 9926では正常に動作せず、音は出るものの X-Fi 機能が使えないのだ。Auzentechは既にSound Cardから撤退しているので、Win10用のDriverは期待できない。Win7 + Sound Card にするか、Win10 + X にするか、MSI A68HM-P33の拡張Slot4本の行方は振出しに戻ってしまった。

【AMD + Win10 ETP-J Test-PC】
取り敢えずSapphire R7 250 とPT3を挿し、EnermaxのWhite Fanで揃えた。
PSUはIN WIN IP-P300HF7-2。

左の構成で、Idle時消費電力24Wは優秀。
Case改造計画 (2015.2.3)

今年に入って試したPCは以下の6種、何れもCaseに収めれば即運用可能である。
 ① ASUS MAXIMUS VI IMPACTS + i5 4690K + Win 8.1 Pro 64
 ② ASUS B75M-Plus + i5 3450S + Win TP 9879
 ③ Intel NUC DCP847SKE + Win 8.1 Enterprise 64
 ④ MSI A68HM-P33 + AMD A10-6700T + Win 7 Pro 64 / Win 10 ETP-J 9926
 ⑤ Giada MI-Z68 + i3 2100T + PT3 + Win 10 ETP-J 9926
 ⑥ Gigabyte GA-C1037UN-EU + PT2 + Win 10 ETP-J 9926
このままの調子でTestを続ければ年間72台、そんなことは有り得ない。

さて、Mini-ITXに手を染めると何かに付けて"あちら立てればこちら立たず"の挙げ句、放置Caseの山が築かれる。そうした不良在庫を抱えて家族から白い目で見られるのは自分だけだろうか。そこで、暫くCaseの新規購入を控え、手持ちの市販Caseを改造することにした。

では先ず、何故不良化したか考えてみよう。
 ・見栄えは良いのに排気が内部循環する飛でもCase。
 ・Front SWの打率が3割程度の盆暗Case。
 ・どうにも風通しが思わしくない窒息Case。
 ・Fan取付穴の形状が不適切で、風切り音が発生し易い。
 ・HDDの固定方法に難があり、唸りや振動が増幅される。
 ・PCの台数が増えると個性的なDesignは調和を乱す。
 ・Plastics製Panelは傷や汚れが目立つ。特に艶黒仕上げは要注意。

考えられる対策は、
 ・Main SWを交換する。
 ・通気孔を増やす。
 ・Fanを増設する。
 ・Fan取付穴の形状を変更する。
 ・HDDの固定方法を変更する。

そうなると多少の手直しでは用が足りず、思い切ってFront Panelを交換する方法が、実は最も早道であることに気付く。候補となる放置Caseは?台あり、その中から手始めにANTEC ISK 300-65を選んだ。このCaseの難点は、
 ・5"BayはSlim Drive専用。
 ・HDDを直接Holderに螺子留めするため、Noise源になり易い。
 ・Front PanelのDesignが他のPCと馴染まない。
そこで Slim Dirveを止め、SSDx1+2.5"HDDx2+3.5"HDDx1を収めることができれば、録再PCとして生きる道が開けよう。中身は上に述べた⑤が第一候補か・・・

ANTEC ISK 300-65の改造 I (2015.2.6)

では ANTEC ISK 300-65の改造に取りかかろう。先ず最小限の加工で試し、それでも思わしくない時は再検討する方針で臨むことにした。

ISK 300-65の難点である吸気不足をどう解決するか。Fanを追加せずに済ませるなら、適当な場所に通気孔を開けることになる。 Original状態では天板に開けられた僅かな穴だけが頼りで心細い限り。 そうかと言って化粧前板に開けると内部のNoiseが漏れ易くなる。Caseの構造を確認したら化粧前板と補助前板の間に約20mmの透間があるので、底板の前方に径8mmの穴を17個開けてみた。

ISK 300-65の底板は薄い鉄板の二枚重ね。Drillで簡単に穴開け可能。 但し、Alumi材に比べて鑢仕上げは時間がかかる。
そこで、、径8mmの穴に対して、Drillの刃を2.2/3.2/4.0/4.8/5.5/6.0/6.5/7.0/7.5/8.0mmと10回交換することにより、誤差を最小限に抑えた。その御陰で塗装が剥がれることもなく、見苦しくない程度に仕上った。
ISK 300-65は80x25mmの排気Fanを2個登載可能ではあるが、Case側面のFan排気口は幅55m程度であり、風切り音が盛大に発生する。そこで 80x15mm Fanに交換し、側面との透間を10mm確保することにより対応した。多少の改善は見込めるであろう。
試運転はSSDx1のみ。後のHDD取付に配慮し、mSATA-SSD + 変換Adaptorを用いた。
化粧前板の代わりに厚紙を利用して前面を塞いだ。
ANTEC ISK 300-65の改造 II (2015.2.11)
久し振りに納戸/押入/物置の整理を行った所為で、思わぬ道草を食ってしまった。
では本論に戻り ANTEC ISK 300-65の改造を進めよう。
Caseの底板に径8mmの通気孔を17個開けた件、効果は雀の涙程度だった。そこで左の写真の通り、同寸の穴を16個増やした。今度はどうだろうか。

ANTEC ISK 300-65 改造計画 (2015/2/10 室温22℃)
計測項目
(1)
(2)
(3)
Case Coverあり
底板の穴開け前
Case Coverあり
底板に穴開け後
Case Coverなし
Idle時
CPU使用率
0%
CPU温度 Core #1/#2
35/35℃
33/33℃
30/30℃
CPU Fan回転数
620rpm
600rpm
600rpm
排気Fan回転数
980rpm
980prm
930rpm
TV視聴時
CPU使用率
7~13%
CPU温度 Core #1/#2
41/40℃
38/37℃
34/33℃
CPU Fan回転数
1010rpm
600rpm
600rpm
排気Fan回転数
980rpm
980rpm
930rpm
(1) は天板両側板一体のCase Coverを嵌めた時、即ち、ANTEC ISK 300-65 Original状態の値。
(2) はCase Coverを嵌め、底板に径8mmの通気孔を 17 + 16 = 33 個開けた時の値。
(3) はCase Cover開放時の値。


底板に通気孔を開けたことにより、 CPU温度はIdle時 2℃、TV視聴時は3℃、それぞれ下がった。 それでも Case Cover開放時のCPU温度と比べて3~4℃高いが、比較的風通しの良いCaseでも、Case Coverを取り付けると内部の温度は数度上昇する例が多いので、許せる値と言えよう。また、CPU Fanは PWM制御の閾値を40℃に設定したため、CPU温度が40℃を超えた時点で一気に回転数が増した。排気Fanは回転数固定型なので変化量は少ない。

よって穴開け後、CPU使用率 0~10%台のFan回転数は、
 ・CPU Fan(92x25mm)は 600rpm
 ・排気Fan(80x15mm 2丁)は 980rpm
となり、Caseに手を加えた意味は十分に認められよう。
また、心配された排気Fanの風切音は、1000rpm以下では然程気にならず十分に静か。

ANTEC ISK 300-65の改造 III (2015.2.14)

PT3による録再PCの要件について考えてみよう。CPUはIvy Bridge以降のCeleronで十分間に合うが、Storageは最低3台、できれば4台欲しい。何故なら、
 ① System用 → 60GBあればOK。
 ② 録画File置場 → 500GB~1TBでよし。
 ③ 録画したTS FileをTsSplitter処理をするため → 1~2TBは欲しい。
 ④ 録り溜めたTS Fileは後日 File Serverに転送するとしても、
   繰り返して観たいFileは暫く手元に置きたい → 2~6TBくらいか。
従って、①はSSD、②と③は2.5"HDD、④は3.5"HDD となる。


もし File Serverが1台きりなら、何も面倒なことはせず、直接File Serverに保管すれば良いのだが、PC3台、HDD合計20台ともなればそうも行かない。最近はFile Serverを常時運転せず、必要な時に起動する貯蔵庫になっている。 そのため、観たいTS Fileは録再PC上に置いている。

さて、ANTEC ISK 300-65 の仕様は 2.5"HDD x2 + Slim Drive x1 であり、録再PCとしては心細い。 そこで前に述べた通り、Slim Driveを取り止め、Storageを4台載せるために以下の手順でISK 300-65の加工を進めた。

先ず、ISK 300-65の底板に3.2mmの穴を4個所開け、適当な長さの螺子を立てる。
螺子に外径10mmのWasherを嵌める。
写真の様にλGel Sheetを貼る。
3.5"HDDを固定するAlumi板を置く。
この板はRubber bushを介して固定する。
ここにもλGel Sheetを貼る。
そして、板の四隅にSpacerを立てる。
λGel Sheetの上に3.5"HDDを置く。
HDDの上面にλGel Sheetを貼る。
次に 2.5"HDDを固定するAlumi板を重ねる。
この板の四隅にSpacerを立てる。
Spacer及び市販の金具を用い、
2丁の2.5"HDDを固定する。
この上にもλGel Sheetを貼る。

これで 2.5"HDD x2 + 3.5"HDD x1、都合3台のStorageが収まった。SSDはM/Bの上方に据える予定・・・
ANTEC ISK 300-65の改造 IV (2015.2.16)

前節でHDDを3丁据えた。M/Bの上方に収めるSSDもOK。次にMain-SWとLEDを決めよう。SWの形状によってはCaseの内部を手直しする必要があるかも知れない。

化粧前板を3mm厚のAlumi板とすると、艶消しのStainless-SWが候補となるが、小型のPCに相応しい製品は中々見つからない。結局、自作Case2号機/3号機/4号機と同様、やや大振りではあるが使い慣れた外径21mmのStainless-SWに落ち着いた。

どこかで見たような顔。それもその筈、自作Case4号機と全く同じDesignである。

化粧前板の寸法は
 今回のCase : W220 x H99mm
 自作Case4号機 : W274 x H104mm

そして、ANTEC ISK 300-65の元の顔
ASUS H87I-PLUS (2015.2.19)

前節で述べた化粧前板のAlumite加工を業者に依頼した。仕上りは上々。色艶手触りなど生地のAlumiとは大違い。 どう見ても中身が蔵入り寸前の部品ばかりでは似合わない。そこで、年初からの方針である 「出物部品」 の登場となった。今回は ASUS H87I-PLUS = \6,980である。このM/BはSATA3 x6仕様。File Serverとの遣り取りに都合が良い。

入手した H87I-PLUS のBIOS Versionが判らないので、
 ・初期のHaswellである i7 4770T を挿して Win10 Pro TP-J 9926 をInstallした。
  全く問題なし。
 ・次に、BIOSを最新版 2002 にUpdateした。これまた問題なし。
 ・次に Pentium G3440T に差し替えた。不都合なし。

Giada MI-Z68 + Sandy Bridge i3 2100T に比べて、消費電力/発熱量とも下がり、少々窮屈なCaseに収める上で大いに好ましい。

M/BをGiada MI-Z68からASUS H87I-PLUSに載せ替えた。mSATAは左の写真の様に取り付けた。この方法は通常のSSDより場所を取らず、Caseの内部が狭い場合に好都合。
写真中右側のAlumi板の上に2.5"HDDを2丁据える。この板の下に15mmの空間を空けたので、Cable類を片付けることができる。
化粧前板の固定方法は左の通り、補助前板に4個所の穴を開けて22mmのSpacerを立てた。従って、化粧前板に見える10個の螺子の内、6個は飾り。
ANTEC ISK 300-65の改装なる (2015.2.20)

市販Case ANTEC ISK 300-65 の改造に着手してから2週間経ち、どうにか完成した。結局、部品構成は以下の通りとなった。
 【M/B】 ASUS H87I-PLUS
 【CPU】 Pentium G3440T
 【MEM】 DDR3 1600 4GBx2
 【CPU Cooler Heatsink】 Century CGU-NC25TZ
 【CPU Cooler Fan】 Noctua NF-A9 PWM
 【SSD】 SAMSUNG 840 EVO 120GB mSATA
 【HDD 1,2】 WD 2.5" 1TB HDD WD10JFCX x2
 【HDD 3】 WD 3.5" 2TB HDD WD20EARX
 【TV Tuner】 PT3
 【Sound】 USB-DAC
 【PSU】 picoPSU160-XT + 150W AC Adaptor
 【Case Fan】 XINRUILIAN RDL8015S x2
 【OS】 Windows 10 Pro TP-J 9926

前節の写真の状態に2.5"HDDx2を載せた。
Caseの仕上り寸法は、
 W217 x H96 x D312mm = 6.5 liter
となり、SSDx1 / 2.5"HDDx2 / 3.5"HDDx1にPT3を加えて容量6.5 literなら、まあまあの出来と言えよう。

消費電力/CPU温度/HDD温度とも今のところ問題はない。但し、3.5"HDDの動作音が少し漏れる点は再考の余地がある。WD20EARXは一世代前の製品なので、最新版に交換すれば更に静かになるかも知れない。
写真では判りにくいが、Alumite加工後の前板は質感が良い。

こうして見ると、ANTEC ISK 300-65の改造Caseとは、誰も気付かないであろう・・・
Silverstone SST-PT09B-120W の改造 (2015.3.4)

ANTEC ISK 300-65の改造は期待を上回る結果を得て、次なる計画を進める上で大いに心強い。では、改造Case2号機は如何に。今年入って試したM/Bの中から、
 Gigabyte GA-C1037UN-EU + PT2 + Win10 ETP-J
を選び、小型のPT2-PCを目差すことにした (使い途は未定)。そして、Caseは約 7 literの "Silverstone SST-PT09B-120W "に目星を付けた。 このCaseはAC-Adaptor仕様。ところが、Case Fanは一つもなく、従って搭載するM/BやCPUに制約があることから、長い間物置の肥やしに甘んじていた。そこで、以下の通り改装する方針を立てた。
 ・Slim Driveを取り止める。
 ・92mmの吸気Fan + 60mmx2の排気Fanを取り付ける。
 ・Storageは SSDx1 + 2.5"HDDx2 とする。
 ・Front Panel を新たにつくる。

【Silverstone SST-PT09B-120W】
 W198 x H135 x D265mm = 7.08 liter
2009年5月から1年ほど、小型のKeyboardとSPを繋ぎ寝室に置いていた。
Front Panelの仕上げそのものは兎も角、
Letteringに難がある。
ANTEC ISK 300-65 その後 (2015.4.4)

2015.2.20 の節で述べた 3.5"HDDのNoiseの件、陽気が良くなり Air Conを止めるようになったら捨て置けなくなった。 このPCは机脇のLackに収め、耳元から60cmほどの位置にある。暫く放置すればHDDは休止し静かになるが、できることならどうにかしたい。そこで手持ちの空HDDを総動員し、最も静かなDriveを選別することにした。 結局、3.5"HDD 2TB/3TBの中から、最初に取り付けたWD 3.5"2TB HDD WD20EARXと同型の製品に落ち着いた。製造時期が多少新しい分Noiseの耳当たりが良く、どうにか我慢できそう。

と言うことでHDDを交換しSWを入れたら、今度はPT3が認識されなくなった。原因は明らか、PT3とPCI-Ex16 Slotとの接触不良である。工作精度に難のあるCaseを使用した場合に起こり易いTroubleであり、Cardの取付方法を工夫する他はない。そもそも今回使用したM/B ASUS H87I-PLUSの拡張Slotは少し緩めだった。

ANTEC ISK 300-65 は拡張Cardを固定する金具の精度が甘く、当たり前に挿すと1mm程の透間ができ、そのまま螺子で固定するとCardが浮き気味になる。
そこで先ず、固定金具を微調節した。
更に市販の金具でCard端を固定した。
複雑に見えるのはmSATA→SATA3変換基板の固定金具と合体したため。
今度は大丈夫、PT3は無事認識された。
 PCG3