あれこれテストする VI

未完成のPCが山を為しているにも拘わらず、またまた新たなPCを仕立てる羽目になった。では、その顛末から・・・ (2010.12.3)

次の節はオペラ談義です。年寄りの戯言など御免だ、とお思いの方はスルーしてください。
太めのオペラ歌手 (2011.12.3)

高校時代からの親友が尋ねてきた。 例によって、音楽談義に花が咲いた。
先ず「最近のオペラ歌手は体格が良い」から始まった。それが事実かどうを確認するために「オペラ歌手 肥満」「オペラ歌手 デブ」でWeb検索することになった。前者は8,070件、後者は17,600件ヒットした。そこで、初期のDVDとBS hiで収録した最近のオペラを観た。

確かに最近のオペラ歌手は男女とも太めが多い。中には役柄とは似ても似つかぬ巨漢も見られ、「大相撲**オペラ座巡業」「女相撲**オペラ座場所」と揶揄されても反論できないかも知れない。しかしながら、1990年代以前に収録されたDVDは「太め・肥満・デブ」との印象は薄く、「体格が良い」程度に留まり、役柄に不釣り合いな例は少なかった。

何故そうなったのか、幾つかのWeb情報を覗いた限りでは、決め手となる理由は見当たらなかった。例えば、
 ・オペラ歌手の発声は体力が要る。
 ・瘠せた人より体格の良い人の方が声に張りがあり良く通る。
 ・オペラの発声は喉に大きな負担をかけるので、長時間の練習は無理。
 ・腹筋を駆使するので、歌い終わると空腹感が襲う。そうした時の食事は事の他旨い。
 ・公演後のパーティーは言うに及ばず、何かと会食の機会が多い。 等々・・・
ウーン そう言うものか、とは思えても、一昔前と今日との差の説明にはならない。

では、どこが違うのか。もう一度DVDとBS hi収録とを見比べた。
 ・当然の事ながら、解像度が全く違う。DVDはSD、BS hiはFull HDである。
 ・BS hiのカメラはアップを多用し、歌手の毛穴までハッキリ見える。
  DVDでは、カメラは全体に引き気味の傾向にある。

議論の末、NHK BS hi収録陣のセンスに問題があるのではかとの疑念が浮かび上がった。同スタッフによるコンサート収録技術の素晴らしさは広く知られている。現在手持ちのBDの中で、映像・音声ともピカイチのアルバムは、同スタッフの手によるものである。画像の精細さや録音の優秀さは言うに及ばず、曲の内容に相応しいカメラワークは、楽曲の細部まで知り尽くしていなければ到底なしえないものと高く評価されている。

ところが、オーケストラや室内楽の場合は、そうした技法を生かせても、オペラでは寧ろ逆効果になる場合もあるのではないだろうか。 登場人物が10代の設定であっても、実際に歌う歌手の年齢がその数倍になる例は珍しくない。オペラハウスでは、歌手と観客との距離は、近くても10m、遠ければ数10mあり、到底毛穴まで見える筈はない。 高齢の歌手がメイキャップによって乙女を演じても何等不都合はない。つまり、BS hi収録陣は、そうした事情を配慮することなく、自らの技術を過信する余りアップ撮影を多用し、「オペラ歌手は太め」との印象を殊更強く抱かせる結果になったのではないだろうか。

と歌手陣を弁護(彼は弁護士である)しても・・・「やはり太い」との共通見解に達したところで、
彼曰く 「Blu-ray は良いね」であった。

斯くして事の成り行きから、彼の為に BD_PC を仕立てる約束をしてしまった。
仕様はお任せ、費用は成り行き次第、納期は未定で手を打った。

MSI 890GXM-G65 (2011.12.3)

長~い前置きはこれくらいにして本論に入ろう。今回のBD_PCは、
 ・地デジ・BS・CS の三波対応チューナーを導入する。
 ・サウンドカードを挿す。
 ・ケースは小振りにしたい。
が要件である。とすると Micro-ATXが手っ取り早い。できれば PT2 を使いたいところではあるが、彼の職業を考えると憚られる。そこで、以下の構成を考えた。

 【M/B】 MSI 890GXM-G65 (動作は確認済み)
      SATA3.0、USB3.0ともパフォーマンスは良好。
      消費電力は低め。BIOSの読み込み、Win7の起動とも速い。
      890Gの発熱は予想よりかなり低く扱い易い。
 【CPU】 AthlonII X4 615e
 【メモリ】 DDR3 1333 2G×2
 【VGA】 M/B内蔵のHD4290で十分
 【SSD】 Crucial CTFDDAC064MAG (システム用)
 【HDD】 Western Digital WD10TPVT 2.5" 1TB (データ用)
 【サウンドカード】 未定
 【地デジカード】 未定
 【電源】 未定
 【ケース】 未定
 【OS】 Win7HP (32bitか64bitかは未定)

何時出来上がるか、見通し立たず・・・

NK-MT300i/TBK (2011.12.8)

ASKTechのアクリルケース「NK-MT300i/TBK」が届いた。
 ・W150×D230×H350mm 約12L 3.30kg
 ・5.25"ベイ×1 3.5"ベイ×1 2.5"ベイなし
 ・ケースファンは60mm用の穴が2個開いているのみ
 ・電源は付属しない SFX用の穴が開いている

これまでにMini-ITX用のアクリルケースは幾つかあったが、どれも大振りで購入には至らなかった。今回発売されNK-MT300i/TBKは12Lほどの手頃な大きさなので、我がMini-ITXライブラリーの仲間に入れた。 PC用のアクリルケースは、電磁波や静電気の所為か余り人気がないようだが、偶にはスケルトンも良い。決め手は配線の美しさか。

内部の構造から、電源をpico化すれば3.5"HDD3台、光ドライブを止めれば更に1台、都合最大4台収まる。また、拡張スロットは1本だが、少し厚みのあるカードも可。つまり、1スロタイプのカードに15mmのファンが載せられる。 その場合、底面に通気口を開ける必要がある。そうした使い方が相応しいかどうかまだ判らないが、工夫次第で色々な用途に向きそうだ。無難な使い方としては、SSD1台+3.5"HDD2台+BDドライブ+地デジカード当たりか。


では、「あれこれテストする III」で述べた「アクリルケースについて」を再掲しよう。

アクリル
アルミ
比重
1.19
2.7
7.8
PCケースに使われる場合の板厚
(平均的な板厚)
3.0~5.0mm
(3.0mm)
1.0~2.0mm
(1.5mm)
0.6~1.0mm
(0.8mm)
面積あたりの重さ
(平均的な板厚の場合)
3.57~5.95
(3.57)
2.70~5.40
(4.05)
4.68~7.80
(6.24)
切断・穴開け
材質によっては
角が欠けやすい
簡単
時間がかかる
切断面の仕上げ
木工用の鉋が
使える
ヤスリとサンドペーパー
接合
剛性を満足させる
取り外し可能な
接合は面倒
簡単
折り曲げ
可能ではあるが
折れやすい
1.5mm厚までなら
簡易折曲機で可能
0.6mm厚までなら
簡易折曲機で可能
剛性
面積が広くなると
剛性が不足する
補強も面倒
折り曲げれば必要な剛性は確保できる
工作性
補助金具を使えば
平板からの製作は
比較的簡単
折曲機、或いは
補助金具を使えば
平板からの製作は
比較的簡単
手加工では
平板からの
製作は難しい
市販ケースの改造
そのまま使う方が無難
比較的簡単
やや面倒
問題点
剛性不足の場合
拡張スロットに
挿したカードが
緩みやすい
特になし
重い

アクリルケースの問題点である剛性不足の件、今回のNK-MT300i/TBKは小型ケースのため大きな欠点とはならないように思われる。静電気に関しては、これまで一度もトラブルに遭ったことはないが、 取り付けの度にスチール製の机に手を当てることで対応しよう。電磁波の影響についてはよく判らない。

今のところ用途は未定。Sandy Bridge1号機になるかどうか・・・

 PCG3