あれこれテストする XXI


新発売のMini-ITX M/B 「ASUS C60M1-I」 について
 ・ノートパソコン向けCPU C-60とDirectX 11対応GPUのRadeon HD6290を搭載
 ・低消費電力でファンレス仕様のMini-ITXマザーボード
とASUSのサイトに見える。CPUは物足りないが、IGP HD6290、SATA3.0x6は魅力。
これは避けて通れない。 (2012/9/15)

ASUS C60M1-I (2012.9.15)

今日(9/15)C60M1-Iが届いた。SATA3.0x6を生かすためにはファイルサーバーが適する。ならば Win8のStorage Pool を使いたい。 早速、以下の構成で試した。

 【M/B】 ASUS C60M1-I
 【CPU】 M/B組込
 【MEM】 DDR3-1066 2GBx2
 【SSD】 m4 64GB
 【HDD】 WD 3.5" 2TB x2
 【PSU】 picoPSU160 + 150W AC Adaptor
 【OS】 Win8Pro64 RTM版

SSDにWin8Pro64 RTM版を入れた。今時 CPU Clock 1GHzではさぞかし苛々させられるであろう。と思ったら、Installはこれまでの2倍程度の所要時間で完了した。これは幸先が良いぞ。そして、
 ・OSのUpdateを行った。
 ・Classic Shell 3.6.1を入れた(StartMenu復活 / Win 8 UI Skip / CharmsBar機能抑制)
 ・CCC 12.8を入れた。
 ・CCleaner / HWiNFO64 / Hidemaru / PowerDVD10BD 等を入れた。
ここまで問題なし。

8TBのStorage Pool

次に、WD WD20EARX 2TB を2丁繋ぎ、Storage Pool を設定した。(設定の方法は「Windows 8 記憶域」で検索すれば簡単に見付かるので、本ページでは省略)そして8.00TBの仮想ディスク(実容量は3.63TB)をつくった。

CrystalDiskMark 3.0 の結果は左の通り。
真っ当な結果と言えよう。

次に、13.5GBのTSファイルを、別のPC(GT110b + L3406 + Win7)からLAN越しにコピーした。CPU使用率は 65~85% 平均75%。所要時間は 5'16"。動作周波数1GHzの2Core-CPUとしては上々と言えよう。

C60 と Atom を比較する (2012.9.16)

前節のテストで C60M1-I をファイルサーバーとして使う見通しは立った。その後 8TBのStorage Pool も順調に動いている。では、次に何を試すか。今回もまたPT3。近頃 PT3 至上主義みたいな様相だが、遊び相手には手頃なので暫く続きそう。もしかして、我家では業務用を除く全てのPCにPT3が標準装備されることになるかも知れない。

では、PT3を試す前に C60M1-I と Atom を比較してみよう。

C60 と Atom を比較する
M/B
AMD
Intel
C60M1-I
DN2800MT
D2700DC
CPU
C60
N2800
D2700
動作周波数
1GHz
1.86GHz
2.13GHz
TDP
9W
6.5W
10W
IGP
HD6290
Intel Graphics Media Accelerator 3600 Series
メモリーの種類
DDR3-DIMM
1066/800
DDR3-SODIMM
1066/800
DDR3-SODIMM
1066/800
メモリーチャンネル数
1
1
1
最大メモリーサイズ
8GB
4GB
4GB
SATA3.0
6
-
-
SATA2.0
-
2
2
USB3.0
-
-
-
mini PCIeスロット
-
x1
x1
mSATA スロット
-
x1
-
PCI スロット
-
-
x1
PCI-Ex1スロット
-
x1
-
PCI-Ex4スロット
x1
-
-
グラフィック出力
DVI / D-Sub
HDMI / DVI-D
HDMI / D-SUB
LAN 機能
Realtek 8111F
Intel 82579L
Intel 82574L

上の表から、CPUの能力は D2700DC、省電力は DN2800MT、IGPとSATAは C60M1-I が優れている。C60M1-Iの価格は7K円台半ば、D2700DCとDN2800MTは6K円台半ば。

さて、C60M1-I の拡張スロットは、PCI-Ex16形状 PCI-Ex4仕様。PT3はPCI-Ex1。無事に動作するとは思うが、時たま異種スロットに対応しない例もあるので一応心しておこう。

次にPT3を挿した。心配には及ばず、PT3 Driver/TVTest/pt3Timer/BonCasLink など全く問題ない許りか動きもよい。動画の再生は DN2800MT + PT3 より各段に優る。Atomは録画専用機としてなら十分ではあっても再生は苦しかった。その点、C60M1-Iは録画再生、取り分け発色/精細感は良好。但し、コントラストはE-350登載のHD6310に較べてやや低めか。 ベンチ結果は下表の通りである。

計測日
2012/9/16
2012/3/19
2012/3/8
M/B
ASUS
C60M1-I
 Intel
D2700DC
Intel
DN2800MT
CPU
C60
D2700
N2800
TDP:9W
TDP:10W
TDP:6.5W
SSD
m4 64GB
Kingstone 64GB mSATA
Memory
DDR3-1066 2GBx2
DDR3-1066 2GBx2
OS
Win8Pro64
Win7HP32
Windows Experience Index
(WEI)
3.1 5.2 3.7 5.5 8.1
3.8 5.3 5.9 3.4 7.1
3.6 5.3 5.9 3.4 7.1
3DMark06
Score:1698
SM2 : 584
SM3 : 740
CPU : 795
Score: 438
SM2 : 170
SM3 : 135
CPU :1097
Score: 433
SM2 : 170
SM3 : 133
CPU : 971
Superπ104万桁
57秒
71秒
80秒
Yume1024×768最高
7046
1566
1558

・Win7とWin8とでは、WEIの測定基準が異なるため単純には比較できない。
 (Win7は1.0~7.9、Win8は1.0~9.9)
・同クラスのCPUで、Superπの結果がIntelを上回ったのは初めてか。
・IGPはC60M1-Iが圧勝。その差が動画の再生品質に反映している。

次に、C60M1-I + PT3 動作時、及びアイドル時の消費電力を計測した。

使用プログラム
使用状態
HDDの状態
CPU使用率
消費電力
pt3Timer
(スクランブル自動解除に設定)
4番組同時録画
書き込み
平均26%
29W
3番組同時録画
平均21%
29W
2番組同時録画
平均15%
28W
1番組録画
平均 8%
27W
TVTest
Full-HD番組試聴
アイドル
平均78%
24W
HD番組視聴
平均68%
23W
PowerDVD10BD
Full-HDファイル再生
読み込み
平均45%
29W
HDファイル再生
平均35%
26W
なし
画面表示ON
アイドル
0%
19W
休止
0%
15W
画面表示OFF
休止
0%
14W

C60M1-I のファンレス動作 (2012.9.17)

C60M1-I には立派なヒートシンクが付いている。 W92 x D75 x H25 mm。
我家では、ファンレスM/Bもファンレスビデオカードも必ずファンを抱かせている。
今回はどうするか。

C60N1-I の温度計測
最もCPU負荷が高くなる NHK BSプレミアムの番組を1920x1080で試聴した時
PCの動作
経過
時間
CPU
温度
M/B
温度
CPU
使用率
消費
電力
計測開始
0:00
-
ファンレス動作でTV視聴30分経過
0:30
51℃
43℃
平均
85%
24W
ヒートシンク上に120x15mmファンを置き
約500rpmで30分間TV視聴を続けた時
1:00
39℃
40℃
ファンを回したままTV視聴をやめて30分後
1:30
34℃
37℃
0%
15W
ファンを止めて30分後
2:00
47℃
42℃
 *室温28.5℃ 温度計測は ASUS Probe II 使用
 *計測中はHDD休止
 *使用した120x15mmファンは AINEXの新製品 CFZ-12015S
 *視聴番組 BSプレミアム 2012/9/17 0:00~4:00 ブリテン作曲「戦争レクイエム」他
  (BSプレミアムの中でも コンサート番組は取り分け負荷が高い)

以上は全部品剥き出し状態で計測した。室内にはエアコンの風が流れている。
ケースに収めれば更に温度は上昇するであろう。

抑も、ファンレスのM/Bにも拘わらず、ファンレス動作させると ASUS Probe II は警告を発する。(警告表示をOFFにすれば出なくなる)

 ← クリックすると拡大します
C60M1-I のヒートシンクは W92xD75xH25mm
ファンなしではかなり熱くなる
120x15mmファンAINEX CFZ-12015S(置いただけ)
3.5" 2TB HDDx2は平金具で連結した
このママでも不都合はない

ファンを載せるに越したことはないようだ・・・
War Requiem (2012.9.18)

C60N1-I の温度計測時に試聴したブリテン作曲「戦争レクイエム」を聞き直した。
素朴だが力強い響きのオーケストラ、素晴らしい歌声を聞かせてくれたソリストたち、
正に天使の歌そのものの少女合唱団、穏やかな表情ながら自信に満ち溢れた指揮者、
そして、鳴りやまぬ拍手。 場違いを承知の上で、PT3の醍醐味として是非紹介したい。

「戦争レクイエム」は1962年、第2次世界大戦時に損傷を受けたコヴェントリー大聖堂を
再建した際に、犠牲者への鎮魂と反戦の意を込めて初演された作品。 20世紀音楽の
最高傑作の一つとされる。初演から50年にあたる本年5月30日、初演時のオーケストラ
であるバーミンガム市交響楽団によって演奏された。

初演50年 コヴェントリー大聖堂の“戦争レクイエム”
 【管弦楽】 バーミンガム市交響楽団
 【合唱】 バーミンガム市交響合唱団・青少年合唱団
 【指揮】 アンドリス・ネルソンス

 【ソプラノ】 エリン・ウォール
 【テノール】 マーク・パドモワ
 【バリトン】 ハンノ・ミュラー・ブラッハマン
【コベントリー大聖堂】 イングランド中部、ウエストミッドランズ州の工業都市コベントリーにある大聖堂。11世紀創建の修道院に起源する。14世紀に大聖堂が建造されたが、第二次大戦中にドイツ軍の激しい空襲を受けて廃墟となった。1962年、廃墟となった旧大聖堂の脇に新大聖堂が再建され、戦争の爪痕と戦後の復興のシンボルとして知られる。
(廃墟となった旧大聖堂がガラス越しに見える)
ブリテン作曲「戦争レクイエム」
終曲:リベラ・メ (我を救いたまえ)から

  僕は君が殺した敵なのだ 我が友よ
  この暗闇の中でも 君がわかった
  だから君は眉をひそめたのだ
  昨日 君が僕を刺し殺した時のように
  僕はかわしたが
  僕の手はひるみ
  冷たくなってしまった

  さあ もう眠ろう

天使たちが汝を天国に導くように
そこで殉教者たちが汝を出迎え
聖なる都エルサレムへ誘うだろう

  もう眠ろう

天使の合唱が汝を迎え
貧しきラザロとともに
永遠の安息に導かれるように

永遠の安息を彼らに与えたまえ 主よ

天使たちが汝を天国に導くように
絶えざる光を彼らの上に照らしたまえ

  もう眠ろう

永遠の安息に導かれるように
彼らを平和のうちに憩わせたまえ

  アーメン

演奏後 祈りを捧げる
指揮者のアンドリス・ネルソンス
左から
(テノール) マーク・パドモワ
(バリトン) ハンノ・ミュラー・ブラッハマン
(ソプラノ) エリン・ウォール
Fractal Design Node 304 I (2012.10.12)

10/11、注文してあった Fractal Design Node 304 が届いた。かなり大振りだが見た目も作りも良い。早速内部を確認した。 (ケースの写真はFractal Designのサイトを参照)
 ・寸法は W250 x H210 x D374 = 19.64L。
 ・フロント化粧パネルはプラ製黒アルミヘアライン風仕上げ。
 ・ケース本体は内外ともに黒塗装。HDDホルダは白仕上げ。
 ・前面ファンは92mm x2、背面ファンは140mm。
 ・電源は前置きで底面吸気右側面排気。
 ・拡張スロットは2本。
 ・CPUクーラーは高さ180mmまで可。
 ・3.5"HDDx6台用のホルダはゴムブッシュを介して固定する仕様。
  風通しも良さそうで、これなら6台全部載せたくなる。

さて、C60M1-IのSATA端子は6個。SSDx1 + HDDx6 とすると1個足りない。SATAカードを挿してSATA端子を増設するか、Intel Lan Cardを挿して SSDx1 +HDDx5 で手を打つか迷う。C60M1-Iには Realtekの最新NIC 8111F が搭載され多少期待できる。何れにするかは暫く保留し、当面両対応で進めよう。

そのためにはSSDの取付方法を工夫しなくてはならない。毎回ケース直貼りでは能がない。
今回はビデオカードを挿さないので拡張スロットは1本余る。ならば、そこにSSDを収めよう。この手のアダプタは市販されているが、通販するより自作する方が早い。

拡張スロット用ブラケット + 自作L型金具 + SSD
細工は簡単。市販のL型金具でも可。

(写真上:表面 下:裏面)
C60とE350を比較する(2012.10.13)

2012/10/13 現在、TSファイルは3.5"2TB HDD 11台分ある。内訳は、1号ファイルサーバ(以下FS)に4台搭載、リムーバブルケース入り4台、剥き出し3台。今後の増殖分を考えれば、当面20台は確保したい。別ページで進行中の2号FSは6台収容可。(全リムーバブルケース使用)本PC=3号FSに6台載せて 4+6+6=16 台。不足分はポートマルチプライヤ(以下PMP)接続で対応することになろう。では、PMP対応SATAカードは2/3号機の何れに挿すか。

そこで、FS2/3号機のパフォーマンスを再確認することにした。

C60 と E350 を比較する
計測日
2012/10/12
2012/10/13
M/B
ASUS
C60M1-I
Jetway
NF81-T56N-LF
APU
Name
C60
E350
TDP
9W
18W
CPU Clock
1.0GHz
1.6GHz
GPU Name
HD6290
HD6310
GPU Clock
276 MHz (TC)400 MHz
500MHz
Memory
DDR3-1066
4GBx2
7 7 7 20 CR1
DDR3-1333
4GBx2
9 9 9 24 CR2
DDR3-1066
2GBx2
7 7 7 20 CR2
SSD
m4 64GB
C300 64GB
PSU
picoPSU160 + 150W AC Adaptor
OS
Win8 Enterprise64 TechNert版
Windows Experience Index
3.2 5.3 4.1 5.5 8.1
3.2 5.3 4.1 5.6 8.1
3.7 5.5 3.6 5.5 7.5
3DMark06
Score:1702
SM2 : 583
SM3 : 744
CPU : 799
Score:1817
SM2 : 618
SM3 : 814
CPU : 794
Score:1920
SM2 : 658
SM3 : 820
CPU : 985
Superπ104万桁
57秒
61秒
51秒
Yume1024×768最高
7067
7320
9448
OCCT実行時
消費電力最大値
24W
25W
34W
Prime95実行時
消費電力最大値
19W
20W
26W
アイドル時消費電力
13W
13W
14W

・C60のMemoryTypeは規定値1066MHZだが、1333MHzでも問題なく動作する。
 その場合、CPUファンは是非載せたい。
・MemoryTypeが1333MHzの時、Superπの値は1066MHzの時より4秒劣る。
 これはレイテンシの増加によるものと考えられる。
・ベンチ結果は全ての項目でE350がC60を上回るが、FSとして使うならC60で十分か。
・C60は高負荷時消費電力の低さが注目される。
・C60もE350も大層絵が綺麗。TSファイルの管理視聴だけでは勿体ない。
 細かいことを言わなければ、再生PCとして実用になる。
・仍って、PMP対応SATAカードは、FS2/3号機2台とも載せることにした。

Fractal Design Node 304 II (2012.10.15)

C60M1-I + Win8 Enterprise64 + PMP対応SATAカード RATOC REX-PE30Sの動作を確認した。では、ケースNode 304に収める準備を始めよう。

先ず、HDD6台をホルダーに据える。

3.5"2TB HDDを6台掻き集めて、3丁のホルダーに取り付けた。取付部分にゴムブッシュを使っているので、振動はかなり抑制されるであろう。
3丁のホルダは片側が開いている。その開き加減に2~3mmの誤差があるので、アルミ金具を自作した。(多少の誤差は全く問題ないのだが) もし、共振などが起こるようならアクリル板に換えよう。
SATAケーブル6本の識別は、毎度の事ながら「五色」の配列に従い、緑・黄・赤・白・黒、
1色足りないので灰色を加えた。
 
予定の電源 絢風300Wは
SATAコネクタx2、大4Px2しかない。
必要なコネクタ数は、SATAx7、大4Px1。
そこで、左のように分岐ケーブルを用意した。
手持ちの都合で、写真右下の
SATAオス→大4Pオスのケーブルは自作した。
Fractal Design Node 304 III (2012.9.16)

どうにか組み上げた。不揃いのSATAケーブルや電源ケーブルを用いたため、美しい配線に仕上がらず少々残念だが、内部空間に余裕があるので風通しの妨げにならず一安心。また、このケースには 5V・7V・12V 切替タイプのファンコンが付属し、前面2個・背面1個、都合3個のファンを同時に制御できる。これは大層具合がよく、駆動電圧を下げれば付属のファンそのままでも十分使用に堪える。結局ファンは3個とも交換せず。

さて、本PCのアイドル時消費電力は SSDx1の時 13W だった。
6台のHDDを加え、ケースファン3個を回した時の消費電力は、
 【起動時ピーク値】 88W
 【起動5分後アイドル時】 31W
 【全HDD SpinDown時】 19W
となった。これなら常時稼働に問題はない。

では、ノイズの件はどうだろうか。ファンは駆動電圧を下げれば煩くない。HDD6台全てが動作中はそれなりのノイズを発生するものの、通常の使用状態では1~2台の動作に留まるため十分に静か。 このPCは耳元から1m以上離れた場所に置く予定なので合格点を与えよう。

ズバリ、Fractal Design Node 304 はお奨めできる。 値段は手頃で作りも良い。 付属のファンは比較的静か、HDDホルダも優秀、大型のCPUクーラーも可、ATX電源の取り付けに無理はない。HDDホルダ3丁の内2丁外せば長めのビデオカードが収まり、余分な電源ケーブルも収納できる。中スペックMini-ITX用にも十分使えそうだ。

【上面】
CPUの上方はガラ空き。
HDDホルダの風通しは極めて良好。
心配された共振は認められなかった。
室温25℃の時、3個のファンは5V駆動で十分。
【左側面】
あり合わせのケーブルを使ったので、見てくれは今一つ。自作のSSD取付金具は使い易い。
 
【お姿】
ファイルサーバーらしい面構え。19.64LのMini-ITXケースも 3.5"HDD6台入りなら許せる。

天板は無穴。 と言うことは重ね置きに好都合。ポートマルチプライヤ接続のHDD5台をNode304に入れて2段構成も悪くない・・・

机上のラックに収めた。(2012/10/17)
 ・底のゴム足が低く電源の吸気が心細いので、オーディオ用のインシュレーター(17mm高)
 
 を噛ました。ラックに伝わる振動無し。
 ・心配されたファンやHDDのノイズは殆ど目立たない。
 ・前ファン92mm2個、後ファン140mm1個のお陰でHDD温度は低め。
 ・よく考えてみたら、ケース付属のファンをそのまま使用したのは今回が初めて。
 ・目下、良いこと尽くめ。

さて、次回は何で遊ぶか・・・

メンテナンス タスク (2012.11.28)

本PCの本格運用から70日経った。その間に一つだけトラブルがあったので記しておこう。

10月中旬頃から青画面が現れるようになり、当初 IGPのドライバを更新した所為ではないかと疑った。ところが、CCCのどの版で試してもダメ。CCCの次の版を待つか、それともWin7に入れ替えるか悩める日々が続いた。

ある日、その青画面をじっくり眺めたところ、Hardwareの設定に問題ありとの警告に気付いた。心当りは Memory Clock だけ。規定値1066MHzのところを1333MHzで運用してきた。そこで規定値に戻して様子をみた。以後トラブルなし。呆気ない幕切れとなった。

C60M1-Iを1333MHzで運用しても一見トラブルは起こらない。Event Viewerのログによれば、問題発生は深夜3時過ぎ。では、その時間帯には何があるか。「アクションセンター」→「メンテナンス」→「自動メンテナンス」→「メンテナンス設定の変更」を開いたら、「メンテナンス タスク実行時刻(毎日:3:00)」 とあり、このメンテナンス タスク実行時に青画面となることが明らかになった。念の為にタスク実行時刻とMemory Clockを変更して確認したところ、青画面の再現性を確認した。

よって、C60M1-IにWin8を入れた時は
 ・Memory Clockは1066MHzとする。
 ・他のM/Bの場合も深夜3:00のメンテナンス タスクに十分注意する。
との結論を得た。

然しながら少々腑に落ちない。少なくとも10月中旬まではMemory Clock 1333MHzで問題はなかった。 その後 Win8のプログラムが変更されたのか、偶々深夜3:00にSW-ONではなかったのか、今となっては確認できない・・・

4TB HDDx6 (2014.8.28)

現在、HDDの整理を進めている。2TB以下のHDDを4TBの製品に置き換え、File Serverの台数を4台から3台に減らす予定である。そうなると大容量のFile転送作業を実行しなくてはならない。既に2TB HDD4台構成のFile Server 1号機は分解され、HDDの中身は2日がかりで4TB HDD2台へ移した。次は、2TB HDD6台構成の本File Server 2号機の番である。

本機に使用したM/B ASUS C60M1-Iは、省電力低発熱な点は申し分なくとも、能力は我家のPC中最も見劣りする。File転送速度は平均40MB/s程度で寂しい限り。Windows UpdateやMaintenance Tasks時も苛々させられる。もう少し仕事の速いPCに仕立て直したい。

そこで、M/Bを交換することにした。構成は手持ちの中から、
 【M/B】 ASUS H87I-Plus(SATA3.0x6)
 【CPU】 Pentium G3220T
 【MEM】 DDR3-1333 4GBx2
 【SSD】 Samsung 840 EVO 120GB
 【SATA Card】 AREA SD-PESA3ES2L(SATA3.0x2)
を選んだ。OSはWindows 8.1 Enterprise64を入れ、既にDomainへ参加済み。M/Bを交換すれば即運用可能である。

さて、
 ・旧File Server 1号機 2TB HDDx4 = 8TB → 4TB HDDx2
 ・旧File Server 2号機 2TB HDDx6 = 12TB → 4TB HDDx3
とすれば計5台のHDDに収まる。予定のCase Node 304 は3.5"HDD 6台搭載可能なので、1台は予備となり、4TBx6 = 24TBのかなり豪勢なFile Serverに生まれ変わる。

従って、Node 304に搭載されるHDDは12TBから24TBに倍増され、Noiseと発熱量の増加が予想される。そうなると、CPU Coolerは薄型の吹下仕様ではなく、横風仕様の製品から選び、Case内の風通しに十分配慮したい。ところが、Node 304に大型のCoolerを据えると、HDD接続Cableの引き回しに難渋することは目に見えているので、92mm Fan仕様のIntel XTS100Hで妥協することにした・・・

Fractal Design Node 304 IV (2014.8.30)
HDDの転送を無事に終えたところで 総ての部品をNode 304に収めた。案の定、SATA CableとSATA電源Cableの引き回しに苦労した。結束Bandを縦横無尽に駆使してどうにか纏め上げたが、如何にもやっつけ仕事の様で気に入らない。

実は、Node 304のHDD Holderには他に見られない特徴がある、HDDを簡単かつ確実に固定するため、HDDの取付方向が一つ置きに逆になっている。 背の低いCPU Coolerを使った時は、廻りに十分な空間が生まれるので問題にならないが、横風仕様のCoolerを据えた時は、HestsinkとHDDのSATA端子が接近するため、一工夫しなければならない。ではどうするか。
 ・SATA電源Calbeは上L型/下L型のCableを入手し適切な長さに調節する。
 ・SATA Cableも同様に上L型/下L型の製品を用いる。

本File Serverは、短くて2年、長ければ3年以上使い続けることになる。とするなら、この際面倒な半田付作業を厭わず、最適なCableを調製するべきであろう。

と言うことで、SATA電源Cableの端子間隔を40mmから80mmに広げた。
予定ではぴったり嵌まる筈だが・・・
Fractal Design Node 304 V (2014.8.31)
結局、上L型SATA電源Cableを2本調製した。
半田付作業は予想通り面倒だったが、仕上げは上々、Case内は大分すっきりした。

SATA電源端子間の距離は76mmであり、80mmでは少し長かったが、手の入り難い場所なので、着脱時のことを考えれば多少の遊びは必要である。よって、78mmを最適長として置こう。

SATA Cableは 200mm上L型4本+200mm下L型2本が最適のところ、手持ちの都合で、一部Straight仕様の製品を用いた。

さて、再びHDDをCaseに収め試運転した。動作は順調ながら HDDのNoiseは前の2TB HDDx6の時に較べて大分増加した。通常の使用時は、HDD 1~2台の動作に留まるのでどうにか堪えられても、全HDDが稼働している時に空調を止めるとかなり煩く感じられる。何か対策はあるだろうか。

Node 304のHDD Holderは HDDの表面(基板面ではない方)を向き合わせて2台固定する金具が3丁使われる。そのHDD表面間の透間は場所によって9~12mmである。最近、HDDの静音化対策として我家で多用される「λ Gel貼付法」はどうだろうか。2mm厚のλ Gel Sheetを貼れば、HDD間の透間は5~8mmとなる。風の通り道は少し狭くなるが試す価値はあろう。
結果は極めて良好。勿論、無音にはならないが、HDD6台運転時に空調を止めても十分許容できるNoise Levelに減衰した。HDD温度も問題なく、返って1~2℃下がった。これで、HDD 24TB搭載の静かで風通しの良いFile Serverが完成した。兎にも角にも目出度し・・・
 PCG3