あれこれテストする XIV

WHS2011のOEM版は安い。1/29現在、coneco最安値は6093円。Win7HP64は9340円。そうなるとWHS2011を64bit版Win7の代わりに使いたくなる。セキュリティレベルを下げればどうにかなるかもしれない。(2012.1.29)

WHS2011はWin7の代わりになるか (2012.1.29)

そこで、最新のM/B Giada MI-A75で試した。部品構成は以下の通り。
 【M/B】 Giada MI-A75
 【CPU】 AMD A4-3400
 【CPUクーラー】 Samuel 17 + 120x25mmファン
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2
 【HDD】 Seagate 2.5" 250GB
 【PSU】 Huntkey HK400-71PP
 【Case】 Obon

WHS2011のインストールはトラブルなく終わったものの、今回もまたUSB3.0のドライバが当たらなかった。チップセットに搭載されたA75シリーズのUSB3.0はWHS2011に未対応なのだろうか。ドライバを替えたりBIOSを弄ったりしても問題は解決せず。それだけではない、パフォーマンスが思わしくないのだ。 Superπ104万桁は40秒もかかり、Full-HD Flashもぎこちなく、愛用の仮想ドライブソフトも使えず、セキュリティーレベルを下げてもWin7並みにはならなかった。

確認のためにWin7Pro64を入れてみた。USB3.0は問題なし。Superπ104万桁は28秒。仮想ドライブソフトも不都合なし。全体に動きは良好。その他、Win7-PCとして使う上で全く問題なし。

では、Giada MI-A75について気付いた点を上げておこう。
 ・これまでに購入したGiadaのMini-ITX M/Bは、MI-H68・MI-Z68とも電源コネクタは20P
  だったが、このMI-A75は24P仕様で好ましい。
 ・OC機能はなくコア電圧や倍率は変更できず、メモリの動作周波数を調節できるだけ。
  TDP65WまでのCPUに対応との制限があるため仕方ないか。
 ・CPUソケット部分の裏面は平らなので、独自のバックプレート付きCPUクーラーの取付
  が可能。但し、バッテリーがCPUとメモリスロットの間にあるため、幾つかのクーラーは
  取付不可だった。

 ・試した中で Giada MI-A75に取付可能なCPUクーラーは、
   Samuel 17、手裏剣、大手裏剣
  取付不可の製品は、
   バッテリーにあたる・・小槌、桜扇ISG100
   mSATAスロットにあたる・・Dynatron A46G、SilverStone NT07-AM2
   (SlimX3はもともとAMDに非対応)

MI-A75を何にどう使うか、それが問題だ・・・

Dynatron A46G (2012.1.31)

そうしょっちゅうSamuel 17では如何なものか。 無難なだけで面白味も新鮮味もない。
そこで前節では取付不可だった Dynatron A46G を再検討することにした。ヒートシンクの一部がmSATAスロットに当たるなら削ればよい。図面を起こして確認したら、15x5mm切り欠けばよいことが判った。A46Gは全銅製、ベースの厚みは3.7mm、糸鋸盤で対応できる。

糸鋸盤で切断した。所要時間は数分。
切りっぱなしで仕上げは無用。
A46GをMI-A75に取り付けた。
mSATAスロットとの隙間は1mm未満。
バッテリーとの隙間は極僅か。
Noctuaの120x25mm PWMファンを取り付けた。
本サイトに度々登場する JapanValue社 PF-Leval Armは既に終息したが、その前に?セットまとめ買いをしたので、まだまだ当分いける。
NOFAN CR-95C (2012.2.8)

Mini-ITXに手を染めて以来、CPUクーラー選びは楽しみでもあり、同時に悩みの種でもある。先日「NOFAN CR-95C」なるファンレスCPUクーラーが発売された。カタログによれば直径180mm高さ148mmと巨大であり、価格もまた大台一歩手前である。

2/7、品物が届いた。梱包を開いてビックリ。ヒートシンクは化粧箱からはみ出し予想以上の大きさだ。 これがMini-ITX M/Bに載るだろうか。カタログには登載可能なM/B例としてMini-ITXは1枚もない。

先ず、ASRock A75M-ITXに載せてみた。取付は可能だが拡張スロットは使えない。
次に、Giada MI-A75に当ててみた。相当はみ出るが取付は可能、拡張スロットも使える。

【 Giada MI-A75 + NOFAN CR-95C 】

このCPUクーラーが収まるMini-ITXケースはあるだろうか。

mSATAを導入したため、写真に写っているものが全部品である。このままに適当な置き台をつくれば良さそうにも思える。
LP仕様のメモリを挿した。
picoPSUは 150XT=○、160XT=×
拡張スロットはOK。

アイドル時は然程熱くならないが、高負荷時は結構熱くなる。(MI-A75は、試した範囲ではWin上から正確なCPU温度は測れなかった)
風神スリム (2012.2.8)

「アイドル時は然程熱くならないが、高負荷時は結構熱くなる」とは何といい加減なレポだ。屁の突っ張りにもなりゃしない。と多くの方は思われたことでしょう。

さて、A75型M/BはAida64やHWiNFO64などから正確なCPU温度を知ることができない。(ASRock A75M-ITXは独自のUtilityから知ることができる) NOFAN CR-95Cの能力を確認するためには、別のCPUクーラーと比較する方法が最も簡単である。そこでCoolerMasterの新製品「風神スリム」を調達した。

【 Giada MI-A75 + 風神スリム 】

風神スリムの取付は要注意。
MI-A75のバッテリーと接触するので、
ヒートパイプを少し内側に寄せた。(力業で)
メモリはLP仕様限定。

ファン固定金具が僅かにM/Bからはみ出る。
拡張スロットへの影響なし。
付属の 120x15mmファンは悪くない。
寸法的には大手裏剣に近い。
フィンのボリュームは風神スリムが上回る。

以下の部品構成の時、
 【M/B】 Giada MI-A75
 【CPU】 AMD A6-3500 (A4-3400から替えた)
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2 LP仕様
 【SSD】 Intel mSATA 80GB
 【PSU】 picoPSU150XT

NOFAN CR-95Cと風神スリムの比較 (室温:21.3℃)
HWiNFO64 ITE IT8772F 表示温度
NOFAN CR-95C
風神スリム
アイドル時温度
Temperature 1
38℃
31℃
Temperature 2
46℃
32℃
Windows Experience Index
実行時ピーク温度
Temperature 1
50℃
36℃
Temperature 2
51℃
41℃

HWiNFO64のSensor画面中、ITE IT8772F Temperature 1及び2が、M/Bのどの部分の温度を示すか不明ではあるが、CPU温度を知る上で大いに参考になる。

NOFAN CR-95Cの時、Windows Experience Index実行時の温度が50℃程度になるが、完全無ファンPCとして上々ではないだろうか。

Ubuntu 12.04 Alpha2 (2012.19)

Giada MI-A75をどう使いこなすか、なかなか方針が定まらない。USB3.0とパフォーマンスの件に阻まれて、少なくともWHS2011には向かない。試しにSuoperπをWHS2011とWin7Pro64とで比較した。
 【Suoperπ104万桁】 WHS2011の時:46秒、Win7Pro64の時:30秒

う~ん、CR-95Cを載せてWin7完全無ファンPCにするのも一手だが使い途に迷う。
仕方ない、もう少し遊ぶことにしよう。遊び相手は「Ubuntu 12.04 Alpha2」だ。

本年4月リリース予定のUbuntu 12.04は、2/4にAlpha2まで到達した。Download Siteは
 http://cdimage.ubuntu.com/releases/precise/alpha-2/

早速、MI-A75 + A6-3500 に64GBのSSDを繋いでインストールした。トラブルなく無事に終わった。直ちにUpdateしたところ、452個もの大量ファイルを入れる羽目になった。
気付いた点を上げれば、
 ・カーネルはLinux3.2.0-16-generic
 ・ログイン画面の壁紙がデスクトップ上で選んだものと同じになった。
 ・各種のアイコンは今のところ11.10と全く同じ。
 ・操作中に時々エラーメッセージはでるもののハングはしない。
 ・ランチャーのアイコンサイズが簡単に変更できるようになった。
 ・日本語入力もOK。
 ・Firefoxのバージョンは11.0。動きは良い。
 ・VLCは最新版の2.0.0 Twoflower。Full-HD TSファイルの再生は良好。
 ・Adobe Flash 1080Pの再生も良好。
 ・ソフトウェアセンターに登録されたVirtualBoxは最新版の4.1.8。
  Win2000及びWinNT4を入れた。今のところ不都合なし。
 ・VGAは発色及び精細感ともA6-3500内蔵のHD6530DよりNVIDIA GT520の方が
  綺麗に見える。

などなど、Alpha版としては上々の仕上り、先が楽しみだ。


2ch Mini-ITX スレの質問に答えて

326 :Socket774:2012/02/19(日) 08:55:38.22 ID:BdZV5hvb
G3にお願い下記の構成の消費電力どんなですか?
 【M/B】 Giada MI-A75
 【CPU】 AMD A6-3500
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2
 【SSD】 Intel mSATA 80GB
 【PSU】 picoPSU150XT

と質問されたので消費電力を測った。(OSはWin7UL64、CPUクーラーは NOFAN CR-95C)
 ・起動時ピーク消費電力:68W
 ・アイドル時消費電力:18W
 ・Windows Experience Index実行時ピーク消費電力:79W

さて、このところGiada社のM/Bを多用している。MI-H67x1、MI-Z68x2、そしてMI-A75x1の都合4枚である。
 ・Giada社のMini-ITX M/BはCPUが中心寄りにありCPUクーラー選びが楽である。
 ・miniPCIeやmSATA用のソケットが必ず付いている。
 ・BIOSの更新は一度もないが、致命的なトラブルはない。

と言うのが表向きの理由だが、もう一つ細やかな縁がある。Giada製Mini-ITX M/Bの型番は「MI-**」に統一されている。 実は、この「MI」は自分のイニシアルと同じであり、我がサイトのファビコンに用い、Mini-ITXの略称も兼ねている。 たったそれだけのことなのに、立て続けに4枚も購入してしまった。

ASKTECH NT-TX1000BK (2012.2.21)

NT-TX1000BKが届いたので取り急ぎレポを。

①先ず驚いたのはその軽さ、製品仕様には梱包状態で1.7Kgとある。
 フロントパネルは8mm厚のアルミ板、本体は0.6mm厚の鉄板。
 ペラペラだが何処かのケースのようにペコポコ音はしない。
 部品を取り付けて確りビス留めすれば大丈夫そう。
 今のところ補強の必要性は感じられない。
 フロントパネルの仕上げはアルミヘアライン、本体は艶消し黒塗装。
 SWの感触は今一つ。

②天板を開けて先ず目に付くのはM/Bエリアに貼られた絶縁シート。
 M/B取付スペーサーの高さは4mm。腹擦り対策か。
 ケースの寸法はW380 x D268 x H66 mm。
 M/Bの取付位置が中心部に寄り、結構無駄なスペースができる。

③AMD製CPUの場合、CPUクーラーは高さ43.0mmまで可。
 Dynatron A46G+12mm厚ファンの場合、総高は36mmなので7mmの余裕がある。

④3.5"HDDホルダーは感心しない。
 風通しが全くないので、低発熱製品か2.5"HDDでなければ安心できない。
 3.5"HDDを載せるなら、取付位置を後方にずらし、更に40mmファンを追加したい。

⑤ライザーカードを使い、裏板に細工をすれば拡張カードが載りそうだ。
 光ドライブ及びHDDホルダーを生かすなら長さ120~130mm、
 同ホルダーを外せば長さ200~230mmのカードが行けそう。

⑥SSD或いは2.5"HDDはフロントパネルの直ぐ後に収容可能。(取付金具は要自作)

⑦電源はpicoシリーズまたは基板型のDC-DCコンバータを使うのが無難だが、IN Win製のケースに付属する小型電源(W48xH54xD170mm)がM/Bの脇に収まる。(取付金具は要自作)

写真は後ほどに・・・

ASKTECH NT-TX1000BK Photo (2012.2.21)
購入価格4980円。余り文句は言えない。

M/Bエリアに絶縁シートが貼られている。
M/B取付スペーサーの高さは4mm。
収まらないM/Bがあるかも知れない。
Dynatron A46G+12mm厚ファン(手裏剣から流用)の場合、総高は36mm。天板までの余裕は7mm。
ライザーカードを使い、裏板に細工をすれば拡張カードは載る。左の写真のカードはPT2。
光ドライブをやめれば、色々載る。
SSDや2.5"HDDは二段重ねも可。
但し、取付金具は要自作。

電源をpico化すれば広大な空地が生まれる。
M/Bの脇にIN Win製ケースに付属する小型電源(W48xH54xD170mm)が収まる。取付はやや面倒か。

この姿は毎度お馴染みのObon PCにそっくり。
JPS-T3500M80W I (2012.2.22)

NT-TX1000BKの使いこなしは難しそうだ。上に述べたとおり、HDDホルダーの熱こもりが心配される。3.5"HDDを取り止め、光ドライブ・SSD・2.5"HDD各1丁とすると、余剰スペースが多すぎてMini-ITXの利点が生かされない。PT2の導入は可能だが、これ以上録画PCは必要ない。A6-3500内蔵のGPU能力を上回るビデオカードの導入は、電源選びの点で難しい。そうなると「価格の割りには決して格好悪くないケース」の生かし方が思い付かない。いつか誰かに「お手軽HTPC」の依頼を受けるまで寝かせることになるのだろうか。

では、Giada MI-A75をどうするか。先ず用途を決めなくてはならない。そうだ、Win7UL64はまだアクチしていなかった。Main-PC用に求めたものの相変わらずXPから卒業できずにいる。Win8のアナウンスも聞こえてくる昨今、Win7UL64は別の用途に回そう。と思案すること一昼夜、外国語版PCとして生きる道を選んだ。 学生時代は外国語劣等生ながら、一応英語と独語を履修した。最近はスロバキア語やブルガリア語にも手を出している。

外国語版用のPCならストレージ構成は最小でよい。システムはmSATA、データは128GBの旧型SSDで十分、光ドライブの有無は問わない。そうなるとケース選びは振出しに戻る。NT-TX1000BK(6.7L)では大きすぎる。手持ちのケースを確認したら、未使用品がゾロゾロ現れた。 その中から、2009/08に求めた JPS-T3500M80W (W200xH92xD235=4.3L)に目を付けた・・・

JPS-T3500M80W II (2012.2.23)

JPS-T3500M80Wに収めた。部品構成は、
 【M/B】 Giada MI-A75
 【CPU】 AMD A6-3500
 【CPU クーラー ヒートシンク】 Dynatron A46G
 【CPU クーラー ファン】 120x12mm (大手裏剣から流用)
 【MEM】 DDR3-1600 4GBx2 (Samsung製 LP仕様)
 【SSD 1】 Intel mSATA 80GB
 【SSD 2】Transcend 128GB (初期のSSD)
 【BD】 Panasonic UJ-240
 【PSU】 picoPSU150-XT
 【OS】 Win7UL64
 【Case】 JPS-T3500M80W

・ケース内蔵のDC-DCコンバータを取り外したので組み込みは楽だった。
・CPUファンは「風神スリム」付属の120x15mmと「大手裏剣」付属の120x12mmを較べた
 結果、大手裏剣用を選んだ。冷却能力は前者、ノイズの耳当たりは後者が優っていた。
・このケースは横置きにした場合の上及び左右の三方がメッシュ構造(開孔率約56%)になって
 いるが、排気は十分ではなく内部の温度は上昇し易い。特に右側面の後方付近が最も
 熱くなる。気は心で40x10mmファンを取り付けてみたら発熱は幾分治まった。
 静音仕立てにするならTDP65WのCPUが上限か。
・やはり既製のケースをそのまま使うと制約が多すぎて面白味がない。最近仕上げた
 Mini-ITXの中では最も凡庸な出来映えだが、外国語学習用PCなので良しとしよう。

さて、動作テストに代えて、ボリショイ・バレー団公演「眠りの森の美女」を観た。(室温21.2℃)
・内蔵GPU HD6530Dの画質は良好。Intel HD2000より綺麗。
・MI-A75登載のサウンドチップALC887は、ASRock A75M-ITX登載のALC892に較べて
 多少聴き劣りする。
・演奏時間凡そ140分の間、各部の温度は40℃台に留まり50℃は超えなかった。
・ファンの回転数は最高920rpmだった。夏場の温度上昇が心配されるが、回転数を上げ
 ればどうにか対応できるであろう。1100rpmくらいまでならノイズは我慢できる。
・Full-HD動画再生時の消費電力は42~54W、平均48W。
・ドライブを増設しファンを2個加えたので、アイドル時消費電力は20Wとなった。

2011/11 ボリショイ・バレー団公演
 「眠りの森の美女」 

デジレ王子の接吻により
100年の眠りから覚めるオーロラ姫
 オーロラ姫 (スヴェトラーナ・ザハロワ)
 デジレ王子 (デヴィード・ホールバーグ)
比較的楽に収まった。
今回もまた PF-Leval Armが大活躍。
120mmファンの風は、チップセット ヒートシンク・メモリ・mSATAにも回る。
側面に取り付けた40mmファン。
ヒートシンクを抜けた風を送り出す。
多少の効果は認められる。
【JPS-T3500M80W】
横置時の寸法は W200xH92xD235 約4.3L

弁当箱スタイル。
シャーシーは鉄板。外装はプラ。
緑とピンクのフロントオーディオジャックをキャップで塞ぎ黒く塗ったら多少マシな顔になった。
横置きより縦置きの方が見て呉れよし。

購入から2年半、ようやく火が入った。
 PCG3